HOME> ゲーム> 新たに富士見街道の収録も判明! 世界最高水準のレーシングシミュレーター『フォルツア モータースポーツ 3』のヒミツに迫る
●富士見街道は、富士山が臨める峠町のコース
現段階での世界最高水準レーシングシミュレーターをうたい、Xbox
360で発売される人気シリーズ『フォルツァ モータースポーツ 3』。東京ゲームショウ
2009への出展も決まり、開発元Turn10スタジオから唯一の日本人スタッフであるシニアゲームデザイナー・谷口潤氏がスポークスマンとして来日した。谷口氏はセガで『セガラリー2』、『セガツーリングカーチャンピオンシップ』を始めとする多くのレースゲームをプロデュースし、2006年にマイクロソフトに入社。『ブルードラゴン』をプログラムマネージャーとして手掛け、2007年よりアメリカのTurn10スタジオで『フォルツァ
モータースポーツ2』より同シリーズを手掛けている人物だ。ここでは、その谷口氏に東京ゲームショウ
2009で公開される最新映像の見どころ、さらに今後明らかになっていくであろう、本作で注目すべきポイントを語ってもらった。
――東京ゲームショウ2009での『フォルツァモータースポーツ3』の見どころは?
谷口 『フォルツァ
モータースポーツ 3』はプレイアブルでの出展となっています。今回は、新しいトラック(コース)をお見せします。名前は富士見街道と言いまして、初代『フォルツァ
モータースポーツ』に収録されていたものです。富士山が臨めるような峠道をイメージした、架空のトラックです。東京ゲームショウ
2009で注目していただきたいのは、この富士見街道のプロモーションビデオです。じつは、我々のコミュニティーマネージャーのひとりに、ドリフトのスペシャリストがいるんですけれど、もともとは“ProjectBlackJack”というチームを結成していまして……。
――超絶テクニックのリプレイが一部で話題となりましたね。
谷口 そうです。『フォルツァ
モータースポーツ』シリーズのすさまじい走りをYouTubeにアップして、最高の評価を得た人がいるのですが……彼がTurn10スタジオで働くようになったんですよ。“ProjectBlackJack”自体は存続しているので、彼とそのチームメイトたちがスタジオに遊びに来てもらって、ド派手な走行シーンを収録したんです。東京ゲームショウ
2009では、そんな彼らの富士見街道での走りをお見せします。これは、我々がAIを走らせて撮影したものではなく、実際にプレイして収録したものだと知ってから見ると、また新たな感動があると思いますよ。
――富士見街道は『フォルツァ
モータースポーツ』のまま収録されるのですか?
谷口 『フォルツァ モータースポーツ』ではPoint
To Point……ダウンヒルやヒルクライムなどの区間レースを楽しめるものでしたが、それを周回できるトラックにするためにもう半分を足してリファインしました。全長は16.42キロ。クルマにもよりますが、フルに走れば1周12〜3分はかかっちゃうトラックになりますね。
――ひと足さきに見せていただいた感想としては……モロに峠ですね(笑)。
谷口 Turn10スタジオの連中は日本びいきが多いので、「日本の峠をフューチャーしてトリビュートしたい!」っていう意見がありまして。あとは『頭文字D』のファンも多いので、4連続コーナーを入れてみたり……。これはあくまでもトリビュートですからね!(笑) 実際にみなさんが遊ぶときに「あ! もしかしてココはアレのトリビュートじゃないの!?」って思いながら遊んでいただくとおもしろいかもしれませんね。
――国道10号線、のように見える看板もありますね。
谷口 これは国道という意味ではなく、我々Turn10スタジオをもじった遊びです。交通案内板にも森野とか深野沢みたいな、どこにもありそうな地名を入れたりしています。
――非常に狭いコースですから、やりなおしができるリワインド機能を多用しそうです。
谷口 リワインドですが、時間的に○秒巻き戻る……という仕様ではなく、コーナーでぶつかることを想定し、自動的にコーナーの手前を捜して、復帰可能な部分から再開できるというシステムになっています。ですので、こういったトリッキーなコースでは非常に重宝すると思いますよ。
――ドリフトを楽しむにもよさそうなトラックですね。
谷口 『フォルツァ
モータースポーツ 3』では、ドラッグレースで使用する直線以外、ほぼすべてのトラックにドリフトゾーンというものを設定しています。そこで行われたドリフトは、スピード、アングルなどを判定して、ドリフトポイントが得られるようになっているんですよ。理想的なライン、インベタ、アウト側でお尻をこすりそうなリスキーなドリフトに関しては、より高いポイントを得られます。ただ、ドリフト中にウォールに接触するようなことがあると、ポイントはゼロになってしまうので、注意していただきたいですね。このドリフトポイントは、どのコースを走っていても自動的に計算されていて、走行中にボタンを押すと、ドリフトとタイムが切り替えられます。また、ラップタイムとドリフトポイントはランキングボードに直結されていて、走行したデータをアップロードすると、ふたつのランキングに同時に登録されるというわけです。
――ランキングのお話が出ましたが、オンラインはかなり進化しているのでしょうか?
谷口 ランキング以外の部分……『フォルツァ
モータースポーツ 2』で皆さんからご好評をいただいたオンラインコミュニティーの部分は、より充実させました。スコアフロントというものなんですが、大きく5つの要素に分かれています。チューニング、デザイン、バイナル、写真、リプレイというものですね。クルマを速く走らせることができない人でも、“カーエンタテインメント”というものを楽しめるように作りました。
――ひとつひとつ伺っていきたいと思います。まず、チューニングとは?
谷口 チューニングしたクルマの設定の売買を行えます。クルマ好きの方にはコンプリートカーの設計図と言えばわかると思うのですが、クルマとアップグレードパーツを組み合わせて調整してあるデータですので、特定のクルマやパーツがなければ作れません。
――クルマのアップグレードはやはり前作同様膨大なものに?
谷口 そうですね。たくさんの種類が用意されていて、駆動系をFRから4輪駆動に変えられたり、搭載するエンジンを変えられたりします。たとえば、FクラスのマシンをAクラスのマシンにパワーアップすることもできるんです。点火系からチューンするか、駆動系か、エンジンか……なんて、クルマのことをある程度知っている方はこのチューングプロセスも楽しめると思うんですけれど、クルマのことがわからなくても、FクラスをAクラスにする、という指示を与えれば、ゲーム中で勝手に最適化したチューニングマシンを提供してくれます。パーツは1台平均で100~150種類が選択できるので、ありとあらゆる種類のセッティングを施すことができます。
――つまり、クルマのセッティングも膨大なパターンがあるということですね。
谷口 はい。ですから、クルマをうまくセッティングできる人……我々はチューナーと呼んでいますが、チューナーも大きく評価されることになるでしょう。たとえば、鈴鹿でAクラスの性能を持つAE86をある人が作ったとします。仮にそのクルマですごいタイムが出せることがわかった場合、みなさんはこのチューニングのセットを購入することになると思うんです。そして、チューナーとして評価される。「アイツの作ったクルマはすごく速く走れるぞ」なんていう具合に。必ずしも速く走れる人だけが注目されることにはならないでしょう。
――デザインという項目もそういったモノなのですね。
谷口 コンプリートという意味ではそうですね。これはクルマと一体になったデザインを売買するものです。同じクルマを持っている場合のみ意味をなすモノになります。ただ、クルマの形を含めたデザインができるので、細部にまでこだわったクルマになることでしょう。このデザインの達人を我々はデザイナーと呼んでいますが、人気のデザイナーの作品は間違いなく流行を作ることでしょう。
――バイナルはデザインとは異なるのですか?
谷口 バイナルはイメージとしてはステッカーのようなもので、クルマに左右されることなく貼り付けることができます。この作りかたはフォトコピーでもスキャンでもなく、四角や丸、楕円、星型など多彩な素材を選んで、スタンプで押していくようなイメージで、前作と同様の作りかたになります。細かいイラストは、四角や丸を組み合わせて作っていくことになりますから、我々がアーティストと呼ぶペイント職人さんたちの腕が問われるところでしょう。ただ、制作中にグリッドが表示されるようになったので、ドット絵のバイナルは作りやすくなっていると思います。あとは他人の作ったバイナルを取り込むことができるようになったので、そこからさらに加工する……なんていうこともできるようになりました。
――写真というのは、その名のとおり……?
谷口 はい。その名の通り、静止画ですね。片輪走行をしたり、きれいなドリフトをしている写真、あるいは風景とマッチしたクルマの写真を撮ったら、アップロードしてみてください。美しい写真、おもしろい写真を撮れる人は、フォトグラファーとして評価されることになると思います。
――そして、最後にリプレイ。
谷口 鮮やかなドリフトを決めたラップであったり、ファステストラップであったり……場合によってはすさまじいクラッシュシーンをアップロードして閲覧できるカテゴリーになります。この要素はディレクターとして評価されます。
――すべての項目が販売できるんですか?
谷口 チューニング、デザイン、バイナルに関しては、販売価格をアップロードする人が自由に設定することができます。もちろん、無料で配布してもいいでしょう。ストアフロントに行き“上で儲けたクレジットを受け取る”という項目を選べば、売れた分のクレジットを入手できるんです。いままでのレースゲームであれば、クレジットはレースなどに勝つことで入手できるのがセオリーでしたが、『フォルツァモータースポーツ3』では、すごいクルマを作る、すごいバイナルを作る、すごいデザインを作る……なんていうことでもクレジットを入手できます。ちなみに作品の検索は“ダウンロードの件数順”、“Turn10の注目した作品順”、“評価の高い順”などで絞り込むことができます。
――メインとなるモードは、どのようになるのでしょう?
谷口 前作ではキャリアモードという名前だったものが、『フォルツァ
モータースポーツ 3』ではシーズンプレイという名前になりました。シーズンプレイというのはFクラスというエントリークラスからスタートして、ワールドチャンピオンシップやさまざまなイベントレースをこなしていき、R1クラスのチャンピオンになっていくというモードです。シーズンプレイですので、成績によってシーズンのポイントがもらえたり、純粋にクレジットがもらえたりします。最終的な目標に到達するためには、最短でシーズンを6年間プレイする必要がありまして、トータルで40〜50時間プレイしないとクリアーできないですね。イベントのコンプリートまで目指すと、もっと膨大な時間が必要になります。
――イベントレースの数はどのくらいになるのでしょうか?
谷口 イベントレースは全部で220あります。前作では90イベントだったので、2倍以上ですね。ちなみに、この220のレースはいつも自分で選ぶ必要はありません。AES(オート・イベント・セレクション)と呼ばれるシステムで、現在のクルマとガレージにあるクルマをすべてチェックして、最適なレースを3つ選んでナビゲートしてくれます。もちろん、イベントをすべて制覇したいという人はイベントリストからイベントを選んでもらえれば、乗り換えなしで出場できるレース、ガレージにあるクルマで出場できるレース、クルマがなくて出場できないレース、まだロックされていて出場できないレースなどをひと目で確認することができますよ。
――本作は日本先行発売ですが、日本のマーケットをどうお考えですか?
谷口 「こんなに日本のこと好きなのに、なんで売れないんだ?」ってスタジオのスタッフは思っていますね。それもあって、日本先行発売を決めました。
――日本には『グランツーリスモ』シリーズというゲームがある……という状況も少なからずあるのでは?
谷口 ゲームディレクターのダンは『グランツーリスモ』シリーズに非常に影響を受けていますし、「それを越えたい」とより高みを目指しています。『グランツーリスモ』と『フォルツァ
モータースポーツ』を同じジャンルとして皆さんが考えているのであれば、『フォルツァ
モータースポーツ』をより強いタイトルにすることで、このレーシングシミュレーターというジャンルをもっと広めていきたいですね。
――最後に目標本数をお伺いしてもいいでしょうか?
谷口 少なくとも日本でミリオンを目指せるタイトルとして仕上げています。セールス的にいちばんになるということは、お客さんから「いちばんだ!」って言われることですから、それを目標にがんばりたいです。
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▲東京ゲームショウ 2009に合わせて富士見街道の写真が初公開された。 |
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