[海外ゲームニュース]『Diablo III』最新情報も――“Blizzcon 2008”詳報
●第3のクラス、ウィザード発表!
世界屈指のオンラインRPG『World of Warcraft』を開発・運営するBlizzardのプライベートイベント、“Blizzcon”。今年は現地時間の10月10日から11日にかけて、アメリカ・カリフォルニアのアナハイムで行なわれた。
なんと100ドルのチケットが1時間に14000枚も売れたという人気ぶり。もちろん拡張版『Wrath
of The Rich King』(以下、『WoTLK』)も控える北米市場での『WoW』の人気や、リアルタイムストラテジー最新作『StarCraft
II』などを体験できるというのもあるが、今年はそれに加えて『Diablo III』がついに本拠地アメリカに上陸するというのが最大の理由になるだろう。『Diablo
III』はパリの“Worldwide Invitational”で初めて正式にアナウンスされたが、実際に試遊できるのは“Blizzcon”が初となる。
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▲マイク・モーハイム氏はまず遠方から集まったファンをねぎらった。 |
各地から集まったBlizzardファンが注目するなか、オープニングスピーチからサプライズ発表が行なわれた。Blizzardを率いるマイク・モーハイム氏が登壇し、すでに発表されているバーバリアン、ウィッチドクターに続く『Diablo III』3つ目のクラス(職業)、ウィザードを発表。会場からは歓声が上がった。ビデオでは女性のウィザードがいくつかの魔法攻撃をくり出すところを見ることができた。より詳細な開発状況は次の“クラスとスキルシステム”と題された講演で明かされることになる。
講演にはリード・デザイナーのジェイ・ウィルソン氏、リード・テクニカル・アーティストのジュリアン・ラブ氏、テクニカル・ゲーム・デザイナーのワイアット・チェン氏が出席し、ウィザードが昔のテーブルトークRPGによってインスパイアされたこと、このクラスが通常の属性攻撃だけでなく、時間や物理といったものも操ることが明かされた。特に範囲攻撃が可能な魔法は観衆によって熱狂的に受け入れられた。これは一度に複数の敵を攻撃することができ、いくつかのスペル(魔法)はプレイヤーから放たれるとモンスターからモンスターへと襲いかかっていくという非常に強力なもの。
そのほかの呪文もいくつか確認できた。“Magic Missile”は『Diablo II』の“Firebolt”のような呪文、“Electrocute”は連続する電撃、“Slow Time”は相手の動きを止めるもの、そして“Disintegrate”は強力な光線で、チェンは「マジで顔が溶けるような奴!」と表現していた。そして、Blizzardのクリエイターたちは、このクラスを遠距離戦用の強力なものにしたかったと語った。
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▲左からウィルソン、ラブ、チェンの、本作のクリエイター陣。 |
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▲これがウィザードの“Disintegrate”。一直線上に伸びる強力なビームがモンスターを貫く。 |
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▲これは同じくウィザードのスペル“Frost Nova”。 |
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▲ウィザードは“Slow Time”などで足止めしながら強力な魔法で一気に片付けていくプレイスタイルになるのだろうか? |
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▲ウィッチドクターは属性つきの召喚攻撃を行なう。 |
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▲バーバリアンが迫る敵を片っ端からなぎ倒していく! |
続いてウィルソンが『Diablo III』のスキルシステムと、旧作『Diablo』、『Diablo II』においてどんな属性攻撃が使われ、どんなものが使われなかったか分析した。ボツネタをユーモアに挟みながら、ウィルソンはBlizzardがスキルシステムをどう進化させるか、キャラクターを再構築するためにいかにスキル、シナジースキル、ルーンスキル、アビリティなどを組み込んだかを語った。
ランダムにモンスターからドロップされるスキルと、アイテムドロップによるMod(道具などを強化する)スキルのふたつは、そのなかでもボツにならなかったものだ。後者は新しいルーンシステムの説明として、モンスターが落すルーンを使って武器などをその場で強化していくデモを確認できた。
最後にラブがキャラクタースキルによってもたらされる画面の特殊効果について触れられた。とくにウィザードは“ライトショー”とでもいえるほど、スキルによって画面に光のエフェクトが走るという。
会場には100台近くの試遊台が、『StarCraft II』や『WoTLK』のものと並んで設置されていたが、どれも行列が1日中長いままで途切れなかった。デモは草がぼうぼうに生えた見捨てられた土地“Tristram Woods”からスタートし、女性のウィザードと、男性女性両方のバーバリアン、ウィッチドクターの5つのタイプからキャラクターを選び、シングルモードと協力モード(最大3人のほかのプレイヤーと一緒に遊べる)をプレイすることができた。
また、もっと細かい情報を知りたければ、その日もうひとつの講演で本作の裏に流れるデザイン哲学を聞くこともできた。ウィルソン氏がシリーズのゲームプレイの核となる部分として「我々は可能な限り多くのモンスターをスクリーン上に出現させて、それからそのモンスターを土くれに返すようなパワフルなヒーローを作りたかったんだ」と発言すると、観衆は好反応を返した。
しかし同時に、プレイヤーに単にクリックを繰り返して闇雲に戦う以上のゲームプレイを与えなければいけないというのが彼のチームの長年の課題だった。シリーズの“ハック&スラッシュ”の魅力を維持しつつ、ルーンシステムを導入したり、ランダム生成されるダンジョンの環境を改善するなど、あらゆる部分でRPG要素を強化してきたと言う。
確かに、明らかにゲームのストーリー面は改善されている。Blizzardの、ダイアログを読むかはプレイヤーに任せるというポリシーはそのままだが、時には“囲まれた市民を救え”といった話でもあったほうが、単にただクリックを連打してモンスターと戦っているというだけよりはまだゲームプレイにもハリが出るというものだ。
また、本作でもっとも激的な変更のひとつとして、以前よりも頻繁にポーションを必要としなくなったことが挙げられる。ヘルスポーションにあまり頼り過ぎないように、ウィルソンはモンスターからヘルスの球がドロップするようにした。これによってプレイヤーがより戦闘に集中し、戦闘のあいだに回復のための休止が入らないようにしたのだ。
最後にウィルソン氏は、開発チームは新しいバージョンのオンラインシステム“Battle net”も含めて、いくつも新しいゲームシステムを考案していると述べ、“何ヶ月か議論しなきゃいけない……あるいは1年も。何年もじゃないといいけど”とつけくわえた。本当にそうあってほしいものだ。
●『StarCraft II』は3部構成へ
というのも、Blizzardが完成したと思うまで、彼らのゲームはあらゆるものが変更される可能性がある。発売日がいつまでも決まらないのは当たり前。たとえデモができていても、完成は1年後かもしれないし、もっとかかるかもしれない。『StarCraft II』は去年のBlizzconですでにプレイヤブル出展されていたが、今年になって突然3部構成になるというアナウンスがされた。
前作でおなじみの種族の名前を取ってそれぞれ『StarCraft II Terran: Wings of Liberty』、『StarCraft II Zerg: Heart of the Swarm』、『StarCraft II Protoss: Legacy of the Void』というタイトルになり、すべて26から30ミッションあり、十分なストーリーとエンディングが用意された個別のゲームになるという。ただし、シニア・バイスプレジデントのロブ・パルドは、2作目以降が1作目よりは拡張パックに近いものになることを認めている。もちろん発売日は決定されていない。
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ちなみに、モーハイムやウィルソンは海外メディアのインタビューに対して『Diablo III』のXbox 360やプレイステーション3への移植について問われ、これを否定していない。しかし、Blizzardは完璧に満足できるものを再現できると確信しなければ実行しないし、やると決まったら徹底的に作業をするだろう。一体何年かかるかわからないのならば、何も言ってないのも同じだ。日本語版の発表を待つ方がまだ確率が高いかもしれない……。
ひとまずは海外でのPC版の完成を待つこととしよう。Blizzardがこれだけ支持されてきたのは、製品の品質にこだわってきたからにほかならない。きっと『Diablo III』も最高のRPGへと鍛え上げられていくだろう。
※この記事は海外発のニュースを取り扱ったものです。
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