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 これまで沖縄を舞台に、さまざまな映画が制作されてきた。全体的に個性的な作品が多い沖縄映画を、ここでは民族性や歴史的観点などのジャンルに分けて観てみよう。


■沖縄イズムここにあり。不世生の傑作「ナビィの恋」

 沖縄ブームついに到来か!? と思わず叫ばんばかりの傑作。1999年12月の公開時には、本土ではもちろん、映画の舞台となった沖縄でも大ヒットを記録した。この映画の最大の見どころは、沖縄人の特徴をナチュラルに表現しているところ。歩き方から履き物などの小道具にいたるまで、細かな演出が“作り物ではない沖縄映画”であるという効果をあげている。そこには、キャストに沖縄演劇の役者を起用しているというのもあるが、沖縄出身ではない主演の西田尚美ごく自然なウチナンチュー(沖縄人)に見えるからスゴイ。

 作品の雰囲気を決める風景も海ばかりではなく、風とか土といった部分にスポットを当てたことで、これまでの沖縄映画では見られなかった印象を残している。現地沖縄でウけたという理由だけでもその信憑性は絶大。それだけでもこの映画は見る価値充分なのだ。

 この『ナビィの恋』を撮った中江裕司監督は、以前にも沖縄を舞台にした3部からなるオムニバス映画『パイナップルツアーズ』(1992年)の一篇を監督。こちらも沖縄の役者や芸人を起用し、ナマの沖縄を描き話題となった。

=ストーリー=
 都会の生活に疲れて故郷である沖縄の離島に里帰りした奈々子。久しぶりに再会した祖父母夫婦との楽しい時間もつかの間、祖母ナビィおばあの昔の恋人だという老紳士、サンラーが現れたことから村をあげての大騒動に。奈々子を取り巻く「若い恋」と、ナビィおばあとサンラーの「老いの恋」という2つの恋愛を沖縄の島唄に乗せ、ミュージカル仕立てで見せる。第50回ベルリン国際映画祭NETPAC賞受賞作品。
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▲VHS、DVD同時発売
発売日:8月25日
VHS:16000円、DVD:5000円
発売元:バンダイ・ホーム・ビデオ

※DVDは予告編や出演者プロフィールなどの映像特典付き


■世界の北野をも魅了?
 沖縄が舞台の北野作品

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 個性的な作品で知られる映画監督たちも、こぞって舞台を沖縄に設定。昨年、『HANA-BI』でベルリン映画祭金獅子賞を受賞し、名実ともに世界的な監督として地位を上げた北野武。彼もまた沖縄に魅せられた監督のひとりだ。

 『3-4x10月』では、冴えない男が一念発起し、大きな目標を抱いて沖縄へ向かった。続く『ソナチネ』では、ひとりのヤクザが一時自らの稼業を忘れ、沖縄の海で朝から晩まで童心に帰って遊びまくるという姿を描いた。

 北野作品は、人間の内なる残酷性をえぐり出したようなクセのあるものが多い。しかし、そこに沖縄というロケーションが加わると、なんともいいしれぬ素朴感と優しさが生まれ、映画全体に淡いフィルターがかかる。

 この2本は「北野作品はアクが強くてどうも」、なんていう人にぜひ鑑賞してもらいたい北野“沖縄”作品だ。


●3-4×10月(1990年)
DVD:5000円、バンダイビジュアル
VHS:3800円、バンダイ・ホームビデオ

●ソナチネ(1993年)
DVD:5000円、バンダイビジュアル
VHS:3800円、バンダイ・ホームビデオ
■土着性、民族性強し。
民話もからむおとぎ話

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 琉球王朝から続く沖縄演劇を、戦後まもない激動時代に置き換えて映画化した『ウンタマギルー』は、伝説の義賊を描いたファンタジー。セリフがすべて琉球語のため、日本語字幕付きで上映されたことで当時話題になった。また、沖縄を舞台にした作品の多い崔洋一監督の『豚の報い』では、古くから伝わる儀式やしきたりを新しい感性とミックスし、明るく仕上げている。

●ウンタマギルー(1989年)
VHS:14800円、ポニーキャニオン
■辛いけど知らなくては。
史実を元にした作品。

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 古くは吉永小百合、最近では沢口靖子などで何度も映画化された『ひめゆりの塔』は、女学生の看護部隊をクローズ・アップして沖縄の悲惨な戦争の歴史を描いた名作。当時、太平洋戦争で戦地と化した沖縄には、現在も2つの米軍基地が駐留していることを忘れてはならない。

●ひめゆりの塔(1995年)
VHS:5825円、東宝

【沖縄演劇とは?】
 琉球舞踊と並ぶ沖縄の芸能文化のひとつ。沖縄独自の歴史をテーマに、琉球語を用いて演じる。沖縄芝居ともいう。



〜映画編〜新宿TSUTAYA的オススメ映画ベスト5

ナビィの恋(1999年/バンダイ・ホームビデオ)
パイナップルツアーズ(1992年/パイオニアLDC)
豚の報い(1999年/タキ・コーポレーション)
ウンタマギルー(1989年/ポニーキャニオン)
極私的エロス・恋歌1974(1988年/ジャパンホームビデオ)
TSUTAYA山田さん
★山田広野さん
仕事のかたわら自らも映画制作に取り組む生粋の映画人。「夏休みに合わせて新宿TSUTAYAでも沖縄映画コーナーを設けます。みなさんぜひ来てくださいね」

【レコメンダーのコメント】
 沖縄映画って、その風土からもわかるように、全体的にカラッとした明るい作品が多いんです。とくに1位に挙げた『ナビィの恋』は、そんな沖縄映画の集大成ともいえる作品。5位の『極至的エロス・恋歌1974』は、一人の女性を通して米軍基地と沖縄県の関係を描いたドキュメンタリー作品。この中ではちょっと異色ですが、沖縄をまた違った側面から観るのもおもしろいと思いますよ。

※TSUTAYA情報:7月20日からのTSUTAYA Onlineクーポンで、新作を含むレンタルビデオが全品50円引きに!

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