スマートフォン解析 『BBCP』稼動記念開発スタッフインタビューその1 - コミニー[Cominy]

豊泉三兄弟(次男)さん (9)

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プロフィール
格闘ゲーム好きの週刊ファミ通、ファミ通.com編集者。おもに新作紹介や格闘ゲームの記事を担当している。『BBCP』の新キャラクターではバングがお気に入り。

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2012年11月23日 01:25

『BBCP』稼動記念開発スタッフインタビューその1

こんな時間ですが、どうも、豊泉三兄弟(次男)です。

いま書いてるこのブログが終われば本日の仕事が終了! 3連休を迎えられます。 てことで、今回は、関根さん、加藤さん、柚口さんという『BBCP』の開発スタッフインタビューを全2回に分けてお届けします。というか、ふだんパチさんて呼んでるから、関根さんてなんだかへんな感じですねw

冗談はおいといて、森Pにインタビューしようかとも思ったのですが、実際に現場で奮闘するスタッフさんに感銘を受けまして。「ぜひお話したい!」という完全に個人的な思いからお話を伺いに行ってきました。

オーバードライブの使いどころやコンボのルールなど、やり込みに役立つ要素も聞いてきましたので、ぜひ読んでいただければ。


プランナー
関根一利(パチ)

プランナー
加藤京平

プログラマー
柚口俊佑



――まずは、それぞれの役割についてお聞かせください。


パチ パチことプランナーの関根です。新システムの原案を考えたり、キャラクターの調整も行いながら、バトル部分全体を統括しています。

加藤 プランナーの加藤です。僕は、キャラクターの調整をメインに担当させていただきました。

柚口 プログラマーの柚口です。新システムの“オーバードライブ”を始めとしたバトルシステムのプログラムを組んで実装することをメインに、キャラクターの調整も行いました。

――プログラマーの方がキャラクターのバランス調整も行うというのは珍しいのではないでしょうか?

パチ 加藤と柚口は、ゲーマーとしても十分な腕前を持っていますからね。柚口は実際に格闘ゲームのことがわかっているので、システムを実装するときに話が早いんですよ。「こんな機能が欲しい」と説明するとすぐに理解してくれるので、連携が取りやすかったですよ。

――そういったメリットがあるんですね。ちなみに、担当キャラクターは、何人ずつわけたのでしょうか?

パチ 俺と加藤が9キャラクター担当して、柚口はプログラムもあるので、5キャラクターです。

――9キャラクターというのは、かなりたいへんそうなイメージがありますが、実際はいかがでしたか?

パチ そう思われるかも知れませんが、実際のところ『コンティニュアムシフトII』や『エクステンド』のときは自分がほとんどのキャラクターを担当していたので、担当キャラクター数としては今回のほうが楽でしたね。『クロノファンタズマ』は、新たに入れ込む要素が多いから、いままでの方法では絶対に手が回らないと思ったんですよ。そこで、森に頼み込んで人手を増やしてもらいました。

――完全新作のつもりで作るとおっしゃっていましたからね。実際にかなり細かい部分まで調整したのでしょうか?

パチ はい。全部見直しました。『ブレイブルー』らしさのいいところこは残しつつ、前作までの反省点を活かして悪いところは改善する形で進めていきました。

――以前、森さんが「コンボは短く、ゲームスピードを早くする」とおっしゃっていましたが、実際にそういった指示がスタッフに出されたのでしょうか?

パチ 森から指示がありました。ただ、コンボは『ブレイブルー』の特徴でもあるので、極端に短くするとつまらなくなってしまうため、何度も何度も細かく調整しましたね。

――具体的にはどういった調整を行ったのでしょうか?

パチ コンボのルールを変更しました。いままでは、ダメージを与えれば与えるほど、コンボを食らっている側が“受け身”を取れるようになるまでの時間が短くなるというシステムでした。しかし今回は、コンボの始動技によってコンボを続けられる時間が決まっているんです。たとえばA攻撃からコンボを始動した場合は約5秒間。C攻撃から始動した場合は約7秒間といった感じです。ここで上げた時間についてはテキトーな数字なので、実際の時間については研究してもらいたい部分ですね。

――ヒット数やダメージに関係なく、時間でコンボを制限するというのは新しい試みですね。

パチ はい。今回は「制限時間内にできるだけ威力の高い連続技を決めましょう」ということです。もちろん、“ディストーションドライブ”(超必殺技に相当する技)のように時間制限の枠を外れる技もありますけど。制限時間については、何度も調整したので大丈夫だと思います。

加藤 やっぱり『ブレイブルー』はコンボを決める楽しみも大切ですからね。とはいえ、コンボを食らっている側がストレスを感じてしまってもまずいので、その両立に苦労しました。

――今回はシステムをすべて見直しているとおっしゃっていましたが、大きいところでは“ガードプライマー”が削除されています。

※ガードプライマー=ガード耐久値のようなもので、特定の技をガードするとガードプライマーが減っていき、すべてなくなるとガードがクラッシュして無防備になってしまう。

パチ 最初はガードプライマーも残していたんですけどね。俺が「やめよう」とバッサリ切りました。

――削除したのはなぜでしょうか?

パチ 今回は新システム“オーバードライブ”の追加に伴ってオーバードライブゲージが増えたんですよ。対戦中に確認の必要があるゲージが多すぎるのはよくないと思ったので、思い切って削除しました。ただ削除しただけでは攻守のバランスが崩れてしまいますから、相手のガードを崩す“クラッシュトリガー”というシステムを追加したんです。

※オーバードライブ=一定時間キャラクターがパワーアップする新システム。
※クラッシュトリガー=バリアガード以外ではガードできない攻撃をくり出す新システム。ガードに失敗すると無防備状態になってしまう。


――ロケテストを取材させていただいたときには、クラッシュトリガーの攻撃発生が速いという声を多く聞きました。発生速度の調整には苦労したのではないでしょうか?

パチ はい。発生速度は苦労した要素のひとつですね。じつはもっと発生が速い時期もありました。

加藤 発生を遅くし過ぎると上級者にはまったく通用しなくなるし、逆に速くし過ぎると初心者がまったく対応できなくなってしまう。こういった問題が起こらないちょうどいい速さというのが難しかったです。

パチ あとは、クラッシュトリガーを当てたあとの“コンボ補正”をどうするか、ということも悩みました。補正がかかり過ぎると当てる意味がなくなってしまいますからね。

※コンボ補正=通常状態の相手に攻撃を決めるよりもダメージが抑えられること。

――全キャラクターに影響するシステムだから調整も骨が折れそうですね。

パチ 発生を少し速くするだけでも慎重に調整しました。

――発生の速さは全キャラクター共通なのでしょうか?

柚口 基本的には揃えていますが、硬直差など細かい部分でキャラクターごとの差はあります。ぜひ調べてもらいたいです。


――新システムとしてオーバードライブが搭載されています。これはどういった発想から出たものでしょうか?

パチ 原案は俺が考えたんですけど……「ブレイクバースト(主体のゲーム性)はもういらないのでは?」という発想から生まれました。

※ブレイクバースト=いわゆる緊急回避技。発動すると相手を吹き飛ばす衝撃波のようなものを発する。コンボを食らっているときでも発動できる強力なシステム。

加藤 やっぱり気持ちよくコンボを決めたいんじゃないかなと。

――そうした発想から生まれたオーバードライブですが、最初からこの形だったのでしょうか?

加藤 まったく違います(笑)。最初は“レバー操作可能”の状態でしか発動できず、キャンセル発動もないなど、発動に制限を設けている時期もありました。

――ほほう。でもそれを変えたのはなぜですか?

加藤 制限を設けると、共通システムなのにキャラクターによって使える頻度が変わってきてしまいますので、自由度を広げるために技をキャンセルして発動できるようにしました。

パチ それでもせっかく発動したのに、「相手にブレイクバーストを使われたら意味がない」ということもあり、最終的にはオーバードライブ中のコンボはブレイクバーストされないように変更しました。もちろん、攻撃のガード中はブレイクバーストできます。

――確定でダメージを奪えるのは強いですね。

パチ 今回は核となるシステムなので強力にしました。オーバードライブを使いこなした人が勝てるようになるはずです。ただ、完璧に使いこなすとなると、相当難しいと思います。オーバードライブの継続時間は体力が少ないと効果が長くて、体力が多いと効果が短い。つまり、長い時間使いたいからといって試合終盤に発動した場合、体力が少ないからすぐやられてしまう可能性もありますし、どのタイミングで発動するかの状況判断も難しいんじゃないかと思います。ただ、難しい分、状況判断で瞬間的にでも勝てれば、ある程度の実力差を跳ね返せるほど強力にしてありますよ。もちろん、オーバードライブだけで試合が終わるということはありませんが。

――なるほど。オーバードライブとブレイクバーストは、ゲージが共通というのもプレイヤーを悩ませますよね。

パチ そうですね。どちらかを使うと、一方が使えなくなってしまいますからね。相手の攻めがキツイからブレイクバーストを使いたいけど、切り替えしたあとにオーバードライブを使いたいとか、そういった葛藤が生まれるはずです。

――ロケテストの反響はどうでしたか?

加藤 新システムということもあり使いかたがわからないせいか、ブレイクバーストを使う人が多かったですね。

パチ 実際に社内でテストプレイを行っているときも最初はブレイクバーストばかりになっていましたから、予想はしていました。

柚口 オーバードライブはバージョンによって仕様も変わっていましたからね。

――オーバードライブ中にディストーションドライブが強化されるようになったのは、途中からでしたよね。

パチ ディストーションドライブの強化版を実装するのは、たいへんでした。最初は1キャラ1技という縛りで進めていたんですけど、途中でふたつ入れてきた人がいて気がついたらけっこうな数になってました(笑)。まぁでも最終的にはやってよかったと思っています。

柚口 ディストーションドライブ以外にもドライブ技など、強化される技があるので、ぜひ試してみて欲しいですね。

パチ オーバードライブの発動状況の研究も必要だけど、強化技を組み込んだコンボの研究や発動時間の長さに応じたコンボの研究だったり、シリーズでいちばん研究に時間がかかると思いますよ。

加藤 社内のテストもかなり時間をかけてやっていますけど、まだまだやり込める部分が残っていますからね。研究した分強くなれるはずです。

柚口 オーバードライブの研究を行いやすいようにスパーリングモードも改良してありますので、ぜひ活用して欲しいですね。

※スパーリングモード=アーケード版のトレーニングモード

――オーバードライブの奥深さがわかったところで、簡単かつ有効な使いどころを教えていただけないでしょうか? 

パチ いちばんわかりやすいのは、相手を倒しきれる状況でコンボに組み込むのがいいと思います。コンボ中は相手がブレイクバーストを使えないので、確定ダメージが取れますからね。

加藤 ちなみに、技をキャンセルして発動すると、ニュートラル状態で発動したときよりも継続時間が短くなるから注意してください。

――スタイリッシュモードを一新したのはなぜですか?

柚口 『ペルソナ4 ジ・アルティメット イン マヨナカアリーナ』(以下、『P4U』)のシステムを意識して作ったんです。なぜかというと、『P4U』で新規プレイヤーがすごく増えたので、その人たちが『ブレイブルー』に興味を持った思ったときに、すんなり遊べるようにしたかったんです。

パチ あとは、操作系統をなるべくテクニカルモードに近づけようというのもありました。たとえば、スタイリッシュモードでプレイしていた人が物足りなくなってテクニカルモードでプレイしてみようと思ったとき、極力覚え直すことがないように。前作までのスタイリッシュモードは、弱、強、必殺、投げボタンだったんですけど、投げをワンボタンに慣れていると、テクニカルモードで苦労するんですよ。

――なるほど。プレイヤーのステップアップの手順も考えてということなんですね。

パチ そうですね。スタイリッシュモードは初心者用モードというより、「こんな感じで遊べるんだ」というものをパッとわかるモードにしたかったんですよ。ボタン連打でコンボがつながるようにはしてありますが、単純にボタンを連打するだけではゲームをしてるとは言えないじゃないですか。だから、フルオートではなくセミオート的な操作にしてあります。

――セミオートとは?

パチ ボタン連打だけでもヒット、ガードの確認を行ったりしてくれますが、ボタン連打の途中で必殺技ボタンを押せば、必殺技に切り替えることもできます。つまり、ヒットしている場合はボタン連打を続けてコンボを決め、相手に技をガードされているようならガードされても安全な必殺技に切り替えるなど、いわゆる“ヒット確認”が行えます。ボタン連打だけではなく、こういった格闘ゲームならではの醍醐味も味わえるようにしてあります。

※ヒット確認=技がヒットしているのか、ガードされているのかを見極めて、状況に応じた行動に切り替えること。例:ラグナでB→Cとくり出し、ヒットしている場合はヘルズファングにつなげてコンボを決め、ガードされている場合はガードされても比較的安全なデッドスパイクをくり出すなど。

――複雑なコマンドやコンボという面で敷居を下げながら、ヒット確認などの格闘ゲームならではの要素を体験できるようにして、格闘ゲームの醍醐味を簡単に味わえるようにしてあるんですね。

パチ ただ、操作が簡単な分、オートガードはバリアゲージを消費してしまうだとか、ラピッドキャンセルが使えないなど、若干の制約は持たせてあります。オーバードライブは迷ったんですが、今回の肝となるシステムなので使えるようにしました。上級者どうしであればテクニカルモードのほうが強いと思いますが、スタイリッシュモードでもしっかりゲームをやり込めば、中級者くらいまでには勝てるようになると思いますよ。だから決してライトに遊ぶだけのものではありません。

――ボタン連打で状況別のコンボが決められるということで、難しそうで敬遠していたキャラクターを試してみるのにも使えそうですよね。

パチ どういったキャラクターなのかという雰囲気をつかむのにも最適だと思います。コンボのバリエーションは相当気合を入れて作ってありますよ。

柚口 技がヒットされているかガードされているかによって変化するのはもちろん、相手が空中にいるのか、立っているのか、しゃがんでいるのか、さらにはヒートゲージの有無や画面端までの距離でも変わってきます。

――そんなにバリエーションがあるんですね。失礼ながら地上、空中、対空の3パターンくらいかと思っていました(笑)。

柚口 相当細かいですよ。キャラクターの浮きの高さでも変わりますから。

パチ アラクネなんか“烙印”を絡めたコンボもボタン連打で決めますからね。

――それはすごい(笑)。

パチ 「使ってみたけど、できないからやめた」ということをなるべくなくしたかったんですよ。「こんな感じで動かせるんだ」というのが見られれば、「こういうふうに動かしてみたい」と思ってもらえるかなと。

――何をしていいかわからないと、やめちゃうことありますからね。



●新システム“オーバードライブ”

オーバードライブは、発動するとキャラクターが一定時間パワーアップする新システム。発動中は、ディストーションドライブや一部の技が強化されるほか、キャラクター固有のゲージが自動回復するなどの効果も得られる。また、オーバードライブ中のコンボはブレイクバースト不可となっている。なお、オーバードライブゲージは一定時間で溜まり、残り体力が少ないときほど発動時間が長くなる。

本作のキモとなる新システム“オーバードライブ”

左が通常時のディストーションドライブで、右がオーバードライブ中。

■インタビューから紐解くオーバードライブのポイント

・ブレイクバースト不可という効果を利用してコンボに組み込む
・発動時の無敵時間を利用して切り返しに使う
・キャンセルして使うと発動時間が短くなるので注意
・強化される技を使いこなそう
・発動状況を研究すべし
・発動時間の長さに応じたコンボを考えよう
・研究にはスパーリングモードを活用せよ
・本作ではオーバードライブを使いこなした人が勝つ!



●開発スタッフイチ押しの操作タイプ“スタイリッシュ”


連続技
L,N,Hボタンのどれか任意のボタンを連打するだけで簡単に連続技に!ヒット時相手との状況によって、連続技が自動的に変化するぞ!

必殺技
レバー入力方向とSボタンを組み合わせただけで必殺技が簡単に繰り出せる。

オートガード
レバーをニュートラル状態で立ち攻撃を受けると、オートガードが発動。ただし常にバリアガード状態となるため、バリアゲージの消費に注意!

ディストーションドライブ
ヒートゲージが50%以上の時、L,N同時押しすると、強力な必殺技(ディストーションドライブ)が発動!レバー入力でその他のディストーションドライブを発動可能。

――――――――――――――――――――――――――――――――

という感じでお届けしました。インタビューその1。後編は週明けにアップ予定です! 3連休中にパチさん、加藤さん、柚口さんを見かけたらぜひ対戦してみてはいかがでしょうか? 社内相当でやり込んでいるそうなので、腕試しちょうどいいかも!?

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