携帯電話の方はファミ通MAXをご覧ください。

HOME> ゲーム> 『キングダム ハーツ 358/2 Days(スリー ファイブ エイト デイズ オーバー ツー)』プレイインプレッション

『キングダム ハーツ 358/2 Days(スリー ファイブ エイト デイズ オーバー ツー)』プレイインプレッション
【プレイ・インプレッション】

2009/6/10

  • はてなブックマークに追加
  • Yahoo!ブックマークに登録
  • この記事をつぶやく
「ファミ通チョイス」とはファミ通グループが、とくにおすすめするゲームタイトルです。

●ニンテンドーDSで描かれる『キングダム ハーツ』シリーズ最新作

 ディズニー作品をモチーフにした世界で主人公のソラが冒険をくり広げる『キングダム ハーツ』シリーズ。その魅力的な世界設定と、複雑に絡み合う物語、そして迫力のアクションなどが国内外問わず、多くのユーザーを魅了してやまない作品だ。
 その外伝的な作品として、2009年5月30日にニンテンドーDSでリリースされたのが『キングダム ハーツ 358/2 Days(スリー ファイブ エイト デイズ オーバー ツー)』。同作では、『キングダム ハーツII』において、陰の主役とも言われていた少年・ロクサスが“XIII機関”と呼ばれる組織に所属していた約1年間の物語が描かれる。この作品を、元週刊ファミ通編集者であり、『キングダム ハーツ』シリーズの記事の多くをいまなお担当している世界三大三代川がプレイ。その印象を綴ってもらった。



●切ない少年が織り成す、もっと切ないストーリー

 

 「俺の夏休み――終わっちゃった」。
 切ない。切なすぎる。なんとも切ないセリフである。ご存知ない方に説明すると、このセリフは『キングダム ハーツII』の冒頭で、ロクサスという少年が話すもので、『キングダム ハーツII』をプレイした人にとっては、非常に印象に残るセリフになっている。だが、たとえプレイしていないという人でも、そのセリフの意味から切なさは感じ取ってもらえるのではないだろうか。そんな切なさ全開の少年・ロクサスが主人公となるのが、『キングダム ハーツ 358/2 Days(スリー ファイブ エイト デイズ オーバー ツー)』(以下、『358/2 Days』)である。

 

kh01
kh02


 『キングダム ハーツ』シリーズはディズニーと、『ファイナルファンタジー』シリーズのキャラクターが夢の共演をするアクションRPG。キーブレード(カギ型の剣)に選ばれた少年ソラが、さまざまなディズニー作品をモチーフにした世界を渡り歩く物語である。今回の『358/2 Days』では、シリーズで初めて主人公がソラではない作品になるのだが、前述のロクサスはソラとは縁浅からぬ仲であり、その関係性もあって『キングダム ハーツII』では“陰の主人公”などと呼ばれ、高い人気を集めたキャラクターだったりする。本作は、そのロクサスが謎の組織“XIII機関”に入ってからの約1年間を描いた物語。シリーズの時系列で言うと、初代『キングダム ハーツ』と『キングダム ハーツII』のあいだをつなぐものになっている。
 と書くと、なんだかシリーズを遊んでいないと楽しめないような雰囲気がしてしまうが、そんなことはない。と言うのも、ロクサスはとある原因で記憶をなくしているうえ、XIII機関に入ったばかりのあらゆる物事がわからない状況からゲームがスタートする。そこで、XIII機関に所属する先輩メンバーがいろいろと教えてくれる(“ツンデレ”の“デレ”がない感じで教えてくれる人多数)ため、シリーズを知らない人にとっても非常に入りやすい導入となっているのだ。

 

kh09
kh10


 

●爽快感抜群のバトルと、ゲーム感覚の能力カスタマイズ

 

 ゲームシステムは、武器を使った連続攻撃や、魔法などのアビリティ(特技)を駆使して戦うアクションRPG。ゲームスタート時には3種類から難易度を選べるため、アクションが苦手な人にも楽しめる。『キングダム ハーツ』シリーズはストーリーの評判もいいのだが、個人的にはこの爽快なバトルがとても気に入っている。くり返しになるが、アクションが苦手な人でもボタンを連打するだけで多彩なコンボ技が出せるうえ、上級者ならば各種アビリティを駆使して、敵の攻撃を跳ね返したり、敵の背後を取ったりといった魅せるプレイも可能だ。プレイステーション2版には機種の性能上、グラフィック、演出的にかなわない部分は出てくるが、バトルの基本的な爽快感は遜色なく再現されているところもポイントである。
 

kh07
kh08


 本作ならではのシステムとして、キャラクターの成長システムが一新されている。従来は通常のRPGのようにレベルの上昇や、ストーリーの進行に応じてアビリティを覚えていくものだったが、今回は魔法やアビリティなどのパネルをセットして、キャラクターの能力をカスタマイズしていくようになった。このパネルが特徴的で、一定のマス目にパネルをセットしていくのだが、たとえばファイアのパネルを3つセットするとファイアが3つ使えるようになるといった方法以外に、大きな枠を持った“魔法LV2プラス”というパネルにファイアをセットすれば、より威力の高い“ファイア LV2”が使えるようなパネルの組み合わせができるのだ。
 しかし、パネルをセットできる範囲が決まっているほか、パネルはL字型や、妙に出っ張った形をしたものもあるため、どうしてもうまく収まらない。そこで、出現する敵に合わせて必要な魔法、アビリティをセットしつつ、どこまで自分の思いどおりのカスタマイズができるか、パズルゲームのようにセット方法を考えるのも、これまた醍醐味のひとつなのである。しかも、このパネルシステムのスゴいところはこれだけに留まらない。このシステムは、つぎに説明するマルチプレイでも大きな意味を持つのだ。

 

kh05
kh06


 

●協力! 対戦!? 初めてのマルチプレイ

 

 さらりと説明したが、『358/2 Days』ではシリーズで初めて最大4人同時によるマルチプレイが遊べるようになっている。4人で巨大なボスを倒したり、一定数以上の敵を倒したりといった、協力プレイでゲームを進めていくものだ。
 そんなマルチプレイでは、ロクサスを含めたXIII機関メンバーを自分の操作するキャラクターとして使用できる。XIII機関メンバーは、それぞれ扱う武器が異なり、力タイプの者や遠距離攻撃の者など、ひとり用とは違ったプレイ感覚で楽しめるのが特徴だ。ここでポイントになるのがキャラクターのカスタマイズ。たとえロクサス以外のキャラクターを選んでも、ひとり用でセットしたデータをロードすればセットしたパネルがそのまま使えてしまうのだ。しかも、持っているパネルを流用できるだけでなく、マルチプレイで獲得したパネルを今度はひとり用に持っていくこともできる。そのため、友人とのマルチプレイで集めたパネルを持ち帰り、ひとり用では成長したデータを使って戦うといったこともできるというわけだ。

 マルチプレイと言えば、友人とプレイ時間に差がついてしまい、同じレベルで遊べないということにもなりやすい。つねにいっしょに遊んでいるわけではないのだからしょうがないのだが、寂しい部分でもある。しかし、本作のパネルシステムではレベルさえもパネルをセットして上昇させる仕組み。そのため、レベルの低い友人に合わせてパネルをセットすれば、どれだけプレイ時間に差があっても同じレベルで楽しめるのだ。逆にレベルを高くして、友人をサポートして楽しむということもできる。こんな気遣いができるのも、パネルシステムを使ったマルチプレイのうれしいところだ。

 

kh03
kh04

 

 また、おまけと言うにはあまりに大きな要素なのだが、マルチプレイではさまざまな設定を変更できる。敵に与えるダメージ量などのほか、アイテムや魔法の使用可否、地面に着地しているあいだにダメージを受けるようにするかといったものだ。
 そんな中にある設定項目として、“仲間への攻撃可否”がある。これをオンにすれば敵を攻撃している最中に、思わず仲間を攻撃してしまい、「あ、ごめん」といったことになる……だけではなく、これをオンにすること、イコール、友人どうしの対戦モードに移行するということでもある。本作のマルチプレイでは、敵を倒したときなどに得られる“ミッションプライズ”というアイテムを集めた数で、ミッション終了時の順位が決定する。その順位がいいほどいいアイテムが入手できるのだが、仲間への攻撃を許可すれば、このアイテムの奪い合いになることは言うまでもない。敵を討伐するという本来の目的を忘れ、仲間どうしで攻撃し合い、気づけば規定回数以上にダウン(体力がなくなってしまうこと)して、ミッション失敗……ということもしばしばだ。だが、その目的を遂行しながら、ときおり仲間とバトルするのが非常に楽しい! 協力をベースにしたミッションだからこそ、最終的には対戦から協力へと移り、仲よく終われるというわけだ。もちろん、仲間どうしで攻撃をしすぎれば、険悪なムードのまま終わることも多々あるのだが……。


 

●切ないストーリーの果てに

 

 ここまで、本作の魅力をシステムベースで書き連ねていった。だが、CMや公式サイトなどを見ればわかるとおり、本作の最大の魅力は奥深いストーリーである。これまでシリーズ作が積み重なっていたため、遊んだことがない人には手を出しづらい部分があったかもしれない。だが、冒頭に書いたとおり、本作は新たな主人公の物語のため、これまでの作品よりグッと入りやすくなっている。シリーズ経験者はもちろんのこと、未経験者もこの機会に切ない物語をぜひ体験してほしい。ネタバレになるため詳細は書けないが、プレイすれば確実に『キングダム ハーツII』を遊びたくなるはずだ。『キングダム ハーツII』をクリアーしている筆者も「もう1回『II』やろうかな……」という気分になったのは、言わずもがなである。

 

kh11
kh12


text by 世界三大三代川

 

著者紹介
世界三大三代川

kh13

週刊ファミ通などで『キングダム ハーツ』シリーズの記事を担当するフリーライター。元々の涙もろさに拍車がかかり、ロクサスが何か切ないことを言うたびに涙腺が緩むほどに。マルチプレイではザルディンを使いたがるが、周囲を巻き込むので自重気味。


 


キングダム ハーツ 358/2 Days(スリー ファイブ エイト デイズ オーバー ツー)

対応機種

ニンテンドーDS

メーカー

スクウェア・エニックス

発売日

発売中

価格

5980円[税込]

テイスト/ジャンル

冒険・ファンタジー/アクション・RPG

備考

DSワイヤレスプレイ対応、“キングダム ハーツ 358/2 Days キングダム ハーツ エディション”は24880円[税込]、ニンテンドーDSi同梱、ディレクター:野村哲也、Co.ディレクター:長谷川朋広、プロデューサー:パトリック・チェン、エグゼクティブプロデューサー:橋本真司、制作:ハ・ン・ド(h.a.n.d. Inc)



※『キングダム ハーツ 358/2 Days(スリー ファイブ エイト デイズ オーバー ツー)』公式サイトはこちら
 

【プレイ・インプレッション】の関連記事

特別企画・連載

一覧へ

地球の運命を賭けた最終決戦が開幕する!『マスエフェクト3』!第4回更新

RPG要素とTPSが融合した高いゲーム性、宇宙を股にかける壮大なストーリーで人気の『マスエフェクト』シリーズ最新作が3月15日に発売される。ここでは、動画、マンガ、企画記事という3つの手法で、本作の魅力を余すことなくお伝えしていく!

フレッツ光で『モンスターハンター フロンティア オンライン』をプレイしよう!!

現在、NTT東日本・NTT西日本の“フレッツ光”と『MHF』による“フレッツ光 モンスターハンター フロンティア キャンペーン”を実施中。フレッツ光を利用して『MHF』をプレイすることで、光刀(太刀)を始めとする特典の数々が手に入るぞ!

流される血のみが、歴史を塗りかえる!『ドラゴンエイジ‐ブラッドメイジの聖戦‐』

全世界で累計600万以上のセールスを誇る人気ファンタジーRPG『Dragon Age(ドラゴンエイジ)』シリーズが完全映画化! 日米合作によるフルCGアニメとして、『ドラゴンエイジ‐ブラッドメイジの聖戦‐』が2012年2月11日より全国ロードショー公開される。未曾有のファンタジー世界の幕が上がる!

地球の運命を賭けた最終決戦が開幕する!『マスエフェクト3』!第3回更新

RPG要素とTPSが融合した高いゲーム性、宇宙を股にかける壮大なストーリーで人気の『マスエフェクト』シリーズ最新作が3月15日に発売される。ここでは、動画、マンガ、企画記事という3つの手法で、本作の魅力を余すことなくお伝えしていく!

死なない男と金髪美女の明日の行方は!?『ネバーデッド』!

魔王との戦いに敗れ、不死身の身体になってしまった男ブライスの悪魔との戦いを描くアクションゲーム『ネバーデッド』。ここでは、ブライスと彼を取り巻くキャラクター、不死身ならではのユニークなアクションの数々、そして、最大4人で楽しめるマルチプレイの特徴を紹介する。

難民はやがて英雄となり栄光をつかむ! 『ドラゴンエイジII』!第2回更新

全世界累計320万本以上の出荷本数を記録した、大作ファンタジーRPGの続編『Dragon AgeII(ドラゴンエイジII)』が、いよいよ日本でも発売される。難民から英雄となった主人公“ホーク”の壮大な一代記を、どのように描くかはプレイヤーの選択次第だ。

地球の運命を賭けた最終決戦が開幕する!『マスエフェクト3』! 第2回更新

RPG要素とTPSが融合した高いゲーム性、宇宙を股にかける壮大なストーリーで人気の『マスエフェクト』シリーズ最新作が3月15日に発売される。ここでは、動画、マンガ、企画記事という3つの手法で、本作の魅力を余すことなくお伝えしていく!

地球の運命を賭けた最終決戦が開幕する!『マスエフェクト3』!

RPG要素とTPSが融合した高いゲーム性、宇宙を股にかける壮大なストーリーで人気の『マスエフェクト』シリーズ最新作が3月15日に発売される。ここでは、動画、マンガ、企画記事という3つの手法で、本作の魅力を余すことなくお伝えしていく!

傭兵となって巨人族に立ち向かえ!『ラグナロク オデッセイ』!

PCのオンラインRPG『ラグナロクオンライン』をベースにスピンアウトされた3Dアクションゲーム『ラグナロク オデッセイ』。巨人族との戦いが描かれる本作の魅力をお届け!

扱う情報はR★だけ! ロックスター・ゲームス情報局をオープン

『グランド・セフト・オート』シリーズや『レッド・デッド・リデンプション』などで知られるロックスター・ゲームス情報だけを総合的に取り扱うサイト、ロックスター・ゲームス情報局がオープン。全面協力により、最新情報からその偉大なヒストリーまで全紹介!

この記事の個別URL

ソーシャルブックマーク

  • Yahoo!ブックマークに登録

評価の高いゲームソフト(みんなのクロスレビュー

※ ブログ・レビューの投稿はこちら!ブログの使い方

その他のニュース

『バイナリー ドメイン』のタイアップ企業を一挙公開、ストーリーも併せて紹介

セガから2012年2月16日に発売予定のプレイステーション3、Xbox 360用ソフト『バイナリー ドメイン』。名越稔洋監督率いる“龍が如くスタジオ”完全新作第一弾となる本作では、名越氏の代表作『龍が如く』シリーズ同様、実在企業とのタイアップが数多く実施されている。今回はその情報を一挙公開するとともに、ストーリー、敵ロボットの最新情報もお届けしよう。

『バイナリー ドメイン』無料ダウンロードコンテンツとして『龍が如く』シリーズの秋山、郷田、真島が登場決定

セガは、2012年2月16日発売予定のプレイステーション3/Xbox 360用ソフト『バイナリー ドメイン』のダウンロードコンテンツとして、オンラインマルチプレイで使用可能な『龍が如く』シリーズのキャラクター3名を無料配信することを発表した。

【朝刊】カノジョからメールだなんて、あたい骨抜きになっちゃいそうだよ……

昨日(2012年2月14日)のニュースをまとめておさらい。新作アプリ情報やアップデート情報に加え、そのほかのニュースなどをまとめてご紹介します。

『ブレイブルー』攻略ブログ【第23回】2月のニュースをまとめてみた!

2011年12月17日に発売されたPS Vita、プレイステーション3、Xbox 360用ソフト『ブレイブルー コンティニュアムシフト エクステンド』を扱うブログ。今回は2月の『BB』関連ニュースをまとめてみました。

『アムネシア レイター』にDXパックが登場

エンターブレインのECサイト“エビテン[ebten]”にて、PSP用ソフトにオリジナル特典を同梱した『アムネシア レイター DXパック』の予約受付がスタートした。

『ハガレン』でおなじみの漫画家・荒川弘が三国志の4コマ漫画を執筆! 「三国志魂(スピリッツ)」上・下巻発売決定

コーエーテクモゲームスは、漫画家・荒川弘が描く三国志の4コマ漫画「三国志魂(スピリッツ)」上下巻を2012年3月に発売する。

『METAL GEAR ONLINE』が2012年6月12日でサービス終了決定

KONAMIがプレイステーション3でサービス中の『METAL GEAR ONLINE』が、2012年6月12日でサービスを終了することを公式サイトで発表した。

『スナイパー ゴーストウォリアー』PC版が日本語版で発売決定

サイバーフロントは、『スナイパー ゴーストウォリアー【日本語版】』を2012年4月6日に発売する。価格は7140円[税込]。

武道館ライブ2の映像を大画面で鑑賞! “サクラ大戦トークライブツアー2012〜ワーナー・マイカル・シネマズへようこそ〜”開催決定

セガは、2012年2月26日(日)と2012年3月10日(土)に、“サクラ大戦トークライブツアー2012〜ワーナー・マイカル・シネマズへようこそ〜”を開催することを決定した。