| 宮本 |
最近なんかおもしろいゲームありますか? |
| 永田 |
個人的には、また『パワプロ』にハマってますけど。 |
| 宮本 |
ああ。『パワプロ』はそやけどあれやねえ、連作してんのに、毎回最新作の評判が高いというのは偉いですよねえ。 |
| 永田 |
そう思いますね。逆に、ちょっとかわいそうな面もありますよ。進化してるのになんか旧態依然としているように思われちゃうみたいな。 |
| 宮本 |
なるほどね。 |
| 永田 |
あとは、『カードヒーロー』やってます。 |
| 宮本 |
あ、『カードヒーロー』がよくできていて、おもしろいのに、爆発的には売れないんですよ。
|
| 永田 |
ああ、苦戦してますねえ。 |
| 宮本 |
なんでなんですか? 別にゲームボーイが売れてないわけじゃないのに。やっぱりゲームでカードを遊ぶ層っていうのが特殊なんですかね。 |
| 永田 |
どうなんですかねえ。ただあれ、大人向けカードゲームだと思うんですよ。 |
| 宮本 |
ああ、内容が? 大人がそんなことしてないのかな。 |
| 永田 |
子供の買うカードゲームではなくて、大人向けのカードゲームだと思うんだけど、大人はカードゲーム自体にちょっとハードルを感じててっていうところが、買う前にひっかかってるんじゃないですかね。 |
| 宮本 |
カードはすごく売れてるんですよ。カード自体は。 |
| 永田 |
それは子供にアピールするカードゲームのカードだと思うんです。もちろん、子供が『カードヒーロー』を遊んでもおもしろいと思うんだけど、子供のゲームボーイにはやっぱり『ポケモン』が差さってるでしょう? ゲームボーイってほかの機種よりもやっぱり、1本のソフトが差さってるスパンが長いですよね。差さりっぱなしって言う感じで。あんまりとっかえひっかえやる感じじゃなくて。そういうところで苦戦してるんじゃないですかね。 |
| 宮本 |
と、そういう事も考えないといけないんですよね。 |
| 永田 |
宮本さんが、他社の作品で最近気に入っているものってありますか? |
| 宮本 |
えーと、、『サンバ DE アミーゴ』(笑)。 |
| 永田 |
へえ(笑)。 |
| 宮本 |
最近僕、海外の雑誌で『サンバ DE アミーゴ』のこととか、「今注目するクリエイターは中くん(ソニックチームの社長、『サンバ
DE アミーゴ』のプロデューサー)でしょ」みたいなことをいっぱいしゃべってて、こないだ中くんからお礼の電話をもらったんです(笑)。 |
| 永田 |
あははははは。 |
| 宮本 |
「セガの広報やっていただいて、ありがとうございます」って(笑)。 |
| 永田 |
『サンバ DE アミーゴ』のどのへんが気にいってるんですか? |
| 宮本 |
いや純粋にゲームとして、っていうと趣旨が違うかもしれないんですけどね。あの、『サンバ
DE アミーゴ』って、珍しく、親として子供に買ってあげてもいいソフトのベスト3に入ると思うんですよね。でね、これおもしろいんですけど、親として子どもに買ってあげてもいいっていうふうに考えると、10000円ぐらいまでっていうのはそんなにたいした値段じゃないんです。 |
| 永田 |
ほうほうほう。 |
| 宮本 |
やっぱり、誰に買わせるのかっていうことを考えるべきだと思うんです。いま、"ゲーマーに買わせる"っていうやりかたでやってても、もうゲーマーはゲームしてる時間なんかなくなってきてるし、これからどんどん育つもんでもなくなってきてるでしょ。任天堂は別に、子供に絞ってるわけじゃないけど、偶然子どもだけは、ずうっとまだゲームをやる時間が豊富にある。だから、ゲームをやる習慣が抜けてない子供には相変わらずゲームは売れるんですよね。だから、結果的に怪我の功名というか。 |
| 永田 |
怪我の功名(笑)。 |
| 宮本 |
いや、任天堂の商品があまりにも子供に偏ってしまったっていうのは、失敗やと思ってるんですよ(笑)。だから、やっぱり現状を狙ってたわけではないんです。だんだんそうなってしまったというか、とくに上のほうの年齢層を担ってたサードパーティーが抜けた穴を十分埋められなかったとか、そういういろんな失敗はあるんです。スーパーファミコンが抱えてたマスをやっぱり逃してしまったっていうのはたしかなんでね。 |
| 永田 |
うんうん、そうですよね。 |
| 宮本 |
ただ、幸い任天堂が最後まで守ってた層がいちばん業界としてすたれなかった。いまだにすたれてないというだけで。 |
| 永田 |
なるほど。 |