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World Cyber Games 2008の日本代表選手が決定――種目は『バーチャ5』、『エイジ』など

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●新旧のトッププレイヤーが目白押しとなったWCG 2008日本予選
 

 2008年10月25〜26日の2日間、JAPAN国際コンテンツフェスティバル(コ・フェスタ)関連イベントのひとつ“デジタルコンテンツ EXPO 2008”で、eスポーツイベント“World Cyber Games 2008(ワールドサイバーゲームズ2008、以下WCG 2008)”の日本予選が開催された。

 

 WCGとは、“Beyond the Game(ゲームを超えて)”のスローガンのもと、言語・文化・人種の壁を超えて全世界のプレイヤーが一堂に会し、平和と友情、興奮と感動を共有することを目的としたeスポーツイベント。世界74ヵ所の国や地域から年間150万人以上のプレイヤーが参加する世界最大規模のゲームイベントで、その規模の大きさから、オリンピック、ワールドカップに次ぐ世界的イベントとしてギネスブックにも登録されている。

 

 そんなWCG 2008は、FPS(1人称視点のシューティング)やRTS(リアルタイムストラテジー)をはじめ、サッカー、レースゲーム、MMO(多人数参加型)RPG、携帯ゲームなど、計14タイトルを種目として採用しているが、海外(主催は韓国)主導のeスポーツイベントということもあり、日本のゲームプレイヤーにはなじみの薄いものが多い。しかし、今年の日本予選では『RED STONE』、『エイジ オブ エンパイア III:アジアの覇王』というPCタイトルに加え、3D対戦格闘ゲーム『バーチャファイター5 Live Arena』が採用された。

 

 過去、『ストリートファイターII』を筆頭にムーブメントを起こし、数多くのプレイヤーを誕生させた対戦格闘ゲームは、日本のお家芸と言えるジャンル。そのなかでもとくにメジャーな『バーチャファイター』シリーズの採用は、eスポーツの存在を身近に感じさせるだけでなく、過去のWCGで思うように戦績が振るわなかった日本にとって、世界一を狙いやすいタイトルと言える。

 

 今回はそんなWCG 2008日本予選『バーチャファイター5 Live Arena』部門にスポットを当て、大会の模様をお伝えしたい。
 

▲会場は東京のお台場にある東京国際交流館。100名近い選手、観客が集まり、参加選手たちが織りなすハイレベルな戦いに、惜しみない拍手が贈られていた。

 

 WCG 2008日本予選『バーチャファイター5 Live Arena』部門の参加者は9名。一見すると少ないように見えるが、中身を見ると過去の大きな大会で優秀な成績を収めた選手ばかり。そのなかでも、板橋ザンギエフ選手、ふ〜ど選手のふたりは、2008年8月15日〜17日のあいだ、お台場のDIFFER有明で行われた世界最大規模の対戦格闘ゲームの祭典“闘劇'08 FINAL”『バーチャファイター5R』部門で同じチームメイトとして出場し、見事優勝を果たしたトッププレイヤーたち。さらに板橋ザンギエフ選手は、闘劇`08 FINALの直前にシンガポールで行われたWCGアジアチャン“ピオンシップ”『バーチャファイター5 Live Arena』部門の推薦選手として参加し、ここでも優勝している。当然、今大会でも優勝候補と目され、ふたりの試合はとくに注目を集めた。

 

■参加選手一覧

選手名

使用キャラクター

都道府県

これまでの戦績

板橋ザンギエフ(熊田 大幹)

シュン

東京都

WCG 2008 アジアチャンピオンシップ優勝、闘劇'08 FINAL『バーチャファイター5R』優勝 など

ISIII(石井 孝治)

ウルフ

神奈川県

格闘新世紀 神奈川予選ベスト8

ネオ・タワー(佐藤 彰則)

アイリーン

東京都

闘劇'08 FINAL『バーチャファイター5R』優勝

varna(木皿儀 剛)

シュン

東京都

ふ〜ど(阿井 慶太)

影丸

千葉県

『バーチャファイター5』お手並み拝見5優勝

餅A(吉川 真人)

ジャッキー

東京都

WCG 2006『デッドオアアライブ4』部門日本代表

池袋サラ(吉嶺 豊彦)

サラ

東京都

ライブUFO『バーチャファイター』大会優勝、バーチャファイター鉄人

TAKURO(鶴見 拓郎)

アイリーン

東京都

SHU(村上 周)

シュン

東京都

格闘新世紀4 準優勝

 

●ハイレベルな試合の連続! そしてWCG 2008『バーチャファイター5 Live Arena』部門日本代表選手が決定!

 

 WCG 2008日本予選『バーチャファイター5 Live Arena』部門は1試合3ラウンド、2試合先取した選手が勝利というルール。当初、22名の選手が参加登録を行っていたが、パスポート不備によリ決勝大会への参加が不可能な選手が出場を辞退。結果、上記9名によるトーナメント形式で試合は行われた。

 

 優勝候補のひとり、板橋ザンギエフ選手は1回戦でISHII選手、準決勝でvarna選手と対戦したが、1回戦をセットカウント3-0、3-1、準決勝を3-1、3-1と、どちらも2試合先取して勝利。準決勝は同じキャラクターによる対戦だったが、シュンの武器である飲酒のタイミングや駆け引きのうまさが光り、格の違いを見せつけた。もういっぽうの優勝候補、ふ〜ど選手は影丸を使用。アーケードで稼働中の『バーチャファイター5R』ではリオンを使っている彼だが、バージョン違いによる操作感覚のズレから、影丸を選んでの参戦となった。だが、1試合目で餅A選手を3-0、3-0のストレートで破ると、準決勝のSHU選手との試合も3-0、3-1と終始危なげない試合運びを発揮。使用キャラクターに左右されないディフェンススキルの高さを武器に、決勝戦へと駒を進めた。

 

 そして決勝戦は優勝候補どうしの対決となった。闘劇`08 FINALのチームメイトで、手の内を知り尽くす相手との大一番は、フルセットまでもつれ込む大接戦に! 1試合目はお互い緊張した展開となったが、セットカウント3-2で板橋ザンギエフ選手が勝利。しかし、2戦目に入るとふ〜ど選手が試合のペースを握り、3-1で取り返す。最終決戦となった3試合目も互角の戦いを見せる両者だったが、徐々に板橋ザンギエフ選手がペースを握り、3-2で勝利! 決勝大会のファイナルと言っても過言ではない素晴らしい内容となったこの試合を見事、板橋ザンギエフ選手が制し優勝! WCG 2008『バーチャファイター5 Live Arena』部門の日本代表選手となった。
 

▲試合の実況、解説は、WCG 2008日本予選プロデューサーである松井悠氏と、週刊ファミ通編集部のブンブン丸が担当。初見でもゲーム内容が理解できるような、噛み砕いた分かりやすいトーク内容だった。

 

▲決勝戦はまさに一進一退のハイレベルな攻防! 優勝した瞬間に板橋ザンギエフ選手が見せた両手を頭に乗せるポーズは、どれだけ難しい勝利だったかを表すものだった。

 

●『エイジ オブ エンパイア III:アジアの覇王』部門ではふたりのWCG 2008日本代表選手が決定!

 

 いっぽう、同日に行われた『エイジ オブ エンパイア III:アジアの覇王』部門の日本予選では、8名によるトーナメントを勝ち上がり、決勝戦に進出したnemuke(尾崎 大悟)選手、Airlity(佐藤 拓也)選手のふたりが見事、日本代表に選ばれた。優勝をかけた一戦はフルセットまでもつれ込んだが、操作の正確さと速さで上回るnemuke選手が2-1で勝利し、優勝を飾った。
 

▲WCG 2008日本予選『エイジ オブ エンパイア III:アジアの覇王』部門で優勝したnemuke選手(左)と準優勝のAirlity(右)選手。Nemuke選手は「優勝できてとてもうれしいです。イメージトレーニングがよくできたのが勝因でした」と語っていた。

 

 表彰式では、WCG 2008日本予選の開催を公認した日本eスポーツ協会設立準備委員会(JESPA)委員長補佐であり、ソニー・ミュージック コミュニケ―ションズ代表取締役の水野道訓氏から、上位入賞者に賞金が授与された。水野氏は「日の丸をかけて戦うというのは、胸が熱くなるもの。ぜひがんばってもらいたい」と日本代表選手を激励。そして「いまライブビジネスが非常に盛り上がっていて、ライブビジネスのひとつであるeスポーツはこれからもっと盛り上がると思います。eスポーツをもっと大きな形にしていきたいし、ゆくゆくは日本で世界大会ができるようにしたい」と、eスポーツの可能性や今後の抱負について言及した。さらに「私はJリーグ発足時、非常に近いところで仕事をしていましたが、あのときに川淵(三郎氏。現日本サッカー協会名誉会長)さんが“Jリーグを100年構想で考えたい”と言っていました。Jリーグ発足当時、サッカーはビジネスにならないと言われていたなか、紆余曲折を経てここまで大きくなった。eスポーツも10年後には誰もが知っていて、選手に憧れる子供たちが大勢いるような、非常に明るい未来を描きたいですし、そのためには今日集まった方々がぜひeスポーツの魅力を伝えていってほしい」と締めくくり、大会は幕を閉じた。

 

 大会終了後、板橋ザンギエフ選手にインタビューを行った。ハイレベルな戦いのあとだったが、数多くの大会で好成績を収めているだけあり、決勝大会へのビジョンはすでに見えているようだ。

 

――強豪ぞろいの日本予選を振り返ってみていかがでしたか?
 

板橋ザンギエフ選手(以下いたざん) 強敵ばかりでしたが、決勝戦の印象が強すぎて何も覚えていないんです(笑)。
 

――決勝まではスムーズに勝ち上がった印象ですが、大会に向けて心がけていたことは?
 

いたざん (勝つために)何が大事なのか? ということを考え、今日に向けてそれなりに準備をしてきましたが、いい形になってよかったです。
 

――決勝戦は非常に白熱した試合でした。
 

いたざん ふ〜ど選手はガードがうまいという特徴があるので、それをどう崩すかという点と、ミスをせず、自分らしいプレイをすることが大事だと思っているので、それを心がけていました。
 

――2試合目ではペースを握られ、危ない場面もありましたね。
 

いたざん 孤円落(影丸の投げ技のひとつ。空中高く放り投げたあと、打撃による追撃でリング外への押し出しが狙える)で落とされたときもそうだったんですが、じつはそのあともかなり悪いペースだったんです。ただ、ふ〜ど選手もかなり緊張しているのが伝わってきて、気迫で押し返したというところはありました。まあ、いつもはあんなにうまくいかないんですが(笑)。
 

――本当に見どころ満載の決勝戦だったと思います。そんな日本予選を制し、決勝大会に挑むわけですが、意気込みを聞かせてください。
 

いたざん 自分らしいプレイをすれば結果はついてくると思っているので、いつもどおりを心がけたいです。あとは外国人が好きなので、大会だけでなくプライベートも含めていろいろな交流ができたら、と思っています(笑)。


 もし、板橋ザンギエフ選手が金メダルを獲得することになると、WCG 2005決勝大会『デッドオアアライブ4』部門で優勝した活忍犬選手以来の快挙となる。“対戦格闘ゲームが強いのは日本!”というイメージを世界にアピールするためにも、ぜひ頑張ってほしいところだ。

 

 なお、過日行われた『RED STONE』部門ではチーム“happysweets(ぷりん選手、ストロベリー選手、ちょこばなな選手、ポッキー選手)”が見事勝利し、WCG 2008日本代表選手となった。今回のWCG 2008日本代表選手は計7名となる。

 

 WCG 2008決勝大会は2008年11月5日〜9日のあいだ、ドイツのケルンで開催される。今回は『バーチャファイター5 Live Arena』部門にスポットを当てた内容でお届けしてきたが、筆者もWCG 2008日本代表選手に同行し、ほかのタイトルを含めて決勝大会の試合結果をお届けしていく予定だ。続報に期待してほしい。 文責:小里浩一(マグナマ吟)

 

▲見事、WCG 2008日本代表選手となった3選手(写真左からnemuke選手、板橋ザンギエフ選手、Airlity選手)とJESPA委員長補佐の水野氏。好成績に期待がかかる。

 

※World Cyber Gamesの公式サイト[英文]はこちら

※World Cyber Games 2008日本予選の公式サイトはこちら

※日本eスポーツ協会設立準備委員会(JESPA)の公式サイトはこちら
 

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