CEDEC 2007の2日目にコーエーの松原社長が登壇! 今後のビジネス戦略は?
CEDEC 2007
●松原氏がコーエー、そしてゲーム市場について語った
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▲2007年6月にコーエー代表取締役執行役員社長COOに就任した松原健二氏。来場者の前のコーエーが目指すビジネス戦略について語った。 |
開催2日目を迎えたCEDEC 2007。そのオープニングを飾ったのが、”コーエーが目指すエンターテインメントサービス戦略について”と題したセッション。登壇したのは、コーエー取締役執行役員社長COOの松原健二氏だ。始めに「人々の心を豊かにするナンバーワンのエンターテインメント・コンテンツ・プロバイダーになること」(松原氏)とコーエーの目指す企業ビジョンについて語り、来年で創業30周年を迎える同社の従業員数(国内に約800人、海外に約400人)、子会社(販売子会社5社、開発子会社5社)、事業内容(ゲームソフトの開発及び販売、書籍やCD、アニメーションの企画、制作、販売、ゲームポータルサイトの運営)に触れた。
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▲コーエーの企業ビジョン及びスローガンがこちら。 |
つぎに自社タイトルの紹介に移り、『信長の野望』シリーズが累計800万本、『三国志』シリーズが累計300万本、『無双』シリーズ(『真・三國無双』、『戦国無双』、『ガンダム無双』)が累計1500万本という販売データを公開。しかし、国内メーカーの昨年の家庭用ソフトの販売ランキングで、コーエーは9位。「昨年はソフトのリリースが遅かったこともあって、上位にいる任天堂さんやスクウェア・エニックスさん、バンダイナムコゲームスさんと比較すると(我が社は)まだまだだと思います」(松原氏)と分析した。また、「昨年から本格的に出揃った新世代機ですが、いずれのハードも1000万台には届いていません。逆に携帯ゲーム機は登場からある程度の時間が経ち、大きな市場になっています」と、ゲームビジネスを取り巻く環境についてコメント。「ニンテンドーDS用ソフトは売れているソフトの上位30タイトル中、サードパーティーの作品は10タイトル。トップ10を見ると任天堂さんの作品で占められている。さらにニンテンドーDSタイトルは各社からたくさん発売されており、競争が厳しい。Wiiも100万本を突破しているソフトは任天堂さんの作品で、サードパーティーにとってはまだ開かれた市場になっていません。プレイステーション3も売れているソフトが30万本クラスと、ビジネスとして成り立たせるには難しい状況です。Xbox 360は海外では大きな力を持っていますが」と、まだまだゲーム業界における新世代機への移行が途中の段階であることを説明した。
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▲東京ゲームショウ2007の会場で流されていた『真・三國無双5』、『戦国無双KATANA』、『オプーナ』など、コーエーの新作ラインアップのトレーラーが上映された。 |
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▲コーエーのビジネス戦略は大きく分けてこの3つ。ひとつひとつを松原氏が詳しく説明した。 |
いよいよセッションは本題であるコーエーの目指すビジネス戦略の話に。「昨年は減収減益で厳しい年となり、ゲームの作りかたが変化するいまの業界ではさまざまなタイトルを揃えないと生き残るのは厳しいと思っている」と、松原氏が最初に口にした戦略は”事業ポートフォリオに基づく開発”。ポートフォリオとは”組み合わせ”で、新規チャレンジ、おもに新世代機で挑戦するエリア、シリーズ新作で収益を得るエリア、既存シリーズを改革するエリアに分けて開発していくとした。また、マルチプラットホームに適応できる開発環境の設備についても「共通プラットホームとして開発を進め、同時展開できることを目指しています」とコメント。開発コスト削減も重要視しており、「新世代機のソフト開発において、開発工数を減らす環境を整える取り組みが、我が社だけでなく各社にとって重要な取り組みになると思っています」(松原氏)。
ふたつ目の挙げられた”コンテンツ・エクスパッション”という戦略は、出版やアニメ、コミック、CD、イベント、オンラインモバイルサービスなど、ゲームで創造された世界をほかのメディアで展開するというもの。「コーエーは女性人気の高いタイトルを抱えており、それらをテーマにした”ネオ・ロマンスフェスタ”というイベントを行っています。私も会場に足を運んだことがありますが、チケットは毎回完売。お客様の熱気は凄まじく自分が場違いなところにいると恥ずかしくなってしまいました(笑)」と、実際に行っているイベントの盛況ぶりを話した。また、メディア全体での相乗効果を強化することもポイントに挙げ、ほかのメディアの人気コンテンツをゲームにすること、『ガンダム無双』のように有力なブランドと協業することなど、「ユーザーが求めるあらゆるチャンネルを通じてコンテンツを届け、ゲームで楽しんだ好みのコンテンツをゲーム以外のチャンネルを通じて提供していきたい」と語った。
そして”グローバル展開”を最後のビジネス戦略として紹介した松原氏。「『三国志』や『信長の野望』は、アジアでは評価されているが、これからは北米や欧州で人気を獲得することが課題。そのほかのタイトルも海外大手メーカーと比べて数が少ない」とし、海外市場向けのタイトル、それを作り出す海外開発拠点、海外の営業体制 直売、パートナーといった点に力を入れたいと話した。最後に松原氏はつぎのようにまとめた。
「ご説明した3つの戦略を、コーエーの課題として進めていきたい。今日の話は開発者の皆さんにはあまり参考にならなかったかもしれませんが(笑)、これらの取り組みが、コーエーだけではなくいま日本のゲーム業界にとって重要なことなのかもしれません」(松原氏)
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