ROBODEX 2000 特集 
SDR-3X ソニー


 ソニーが急きょ発表した、小型2足歩行ロボットが、ついに会場で一般公開された! このロボットの名称は"SDR-3X"。ペットロボット"AIBO"の可能性を追求した結果、誕生した人型ロボットだ。

  SDR-3X
  ▲両手をふってごあいさつ。
 "SDR-3X"は、いまだ試作段階にあるとはいえ、驚くほどの完成度を誇っている。全身24ヵ所の関節を、リアルタイムに連動させて制御することで、通常の歩行はおろか、座ったり、屈伸運動をしたりすることもできる。さらにはパラパラを踊ったり、指定されたボールを蹴ったり、といった複雑な動きも、なんなくこなしてしまうのだ。

 動作の制御には、メモリースティックに組み込んだプログラムを使用。内蔵PCカードスロットに無線LANカードを装着すれば、パソコンでの遠隔操縦も可能だ。

 "SDR-3X"は試作品なので、まだ市販のめどは立っていないが、もちろん将来的には商品化される予定。会場でのスムーズな動きには、それもそんなに遠い日ではない、と思わされた。ちなみに、現在の段階で販売するなら、価格はおよそ乗用車1台分とのこと。


驚異のシステム、"OPEN-R"とは

  SDR-3X
  ▲屈伸運動なども思いのまま!
 このロボットの基本システムには、同社のAIBOに使われている"OPEN-R"が用いられている。これは、ロボット本体や動作ソフト、情報処理プログラムなどを、機能ごとに細分化したシステム。容易に交換や変更ができるため、動きのバリエーションを増やすのもカンタンなのだ。"SDR-3X"は、この"OPEN-R"に、全身の動きをスムーズに制御するシステムと、関節部を駆動させる新型モーターユニットを加えることで誕生した。

 また、全身の動きは、人間の動きを参考にして制御されている。人はふだん意識していないものの、歩行において、全身の動作によって発生する慣性力と重力が合成された力が、地面でどのように作用するかを判断して歩いている。たとえば、カーブを曲がるときには、わずかに体を内側に傾けて釣り合いをとっているのだ。人間がなにげなく行っているこの判断を、"SDR-3X"も高性能のプロセッサーによって行っている。CCDカメラや、姿勢を検知するセンサー類で、リアルタイムに状況を把握し、適切なボディコントロールをしているのだ。

SDR-3X  
▲特技はサッカー!?  
 さらに、"SDR-3X"は、音声によるコミニュケーションが可能。会場でのデモンストレーションのように、赤のボールを蹴りなさい、と命令すると、マイクでその命令を聞き取り、それがどういった行動を指示しているのかを判断、つづいてCCDカメラで状況を観察して、赤色のボールを選んで蹴る、という行動をとることができるのだ。これは人間がふだん行動するさいのプロセスそのまま。いまのところ約20種類の言葉にしか反応しないが、この機能を強化していくことで、動きだけでなく、思考面でも限りなく人間に近い能力をもったロボットが誕生する可能性もある。

 エンターテイメントという分野から、ロボット工学のさらなる可能性を見せつけた"SDR-3X"。これからどのような進化をとげるのか、期待したいところだ。



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