音楽的View



 沖縄で生まれ、今日まで受け継がれてきたさまざまな芸能文化の中でも、もっともポピュラーなものが音楽。民謡は島唄の呼称で親しまれ、一家に一台は沖縄三味線“三線(さんしん)”があるとさえ言われているほど、沖縄県民にとって音楽は重要な位置を占めている。琉球サウンドなくして沖縄は語れないのだ。


■サミットのイメージソングシンガーに大抜擢の栄誉。
安室奈美恵『NEVER END』

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 現在の沖縄を全国的にメジャーにした人といえば、やはり安室奈美恵をおいてほかないだろう。そんな沖縄代表選手ともいえる安室が、ついにはサミット開催国のホストでもある首相からの指名を受け、イメージソングを歌うことになったのだ。安室のミュージシャン活動の上で長年のパートナーである小室哲哉と組むことで完成した『NEVER END』は、まさに今回のサミットにピッタリのイメージソングだといえる。

 メロディからは爽やかな風が吹く沖縄が、歌詞からは国際社会に明るい夢を見る沖縄が、そしてタイトル『NEVER END』からは、諸問題を抱えるこの県にとって、いろいろな意味で「終わらない」沖縄が見えてくるのだ。これを沖縄出身の安室が歌うことで現実感が湧くとともに、楽曲としても、これまでの小室および安室作品にはないメッセージ色の濃い作品となった。

●安室奈美恵『NEVER END』 2000年7月12日発売 1050円 エイベックス・トラックス
 故・小渕恵三前首相から、『サミットのイメージソング用に』と小室哲哉が直々に指名を受けて作った曲。小室は依頼を受けてから何度も沖縄に出向き、地元のミュージシャンや、伝統芸能を専門とする大学教授などから意見を聞きながら作曲に取り組んだという力作。なお、CDの売上金の一部は、日本ユニセフ協会に寄付されるという。


■飛び出せ! 沖縄ヤングメン

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 安室に続け! と言わんばかりに、雨後の竹の子のごとく沖縄から飛び出した若いアイドルたち。その発進基地ともいえるのが、ご存じ沖縄アクターズスクールだ。出身タレントには元SPEEDの4人、MAX知念里奈、そしてボーイズグループのDA PUMPと、常にヒットチャートをにぎわしている人気者ばかりがそろっている。また、アクターズ出身者以外にはkiroroCoccoなどの実力派女性ボーカルや、BEGINディアマンテスといった聞かせるタイプのグループもいる。

●DA PUMP『BEAT BALL』
2000年7月19日発売 3059円 エイベックス・チューン
■伝統を受け継ぐ歌者たち

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 沖縄民謡をベースに、ポップスやロックなど新しい音をミックスして島唄を親しみやすいものとする活動を続けている人たち。その代表格とも言えるのが喜納昌吉だ。名曲『花』や、かつて志村けんがギャグのフレーズとして使っていた『ハイサイおじさん』など、島唄を知らない人でも、一度は耳にしたことがあるように、万人に親しまれる曲を生み出すセンスは天才的。その反面、ライブで狂気のごとく三線をかき鳴らす姿は、何かが降臨してきたかのような凄まじい気迫が感じられる。ほかには、昨年解散してしまった女性ボーカルグループのネーネーズ、明るい島唄ポップスのりんけんBANDなどが有名だ。

●喜納昌吉&チャンプルーズ『THE NEW BEST OF 喜納昌吉&チャンプルーズ』
2000年3月29日発売 3200円 マーキュリー
■沖縄に魅せられたミュージシャンたち

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 沖縄出身ではないが沖縄の魅力にとりつかれ、作品に反映したり住居ごと沖縄に移ってしまうなど、言うなれば後天的沖縄人ともいうミュージシャンも多い。その名もズバリの『島唄』がヒットしたTHE BOOMをはじめ、航空会社の沖縄イメージソングを歌った上々颱風などは、沖縄に強くインスパイアされた人々。また、今年1月に他界した元ローザ・ルクセンブルグ、ボ・ガンボスのどんとも、晩年は制作場所を沖縄に移し、自らのレーベルを立ち上げて創作活動に励んでいた。

●THE BOOM『島唄』
1992年12月12日 1020円 ソニー・レコード
■地元沖縄で炸裂中のインディーズバンド!

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 いま沖縄でちょとしたブームになっているのが、メロコアやハードコアといったトンガリ系のインディーズ。すでに全国展開もはじめているINDIAN-HIモンゴル800、地元ではカリスマ的人気を誇る地獄車などがそれだ。音楽の傾向としては、単にコア系というのではなく、パンクやスカ、ヒップホップなどカッコイイ音は何でもミックス。でもそこには沖縄ソウルがしっかりと存在する。三線で奏でるヒップホップのリズムにラップを乗せたり、歌詞に沖縄名産を盛り込むなど、まさに音楽のチャンプルーだ。大々的に流行ること間違いなしの沖縄インディーズ。いまからチェックしておいた方がよさそうだ。

●INDIAN-HI『INDIAN DEATH ROCK』
2000年4月20日 1619円 ワーナー インディーズ ネットワーク



〜音楽編〜HMV SHIBUYA的オススメ沖縄サウンド
平安隆&ボブ・ブロッズマン『童唄(わらびうた)』リスペクト・レコード/3045円
嘉手苅林昌『風狂歌人』ビクターエンタテインメント/2800円
知名定男『島うた』ディスク・アカバナー/3150円
トントンミー『サウダージィ・デ・ウチナー』フクハラレコード/2800円
大島保克『東ぬ渡(あーりぬとう)』ビクターエンタテインメント/2800円


★成田佳洋さん
 東京生まれにして沖縄音楽に造詣の深〜いナイスガイ。「もしもHMVが沖縄に出店することがあれば、ぜひとも異動したいです」。ちなみに写真中で成田さんが持っている『童唄』のCDは、この日の取材のためにわざわざメーカーから取り寄せたものとのこと。力入ってます。

【レコメンダーのコメント】
 沖縄音楽を愛してやまないボクにとって、この5曲にランクを付けることなんてできません! なので、沖縄音楽に親しんでもらうための聞き方別オススメ盤を紹介します。まずは、沖縄の童謡をカッコよくアレンジしたAと、昨年他界してしまった“沖縄島唄の神様”のBは、絶対に聞いておきたい名盤としてオススメ。Cはかのネーネーズのプロデューサーなんですけど、本人が沖縄の新民謡を三線の弾き語りで聞かせるという、まさにぜひ聞いて欲しい1枚。Dは、その知名定男がプロデュースしている女の子3人組のデビュー盤。サンバのリズムが心地よいです。続くEは、これからの島唄を担っていく期待のホープによる2枚目。耳障りのよいアルバムです。


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