HOME> ゲーム> まさに硬派! 骨太のSFワールドを満喫せよ『Mass Effect(マスエフェクト)』インプレッション
●SFファン必見のRPG! 銀河を巡る、壮大なストーリーの幕が開く
2165年の銀河を舞台に、骨太なSFストーリーが展開される、マイクロソフトのXbox
360用ソフト『Mass
Effect(マスエフェクト)』。SFファンなら見逃せない本作の魅力を、20歳過ぎにロバート・A・ハインラインの『夏への扉』を読んで感動したという、夢見るSFファンであるライターの戸塚伎一が語る。
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▲壮大なスケールで描かれるSFドラマが魅力の『Mass Effect(マスエフェクト)』。 |
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●インドア派だって“宇宙”に飛び出せる!
テレビをつければ、相も変わらずの不況ムード煽り。せめて近場で旅行にでも……と思いきや、高速道路は今週末も大渋滞……。こうなったら自宅で不貞寝するしかないなぁーと思いたくなる気持ち、わからないでもないです。
でも、どうせインドア生活をするんだったら、途方もないスケールの冒険をしている気分を味わってみてはいかがでしょうか。リコール社の記憶操作マシンはなくても、Xbox
360本体と『Mass Effect(マスエフェクト)』のソフトさえあれば、めくるめく体験をできますよ!(何のことかわからなければ、SF小説好きな人に聞いてみるか、アーノルド・シュワルツェネッガー主演映画『トータルリコール』を観てみましょう)
ゲームを始めると、まずは主人公のプロフィールを決めます。初期設定は“すべての武器の扱いに長けた、いかつい顔つきの男性戦士”ですが、性別や容姿といった個人データをある程度の範囲で調整できます。
基本プレイスタイルを左右する“クラス”は6タイプから選択。各クラスの特徴は、
・コンバット(武器による戦闘全般)
・テクノロジー(セキュリティシステム解除&敵の武器使用妨害)
・バイオティック(空間・質量のコントロール)
といった3つのスキル分野のバランスで決まります。どれを選んでもそれなりに満足し、それなりに悔いが残るようニクいこと調整されているので(笑)、初回プレイはフィーリングでチョイスしましょう。
ちなみに私が選んだクラスは、スナイパーライフルの扱いに習熟の余地があって、フィールド上のアイテムを低リスクでガンガン入手できる“インフィルトレーター(コンバット/テクノロジーのバランス型)”。外見は、しれっとした表情の金髪女性にしました。ヒロイックな武器をこともなげに使いこなす熱血漢だけが、RPGの主人公ではありません。
いざ本編が始まると、いきなり最新鋭宇宙船の中。みんなから少佐、少佐と呼ばれるので、そこそこのポジションのようです。乗船員の中には、外見が人類からかけ離れた御仁もいます。いわゆるエイリアンで、両種族間には何やらわだかまりがあるようですが、ひとまずスルー。
やがて、とある惑星に着陸することになり、ふたりの部下を引き連れて敵対エイリアンと戦闘開始。必要な操作やゲームシステム関連の情報は、その都度チュートリアルで解説してくれるので、状況に身を任せてさえいれば、ゲーム世界の最低限の掟(おきて)が把握できます。部下を先行させつつ、遠くにいる敵をスナイパースコープ越しにチクチク攻撃し、少しずつ前進……そんなSFストーリーの主人公がいたって、いいんじゃないでしょうか。
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▲キャラクターのカスタマイズ要素も充実している本作。 |
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●硬派なSF世界の、ひんやりとした居心地
そうなんです。『Mass
Effect(マスエフェクト)』は、壮大なSFストーリーなのです!
新たな情報や状況がすごい勢いで畳みかけてくる序盤が一段落すると、本作の独特な“居心地”を楽しめるようになります。
スケールが大きく生活感を感じさせない未来的建造物群。身体的特徴から体のサイズまで多種多様な種族が入り乱れる、居住地区の雑多な感じ。そして、気象環境などによって開拓が遅れている惑星表面の荒々しい自然──といったビジュアル世界は、SF文庫の表紙の写実的なイラストに通じる“重厚感”を醸し出しています。
実際にその空間内を移動してみてひしひしと伝わってくるのは、フィクション世界ならではのきらびやかさや都合よさよりも、ある種の絶望感であったり、ドキュメンタリー性であったり。イマジネーションレベルでのシリアスさが徹底されているあたり、息抜き要素に事欠かない“ジャパンRPG”とは真逆の方向性のエンターテイメントです。
なお、デフォルト設定でオン状態になっているフィルムグレイン(フィルム映像特有の粒子状ノイズをフィルタリングする画面効果)が、そういった印象を一段と高めていることも、追記しておきます。
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▲ある意味男の子の憧れだった(?)宇宙を探索する旅に! |
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●“いまここにある危機”としての戦闘シーン
本作の戦闘シーンは、特定の場面ごとに発生。基本的に、一度倒した敵は、以降同じ場所で復活することはありません。そんな仕様じゃお手軽にお金や経験値稼ぎができないじゃないか! と思うかもしれませんが、逆に言えば、そういった行為が必ずしも必要ないとも言えます。
私がプレイを進めているゲーム難度は、3段階の真ん中の“ノーマル”。プレイヤーの成長レベルに応じてボスが強くなり、一部の敵がバリア壁を展開するなど、特殊な防御力を身につけている……ということで、中盤以降の戦闘は安易なゴリ押しが通用しにくくなります。
そこで頼りになるのが、パーティーメンバーへの行動指示と、戦闘用アビリティの発動。
前者は、ゲーム進行に応じて最大6人まで増え、一度にふたり帯同できるパーティーメンバーの大まかな操作。「ついてこい」、「あそこに行け」といった移動関連の指示を1ボタン操作で出せるので(方向キーの4方向にそれぞれ対応)、地形状況を効果的に利用した戦いができます。ある戦闘シーンでは、何度も何度もゲームオーバーになった末、「戦闘開始直後にみんなで隅っこの柱の裏に逃げ込めば、以降ほぼ無傷で戦える」という攻略法にたどり着き、ひとり静かに感動したものです。
後者は、プレイヤーキャラおよびパーティーメンバーがそれぞれ使用できる特殊能力。武器の性能を一時的に上げたり、敵を直接攻撃したり、仲間を陰日向にサポートしたりと、各キャラクターの取得スキルや成長度合いによって、さまざまな恩恵を受けられます。
アビリティの使用回数は無制限。個々のアビリティごとに一定時間経過すれば再使用できる……という親切設計です。このへんからして、RPGのプレイ時間の水増し要素をゲーム内から極力減らそうとする意欲的な姿勢が感じられます(ちなみに武器も弾数制限なし。一定時間連続使用することでオーバーヒート状態になることさえ注意すればオーケーです)。
使用アビリティを指定する際には、ゲーム進行をいつでも一時停止状態にできるので、あわてる必要がありません。しかも、パーティー全員のアビリティ状況を1画面内で簡潔に把握・管理できるので、ゲーム進行をいちいち中断する煩わしさは、ほかのRPGと比較しても、随分と軽減されているように思いました。
実際、私はアビリティを使いまくることで、数々の戦闘シーンを切り抜けました。アクション操作の個人技に期待できないのがいちばんの理由ですが(泣)、戦況に応じて各キャラクターのアビリティをタイミングよく発動させること自体が次第に楽しくなり、気がつけば、戦闘をパズル的にとらえている自分がいました。
レベルアップや装備品の強化もほどほどに、つねにいまある状態でいかにして勝利するかを試行錯誤する──そんなプレイスタイルを事もなげに許容するのが、本作の懐の深さです。
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▲アビリティ(左)などを駆使して戦うことに。 |
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▲最大6人のパーティーを組んで戦うことができる。 |
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●可能性が膨大に広がる世界で、貴方は何を見るか!?
表層的にはシリアスムード一辺倒で、戦闘シーンの位置づけは“あの手この手を尽くして突破するべき関門”……。そんな『Mass
Effect(マスエフェクト)』を心ゆくまで楽しむには、ある種の“大人の余裕”が必要な気がします。ゲーム世界の現象ひとつひとつにじっくりと向き合い、そこに自分なりの解釈を重ねて受け止めていく思慮深さ、とでも言いましょうか。
本作は、わかりやすい娯楽性に欠けています。戦闘シーンで主人公キャラがビカビカ光りながら大跳躍するわけでもなく、誰のおっぱいがボヨンボヨン揺れるでもありません。ただひたすら“そういう世界の、いまある状態”が淡々と描かれるのです。
しかし、はやる気持ちを抑え、それぞれの情報や場面を穏やかな気持ちで見ていると、いろいろなことが気になりだします。
たとえば、大小さまざまなイベントデモシーン。そのイベントの主要キャラと主人公キャラの会話が中心で進むのですが、たまに帯同中のパーティーメンバーが、自身の境遇・スタンスをなぞらえつつ会話の流れに沿った意見なり感想なりをはさんできます。……待てよ。これって別のメンバーを連れていたら、全然違うことを言うんだよな? と思ったら、いったいどれだけの会話パターンが用意されているんだろうと、クラクラしました。これはほんの一例で、本作は“ゲーム進行の大局を左右しない要素のバリエーションが、とてつもなく多い”のです。
何を見、何にこだわるかは個々のプレイヤー次第。セーブポイントからいちいちやり直して、それらのあらゆるパターンを試してみるのもテレビゲームの楽しみかたのひとつですが、せめて初回プレイは、壮大なSF世界の冒険者の立場で、プレイ中に起こるすべての出来事を“一度限りの体験”として受け止めることをお勧めします!
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▲とにかくバリエーションが多い会話。会話の選択肢によってストーリーが変化することもある。 |
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Text by 戸塚伎一 |
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筆者紹介 戸塚伎一 |
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ファミ通Xbox 360誌でクロスレビューを担当するフリーライター&漫画かき。本文で触れられませんでしたが、『Mass Effect(マスエフェクト)』のBGM、かなり好きです。アナログシンセの音色が心地良いアンビエント・サウンドによって、本作の"レトロフューチャーっぽさ"が、ぐんと深まっていると思います。初回限定版同梱のサントラCDを聴きながら、インナー・スペースに旅立ちたい……。 |
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『Mass Effect(マスエフェクト)』 | |
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対応機種 |
Xbox 360 |
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メーカー |
マイクロソフト |
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発売日 |
発売中(2009年5月21日) |
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価格 |
7140円[税込] |
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テイスト/ジャンル |
SF/RPG |
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CERO |
17歳以上対象 |
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備考 |
Xbox LIVE対応 |
※『Mass
Effect(マスエフェクト)』の公式サイトはこちら
※ファミ通.com特設サイトはこちら
[戸塚伎一の過去のレビュー記事]
※人間の“表と裏”を描く『Another Time Another Leaf(アナザータイムアナザーリーフ)〜鏡の中の探偵〜』インプレッション
※プロ野球ファンの皆さん、球春到来です! 『実況パワフルプロ野球NEXT』インプレッション
※伝説的なシューティングがPSPで蘇る『零・超兄貴』インプレッション
※“現実”と“妄想”が入り乱れる不思議な体験……『カオスヘッド ノア』インプレッション
※仲間と戦うことの力強さと、圧倒的なゾンビの恐怖と……『レフト 4 デッド』インプレッション
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発売スケジュール
- 3DS
- ニンテンドー3DS
- PS2
- プレイステーション3
- Wii
- Wii(ウィー)
- DS
- ニンテンドーDS
- PSP
- プレイステーション・ポータブル
- X360
- Xbox 360
- PS2
- プレイステーション2






















