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「さあいこう、ゲームじゃなくて勇者のじかんです」――『勇者のくせになまいきだor2』の発売記念イベント“TGS08”が開催

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●チョーシにのって、クリエーターセッションも開催

 

 ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパン(SCEJ)は2008年10月17日、都内にある戸越銀座温泉で、前日に発売されたPSP(プレイステーション・ポータブル)用ソフト『勇者のくせになまいきだor2』の発売記念スペシャルイベント“TGS08『Togoshi Game Show 2008』”を開催した。

 

▲戸越銀座でもうひとつのゲームショウ“Togoshi Game Show 2008”が開催。それにしても、なぜ温泉……?


 『勇者のくせになまいきだor2』は、2007年12月に発売された『勇者のくせになまいきだ。』の続編。プレイヤーは“破壊神”となり、穴を掘ってダンジョンを構築しながら魔物たちの生態系を利用し、侵入してくる“なまいきな勇者”をコテンパンに倒すという一風変わった設定のシミュレーションゲームだ。グラフィックはレトロな雰囲気の2Dドット絵で、随所にゲーム、マンガ、ネット上のスラングといったサブカルチャーへのオマージュを始めとする、ゆるいノリの笑いが盛り込まれている。前作は発売まえから話題騒然、というよりも、いわゆる口コミでおもしろさが伝わるというタイプの売れ行きを見せた。それを受けて今回、“チョーシにのって”続編が発売されたというわけだ。

 

▲シリーズ第2弾ではステージ数が前作の約4倍に。加えて、魔物の巨大化、異常化、レア化といった“突然変異”を始めとする新要素が追加されている。


 さて、そんなゆるいノリが魅力の作品ということで、発売記念イベントも一筋縄ではいかない内容に。まず、“TGS08『Togoshi Game Show 2008』”というイベント名。司会者によれば、“たまたま”つい先日まで開催されていた世界最大規模のゲームイベントと名前が似てしまったとのことであるが、狙ってやっているのは誰の目にも明らか。そして、会場入口にはこれまた某ゲームイベントで見かけたコンパニオンの姿が……。ここまでくると、いったいどれだけのネタが仕込まれているのか捜したくなるのが人の性。会場内を見回したところ、出るわ出るわ、ゆる〜いネタの数々が。


▲つい先日、幕張で見た衣装がまさか戸越銀座で見られるとは!


 冒頭でも述べたとおり、本イベント会場は銭湯。そして、銭湯の楽しみといえば、湯上がりに飲む冷たいドリンクだ。報道陣向けにドリンクバーが用意されており、ご丁寧にもジュースが用意されているではないか。「やはり銭湯はこうでなくちゃ」と、手に取ろうとした記者の目に入ってきたのは“苔(コケ)ジュース”という、いや〜な単語。ゲーム内に登場する生態系のひとつである苔をモチーフとした飲み物を、イベントのためだけに作ってしまったというわけだ。とりあえず一杯飲んでみたが、口に入れたとたん草の味がムワッと広がり断念。「口直しにちゃんとしたジュースでも……」と、自動販売機に目を向けると、そこには水着姿の女性がジョッキを持つビールのポスターが。ここの銭湯ではふだんアルコール類の販売も行っているので不自然ではないのだが、よーく見ればこれもネタで、告知されている商品名が“勇生”。


▲たたみ掛けるように、仕込まれたネタの数々。


 そのほかにも、ゲーム内で勇者たちが使用するスキル“ベイトトラップ”を再現した肉とちくわや、湯船に浸かる“魔王”、そして我々に配られたプレス証も“東京ゲームショウ2008”をモチーフにしたデザインなどなど、ゲームに勝るとも劣らない、いい意味でのワルノリがいたるところで発揮されていた。


▲爆笑ではなく、ジワジワとくる笑い。個人的には、湯船に浮かぶ魔王(のイラスト)がかなりシュールでツボでした。


 とは言え、ただふざけているばかりではない。本家のTGSにならってか、イベント内では“〜世界は「勇者のくせにまいきだor2」に何を求めるのか〜”と題した、開発陣によるトークセッションが実施された。登壇したのは『勇者のくせになまいきだor2』のプロデューサーを務めたSCEの山本正美氏と、開発を行ったアクワイアの大橋晴行ディレクター。

 

▲山本氏(左)と大橋氏(右)。浴衣姿で手にはビールと、かなりゆるい雰囲気だが、トークセッションは意外(?)にも真面目な内容に。


 まず最初のお題として掲げられたのは、前作『勇者のくせになまいきだ。』が、なぜ数あるタイトルの中で多くのファンから選ばれたのか? というもの。山本氏は「当時は『モンハン』というハードを牽引するビッグタイトルがあったので、それに対して自分たちはどういう価値を見い出すべきかと考えていた」と発売まえの状況を振り返り、「選ばれたというよりも、大きいタイトルと共存できたという感じ。2匹目のドジョウではなく、まったく別の生物として」と分析した。一方の大橋氏は、現在のゲーム業界を取り巻く状況に「短時間の中で、時間を潰す」という需要があると語り、そこに「『勇なま』が入っていっちゃったんじゃないかなと(笑)」とコメント。

 

 ゲーム中いたるところで見られるオマージュやパロディーネタ。こちらは山本氏の立場からすれば少し頭の痛い部分かもしれないが、開発中は「いかに見て見ぬふりをするか?」を心がけていたそう。そんな山本氏の広い心に守られていた大橋氏。ネタをふんだんに盛り込むという姿勢の裏には「みんなの共通体験をさらにに共有させる。そして仲間意識を育て、横のつながりを広げる」というテーマがあったことを明かした。

 

 ゲームのコンセプト、メッセージ性などについても言及された。山本氏は、シリーズでは一貫して“ビオトープ”という「小さな生態系を守っていこうという運動」(大橋)をコンセプトにしていると説明。「『勇者のくせになまいきだ。』を遊んでカエルを育てたという話は効かないですが」と笑いつつも、「カワイイキャラデザインを通じてその思いは伝わってくると思う」と、自信をうかがわせた。大橋氏は『勇者のくせになまいきだor2』に込められたメッセージについて説明。「勇者を文化、文明など人類の発展と捉えて、魔王側がそれを自然に戻していくというメッセージを込めました。ただ、それをあまり押し出すと、魔王が魔王じゃなくなるので、それなりにお茶を濁すと(笑)」(大橋)。

 

 トークセッションの最後では、『勇者のくせになまいきだor2』の追加コンテンツが配信されることも明らかに。第1弾は“ムスメのはんこうき(仮題)”というタイトルで、その名のとおり、魔王のムスメが登場するステージを予定しているとのこと。そのほかに、公式サイトで“ホリホリ動画祭”と題した“SPECIAL HORI SITE”の公開、EZweb版『勇者のくせになまいきだ。そして携帯へ…』の配信、シリーズのサウンドトラック『勇者のくせにまいきだ。1&2 ジャイアント・リサイタル』の発売が発表された。

▲追加コンテンツの配信が決定。配信時期などは未定だが、会場ではプロモーション映像を上映。映像の最後では、前代未聞のモニター越しでのフォトセッションも(下写真)。


▲ゲームと同じ“掘り”が体感できるコンテンツや、おもしろ動画が楽しめる“SPECIAL HORI SITE”。

 

▲EZweb版は『勇者のくせになまいきだ。』の“トレーニング”をもとにしたゲーム内容となっている。配信は今冬を予定しており、情報料は未定。

 

▲『勇者のくせにまいきだ。1&2 ジャイアント・リサイタル』は、2008年11月26日に2310円[税込]で発売予定。

 

▲トークセッション終了後、発売を記念してクス玉割りも実施されたのだが……SPECIAL HORI SITEに出演している橋爪氏が乱入して割ってしまうという展開に。


▲場所を移してのフォトセッションは湯船。最後の最後までネタ満載のイベントとなった。


※『勇者のくせになまいきだor2』の公式サイトはこちら

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