HOME> ゲーム> 任天堂のネットワークのキーマンが語るWiiメニューの企画、デザイン、Wiiウェア
●Wiiはテレビの友であり、テレビをもっと楽しませることができる
発売されてから約1年が経過したWiiにスポットを当てたセッションが、2008年2月22日に開催された。セッション名は”Wii メニューをデザインする:企画からWiウェアまで”。Wiiを使ってさまざまなチャンネルが楽しめるWii メニューの企画やデザイン、そして2008年3月からサービスが始まるWiiウェアについて、任天堂の青山敬氏(ネットワークアドミニストレーション・グループ グループマネージャー)が語った。
青山氏はまず、自身の経歴について紹介を始めた。任天堂に入って最初に与えられたミッションは”ネットワークを使ったサービスやビジネスの検討”だったという青山氏。当時、通信はダイヤルアップ接続が主流で速度が遅く、コストも高くつくなど、普及の障壁になっていた。どうやったらユーザーが使いやすくなるか? いかにサーバーや回線といった設備の開発、運営費が抑えられるのかが懸案材料だった。その中には、夜のあいだにさまざまなデータを配信するという、のちのWiiコネクト24へと連なるアイデアも検討されていたそうだ。その後、ニンテンドウ64やゲームキューブを開発した総合開発本部でさまざまなネットワーク技術の検討、試作をする中、2005年10月にWii本体機能具体化プロジェクトのリーダーに就任した。
青山氏がWiiの開発に加わったとき、すでに”家族全員に受け入れられる”というコンセプトが決まっていて、そこからWiiリモコンが誕生した。しかし、もうひとつのコンセプト”毎日何かが新しい”については、何をどう新しくすればいいのかと、答えが決まらなかったという。それから開発チームを中心に”本体機能具体化検討プロジェクト”を立ち上げ、社内のさまざまな部署からスタッフが集まり、会議の日々が続いた。ちなみに任天堂の岩田聡社長も”本体機能具体化検討プロジェクト”にメンバーとして参加していたそうだ。岩田氏からは、Wiiが親に受け入れられるように、「”ゲームは1日1時間”と親子で約束したら、Wiiに時間設定をかけて、1時間後に本当に電源がオフになるようにしたい」というリクエストが出されたそうだ。このアイデアを巡っては、賛否両論があったそうだが、最終的に履歴を表示させることに。プレイ時間の約束を守っているのか、親と子の会話が生まれることのほうが電源が切れるよりもすばらしい機能だと判断したのだ。
「Wiiが家族全員に受け入れられるには、家族の中に敵を作ってはいけません」と青山氏。どうやったら家族全員に触ってもらえるのかを考える中で、”Wiiをつけるとニュースや天気予報が配信されている”という案が上がり、プロジェクトメンバーのひとりが「これからは”早くWiiの電源を切りなさい!”ではなく”早くWiiつけて!”という親が増えるかも」と発言。これを聞いた青山氏は、メンバー全員にWiiのコンセプトが伝わったと実感したという。
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▲任天堂のネットワークアドミニストレーション・グループ グループマネージャー、青山敬氏。 |
Wii メニューとチャンネルは、ゲームをプレイしない家族も、天気予報やニュースを見たり、インターネットを活用したりと、何らかの理由でWiiに興味を持って触ってもらいたいという思いで採用されたものであり、たとえゲーム以外のことでも活用してくれればうれしいとのこと。「私たちはテレビと画面を取り合っているのではなく、Wiiでテレビがもっと楽しくなればと思っています。日本ではテレビ番組表を配信するチャンネルをリリースします。このチャンネルでは番組を選んだり、テレビを観るのが楽しくなると思いますよ。Wiiはテレビの友です」(青山)。また、インターネットに接続している人にはニュースや天気という情報が送られてくるが、非接続の本体でも”Wii伝言板機能”で、家族内での連絡事項や置手紙の代わりとして使うことができ、毎日違ったメッセージのやり取りが家族で楽しめる。”毎日何かが新しい”というコンセプトは、ここでも生きているのだ。ちなみに、Wii メニューのバージョンアップ3から、任天堂からのお知らせメッセージを受信したときに青く発光するスロットLEDの点滅が、ウグイスの鳴き声のテンポで点滅するようになっていることも明らかに。こうした細かいところも”毎日何かが新しい”の一環とも言える仕掛けだ。
この講演で青山氏から、”ニンテンドーWi-Fiコネクション有料サービス”が発表された。詳細については未発表だったが、決済はWiiポイントで行われる予定。ちなみに無料で利用できる既存のニンテンドーWi-Fiコネクションについては、今後も継続してサポートされるとのこと。また、2008年3月からサービスが開始予定のWiiウェアに関しては、「購入しやすい価格になり、ゲームはもちろんそのほかジャンルで新しいビジネスが生まれる可能性もありそう」(青山)とのことだ。
最後に青山氏は、「Wii本体、Wiiリモコン、バランスWiiボード、そしてWii メニューなど、我々は新しいチャレンジを続けてきました。そして、お客様から一定の評価が得られたことをうれしく思い、より一層のサービスを提供したいと思っています。Wiiウェアでソフトを配信してみようと思っている人は、ぜひ私たちにメールをください」と開発者に向けてメッセージを送って講演を終えた。
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