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『DOA ONLINE』が異彩を放ったCHINA JOY
【CHINA JOYリポート】

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●新参メーカー征途網絡が注目株
 

 すでにお伝えしたとおり、中国最大のゲームショウ”CHINA JOY”が2007年7月12日についに開幕。7月15日まで開催される。CHINA JOYは完全のユーザー向けイベントで、既出のタイトルがズラリと並ぶ。出展社も新作情報の公開やゲームの体験コーナーよりも、いかに楽しませるかに主眼を置いていて、さながらお祭りのような雰囲気。各ブースで、ステージイベントや実際に体を使うミニゲームなどが必ずといっていいほど行われている。E3や東京ゲームショウなどと違ってかなり異質な催しになりつつある。

 

▲どこに行っても人だかり。
 

▲帰る人を見れば一目瞭然! 来場者は賞品目当てがほとんど。


 会場の雰囲気は例年どおり、生々しいほど熱気ムンムン。各ブースから耳が痛くなるほど大音量の音楽やMCの声が流れ、メインストリートはうまく歩けないくらいの人の波。だが、細かく見てみると、昨年同様韓国メーカー勢が影を潜め、中国国内メーカーが会場のほとんどを占めるように。日本でおなじみのメーカーでは、スクウェア・エニックス、ソニー・コンピュータエンタテインメント、エレクトロニック・アーツ、ユービーアイソフトが出展したが、昨年はセガ、KONAMIやコーエーも参加したことを考えると、少しさびしい印象か。

 

▲スクウェア・エニックスは前回小規模出展だったものの、今回は堂々復活。現在βテスト中の『ファンタジーアース ゼロ』を出展している。


 今年もっとも目立ったブースは中国トップメーカーの盛大ブース。早くもテクモと共同で運営、開発する予定の『DOA ONLINE』を大々的に展開。ゲームの雰囲気を意識して、砂浜やプールを作り、水着美女を配置してしまう気合の入れようだ。残念ながらゲームを体験することはできなかったが、Xbox 360用ソフト『デッド オア アライブ4』をプレイアブル出展。会場とゲームで『DOA』ブランドを強くアピールしていた。

 

▲盛大の『DOA ONLINE』ブース。常夏の観光地を彷彿させる。
 

▲会場内に砂浜をひきつめ、プールまでも作っちゃう気合の入れよう。
 

▲Xbox 360用ソフト『デッド オア アライブ4』が出展。スタッフは砂浜なので裸足。


 『DOA ONLINE』は対戦をメインとしたPC向けオンラインゲーム。中国人ユーザーの中には「このクオリティーを保ったまま本当にオンライン対戦できるの?」と驚く人も少なくなかったが、それほどインパクトは大きかったよう。国内トップメーカーの盛大がこれだけ力を入れてプッシュするとなると、目標の会員数500万人も夢ではないかも。


 ソニー陣営は今年からソニーチャイナではなく、初めてソニー・コンピュータエンターテインメントとしてブースを出展した。昨年はプレイステーション3の映像が公開されたが、今年は体験コーナーがメイン。『みんなのGOLF 5』、『NBA 07』、『リッジレーサー7』、『MOTOR STORM』、『グランツーリスモHD』、『鉄拳5』、『LAIR』、『Folklore FolksSoul 失われた伝承』など、スーポーツ、格闘、アクション、アドベンチャーと多彩なタイトルをお披露目した。

 

▲昨年同様、クールなイメージのブースを展開したSCE。
 

▲体験コーナーの注目度は高い。
 

▲SCEの『Folklore FolksSoul 失われた伝承』は中文もカバーする。これからマルチ言語が広まるため、中国でも展開しやすいという。
 

▲プレイステーション3の代名詞的存在のアヒルちゃんを6軸検出システムで動かす『Super Rub a Dub』も体験できた。日本ではダウンロードコンテンツ。


 まだプレイステーション3の本体、ソフトともに正式に中国市場で発売されていない。それだけに今回のイベントはプレイステーションブランドをアピールするには絶好の機会。「PSP(プレイステーション・ポータブル)とプレイステーション2の体験イベントを毎週行っています。そのおかげか、アジア地域で両ハードは品薄状態にまでなってます。プレイステーション3も同じように土台をかためてしっかりアピールしていきたい」とは同社でアジアを統括する安田哲彦氏。プレイステーションの大きな躍進のきっかけとなった、地道な体験イベント活動をしっかりやっていく構え。「商品には絶対的な自信を持っていますので、触ってもらえればわかってもらえる。ここは日本の10年まえに感じたゲームに対する熱気をいまでも持っている市場。絶対にプレイステーション3をピカピカに光らせてみせますよ」(安田)。


 中国は日本と比較すると物価は安いが、お金持ち(感覚は人それぞれだが)と言われる層は日本よりも多いとされる。裕福層は日本人の金銭感覚とほぼ変わらない、もしくはそれ以上というから、プレイステーション3が正式販売された際には明るい未来が待っていそう。


 中国メーカーで今年の注目株は征途網絡という新参メーカー。2004年に設立したばかりだが、国内トップメーカーに名を連ねるほど急成長を遂げている。それを牽引しているのが『征途』というMMO(多人数参加型)RPG。すでに150万人の会員を獲得している。気になるゲーム内容は、人気の武侠もの、対人戦あり、アイテム課金と王道の作りだが、その人気の秘密を中国のメジャー誌、大衆軟件の田震編集長に聞くと「お金をかければかけるほど強くなれるのが新しい」と答えは至ってシンプル。ゲーム中のアイテムはもちろん、修復にもお金がかかる仕組みになっている。「中国人はとにかく”いちばん”が好き(笑)。ほとんどの人が(ゲーム中の)王様になりたいと思っている」(田編集長)。強くなるためにはお金が必要、お金をかければ強くなれる……中国人ユーザーの心をがっちりつかんだよう。中国で人気のソフトのほとんどは、王道は守りながらも少しの変化でユーザーを魅了する、という条件を満たしている。いまのところ、これがこの市場での成功の秘訣のようだ。

 

▲征途網絡。出展初で大規模なブースを出展。
 

▲ゲーム中には10カ国があり、それぞれ分かれて生活している。同盟国ではないユーザーと出会うと対人戦も発生する。各国の王様は投票で決めるという。


 全体的にイベントを振り返ると、ゲームのクオリティーが高まり、カジュアルゲームにもレースゲームやスポーツゲームなどジャンルが増えてきたように思える。2005年くらいからカジュアルゲームが台頭してきて、現状はMMORPGユーザー、カジュアルゲームユーザーの割合が半々にまでなったという。ズバリ今後のトレンドを前出の田編集長に尋ねたところ、「ストリートバスケやダンスなどファッションに関連するゲームがより勢いを増しそうだ」と予測する。実際、会場を見渡してみるとバスケ、ダンスや音楽関連のゲームが目立つ。9YOUというメーカーが展開する音楽アクションゲーム『Audition Seasen3』はなんと会員数1億人以上、アクティブユーザー80万人がいるという。恐るべし。

 

▲会員数1億人がいるという『Audition Seasen3』。日本で言ういわゆる音ゲー。リズムに合わせて矢印どおりにキーを押す。


 日本市場は現在、ニンテンドーDSやWiiの登場で、ライトユーザーとヘビーユーザーで市場が二分しているように思える。中国でも似たような現象が起こっているようだが、ただ、日本のようにゲームの嗜好というよりも、ゲームにお金をかけるか(MMORPGを好む)、かけないか(カジュアルゲームを好む)、シビアな見方だがこれだけで二分化しているように感じる。中国市場参入に関しては海外メーカーが苦戦しているが、ひとつ言えることはとにかく質、市場ともに確実に成長しており、魅力は高まっている。が、参入は依然難しいというもどかしい状況が続きそうだ。

 

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