2000年のカンヌ映画祭に出展され、見事ふたつの名誉ある賞に輝いた話題作。とある九州の田舎町でバス・ジャック事件が発生。生き残ったのは、運転手の沢井(役所広司)と、乗客の直樹(宮崎将)と梢(宮崎あおい)の兄弟のみ。3人はこのことが原因で、心に深い傷を負ってしまう。それから2年後、かれらは運命的な再会を果たし、さまざまな理由から一緒に暮らすことになる。そんな折り、またもやかれらの周りで殺人事件が発生。「もう、この町にはいられない」と判断した沢井は、小さなバスを手に入れ、幼い兄弟とともにあてのない旅に出るのだが……。
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カンヌの名誉ある賞、というのは、国際批評家連盟賞とエキュメニック賞のこと。どれくらいすごいかというと、国際批評家連盟賞ではかつて『地獄の黙示録』や『パリ・テキサス』などの名作が受賞した賞だし、一方のエキュメニック賞は、クリスチャン審査員たちが選考し、「キリスト教圏での上映を奨励します」という世界上映への太鼓判を押してもらうようなもの。本作は、全編モノクロで3時間37分。もうこれだけで見応えは十分。さらに、登場人物たちの心の痛みが、繊細に表現されていることにも感動を覚える。ちなみに、監督の青山真治は、映画の舞台と同じ北九州市の出身で、ロックバンドUP-BEATというバンドの初期メンバー。そんなこともあって、本作の音楽も監督自身が担当している。ちょっと豆知識。
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