ファミ通.com

ファミ通媒体メニュー



ハドソン高橋名人が、東京大学で“ファミコンブーム”を熱く語る!

  • はてなブックマークに追加
  • Yahoo!ブックマークに登録
  • この記事をつぶやく

●当時の熱気あふれるエピソードを多数披露!

NY1_01322 2009年3月6日、日本デジタルゲーム学会(DiGRA JAPAN)主催による公開講座“名人の目からみたファミコンブーム”が、東京大学にて行われた。当日は、“名人”としておなじみのハドソン高橋利幸氏がゲストとして登壇。楽しいエピソードを交え、ファミコンブーム時の盛り上がりぶりが語られたのだ。

 講演は、高橋名人がハドソンに入社したいきさつからスタート。大学を「おもしろくないから」という理由から3ヵ月で辞めたという高橋名人は、その後スーパーマーケットで野菜の仕入れ担当などを4年間勤め、仕入れ時の作業の煩わしさから解放されるために当時大金をはたいてPCを入手。それがPCに触れるきっかけとなり、当時パソコンソフトの制作などをしていたハドソンに入社することにつながったという。そして、’84年7月にサードパーティー初の作品としてファミコンソフト『ナッツ&ミルク』と『ロードランナー』を発売。当時10000本売れればヒットと言われていたPCソフトに対し、ファミコン市場は30万本の売り上げが見込めたので、ファミコンに参入するのは「経営陣としては当然の決断」(高橋)だったものの、PCゲームをリリースしていた同業者からは「なんでおもちゃに行っちゃうの?」と訝しがられたという。なんとも当時の雰囲気を伺わせるエピソードだ。とはいえ、以降時代の波は雪崩を打ってファミコンに押し寄せ、ファミコンは一大ブームに。とくに’85年〜’86年はその絶頂で、高橋名人いわく「スパゲッティーのようにぐるぐるに絡まってブームが巻き起こった」状態だったという。ちなみにハドソンは36タイトルのファミコン向けソフトをリリース。『ロードランナー』、『忍者ハットリくん』、『高橋名人の冒険島』、『ドラえもん』と4タイトルのミリオン突破タイトルを輩出している。ときには、3ヵ月間に毎日2時間しか睡眠時間が取れないこともあったという。

 ファミコン市場に参入し、雑誌との協力やテレビ番組への出演など、さまざまなプロモーション展開をしていったハドソンだが、外すわけにいかないのはやっぱりイベント展開だろう。ハドソンでは’85年から順次イベントを展開、当時来場したちびっ子たちの熱狂ぶりから手応えを感じたという。その過程で生まれたのが、全国規模で開催されたイベント、いわゆる“全国キャラバン”だ。’85年はファミコン用ソフト『スターフォース』のハイスコアを競うという形で行われた全国キャラバン“チビッコ大集合!夏休み ファミコンプラザ 全国キャラバン”は、夏休み期間中に全国59ヵ所(!)で開催され、各地で大人気を博す。翌’86年はさらに盛り上がり、『スターソルジャー』を対象タイトルとした“全国キャラバン”は、70000人の動員を記録する。全国キャラバンに“名人”として参加していた高橋名人は、マスコミから注目を集め、“子どもたちのあこがれ”の存在となる。当時の忙しさは想像を絶したようで、「“全国キャラバン”以外にもイベントは毎週のように開催されていたのですが、土日はずっとイベントでした。1日に4〜5店ゲームショップを巡って、それを1年続けていましたね」(高橋)という状態だったという。

 興味深かったのが、高橋名人の名言「ゲームは一日一時間」が生まれたときのエピソード。ある日イベントで、同伴の父兄(とくにお母さん)がたくさん訪れていることに気付いた高橋名人は、「お母さんが財布の紐を緩くしてくれないと(ソフトを)買ってくれない」ということに思い至り、そのお母さんへの印象をよくするために、「テレビゲームがうまくなりたいなら、“ゲームは一日一時間”集中すべし!」と発言したのだという。ところが、それを一部の流通関係者が「ゲームを売る立場の人間が、ゲームを遊ばなくていいという趣旨の発言をするとは何事が!」と聞き咎めたことから事態は紛糾。ハドソンで役員会が開かれ、高橋名人の発言の是非が問われるほどの状況になったのだという。そこで出されたハドソン役員会の結論が驚きで、「ハドソンでは、ゲームのイメージアップのために“標語”として展開していく」というもの。そこで世に“ゲームは一日一時間”という言葉が生まれたのだ。

NY1_0155
NY1_0174

▲新聞に“スーパーヒーロー出現”と取り上げられ、一躍時代の寵児となる。

▲“ゲームは一日一時間”というユーザーへのメッセージを発したと高橋名人。「でも、大人の人は自己責任でゲームを楽しんでください」とのこと。


 公開講座ということで、会場にはゲームクリエーターやクリエーターの卵たちも多数詰め掛けていたのだが、それらの来場者に対して高橋名人は、「これからゲーム業界を担うであろう人たちに言いたいのは、何か驚きのあるものを与えたいと考えるのはわかりますが、いま一度“遊び”というものの本質に立ち返ってもらいたいということ。何が楽しみにつながるのかを真摯に考えてほしい。それを突き詰めることで、ファミコン時に負けないブームを起こせるのでは」と熱いエールを贈り、講演の幕を閉じた。

NY1_0046
NY1_0114

▲ときに真面目に、ときに熱く語る高橋名人。「ヒットしたゲームは、枝葉末節を取り除いても、面白い要素が残る」といった発言も。

 

NY1_0190

▲全国キャラバンには“ファミコン体操”なども折りませ、イベントとしての幅を広げていったという。「当時の子どもは、やればファミコンがうまくなるよ!」と言えば、目を輝かせて取り組んでくれましたね」と、ファミコンへの熱狂ぶりを伝えるエピソードも紹介。


 

特別企画・連載

一覧へ

『ペルソナ3ポータブル』の女性主人公が、頼もしい戦友たちを紹介します

PSP用ソフト『ペルソナ3ポータブル』の魅力を、元気ハツラツ系の女性主人公“月光ルナ子”がガイドする特設ページ“ペルソナ通信”。本日の更新では、謎の敵シャドウと戦う特別課外活動部の仲間たちを紹介します!

最強のクラブを創り上げろ! 『J.LEAGUE プロサッカークラブをつくろう! 6 Pride of J』!

『サカつく6』は、自分が創り上げたクラブで、Jリーグ制覇を目指す人気SLG『J.LEAGUE プロサッカークラブをつくろう!』(以下、『サカつく』)シリーズ最新作。本作のゲームの流れを確認しながら、新要素の数々を紹介する。

追加シナリオの内容が判明!『LUNAR HARMONY of SILVER STAR』!後編更新!

物語の奥深さとアニメ演出が人気を呼んだ『ルナザ・シルバースター』が、PSPに移植される!しかも、PSP版ではオリジナル版の脚本を担当した重馬敬氏による追加シナリオも楽しめるのだ。そこで後編では、その追加シナリオの内容を公開。

古きよき時代のRPGを現在の最新技術で創り出す! 『光の4戦士 -ファイナルファンタジー外伝-』!

王様や魔女、ドラゴンが登場する王道ファンタジーの世界観、オーソドックスなバトルシステムなど懐かしいプレイ感覚が満載の本作。『FF』シリーズのファンはもちろん、これまでにプレイしたことがないという人も楽しめる作品になっている。

泥だらけになるまで遊んできな!『コリン・マクレー: ダート2』!

『コリン・マクレー: ダート2』は、ラリーを始めとしたオフロードモータースポーツ全般の競技が収録されたレースゲーム。一般的なラリーより過激で、エクストリームスポーツのエッセンスもふんだんに取り込まれている本作の魅力を紹介!

さあ、ダンスの時間だ! 『BAYONETTA(ベヨネッタ)』記事、第3回更新!!

絶頂感がブッつづく、ノンストップクライマックス・アクション『BAYONETTA(ベヨネッタ)』。 本作に心奪われた編集者が主観全開で本作の魅力をお伝えしていきます!!

アトラス×スティングが放つ王道ファンタジーRPG!『エクシズ・フォルス』!

迫りくる世界の危機、神々の力を受け継いだ勇者たち、伝統のコマンド式バトルなどなど……昔ながらのRPGファンならワクワクせずにはいられない、そんな王道要素を盛り込んだ作品がアトラスから登場!

伝説の武器を巡る戦いがいま幕を開ける!『闘真伝』!

『闘真伝』は、一般的な対戦格闘ゲームとは異なり、3Dフィールドを縦横無尽に動き回りながら闘うことができる。ファミ通ドットコムでは、そんな本作の内容を全3回に分けて詳しく解説していく。

奥深い駆け引きがくり広げられるターン制SLG!『R-TYPE タクティクスII』!

名作シューティングゲーム『R-TYPE』シリーズの世界設定をベースにしたSF戦術シミュレーションゲーム『R-TYPEタクティクス』。その続編が、PSPで登場。今回は、本作の魅力をたっぷりと紹介していく。

この記事の個別URL

ソーシャルブックマーク

  • はてなブックマークに追加
  • Yahoo!ブックマークに登録
  • この記事をつぶやく

TVゲームニュース




ゲームソフト販売ランキング

販売数ランキングをすべて見る

ファミ通協力店の皆様よりご提供頂いたデータに基づいた販売ランキングです(毎週更新)