HOME> ゲーム> 進化し続ける『FIFA 10』プロデューサーに直撃インタビュー!
●「新しいサッカーゲームの遊びかたを体験してほしい」
2009年10月22日発売予定の、エレクトロニック・アーツのサッカーゲームシリーズ最新版『FIFA 10 ワールドクラスサッカー』。年々進化を続け、サッカーファンをうならせるFIFAシリーズのエグゼクティブ・プロデューサーを務める牧田和也氏に、本作の見所を聞いてきた。8月27日に発売された週刊ファミ通9月10日号収録のインタビューから若干ボリュームアップしてお届けします!
――『FIFA』シリーズが年々進化を続けた結果として、『FIFA09』でもかなり完成度が高かったと思うのですが、それをふまえまして『FIFA10』はどういった作品になっているのでしょうか?
牧田和也氏(以下、牧田) それでもまだ『FIFA09』でやりきれなかった部分はたくさんあったんです。ユーザーさんからのフィードバックのリストはそれこそ大量にありまして。それらを踏まえた上でのチューニング、さらに新しい遊び、360°ドリブルなどの新しい要素の追求が本作のテーマになっています。『FIFA』のメインのコンセプトには新しいサッカーゲームの遊びかたを体験してほしい、というのが根底部分にあり、それはゲームプレイだけに限らず、ゲームモードや、『FIFA 09』であれば昨年取り入れた10対10のオンラインプレイなどもそういった意図で作られています。
――ではまずは、オフェンス面で本作から追加された360°ドリブルを説明していただけますか?
牧田 『FIFA 07』から、ボールと選手を切り離すドリブルが出来るようゲームエンジンを開発してきて、それを追求したのが360°ドリブルなんです。これまで斜め前方にいくのに何度か切り返す必要がありましたが、360°ドリブルにしたことで、スムーズにその方向へ行けるようになりました。選手に対するボールの位置を変えディフェンスのタックルをかわしたり、利き足にボールを移動させ精度の高いシュートを可能にしたり、遊びの幅が広がっています。
――ドリブルしやすくなったということでしょうか?
牧田 そうですね。本当に微妙な方向やスペースを狙ってドリブルできるようになりました。ただ、従来のモーションのままだと不自然に見えてしまうので、360°ドリブルの動きをスムーズに見せるために、新しいモーション技術を開発し、このドリブルが生まれたわけです。
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▲より細かいタッチでのドリブルが可能になり、ここぞのドリブル勝負がより白熱すること必至! |
――前作ではシュートがポストに当たりやすかった印象がありますが、どう修正されたんでしょうか?
牧田 前作ではポストに当たりやすかったからといって、本作ではゴールの内側に無理やりボールが行くように、といった不自然な調整ではないですね。これまでは体勢がいいときのシュートでも狙い通りのコースに行きにくかったために、ポストにボールが当たってしまうということが起こりやすかったんですよ。
――それではシュートは体勢がかなり重要ということでしょうか?
牧田 そうですね。ですから、無理な体勢でシュートしてもゴールの枠に行きにくいはずです。あくまでも、不自然な形でポストにシュートが当たってしまうという部分を修正しています。それだけに、気持ちのいいシュートができると思いますよ。
――本作ではオフェンスだけでなく、ディフェンスも大幅に変更されていますね。
牧田 そうですね。オフェンス一辺倒の調整ではバランスが悪いですからね。ディフェンスの調整では、まず1選手のポジション取り。さらに、選手間どうしのポジション取りが重要でした。この部分、各選手が連携を取って動くようAIを見直しました。ディフェンスの人数は足りているのにぽっかりとスペースを開けてしまうといった、いわゆる“ザル”と呼ばれるディフェンスが無いようになっています。
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▲ディフェンス面も向上しているので、攻めの姿勢のディフェンスで相手を自由にプレイさせないよう努力しよう。 |
――フィジカルを使った激しいプレイも印象的でした。前作など、これまでのサッカーゲームでは、たとえばバルセロナのリオネル・メッシなど、スピードとドリブルの能力を併せ持つプレイヤーに対しては、足の遅いディフェンダーではまったく対応できないようなことが往々にしてありました。しかし、実際のサッカーでは必ずしもスピードが速い選手がつねにブチ抜けるとは限らず、先読みしたディフェンダーが見事に突進を止めるシーンも多々あります。本作ではいかがでしょう?
牧田 足の遅いディフェンダーでも、相手のドリブラーに対して体を当てておくことで、ボールを奪えなくても突破を防げたりできるんです。足は遅くてもディフェンスのうまい選手の強さが再現できていると思います。これはドリブルをする選手にも言えることなので、フィジカルの強い選手がドリブルをしている場合は不用意に接触しないほうがいいこともあります。ただし、ボールと選手のあいだに体を入れておけば、ボールが奪いやすくなるのはたしかです。そういった意味でもポジション取りは重要といえます。
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▲スピード一辺倒のプレイはもうそう簡単には通用しない! 相手との位置関係を考えながら走れ。 |
――ディフェンスの体の向きを変えたりできるようになりましたよね?
牧田 ディフェンスの遊び方を大幅に向上させるためです。これまでのサッカーゲームの感覚だと、ボールと選手が常に一対一だったと思うんです。選手がボールしか見ていないという。本作では、ふたりの選手がボールを奪い合うというのを追求し、ボールを見つつもドリブラーのポジションなどを確認して対応するといった要素を入れたかったんです。
――キーパーはどうでしょうか?
牧田 むやみに外に出たりと、キーパーが思わぬ行動をすることがありました。そこで本作ではモーションをほとんど入れ替えました。さらに、AIの部分でも見直し、修正を加えたので、より現実的、理想的な動きが出来るようになっています。不自然なゴールが減っただけでなく、不自然なセービングも減ったので、本物のサッカーに近いゴールシーンが増えると思います。
――さきほど選手のAIの話が出ましたが、AIの操作する選手が攻守に渡って効果的な動きかたをしますね。ほかの選手とのポジションを意識しているように感じます。
牧田 そうですね。やはりサッカーはチームワークなので、敵チームを含めた周りの選手を意識しながらの選手どうしのポジショニングを非常に重視して開発してきました。
――さらに、前作以上に選手が必死にボールを追いますよね。
牧田 やはりプロの選手が試合をしていますから、ひとつの動作にしても簡単にあきらめるようなプレイにはしたくなかったんですね。ボールを止めるにしても、相手を抜くにしても、現実のワンプレイの必死さを感じさせたかったんです。各選手が役割を正確に判断し、どのようにボールを追うか決めています。大幅なモーション追加との相乗効果で、臨場感が増していると思います。
――アリーナはどうでしょう?
牧田 これまでのアリーナに、プラクティスの機能が追加されました。プラクティスは過去のシリーズから復活した形になりますね。これはプラクティスモードというように、別のモードではなく、あくまでもアリーナ内でプレイできる要素ですので、試合の合間などにロードなしでプレイすることができますよ。
――では、現実のサッカーの試合がゲームに反映されるLiveシーズンは、本作ではどのように?
牧田 これはいつ言えるかな? より進化したモードとなっているので、今後の発表にご期待ください(笑)。
――そのほかに重要な変更点はありますか?
牧田 セットプレイの選手の動きを自由に指定できる、カスタムセットプレイが追加されました。選手の動きをひとりずつ、好きなように決められるんです。D-Pad(十字キー)にセットを登録しておいて、あとはフリーキック時に押せば、その動きを各選手がしてくれます。キック位置を8ブロックに分け、各ブロックで4パターンずつ登録できるので、かなりの数のパターンが登録できるようになっています。
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▲セットしておいたカスタムセットプレイを十字キーで発動させると、それに合わせて選手が走り込む。USA代表やメキシコ代表のような、複雑な軌跡のフォーメーションプレイをセットすることも可能だ。 | ||
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▲プレイステーション3版でのカスタムセットプレイ作成画面。選手の動きを意図的に指定できるので、よりセットプレイ時の選択肢が広がっている。 |
――マネージャーモードについても聞かせてください。チームケミストリーが導入されるということですが、これはどういったものですか。
牧田 実際のサッカーでも選手間の仲のよさみたいなものがあると思うんですが、そういったものを取り入れています。やはり仲のいい選手どうしを試合に起用しているほうが好結果が出ると思います。複数の選手どうしでケミストリーを起こす、という感じですね。あとは同じポジションの選手が多い状態では、目当ての選手を移籍で獲得しにくくなっています。移籍してくる選手も、自分の出場機会を気にしますからね。
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▲トランスファー(移籍)画面も一新。実現した移籍や、移籍リストに掲載されている選手、移籍のうわさなどがひと目で確認できる。 |
――登場する選手の数やリーグ数はどうなっているのでしょうか?
牧田 まだ交渉中の部分もあり、詳しい数は言えませんが、『FIFA09』以上に満足して頂けると思います。
――選手のデータ更新はどの程度行われますか?
牧田 これまで通り月1回程度にはなると思います。ただ、移籍のない時期などもあるので、ある程度流動的になるとは思います。
――では最後に、サッカーファンに対してのメッセージはありますか?
牧田 シリーズを作ってきて、自分も日本人ですので、日本人のかたにサッカーゲームのおもしろさをもっと体験していただきたいというのが自分の願いです。「新しいサッカーゲームの遊び方」をとにかく1度触れて感じてみて欲しい。そうしていただければ、どれだけ『FIFA』が進化してきたかというのがわかって頂けると思います。
※『FIFA10 ワールドクラスサッカー』の公式サイトはこちら
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