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実際にいち早く体験してきました! “Project Natal”は触るだけで楽しい
【E3 2009】

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●とにかくそのレスポンスのよさに驚きました!

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▲RGBカメラや深度センサー、マルチアレイマイクロフォンなどを搭載。動きや表情、音声認識などをしてくれる“Project Natal”。


 2009年6月1日(現地時間)に行なわれたマイクロソフトのブリーフィングの数々の発表の中でも、ひときわ大きな衝撃を呼んだのが、“Project Natal”のお披露目だろう。“ナタル”と呼ぶ、このちょっぴり変わった名前のプロジェクトは(海外の人は“ナタール”と発音しておりましたが)、マイクロソフトがXbox 360に向けて投入する新たなる技術のこと。体を動かしたり、話しかけたりするだけで、コントローラーを使うことなく、ゲームを遊べてしまうという魔法のようなインターフェース技術なのだ。

 発表会では、シャドーボクシングのようにパンチをくり出すことで格闘ゲームを操作したり、ピーター・モリニュー氏率いるライオンヘッドスタジオ制作によるテクノロジーデモが公開されたりと、“Project Natal”の可能性を知らしめるべくプレゼンが行なわれていたが、やっぱりこの手のものは実際に体験するに限る! というかむしろ触ってみないとその真価がわからない! というわけで体験プレイをすべく無理を承知でマイクロソフトブースに押しかけてみると、記者の押しの強さに恐れをなしたのか、意外なことに「OK!」とのお返事が! マイクロソフトブースのクローズドルームで、実際に“Project Natal”を触らせてもらえることになった。

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▲マイクロソフトのブリーフィングでお披露目された“Project Natal”。世界のスピルバーグ監督もそのコンセプトを絶賛する(左)。会場では、ペイントソフトを使って絵を描いたり(中央)、ライオンヘッドスタジオ制作によるテクニカルデモが上映されたりと(右)、その可能性がアピールされた。


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▲“Project Natal”を担当する、マイクロソフトゲームスタジオのゼネラルマネージャ、クドウ・ツノダ氏。ちなみにお名前はクドウ・ツノダ氏ですが、生粋のアメリカの方です。

 「日本のメディアさんが“Project Natal”を体験するのは今回が初めてですよ」と広報さんに言われて、緊張の面持ちでクローズドルームのドアを開くと、そこに待っていたのはマイクロソフトゲームスタジオのゼネラルマネージャ、クドウ・ツノダ氏。ツノダ氏は、力強くぎゅぎゅっと記者の手を握ると、「いまだにコントローラーは苦手という人もたくさんいます。できるだけシンプルな形にして、コアゲーマーの人も初めてゲームに触る人も、とにかくたくさんの方にゲームを遊んでいただくにはどうすればいいか……ということで生まれたのが“Project Natal”なんです」と熱く語った。そして、さっそくマイクロソフトゲームスタジオで開発した『Ricochet(リコシェ)』というゲームをみずからデモプレイしてくれたのだ。

 マイクロソフトのブリーフィングでも披露されたこの『Ricochet』は、壁にボールをバウンドさせて得点を稼いでいくというスカッシュを連想させるゲーム。プレイヤーは、壁に跳ね返って飛んでくるボールを、手足を使って打ち返すことになるのだが、まさに“Project Natal”のポテンシャルを推し量るには絶好のソフト。記者の見ている前で、クドウ・ツノダ氏は軽快に手足を動かしながら、テンポよくポンポンとボールを打ち返していった。そして「ボタンやスティックでもここまでの動きは再現できないんじゃないかな?」とニコヤカに笑ったあとで、いよいよ記者にも遊ばせてもらえることに!

 まずびっくりしたのが、モニターの前に立つと、モニターの中にいるアバターがすぐに反応したこと。最初は何かしらの認証作業などが必要になるのかと思っていたのだが、まるで、クドウ氏からアバターの操作をバトンタッチするように、すんなりとアバターが記者の動きについてきたのだ。そして、いざ『Ricochet』をプレイしてさらに驚かされたのが、そのレスポンスのよさ。メディアブリーフィングで“Project Natal”を見たときに、まず感じたのが、「動きをちゃんと認識してくれるのだろうか?」という疑問だったのだが、アバターはほとんどタイムラグなしに、手足の動きにちゃんと反応してくれるのだ。そのレスポンスのよさは本当に快適で、まったくと言っていいくらいストレスを感じることがなかった。カメラがフォローする範囲も相当広く、左右に大きく動きまわってもちゃんと認識してくれていた。ちょっと大げさかもしれないが、実際にボールで遊んでいるかのようなリアリティーが感じられるのだ。まさに、バーチャルリアリティーの世界。

 『Ricochet』で遊ぶこと5分弱。思わずゲームに熱中してしまい、記者がひとプレイ終わったときには、息が相当上がってしまっていた。そんな記者を見て、クドウ・ツノダ氏は「けっこういい運動になるでしょ?」とニコヤカな笑顔。たしかにそのとおりで、むちゃくちゃいい運動になりました。「“Project Natal”はフィットネス機器としても使えるのかもしれないなあ……」などとぼんやり考えていると、クドウ・ツノダ氏がおもむろにつぎのデモへ。「つぎは実際のゲームで“Project Natal”を試してみるよ」と言うや、モニター上に表示されたのはエレクトロニック・アーツのレースゲーム『バーンアウト パラダイス』の画面。すかさず、架空のハンドルを握りしめて巧みにクルマを操作しだしたのだ。そういえば発表会では、“Project Natal”は過去のすべてのXbox 360に対応すると発言していたけれど、既存のゲームが“Project Natal”で動いているのを見るのはちょっとした衝撃だった。

 そんな記者の驚きを尻目に、「どうぞ」とクドウ・ツノダ氏に促されるままに再び“Project Natal”の前へ。クルマを操作するには、手を突き出して見えないハンドルを握るような感覚で操作すればいいんだろうけど、肝心のアクセルはどうすればいいの?と戸惑っていると、クドウ氏が、「右足を前に出してごらん」と教えてくれた。で、恐る恐る右足を1歩前に出すと、クルマがするすると動きだしたではありませんか! 右足を1歩前に踏み出すという、たったそれだけの動きで本当にクルマが動き出したので、思わず「お、動いた!」と声を出してしまいました。「もしかして、初めてコントローラーに触ってゲームキャラを動かしたときもこんな感じだったのかな……」そんなことを思わせる不思議な感覚だった。

 実際メディアブリーフィングでは、レースゲームを操作するデモンストレーションが披露されていて(そのときのデモはオリジナルゲーム)、「これをやるとなるとちょっと恥ずかしいだろうなあ(苦笑)」と思っていたのだが、いざ本当に試してみると、「これはこれで楽しいなあ」というのが率直なところ。なにしろ手を左右に振るだけでクルマが操れるのだ! 単純にクルマを動かすだけで楽しさがこみ上げてくるから不思議だ。と、ちょっぴり興奮しながらプレイを終えると、そこには、マイクロソフト シニアバイスプレジデントのドン・マトリック氏がどーんと立っていました。ドン・マトリック氏はにこやかな顔をして「いいでしょ!」と語りかけてくると、熱心な顔つきで“Project Natal”について教えてくれた。

 「“Project Natal”は、(1)モーションセンサーによる動きの認識、(2)表情認識、(3)音声認識の3つのテクノジーで構成されています。今回お見せしたのは動きの認識だけでしたが、たとえばレースゲームでは、“スピード”とか“ブレーキ”などと言うだけで、実際に操作できるようになります。表情にしても、その個人を識別するところまでいけるんじゃないかな。“Project Natal”では、とにかく“ゲームで遊ぶこと”の敷居を下げたいと思っているんですよ」(マトリック氏)

 ドン・マトリック氏によると、すでに日本のメーカー数社にも“Project Natal”の開発キットは渡っているらしく、その反応はとても好意的なものだという。「日本のパートナーさん(サードパーティー)が作ったゲームを遊べるようになる日も近いと思いますよ」とさわやかな笑顔で語ってくれた。

 ドン・マトリック氏やクドウ・ツノダ氏など、マイクロソフトのスタッフが“Project Natal”を語るときに共通しているのは、その“熱さ”。彼らは相当大きな可能性を“Project Natal”に対して感じているんだろうなあ……というのが実感できるが、実際に“Project Natal”に触れてみると、その“熱心さ”にも納得できるものがある。なにしろ“Project Natal”は楽しい。コントローラーを使わずに操作できるという技術的な先進性もさることながら、“Project Natal”は触っているだけでワクワクさせられるものがあるのだ。ドン・マトリック氏とがっちり握手を交わしてクローズドルームを出たあとで、「本当に“Project Natal”は、ゲームというもののありかたを根本から変えるかもしれないなあ」とぼんやり考えていた。夢のようなテクノロジーの“Project Natal”だが、あの完成度からすると、僕らが“Project Natal”で実際に楽しめるのは、もしかしたらそんなに遠い日の出来事ではないのかもしれない。

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▲残念ながらデモの模様を撮影するのは全面禁止。「人の動きを撮るのならいいよ」とのことで、せめて“Project Natal”をプレイする様子だけ撮影。楽しく試させていただきました!

 
※“Project Natal”のサイトはこちら(英文・プレイ動画などを閲覧可能)

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