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Wiiプレイリポート! 『The Legend of ZELDA Twilight Princess』編
【E3 2006】

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 ●Wii独特の操作が楽しめる明確なゲームシステムに!
 

 昨年のE3で発表されたものとは、ガラリと様相を変えた『ゼルダ』。変わったのはビジュアルの美しさでもゲーム内容でもない。”動かすこと”という行為そのものと、”キャラクターとの一体感”というゲームの本質とも言える部分が劇的に変化したのだ。本音を言うと、最初に『ゼルダ』を触ったときは、頭に”?”が浮かんだ。操作感とキャラクターの動きにズレがあったからだ。リモコンは右手、ヌンチャクは左手。右手と左手が大きく離れているのである。両手で包むように持たないコントローラー。熟練のゲーマーであればあるほど、違和感を感じるはずだ。また、リモコンの赤外線を受けるセンサーがどこにあるのかわからなかったこと、リンクが左利きのために視覚的に慣れるまでに時間がかかったことなども、”?”に追い討ちをかけた。だが、プレイしていくうに”?”は”!”に変わった。そう、リンクの操作が快感に変わっていったのである。最初にプレイしたときは立っているため、腕を右手を前に伸ばし、左手はその近くに構えていたのだ。そこで、左手をだらんと伸ばし、右手の肘を曲げてみる。さらに、剣で斬りつけるときは腕を振るのではなく、右手の人差し指を引くのだと言い聞かせる。するとどうだろう。みるみるうちに、自分とリンクのあいだに一体感が生まれた。コントローラーを大げさに動かすことをやめたことでスピード感が増し、戦闘が格段におもしろくなった。大事だったのは、自分の感覚に合ったコントローラーの持ちかたと動かしかたを見つけることだったのだ。ちなみに、初めてWiiのコントローラーに触れたこと、外国人に囲まれた状況で多少の緊張があったことも、快感となるまでに時間がかかってしまった要因だろう。今後、Wiiのコントローラーに触れる人には、”自分のプレイ感覚に合った持ちかたを見つける”ということを声を大にして言いたい!

 話がそれたが、『ゼルダ』プレイの感想を。まず、選べたモードは2種類。ボスとの戦いまでが楽しめる”DANGEON”と、釣りが楽しめる”FISHING”が用意されていた。最初は”DANGEON”を選び、ゲームスタート。屋外の入り組んだ地形が舞台となっていた。目の前にカカシがいたので、ここで各武器の操作に慣れておくことにした。驚いたのがシリーズおなじみの技、回転斬り。この技を出すときは、Wii版のゼルダでもっとも気持ちがいいと言っても過言ではない。なぜなら、ヌンチャクを振るだけで瞬間的に回転斬りを出すことが可能だからだ。クイックレスポンスの極致とも言える反応の良さは、複数の障害物を壊すときや、敵に囲まれたときに発揮された。むしろ回転きりを出したいがために、「ピンチになれ!」とさえ思うほどだ。さらに驚いたのが弓の操作。これまでのシリーズをプレイしたことのある人は、弓をかまえたときに思ったように操作できなかった経験が一度はあるはずだ。それは、上下にカーソルを動かす際、プレイヤーごとの感覚の違いがあったから。でも、Wiiの『ゼルダ』は違う。画面の上を狙いたければ、画面の上をポインティングすればいいだけなのだ。頭で思ったことをそのままゲーム内で反映できる。言葉で説明すると説得力に欠けるかもしれないが、これはまさに革命と言えるのではないだろうか。また、リモコンから聞こえる矢羽が風を切る音がより臨場感も高めていた。さらに、リモコンは前後の動きにも対応していて、その機能がパリィ時の操作に適用されていたこともお見事だった。ネタバレになるので詳細は割愛するが、弓、ブーメラン、アイアンブーツを駆使して謎を解き、ついにボスの部屋へ。ボスは、炎に包まれた巨人。これまでのシリーズと比べ、リアルに描写されているためか、どことなく神話に出てくるようなモンスターという印象を受けた。これまたネタバレとなるため、倒しかたを記述するのは避けるが、ボスを撃退したときの爽快感と達成感は『ゼルダ』シリーズらしく、非常に高いものだったことをつけ加えておこう。

 さて、もうひとつのモード”FISHING”は、ボートに乗って湖での釣りと、川辺からの陸釣りの2タイプが楽しめる内容となっていた。湖ではボートを操作して自由にフィッシングポイントまで移動し、ルアーを投げて獲物を狙うというもの。特筆すべきは、ルアーを投げる際の操作方法。Aボタンを押しながらリモコンを実際の釣りのように動かして、タイミングよくボタンを離すのだが、これが本当に気持ちいい! ただリモコンを振るのではなく、Aボタンを離すという操作が実際の釣りに酷似しており、ミニゲームとは思えないほどの爽快感が味わえるものとなっていた。また、ルアーを動かすときの操作、釣り上げるまでの操作も実際の釣りを彷彿とさせる感覚が味わえた。ちなみに、湖にはさまざまな種類の魚が潜んでいることに加え、それぞれ大きさも異なるため、気づけば大物を狙ってしまいたくなる自分がいた。一方、陸釣りではルアーではなく浮きを使った釣りとなるので、獲物が食いついた瞬間に浮きを引くという、ルアー釣りとはまた違った一瞬のスリルが楽しめる内容となっていた。プレイするまでの行列がすさまじかったため、”FISHING”モードを遊ぶ人たちは少なかったが、Wii独特の操作が楽しめるという点が明確で、多くの人に体験してもらいたいと感じる内容だったのが印象深い。(時計じかけ豊田)

 

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