HOME> ゲーム> プレイアブル出展されていた海外版『ウイイレ』をさっそくプレイチェック!
●細やかな変更でよりサッカーのダイナミズムを再現
ドイツのケルンで開催されているヨーロッパ最大規模のゲームイベントgamescom。既報のとおり、『PRO EVOLUTION SOCCER』(日本では『ウイニングイレブン』)シリーズ最新作となる『PRO EVOLUTION SOCCER 2010』(以下『2010』)が世界に先駆けて、ここドイツの地に見参。当然ながら、サッカー文化の発達したヨーロッパのマスメディアに喝采を浴びていた。しかもKONAMIブースにてプレイアブルデモを初出展。Wii、プレイステーション3、プレイステーション2、Xbox 360、PCと、どの機種でも遊べる環境が用意されていた。そこで、本誌サッカー&『ウイイレ』大好きな記者が、誰よりも(?)早く『2010』を遊んできた感想をお届けする。
ヨーロッパ版はプレイステーション3、Xbox 360、PC版が、他機種に先行して10月22日に発売と発表。実質あと2ヵ月ほどでのお目見えだ。だが、今回試遊できたバージョンは、まだ開発度80パーセントで、しかもエキシビジョンモードのみ。チームもバルセロナとリバプール、ドイツ代表(なんとシリーズ初の実名!)とフランス代表という4チーム。かなり限られた条件での体験プレイとなる。ほかのモードに触れないのは寂しいが、新しい『ウイイレ』(『PES』)をいち早く体験できる喜びは格別のものがある。
KONAMIのカンファレンスで『ウイイレ』の生みの親でありプロデューサーの高塚信吾氏が、「今回のドイツ代表は強いですよ」と(ドイツ人に気遣って?)言っていたので、その言葉に従い操作チームはドイツ代表をセレクト。対戦相手は、昨季圧倒的な強さで欧州王者に輝いたバルセロナをチョイス。ぶっちゃけどのチームでもいいから早く遊びたかったので、ささっと選んで対戦をスタート。ちなみに、これまた高塚氏が言っていた進化したフォーメーション設定や作戦は、限られた時間でのプレイということで、デフォルトのまま。このあたりの細かい設定の確認は、またの機会にて。
まず、『ウイイレ』ファンにとっていちばん大事だと思われるプレイした感触、操作感について。これは、正直判定が難しい。というのも、まだ完成品ではないためか、プレイ環境(コントローラーの具合)があまりよくなかったからか、レスポンスが多少もったりした印象を受けた。とはいえ、ものすごく気になるレベルではなく、「ちょっとそうかな?」程度だったので、遊び進めるうちにそれほど気にならなくなった(隣で対戦に興じていた外国人さんたちも、ぜんぜん気にしている様子はなかった)。
操作性は以前のシリーズと同じ。選手の動きについては、発表会で「いままでの8方向の移動から、360度自由に動けるようになった」という下りがあったのだが、だからと言ってクネクネと動くわけでもない。移動したい方向にしっかり、細かく動かせることができ、とくにライン際のドリブルではそれが顕著。狭い箇所での攻防のディテールが、これによって描かれている。
つぎに、選手個々の動作について確認。これまた発表時に「300以上の動作を追加した。とくに要望の多かったキーパーの動作」と言っていたので、早い試合展開の中難しい作業ではあったが、よく観察してみた。
これは実際に動いているところを見てもらうしか詳細を伝える術がない! というくらい、細かい動作表現がなされている。言うなれば、実際のサッカーを観ているよう。リアルな動きや表現についての賞賛は、いまに始まったことではないが、より人間くさくなった。人間的に不自然な動きはできないし、だからと言って、超人的な動きがないわけでもない。実際のサッカーの試合で見られるダイナミズムが、より細かに、より精巧に表現されていると思う。サッカーファンとしてこれらの導入はうれしいし、すばらしいと思う!
もう少し具体的に書くと、動作が増えたことにより、シュートのバリエーションが豊富になっている。通常のボレーやドリブルシュートなどでも、相手選手の位置やプレッシャーのかかる位置によって、多少動作が異なるし、選手の能力にもよるだろうが、ダイナミックなプレイが増えた気がする。また話は変わるが、Wii版は日本で言う『プレイメーカー』と同様の内容(もしくは同様の内容を含んでいた)だった。このあたりも、今後の情報をしっかり確認したいところ。
そのほか、選手の造形やピッチコンディションの表現など、ただ遊んでいるだけでは気づきにくい部分にも磨きがかかっている。遊んだ感触は、前作を含め従来の作品と大差ないように感じられたのだが、進化を遂げているのも確か。いつも思うのだが、ここが『ウイイレ』のすごいところだと思う。いつ遊んでも違和感を感じさせないクオリティーの高さを維持しているのは、ひとえに開発陣の努力の賜物だ。
▲細かい戦術の設定や、“プレイスタイルカード”と呼ばれる新システムを導入。カード部分を見る限り、選手固有のプレイ傾向などを指定するもののようだ。 |
今回、高塚氏の発表でとても印象に残ったのが、「要望にあった○○を取り入れました」という言葉。『2010』の新要素について語るとき、この文言が必ず含まれていた。ユーザーの要望や要求を真摯に受け止め、意見を聞き、それらを取り入れることで、我々サッカーファン、『ウイイレ』好きが納得できる作品作りを進めてくれている(とくに今回、欧州では先行して体験版を配り、その評価を『2010』に取り入れているとのこと)。全貌はまだ明らかになっていないが、ちょっと遊んだだけでも、確かな手応えとおもしろさを実感できた。それに、サッカー本場のファンに受け入れられている様子を見ると、何やら自分のことのようにうれしい。
▲夢中で対戦に興じる愛すべきサッカーバカたち。全機種合わせると試遊台は30台くらいあったが、なかなか場所を空けてくれないので困った。正直、4チームしか選べなくて寂しかったけど、みんな夢中でした。 |
限られた条件・時間でのリポートで、具体性に欠けていて申し訳ないが、日本の『ウイイレ』ファンも、安心して発売を待っていてほしい。今回は欧州での発表に留まったが「欧州からそう遠くない時期に」(高塚氏)日本版も発売されるようなので、今後の情報を楽しみに待っていてほしいと思う。
▲日本版の詳細発表が待たれる!! |
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