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クリエーターの発掘を目的とした“東京コンテンツマーケット2007”にて、PLAYSTATION Homeのデモがお披露目

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●才能を発掘するためのコンテンツ見本市が開催!

 2007年10月25日、26日の両日、都内にて“東京コンテンツマーケット2007”が開催された。ゲームやアニメなどの分野で新たなクリエーターの発掘を目的としたこの東京コンテンツマーケット2007には、ゲームやコンピューターグラフィックスなどを手掛ける80社あまりのベンチャー企業が出展。自慢の作品を世に披露するコンテンツの見本市となっている。展示のほかには、コンテンツビジネスの最新動向を盛り込んだシンポジウムが開催され、多くの来場者を集めた。この“東京コンテンツマーケット2007”は、“JAPAN国際コンテンツフェスティバル(コ・フェスタ)”のオフィシャルイベントのひとつとして開催されている。 

▲企業と企業のマッチングを目的とした東京コンテンツマーケット2007。約80のベンチャー企業が作品をプレゼンテーションし、優秀作を競った。一般ユーザーには直接の関係はないが、次代を作るコンテンツがここにあるのかも。



●仮想社会の普及はPLAYSTATION Homeが牽引する!

 多くのゲストが参加したシンポジウムにおいて、ゲームファンの注目を集めたのが、開催2日目に行われた“本格化する仮想社会ビジネス最新情報”と題されたシンポジウム。リンデンラボ社の『セカンドライフ』を例に出すまでもなく、近年PCや家庭用ゲーム機の分野において、仮想社会はとみに注目を集めている。このシンポジウムでは、ただいま仮想社会の構築に取り組んでいるクリエーターが参加し、仮想社会の現状について語り合った。パネリストとして登壇したのは、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE) Home(Japan)Project推進室 シニアプロデューサーの赤川良二氏、キューエンタテインメント 代表取締役CCO 水口哲也氏、ココア代表取締役の森山雅勝氏の3氏。残念ながら撮影は全面禁止となってしまったので、文字情報のみになってしまうが、シンポジウムの詳細をお届けしよう。

 とくに会場の関心を集めたのが、SCEの赤川良二氏によるPLAYSTATION Homeの紹介。赤川氏いわく「Homeの実機デモを国内で一般の方に披露するのは初めて」とのことだが、会場では、プレイステーション3をサーバーのあるロンドンにつないで、実機上でデモンストレーション。プレイヤーの分身であるアバターや自分の部屋をカスタマイズし、“ホームスクエア”と呼ばれるユーザーが集合する広場を散策する様子が紹介された。GDC 2007の段階では、室内に設定されていた “ホームスクエア”だが、今回のデモンストレーションではアメリカ西海岸を思わせる野外へと変更された。「いろいろと検討した結果、野外のほうがいいだろうということになりました。ただし、日本版については、日本風の味付けをしたいと思っています」(赤川)とのことだ。PLAYSTATION Homeでは、仲よくなったフレンドと、“ホームスクエア”から好きなゲームをいっしょに始められる“ゲームローンチ”という機能を搭載、コミュニケーション要素を強化しているという。PLAYSTATION Home内でのキャラクターなどの操作は“バーチャルPSP”で行い(PSPが画面上に出現する)、より直感的になっているようだ。

 「プレイステーション2のときからゲーム機をネットワークにつなげることを実現したいと思っていました。ただ、プレイステーション BBは課金システムもうまくいかず、時期尚早の感がありました。その反省を踏まえ、PLAYSTATION Networkをまず作ったんです。現実的に課金もできるし、新しいビジネスチャンスも生まれる。いずれはいろいろな企業さんにPLAYSTATION Networkに参加してもらいたいと思っています」(赤川)

 なお、シンポジウムの最後に行われた質疑応答では、PLAYSTATION Networkのサービス開始時期に関する質問も出たが、東京ゲームショウ2007の基調講演で代表取締役社長兼グループCEO、平井一夫氏が言及したとおり、「当初年度内の開始を目指していたが、ハードルが高いので(高く設定しないといけないのだが)、年内に提供するのは難しい。来年の春をメドに提供できるように発表したい」とのことだ。「仮想社会の普及に関しては、ブレイクスルー(壁を突破して躍進すること)になるのではないか?」と同席したキューエンタテインメントの水口哲也氏も期待するPLAYSTATION Homeだけに、今後の動向が気になるところではある。

 一方で、『セカンドライフ』内において、“バーチャル東京”をプロデュースする水口哲也氏と、ネット上でリアルに東京を再現する“meet-me”を展開するココアの森山雅勝氏は、それぞれが開発しているプロジェクトの進捗状況などについて、以下のように説明した。

 「電通さんが『セカンドライフ』上に土地を買って、その運用を相談されました。いわば、土地開発プロデュースです(笑)。テーマは、メディアとしての価値をいかに上げていくかです。そこに人が集まって中継されたりしていく。せっかくだから見ているだけではなくて、参加して体験するコンテンツとして“スキージャンプ・ペア”なども予定しているんです。スキーなので、雪の季節には提供したいと思っています」(水口)

 「インターネットでは、会社がお金にものを発行できる。“そのための有効な仕組みは?”ということを考えていたら、意外とゲームっぽいな……ということに気付いた。それが“meet-me”のテーマです。“meet-me”では、東京都23区の地図をそのまま仮想社会に入れ込んでいます。道路と区画情報はそのまま再現されているんです。α版の提供はクローズドになるかもしれませんが、12月を予定しています。実際に製品版のサービスを始めるのは来年の4月くらいからになりそうです」(森山)

 「2〜3年後にはかなり普及しているのではないか?」ということで3氏の意見が一致した仮想社会。クリエーターにとっては、さらに刺激的な世界が広がりそうだ。


●優秀作を選ぶTCMアワード2007では、『クーロンズ・ゲート』の続編も!?

 また、“本格化する仮想社会ビジネス最新情報”に先かげて行われたシンポジウム“変化する広告メディアとしてのオンラインゲーム”では、オンラインゲームを多数手掛けるジークレストの代表取締役社長兼CEO長沢潔氏などが登壇。いま欧米を中心に需要が高まりつつあるゲーム内広告の潮流についてディスカッションが行われた。これまでのマーケティング手法が通用しなくなっている広告の世界では、長時間接触な高浸透度を誇るゲーム内広告が大きな脚光を浴びているが、ゲーム内広告の成功のポイントは、いかにゲームの世界観のなかに広告が出現する必然性を作るかにあるという。来場者にとっては、デジタルエンターテインメントのビジネストレンドをうかがう、いい機会だったようだ。 

▲注目を集めつつあるゲーム内広告のシンポジウムに参加したのは、左からモデレーターのQPR代表取締役首都圏ベンチャーフォーラム コンテンツ分野クラスター マネージャーの清田智氏、電通プロモーション営業推進局の黒崎裕行氏、ジークレスト代表取締役社長兼CEO長沢潔氏、アドバゲーミング代表取締役社長の横地潤氏。それぞれの立場からゲーム内広告について語った。

▲日本初のゲーム内広告の代理店であるアドバゲーミングの横地氏によると、ゲーム内広告は大別して3種類。ゲーム内に看板などを置くインゲームアド、専用のクエストなどを設けるインゲームズプロモーション、そして広告をゲーム化してしまうアドゲーム。

▲長時間接触や高浸透度などの点において、ゲーム内広告は大きな注目を集めているゲーム内広告。『ラグナロックオンライン』や『大航海時代オンライン』など、ゲーム内広告を行っている企業は増えてきている。

▲電通ではエンターブレインと共同で、ゲーム内広告の意識調査を行っている。ゲーム内広告における認知度や許容度は徐々に高まってきているようだ。

▲ゲーム内広告先進国のアメリカでは、2007年のゲーム内広告の市場規模は約5億ドル(約580億円)で、2009年には9億ドル(約1044億円)を見込んでいるという。世界市場では、2007年は10億ドル(約1160億円)で2011年には20億(2320億円)を予想しているというから巨大市場に成長していると言っていいだろう。

 

▲出展者から事前に募集したコンテンツのなかから優秀作を選ぶ“TCMアワード2007”。動画部門賞を受賞したのは、空気モーショングラフィックス(授賞後、社名を空気に改名したとか)の『放課後MIDNIGHT』。シリーズ化を前提にして制作された7分あまりのパイロット版で、放課後の学校が舞台。長らく理科教室にいたために、理科の天才になってしまった人体模型が主人公というユーモラスな設定が評価された。実際に沖縄でモーションキャプチャーを行ったらしい。スタッフ7人が集まって、本業の傍らで1年かけて制作したという。本編も見てみたい! 写真はディレクターの竹清仁氏。

▲TCMアワード2007の審査員特別賞を受賞したのは、ジェットグラフィックスとジェットマンの制作による『SIM“KOWLOON”』。なんとこれ、じつは初代プレイステーションの名作『クーロンズ・ゲート』の世界観を『セカンドライフ』に移したもの。『クーロンズ・ゲート』の企画やアートディレクションを担当した井上幸喜氏(写真)を中心に、スタッフが集結。10年ぶりに同作を蘇らせた。ユーザーは『セカンドライフ』内に構築された街“ネオクーロンズ・ゲート”で暮らせる。今後は、ライブイベントなどさまざまな仕掛けを用意しているという。

▲マーベラスエンターテイメントから今冬発売予定のニンテンドーDS用ソフト『ルクス・ペイン』の開発元であるキラウェアも出展。唯一の家庭用ゲーム機での出展となった。写真は代表取締役の山尾和浩氏。

 

※東京コンテンツマーケット2007の公式サイトはこちら

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