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ジャッキーも顔負けのアクション俳優になれる!?―― 『ニンジャブレイド』プレイインプレッション
【プレイ・インプレッション】

2009/1/22

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「ファミ通チョイス」とはファミ通グループが、とくにおすすめするゲームタイトルです。

●『O・TO・GI』チームが送る、Xbox 360の新たな“ニンジャ”アクション

 

▲近未来の東京を舞台に、日系アメリカ人のケン・オガワが謎の寄生虫と壮絶な戦いをくり広げる。

 Xbox 360で“ニンジャ”と聞いたら、あなたは何のタイトルを思い浮かべるだろうか? 筆者も含め、多くのゲームファンは“あの”タイトルをイメージするだろう。初代Xboxのころから現在にいたるまで、骨太なアクションを提供してきた某タイトルの影響力は、それほどに大きいものがあるのだ。しかし、この“Xbox 360のニンジャ”という座を争うポテンシャルを秘めた新作アクションゲームが、2009年1月29日にフロム・ソフトウェアから発売される。アクション映画の世界を体感できる『ニンジャブレイド』。そのプレイインプレッションをソフト発売に先駆けてお届けする。
 

 ゲーム内容の紹介へ入るまえに『ニンジャブレイド』ができるまでの背景について簡単に触れよう。本作を開発したのは、初代Xboxで『O・TO・GI』シリーズなどを手掛けたチーム。同作は和の世界観をベースとしたアクションゲームで、多彩な武器を活かしたバリエーション豊かなバトルシステムや、当時最高性能を誇っていたXboxで描かれる突き抜けた破壊表現などが、コアなゲームファンの琴線を刺激した通好みのアクションとして知られる作品だ。しかし、2003年にシリーズ2作目『O・TO・GI 〜百鬼討伐絵巻〜』が発売、その後2004年に『メタルウルフカオス』を手掛けてから、『O・TO・GI』チームの展開はピタリと止まっていた。それから数年。シリーズのファンが「もう、あの爽快感は二度と体験できないのだろうな」と諦めかけていた(と思う)ころ、突如『O・TO・GI』チームによる新作3Dアクションが発表された。それがこの、『ニンジャブレイド』なのである。

 

 『ニンジャブレイド』の舞台となるのは、宿主を異形の“感染体”へ変貌させる力を持った寄生虫、“アルファワーム”の侵食が進む2015年の東京。この首都壊滅の危機を救うべく“国際災害対応機関GUIDE”から送りこまれたのが、世界で唯一アルファワームを食い止める力を持つ人間、主人公のケン・オガワだ。物語の詳細な設定はこちらの記事に詳しいのでそちらを参照していただくとして、さっそくゲームの内容について紹介していこう。
 

▲ゲーム中には新宿のビル群、首都高など東京を代表するエリアが多数登場。そして敵の勢力圏は上空にまで……。


 タイトルに“ニンジャ”と入っているので、いまさら説明する必要もないと思うが、主人公のケンは忍者である。しかも、NINJA一族最強のニンジャマスターである父のもと、幼いころからきびしい修行を積んできた忍のエキスパート。そのため、オーソドックスな“太刀”はもちろんのこと、振りは遅いが絶大な威力を誇る“大剣”、手数の多さと攻撃範囲の広さが魅力的な“双剣”と、さまざまなタイプの刀を使いこなすことができるのだ。また、忍者を語るうえで外せない要素と言えば忍術。もちろんケンも使用することができる。が、その詠唱方法は巻き物を使って……といったトラディッショナルなものではなく、巨大な手裏剣に効果を乗せて投げつける、と非常にストロングなスタイル。忍術も武器同様に全部で3種類あり、風の力を乗せれば旋風で広範囲の敵を切り裂き、炎なら敵を焼き尽くす。雷はほかのふたつと若干異なり、敵を一定時間痺れさせるという攻撃の補助的役割が高い。そのほか、忍術とは少し異なるが時間の流れを遅くして、さらに敵の弱点などを見破ることができる“ニンジャビジョン”や壁走りといった、忍者らしいアクションもケンは難なくこなしてくれるのだ。

▲太刀は追尾性に優れ、攻撃力は大剣と双剣のちょうど真ん中といったところ。振りもそれなりに早く、動き回る敵の足止めや巨大な敵への連撃などゲーム中はオールマイティーに活躍してくれるに違いない。


▲敵の中には盾や装甲を纏ったやつらも存在する。太刀でも対応できないことはないが、攻撃を弾かれたりと効率はかなり悪い。そんなときは大剣による重い一撃で、攻撃の障害となるものを粉砕してやろう。大剣の魅力はなんといってもその破壊力だ。モーションは「ヨッコラショ」といった具合にかなりスローで、斬るというよりも叩きつけるといった感じ。しかし、前述したとおり当たれば盾などを破壊することができるので、堅い敵が多くなる終盤へ向かうほど使用機会は増えることになるだろう。

 

▲ゲーム中には人間のほか、動物を宿主とした敵も登場する。やっかいなのは蝙蝠のような小さくてす速い動物の感染体。太刀でも追うことができないこれらの敵に対抗する手段として用意されているのが双剣だ。攻撃力は低めだが、手数の多さと振りのスピードがほかの武器とは段違い。あっという間に周囲を掃除してくれる。攻撃範囲も広いので、牽制として利用するのも効果的かもしれない。


▲ニンジャビジョンの最中は敵の弱点以外にも、壁走りできる場所など通常では見られないものも見ることができる。つぎにどこへ行けばいいのかわからなくなった際には、とりあえずニンジャビジョンで周囲を見回してみよう。


 武器と忍術はいずれもワンボタンでリアルタイムに切り替えることができるので、ゲームの流れを止めずに、超人的アクションをつぎつぎとくり出すことが可能。と言うか、ゲームが終盤へ向かうにつれて敵の攻勢は苛烈が極めるので、必然的につぎつぎとくり出せるようになるはずだ。ちなみに、このゲーム難度の上昇具合だが、アクションの開発で確かな実績を持つ『O・TO・GI』チームだけあって匙加減が絶妙。武器と忍術はともに最初からすべて使えるわけではなく、物語の進行に合わせて徐々に揃っていくというシステムになっている。そして、入手した直後には必ず、その武器または忍術を使わなければ突破困難なシーンと直面することに。たとえば、敵の盾や装甲などを一撃で破壊する能力を持った大剣の入手直後、堅い敵がワラワラと襲ってくるといった具合にだ。
 

▲大剣はヒビの入った壁を破壊して道を切り拓くことが可能。また、双剣では仕込まれたワイヤーを使って遠くに移動することも。こういった武器以外の使い道に関しても自然と習得することができる。


 じつは、今回ソフトとともに各種解説が載った資料もお借りしたのだが、いろいろと忙しかったこともあり、まったく読まずにゲームをプレイし始めた。インプレッション記事を書く人間としてその姿勢はいかがなものか? という突っ込みはごもっともだが、何も知らなかったお陰でこの難度バランスの絶妙さをより強く感じられた、とも言えるのではないだろうか。と、開き直ったところでアクションパートに関するリポートを締めくくろう思う。

▲本文中では触れなかったが、フロム・ソフトウェアのお家芸であるカスタム要素は『ニンジャブレイド』でも健在。武器、忍術のレベルアップに加えて、コスチューム、エンブレムをアレンジすることができる。


 

●カットインが“カチンコ”に見えたら一人前だ!
 

 週刊ファミ通、ファミ通.comを始め『ニンジャブレイド』は現在、さまざまなゲームメディアで取り上げられている。そして、それらの記事には共通して“シネマティックアクション”というキーワードが書かれているはずだ。日本語に訳すと“映画的なアクション”。この言葉どおりの体験をプレイヤーへ提供してくれるシステムが、『ニンジャブレイド』最大のウリである“クイックタイムイベント”なのである。

 

 これは、画面の指示に合わせてタイミングよくボタンを押していく場面を示すもの。イメージとしては、入力に成功すると続きが見られるインタラクティブ要素のあるムービーといったところ。一般的なゲームにおいて、ムービーシーンと言えば観るだけのものがほとんどで、そこへ介入する余地はゼロであった。しかし、『ニンジャブレイド』においてはただ観ているだけだとあっという間にゲームオーバーとなってしまう。危機的な場面ではプレイヤーも参加し、それを回避する必要があるのだ。


▲ムービーシーンをボケーっと眺めていたらあっという間にゲームオーバーだ。いかなるときでも気を抜くべからず。


 金属が擦りあうような、緊迫感を煽る効果音とともにケンの左目がカットインしてきたらクイックタイムイベント突入の合図。使用するボタンはX、Y、A、B、アナログスティックの上下左右いずれかで、入力の早さによって“Perfect”、“Excellent”、“Great”、“Good”という5段階評価を得ることができる。タイミングに合わせて押すというもの以外にも、規定回数ボタンを押す、ひたすら連射といったパターンも出現。どのボタンを押せばいいのか、そしてどのように押せばいいのか? カットインから入力指示が表示されるまでの数秒間、プレイヤーはケンのアクロバティックな動きも含めて、アクション映画のクライマックスを観るときのような緊張感、高揚感を味わうことになるだろう。


▲タイミングだけではない。規定回数押す、連射といったパターンのクイックタイムイベントも発生するのだ。


 また、クイックタイムイベントは連続で発生することが多々ある。攻撃を紙一重でかわしつつ反撃の機会をうかがうときなどは、敵の一撃が迫るたびボタン入力を求められることになるので非常にスリリングだ。そして入力に成功するたび、ケンは過剰に派手なアクションをお披露目。その過剰さたるや、吹き飛んでいくバイクへ飛び乗り、そのままいっしょに吹き飛ばされていた鉄骨に着地してフルスロットルで走り抜ける、など「ありえないだろ!」と思わずズッコケそうになるほどである。


▲バイクは乗り物じゃない! 武器だ! と言わんばかりに、さまざまな場面で見られるケンのバイクテク。


 アクションパートでは、ボスクラスの敵と戦う際“トドメブロウ”としてクイックタイムイベントが発生。一定以上ダメージを蓄積させると、敵の頭上にAボタンのアイコンが表示される。このタイミングで接近して、指示されたAボタンを押せば怒涛のトドメ攻撃がスタートだ。前述したやり過ぎなアクションをもっとも堪能できるのがこの“トドメブロウ”で、向かってくるミサイルをまるでサーフィンのように乗りこなして軌道を変えたり、巨大な敵をカタパルトに乗せて上空へ発射したりとやりたい放題。つぎつぎと登場する、いい意味でとびきりにバカな映像の数々からは、開発スタッフたちがクイックタイムイベントにかける、火傷しそうなほどの情熱を感じることができるに違いない。


▲カタパルト発射直前、無駄にかっこいいポーズを決めるケン。


▲向かってくるミサイルにライドオン。そして、このまま敵をロックオン。


 過去にも“映画のような〜”という文句を謳ったゲームは数多く発売されてきた。しかし、『ニンジャブレイド』のような、映画のワンシーンを自分で操作して作り出すといった感覚の映画的作品は、国内ではほとんど見られなかったと思う。“シネマティックアクション”という冠は伊達じゃない。ゲームがクリアーに近づいたところ、筆者にはカットイン映像が、映画の撮影現場における“カチンコ”(カメラが回る際に合図を送るアレ)と被って見えるようになっていた。クイックタイムイベントという“本番”に合わせて、コントローラーをギュッと握り締める……そうやって、(気持ちだけ)アクションスター俳優になりきるのも、本作の楽しみかたのひとつだろう。

 

Text by キモ次郎(週刊ファミ通 エクスプレス班)
 

▲このシーンがカチンコに思えたら、立派な忍者俳優だ!


※『ニンジャブレイド』の公式サイトはこちら
 

ニンジャブレイド

フロム・ソフトウェア
対応機種 Xbox 360
発売日 2009年1月29日
価格 7140[税込]
ジャンル アクション / ニンジャ
備考 プロデューサー:竹内将典

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