ゲームクリエーターの登竜門、”ゲーム甲子園2007”発表、授賞式が開催
●『メリルくるりんち』が満場一致で大賞を獲得
2008年2月29日、東京の秋葉原にある”秋葉原UDX”で、エンターブレインと財団法人デジタルコンテンツ協会が主催する、ゲームクリエーターの発掘を目的としたプロジェクト”ゲーム甲子園2007”の発表、授賞式が開催された。
ゲーム業界への登竜門として新人クリエーターに活躍の場を提供し、ゲーム業界のさらなる発展を目指すという位置づけで行われてきたこの催しも今回で5回目。節目の年となる今年度は応募総数536作品。専門学校からのまとまった応募も増えており、回を重ねるごとに業界内での認知度は高まっている模様だ。
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▲会場内では、ノミネート作品の展示も行われていた。 |
発表、授賞式は、まず”企画アイデア部門”、”ゲームプログラム部門”、””コンセプトシート部門”、サウンド部門”の各部門ごとの”部門賞”が発表され、続いて全ノミネート作品の中から”大賞”を発表するという流れで行われた。
部門賞の発表に先立って登壇したエンターブレイン代表取締役社長の浜村弘一氏はつぎのように語り、”ゲーム甲子園2007”開催の意義を受賞候補者たちに伝えた。
「ゲームの世界は現在大きく成長している最中で、毎年のように市場規模拡大の記録を作っています。ユーザーの数もすごい勢いで増えてますが、一方で業界内ではネタや企画に煮詰まっているという話も聞きます。ユーザーが増えるということは、アプローチの数をさらに増やさなければいけない。そして、アプローチの数を増やすには作っている人間の数も増えなければいけません。このゲーム甲子園から若いクリエーターが産まれ、ゲーム業界に入ってほしいなと思っています」(浜村)
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▲浜村氏は応募されてくる作品はもちろんだが、なによりも見たいのは「作っている人たちの顔です」と語った。 |
そしていよいよ各部門賞および大賞が発表に。536分の1という狭き門をくぐり抜け、見事大賞に輝いたのは”ササコゲ工房”制作の『メリルくるりんち』。この作品はプログラム部門の応募作品で、かわいらしい女の子を操作してステージ内に散らばるアイテムを集めていくワイヤーアクションゲーム。グラフィック、システムの両面が非常によく練りこまれており、浜村氏は「このまま商品化できそうな作品」(浜村)と完成度の高さを絶賛。ササコゲ工房の代表者は、壇上で涙を浮かべながら「チームのみんなに、早く報告してあげたいです」と受賞のよろこびを語った。ちなみに、大賞の選出は全ノミネート作品を各審査員が10点満点で採点するという方式を取っており、本作に関してはほぼ全員が高得点をつける、満場一致に近い結果だったとのこと。部門賞も含む、全受賞作品は以下のとおりとなっている。
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▲大賞を獲得したササコゲ工房には、楯と賞金100万円が授与された。 |
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大賞 |
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作品名 |
作者 |
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メリルくるりんち |
ササコゲ工房 |
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部門賞 |
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部門/作品名 |
作者 |
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企画アイデア部門/ツバメ |
伊神央人 |
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ゲームプログラム部門/ニョロピチボール |
酒井達也 |
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コンセプトシート部門/A4〜魅惑の白い長方形〜 |
五十嵐修 |
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サウンド部門/調 |
浦島周平 |
大賞の発表、授賞終了後はこの日出席した審査員と浜村氏のミニトークショーも行われた。各審査員のコメントの中からとくに印象的だったものを紹介する。なお、コメントの掲載順序は登壇した順番となっている。
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デジタルエスケープ エグゼクティブプロデューサー 川村順一氏 |
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(今後の予定は? という質問に対し)ゲーム会社というのは、いままでほかの業種と関わって仕事をする機会が少なかったと思います。ゲーム会社の人間が外部と協力できるような、そんな枠組み作りをこれから進めていきたいと思います。 |
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シング 取締役副社長 鈴木理香氏 |
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登壇者の皆さんのプレゼンテーションが非常に上手だったことに驚かされました。ゲーム会社で働いている人間よりずっとわかりやすかったです(笑)。”表現を伝える”という純度も年々高くなっているんだなと感じますね。 |
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パリティビット 代表取締役 薗部博之氏 |
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『ニョロピチボール』(ゲームプログラム部門の部門賞受賞作品)は、さきに進めば何か起こるんじゃないかと思ってプレイし続けてしまいました。けっきょく何も起きなかったんだけど、いまま審査してきた中で、いちばん長く遊んだ作品じゃないかな(笑)。 |
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レッド・エンタテインメント 取締役会長 広井王子氏 |
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ゲームのプロデュースをするうえでいちばん困るのは、作品はいいのに担当がイヤな人間だったとき(笑)。やっぱり”もの作りは人と人でやってるから”いちばん重要なことと言ってもいいかもしれない。つぎは(ゲーム甲子園で)”プレゼン部門”や”人柄大賞”とかをやってみたいですね(笑)。 |
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▲最後は受賞者全員で記念撮影。この中から、将来日本のゲーム業界を担うゲームクリエーターが産まれるかも!? |
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