花火師に聞いたパート2
花火ってどうやって打ち上げるの!


打ち上がる仕組みと点火作業

 「まず、筒の底に"打ち上げ火薬(黒色火薬)"を敷きます。そこに花火玉を入れ(装填)、つぎに火を放り込むと打ち上げ火薬が爆発して花火玉がドーンと空に飛んでいきます」。

 これが花火の打ち上がる仕組み。

 打ち上げ火薬が爆発したとき、花火玉に付いている導火線にも引火する。ピューッという音とともに、空中で花火玉から火の尾が出ているのは、そのため。導火線に引火しないと、もちろん花火本体も開花しない。


筒いろいろ

 「赤い筒は鉄製のモノです。これは昔から使われていますね。シルバーの筒はステンレス製で最近のものですよ。紙製の筒も存在します。また、同じ大きさのステンレス製の筒が均等に並べてありますけど、それはスターマイン(連発モノ)で使う筒です」。


 花火玉の大きさによって、当然使う筒の大きさも変わってくる。金子花火さんにあるいちばん大きい筒は高さも2メートル以上もの2尺筒(この筒で打ち上げる2尺玉は直径60センチの花火玉)。打ち上げるときには、人がなかに入って打ち上げ火薬を敷き、花火玉をクレーンで装填するそうだ。


点火方法


 「昔といまとでは点火方法は変わりつつありますね。電気式の点火機が出てきたのが10年くらいまえじゃないかな。それまでは、職人が手で火をつけてましたね」。

 いまの花火大会は、派手な連発ものを多用する傾向があるという。1時間なら1時間で大量に花火を消費するとなると、やはり人が手でつけていたのでは全部を消費しきれない。そこで、ボタンを押せばすぐに点火できる電気式が主流になりつつあるというというのだ。

 さらに、コンピューターと連動させて、あらかじめ打ち上げる時間を組み込んでおき、点火させる方法も行われている。

 といっても、電気式はだんだん主流になりつつあるという方法であり、いまだに手でつけていることも場合も多いとか。

 金子花火さんでも、ベテランの花火師たちは電気で点火するのを嫌がっているとのこと。火の粉をかぶりながら現場でいろんな作業をするのが粋ってことで……。さすが!


最近の花火の流行りって

 「いまは、中間色が出せる業者が出てきたってことで、みなさんこぞってその中間色をいろいろやろうとしてるみたいですね」。

 花火の形については、5年ほど前からいろいろな形を出そうと研究、発表がされている。やはり円に似た形は出やすが、直線を表現するのは本当に難しいらしい……。要は花火玉の中心が爆発してその力で、一定の直線を作ろうとするわけだから、考えただけで困難なことはわかる。

 また、大きい玉なら星を多く使えるが、小さい玉だと星10個くらいで表現しなくてはならない。打ち上げて上空50メートルくらいのところに星を10個ほど並べてもなかなか直線は表現できない。

 いまは新しさ色を出すことに力が注がれているという。


金子さんより「花火のこんなところを見て欲しい!

 「昔は花火の本数が少なかったので、一発一発をよく見れたもんです。いまはそういうのってほとんどないんですよ、連発で打ち上げてしまうので……。花火を一発一発見る機会もないと思うんですよね。

 連発モノもキレイですからみなさん好むのでしょうけど、花火自体の一発のキレイさを見て欲しいですね。やっぱり花火大会自体も連発主体のプログラムを組んであるので、まあ、お客さんに喜んでもらえるようにもちろん組んであるので、なかなか一発一発を見せるっていうのがないんですけどね。

 ですから全体的なことを考えると、1時間の間に2回くらいはゆっくり上げて見てもらいたいなっていう気持ちがありますので、私はそういう空間を作っているんですけど。

 全体的な2時間なら2時間のなかでの流れと、一発一発の花火の美しさを堪能して欲しいですね」。

取材に協力していただいた(株)金子花火さん

埼玉県秩父市にある老舗花火業者さん。この秩父地方は、江戸時代より火薬の原料となる哨石の産地として知られ、昔から花火大会が盛んに行われいた。金子花火さんは、その秩父の花火の歴史と伝統を継承。伝統性、芸術性と同時に近年は"花火の安全性"を基本に数々の打ち上げ花火を生産し、多くの人々に美しい花火を見せてくれている。自社でホームページを公開しているので、そちらもぜひ。
http://www.hanabi.co.jp/kaneko/top.htm

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