HOME> ゲーム> 仲間と戦うことの力強さと、圧倒的なゾンビの恐怖と……『レフト 4 デッド』インプレッション
●最大4人による協力プレイがアツい!
謎のウイルスによって暴徒化した”感染者”たちに襲われる恐怖を描く、Xbox
360用として発売される新機軸のFPS(一人称視点のシューティング)『レフト
4 デッド』。主人公は、4人の仲間と協力しながら、ゾンビがうごめく街から脱出していくことになる。最大4人が参加してのオンラインの協力プレイがアツい本作を、ファミ通Xbox
360のクロスレビュアー、戸塚伎一がインプレッション。”三度の飯よりゾンビが大好き”という戸塚伎一が、ここまで『レフト
4 デッド』を愛する理由とは?
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※『レフト 4 デッド』はCEROより18歳以上のみ対象の指定を受けておりますが、掲載にあたってはファミ通.comの掲載基準に従って配慮しています。 |
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●歴代ゾンビゲーム随一! 極限状態で生き延びるサバイバルドラマ
「無数のゾンビに囲まれてみたい」
ふつうに考えたら嫌過ぎるシチュエーションですが、いくつかの秀逸なゾンビ映画を観ているうちに、そういう願望を抱くようになりました。
言ってみればゾンビは、“死”という自然界の摂理を超越した元・人間。生前に担っていた社会的役割や道徳慣習から解き放たれ、「生きている人間に食らいつきたい」という本能と同一化した存在は、実際どーだかはさておき、悩みがなく幸せそう。自分もその一員になれたらどれだけラクだろう……というある種の“楽園性”さえ備えています。
とは言え、それが現実逃避の意味合いが強いものだとは重々承知の上。強烈な魅力を感じつつも、そう易々と肉を引きちぎられ、仲間入りするわけにはいきません。
むしろ、命が尽きる最期の瞬間まで“高潔な魂を持った人間であること”にこだわり続けたい……という憧れの気持ちが、全方向ゾンビという絶望的な世界に、私をいざなうのです。
『レフト
4 デッド』は、そんな私のニーズにドンピシャリな3Dアクションゲームです。
舞台は、原因不明のウィルスによって、人類のほとんどが理性を失い凶暴化した感染者(厳密には“生きる屍”のゾンビとは別物なのですが、便宜上同じものとします)になった世界。プレイヤーは、先天的にウィルス抗体を持っている4人の生存者パーティーのひとりとなって、仲間と協力しつつ、感染者だらけの世界を生き延びることに全力を注ぎます。
製品版にあらかじめ用意されているキャンペーンは全4種類。それぞれに“病院の屋上からヘリで脱出”、“船着き場にやってくるボートに乗り込んで脱出”といった最終目的があらかじめ設定されているものの、プレイ中に進行するストーリー要素は一切なし。いまどきのゲームにしては珍しい割り切りっぷりです。
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実際にプレイしてまず驚くのが、感染者たちの動きの機敏さと、その物量でしょう。
ふだんは虚ろに立っていたり、意味なくウロウロしていたり、たまに感染者どうしでケンカしたりしているのですが(笑)、いざ生存者の気配を察知すると、その一帯にいるゾンビたちが猛然とダッシュしてきて、ひたすら殴る蹴るの暴行を加え続けます。
それどころか、ビルの窓や金網フェンスの向こう側、山道脇の藪などありとあらゆる場所からとんでもない数の感染者一行が現われ、気がつくと袋叩きされていることもしばしば。感染者ラッシュ時の圧迫感は、テレビゲーム史上稀にみる衝撃映像であるとともに、平和ボケした心の奥底に眠っている“生き延びることへの執着心”をほどよく刺激するハズです。
感染者の中には、突然変異によって特殊能力を獲したミュータントもいます。
通常感染者をおびき寄せる成分を含んだゲロを吐き続けるBOOMER。
ミドルレンジから飛び掛かり、馬乗りになって鋭い爪で攻撃し続けるHUNTER。
長い舌を伸ばして拘束した生存者をじわじわと締め上げるSMOKER。
桁外れの耐久力と腕力を誇るTANK。
そして、生存者の気配に気づくと一目散に突進し、一撃で行動不能状態に追い込む凶暴性を秘めたWITCH。
これらは中ボス的な存在として、通常感染者に混じってしばしば登場します。この“しばしば”というのがクセモノで、プレイごとに出現する位置、タイミング、回数が異なります。
というのも、ミュータントに限らず、通常感染者のラッシュや、道中に配置される武器・回復アイテムのさじ加減は、“AI
director”という内部ルーチンによって制御されているからです。詳しい仕組みはよくわからないのですが、要は“プレイヤーの総合的な腕前がリアルタイムで判断され、毎回エキサイティングなゲーム展開を楽しめる”ということ。上手にプレイすればよりハードな局面が増え、そうでもなければそれなりに盛り上げてくれるってワケです。
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プレイヤーに応じた、理想的なパニック状況を提供してくれる『レフト
4 デッド』ですが、その真価を発揮するのは、何といってもXbox LIVEによるマルチプレイでしょう。
本作のキャンペーンモードをひとりでプレイする場合、プレイヤーが直接操作するキャラを除く3人の生存者の行動は、BOT(コンピューター)が担当します。BOTキャラは基本的にプレイヤーキャラを追従し、ピンチに陥ったときにはちゃんと助けてくれたりと、そこそこ働いてはくれるのですが、主人公(プレイヤー)を引き立てる無個性な取り巻き役以上でも以下でもありません。
ところが、4人の生存者を生身のプレイヤーがそれぞれ担当するとなると、ゲームプレイは一気に混沌の度合いを深めます。
プレイヤーが全員同じくらいの腕前で、ボイスチャットによる意志疎通もばっちりな状態でプレイできればまだいいのですが、ネットワークマルチプレイの性質上、必ずしもそういうわけにはいきません。超初心者や歴戦の猛者、そして単なるトラブルメーカーが混在することで、シングルプレイではまずありえない、よくも悪くも劇的な展開を楽しめるのです。
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本作のマルチプレイを味わい深いものにしている要因として無視できないのが、“仲間どうしの助け合い”です。
感染者ラッシュに対し、お互いの射線を遮らないポジショニングで死角をカバーしあうのは、基本中の基本。ミュータントに拘束され身動きのとれない仲間がいれば真っ先に救い出し、体力が少ない仲間がいたら自分が持っている回復アイテムを分け与える……。こうしたチームワークは、“単独行動では打開できない状況がある”、“仲間がひとりでも欠けると大幅な戦力ダウン”といったゲームバランス上の必要性もあるのですが、いざピンチの仲間が目の前にいると、我が身を省みず自然と発揮したくなるものです(あまりに無茶な状況に飛び込んで、かえってチーム全体の形勢を悪くすることもしょっちゅうですが…)。
逆に、仲間に命がけで助けてもらったり、限りあるアイテムを消費して治療してもらったときは、何ともうれしい気持ちになります。気心の知れたXbox
LIVEフレンドどうしではそれほどでもないのですが(笑)、マッチングでたまたま居合わせたプレイヤーの場合、“純粋なやさしさ”の感触に、何度体験してもドキッとします。
面識のない者どうしが極限状況下で協力関係を結び、それぞれが“(肉体的・精神的に)人間であり続けること”にこだわり続ける。これこそまさにゾンビ映画王道のシチュエーションであり、私が無数のゾンビに囲まれながら実感したかったことです!
本作を“Co-op(協力プレイ)メインのハイテンションサバイバルFPS”としてやり込むぶんには、案外飽きが早いかもしれません。しかし、私のような“たまたま居合わせた人間によって紡がれる筋書きのないドラマ”に興味があるプレイヤーにとっては、何度も体験したくなる、極上の絶望空間です。そういうものと割り切れば、たまに遭遇する、故意に仲間を攻撃し続ける迷惑プレイヤーも、“極限状況に耐えきれなくなった哀れな元・人間”としてゲームプレイから遠慮なく追放(※メンバー投票制)できるというものです。
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【追記】
本作には、プレイヤーが4人対4人にわかれて交互に生存者側、感染者(ミュータント)側を担当し、得点を競い合う“対戦モード”も用意されています。こちらは“感染者側でプレイするとき、いかに絶妙な連携攻撃を決めて生存者側を苦しめるか?”という部分がメインになってくるため、キャンペーンモードとはだいぶ毛色が違います。プレイ時間も、単純計算で通常キャンペーンモードの約2倍ということで、1プレイごとに肝を据えて臨む必要があります。
Text by 戸塚伎一 |
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筆者紹介 戸塚伎一 |
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月刊ファミ通Xbox 360誌でクロスレビューを担当するフリーライター&漫画かき。MSXパソコンやメガドライブといったレトロハードのゲームに愛着を持つ一方で、現行ハードのスパイスの利いたゲームへの関心も尽きない。 |
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『レフト 4 デッド』 | |
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対応機種 |
Xbox 360 |
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メーカー |
エレクトロニック・アーツ |
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発売日 |
発売中 |
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価格 |
7665円[税込] |
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テイスト/ジャンル |
ホラー/アクション・シューティング |
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備考 |
開発:Valve社 |
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