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2008年05月09日

トシ重流ゲームの作り方(10)

shigetoshi.gifオッス! ツクールがあれば、ファミレスのつけ合わせのパセリも食べられるトシ重です。ハンバーグについてくるクレソンはちょっと苦手です。

今回でトシ重流ゲームの作り方は終了です。長い間、応援ありがとうございました。


トシ重流ゲームの作り方(10)


■トシ重作品の分析A
『Bite a Cat!』
RPGツクール95作品 ダウンロードはコチラから

第4回アスキーエンターテインメントソフトウェアコンテスト(※1)に応募するために作成されたRPGツクール95作品。あらすじを簡単に紹介すると、大学生と忍者を兼ねる主人公が活躍するRPG風アドベンチャーゲームである。

この作品は、いろんな意味でトシ重を成長させてくれた。一番大きかったのは、決められた期間の中で目的をもって制作するということ。要するに、第4回アスキーエンターテインメントソフトウェアコンテストに応募しようと思い立ち、締切1ヶ月前に制作を開始したわけである。

それでは、完成するまでの経緯を順を追ってお話していこう。


1.作品の方向性を決める
まずコンテスト応募用の作品を作るにあたって、トシ重なりにふたつの方向性を決めた。

・主人公に意外性をもたせること
・プレイヤーを選ばないこと(万人受けすること)

●主人公に意外性をもたせること
口でいうのは簡単だが、いざ考えてみると難しいものである。当時はとにかく時間がなかったので、その場のひらめきに賭けることにした。大学生なんだけど、実は忍者というのはどうだろう? いま思えばなんとも現実味に欠ける設定だったが、これを元にいろいろなアイデアを思いつくことができた。このとき、ゲームには多少の非現実性(ありえないような設定)もアリだなと実感した。

●プレイヤーを選ばないこと
これは前回紹介した『KNight-Blade』からの反省点でもあった。『KNight-Blade』は完全に趣味の世界をゲーム化したものなので、当然のごとく同じ趣味の人でないと楽しむことができない。またストーリーを重視した点が、さらに遊び手を選ぶことになってしまった。プレイヤーが話に共感できなければ、それまでなのだ。


2.ゲームの構成を考えて形にする
方向性を踏まえて熟考した結果、自分の趣味の部分を少し抑えた上でプレイヤーがのってきやすい内容にすることにした。

・作品の雰囲気をコミカルタッチにすること
・ゲームっぽくすること

●雰囲気をコミカルタッチにすること
雰囲気に関してはシナリオ面で工夫を加えた。主人公はちょっとトロい感じの男の子。しかし、忍者になったときはピシっとしめる! この二面性を使い分け、かつ彼の存在を強調するために、テロリストから同級生の女の子ふたりを守るという使命を与えた。

●ゲームっぽくすること
ゲームっぽくすることについては、かなり悩んだ。アイデアとしては、ひとつの謎解きに複数の正解を用意する、プレイヤーの行動を評価するというものであったが、そのアイデアをいかに料理するかまではまったく考えていなかった。しかし、これも迫る締切という逆境が解決してくれた。

とにかくストレートな処理にする……ずばりスコア制である。プレイヤーの選択できる行動をいくつか用意して、それぞれにスコアを割り当てておく。例を挙げてみよう。たとえば、目の前に罠があったとする。これを破壊して通るか、あるいは道具を使って無効化するか。どちらの方法でも罠を解除して先に進むことができる。破壊する方法を選んだ場合、手っ取り早く先へ進める反面、得られるスコアは低い。一方道具を使う場合、道具を探し出す手間がかかる分、スコアが高く設定されている。といった感じである。

スコアはチェックポイントで清算されるようにした。それに合わせてチェックポイントが必要になったので、シナリオの区切りごとにステージという形で分けることにした。また高いスコアを目指す動機付けとするため、スコアをゲーム中に使えるアイテムと交換できるようにした。無理にひねらず、わかりやすく、それでいて作りやすいようにまとめた結果である。プレイヤーが自発的に行動を起こせるよう心がけたおかげで、だいぶゲームっぽくなった。


3.完成後の反省点など
心残りだったのは、締切ギリギリとなってしまったために最終ステージ(4ステージ目)が作りきれなかったこと。プレイしてみれば一目瞭然なくらい、かなり強引にまとめている。

興味深かったのが、『Bite a Cat!』と『KNight-Blade』では感想をくれる人の層が異なっていたことである。『KNight-Blade』は10代後半〜20代前半の男性が中心で、『Bite a Cat!』は10代前半〜20後半までの男女が中心だった。プレイヤーを選ばないように心がけた努力は、多少成果を上げていたようだ。

最初にも述べたように、決められた期間の中で目的をもって制作することはプロ・アマ問わず重要なことである。トシ重のように最後の最後でまとめきれなかったのでは本末転倒だが、集中して一気に仕上げることで、アイデアが研ぎ澄まされるというメリットもある。計画性がないと、いつまでもだらだらと作ってしまって、ヘタをすれば完成しないといったことにもなりかねない。無理にコンテストを目指す必要はないが、自分の中での目標(自分のサイトで公開する、など)を決めておくだけで、取り組む際のモチベーションがだいぶ違ってくる。


以上、10回に渡って連載してきたのがトシ重流ゲームの作り方である。みなさんの心の中でもし共感できる部分があったら実践してみてほしい。


最後にひとこと。

思いついたら、突っ走れ!!


※1:通称Aコン。株式会社アスキーが主催したツクール作品を中心とするゲームコンテスト。最優秀賞(グランプリ)作品の賞金はなんと1000万円! 「めざせ賞金1000万円!」は当時のツクールユーザーの合言葉であり、最終目標であった。1995年より始まり第4回まで開催。

2008年05月02日

トシ重流ゲームの作り方(9)

shigetoshi.gifオッス! ツクールがあれば、世界の半分をやろうと言われて「どのあたりをもらえるんですか?」と交渉に入るトシ重です。属性は悪です。

いろいろとエラそうなことを言ってきたものの、トシ重自身、実は理想的な1作を完成させたことがありません。

オマエはどうなんだよ!? ときびしいツッコミをいただく前に、過去にトシ重が制作した作品を分析しポイントと反省点を挙げてみたいと思います。


トシ重流ゲームの作り方(9)


■トシ重作品の分析@
『KNight-Blade 〜the Survivor of Hell Hound〜』
RPGツクール95作品 ダウンロードはコチラから

インターネットコンテストパーク(※1)に応募するために作成されたRPGツクール95製の作品。あらすじを簡単に紹介すると主人公がロボットに乗って活躍するSF-RPGである。

実はこの作品、冒頭から反省点がある。まず最初の説明が長すぎること。主人公の境遇や舞台背景を説明するために、プレイヤーがまったく操作できない状態が20分ほど続いてしまう。ここでイヤになった人もいたんじゃないかと思う。

無駄な説明を省けば、半分以下の内容(プレイ時間的にも)でまとめられたはずだ。プレイヤーをゲームの世界に引き込むには、演出とそれに合ったテンポが重要視される。いくら凝った作りでも、だらだら長びいてしまってはマイナス評価。途中で飽きられたらそれまでなのだから。

作品の序盤、トシ重はプレイヤーを引き込むための工夫を仕掛けた。プレイヤーの心理をちょっと裏切る演出を入れてみたのだ。

冒頭で主人公は最強のロボット兵器に乗り込み、無類の強さを発揮していた。それにも関わらず、いざゲームが始まると主人公は静かな村での暮らしに満足し畑仕事に従事している。しかも戦うことに否定的で武器を手に取ろうともしない。

プレイヤーの心理としては「彼はいつ戦うのだろう?」と思うはずだ。

そんな中で事件は起こる。村人に対して理不尽な暴力を振るう軍の兵士たち。しかし主人公は動かない。これはプレイヤーに「主人公は、なぜ立ち向かわないんだ!」と思わせるための演出である。

そして主人公の恩人である女性に危険が及んだとき、主人公はついに行動を起こす。抑圧された感情が一気に解放される瞬間だ。じらしておいて最後に「スカッ」とさせるのがミソである。

なお、プレイヤーは無意識的にハッピーエンドを期待する傾向がある。最後の最後まで期待を裏切ってしまうと、非常に後味の悪い印象しか残らない。ここは注意してほしい。もちろん、演出上、後味を悪くしたいのであればその限りではない。

いま見直してみると、思いついたアイデアや設定をすべて詰め込もうとしたために情報過多の部分が目立つ。当時は設定をたくさん書けば、それだけで重厚な世界観を表現できると思っていたようだ。


この作品を作って学んだことは以下のふたつである。

・ゲーム内での説明はわかりやすく簡潔に
・プレイヤーの気持ちを考えた演出を心がける


ちなみにこの作品を完成させるまでにかかった期間はおよそ9ヶ月。プレイ時間は3時間程度である。

個人でのゲーム制作は、モチベーション(やる気)の維持にかかっている。飽きっぽくていつも未完成のまま終わってしまう人は、完成した作品で遊ぶ自分の姿をイメージしながら作ってみよう。ちょっとだけやる気が出てくるぞ!


※1:デジタルファミ通ホームページ(サービス終了)にて毎月開催されていたゲームコンテスト。2002年6月分発表をもって終了。

2008年04月25日

トシ重流ゲームの作り方(8)

shigetoshi.gifオッス! ツクールがあれば、トランスフォームが可能なトシ重です。スーパーカブ(業務用)から驚きの変形を遂げます。


トシ重流ゲームの作り方(8)


■覚悟を決めろA
もうひとつの覚悟についても語っておきたい。

みなさんは「表現の自由」という言葉を聞いたことがあると思う。

これは日本国憲法にも明記されている言葉で、簡単に言えば個人が物事を自由に考え、自由に表現できる権利のことを指している。

創作活動においては、どのような内容の作品を作ってもよいと解釈できる。これは当たり前のことだが、とてもとても大切なことだ。

ここで憲法のあり方・解釈について論じるつもりはない。


トシ重が考えているのは、権利が保障されているからといって、すべて好き勝手に表現していいのか? ということだ。

たとえば、作品内で実在する個人の悪口を言う。これも自由なのだろうか?

事実に基づいた悪口だったとしても言われた本人は不快である。ためしに脳内で自分のことに置き換えてみよう。ムカツクはずだ。

まず考えてほしい。トラブルの元になりそうなことを、あえてやる必要があるのだろうか?

権利を行使する者は、自分の行使した権利に対して責任を負わねばならない。上記の例の場合、最低限、悪口を言う必要性について納得のいく説明ができなければならないだろう。「おもしろいからやった」「なんとなくやった」ではあまりにも無責任だ。

自由というのは、何でも好き勝手にやっていいという意味ではない。その裏には「責任のとれる範囲で」という但し書きがつくものだ。仮に表現の一環で他者を傷つけるような表現をしたいのであれば、当事者からのクレームに責任をもって対応する覚悟をもつべきである。これは権利云々ではなく、作り手としての誠意だ。

作品は、その内容で人を楽しませることも悲しませることもできる。どのように表現するかはあなた次第だ。あなたは作品を通じて何を伝えたいのか? 何を見せたいのか?


もうひとつの覚悟。それは、自分の作品に対して責任をもつ覚悟である。これは大人も子供も関係ない。やるからには覚悟を決めて取り組んでもらいたい。

2008年04月18日

トシ重流ゲームの作り方(7)

shigetoshi.gifオッス! ツクールがあれば、途中で噛まずに「東京特許許可局」を3回言えるトシ重です。本当は実在しない機関名って本当ですか?

なんだか回を重ねるごとに、作り方というより精神論になっているような今日この頃です。でも気にしません。


トシ重流ゲームの作り方(7)


■覚悟を決めろ@
真剣勝負の1作でも内輪ネタの1作でもいい。自分の生み出した作品に誇りをもってほしい。

何が言いたいかというと、世に出すからには「覚悟を決めろ」ということである。いきなり“覚悟”と言われてもピンとこない人もいるかもしれないので補足しておこう。


おそらく9割の人は、完成させた作品をネットで公開したり、友人に見せたりすると思う。いや、むしろそれを目的として作っているはずだ。

当然のことだが、作品は公開することで多くの人の目に触れることになる。どんな反響が得られるのか、想像しただけでドキドキ、ワクワクしてしまうことだろう。実際に感想をもらえたときは嬉しいものだ。

ストーリーがよかった、○○○というキャラが好きだ、など評価の内容はさまざまだ。なかには作者本人が想定していなかった裏設定まで考えてくれる人もいる。


しかしながら、反面、きびしい意見をいただくこともある。ストーリーがイマイチ、ゲームとして単調だ……などなど。

正直、きびしい意見をもらったときのショックは大きいものだ。まるで作品のすべてが否定されたかのような錯覚に陥る。それらの否定的な意見すべてを消し去ってしまいたい! と考えるかもしれない。

だが待ってほしい。
見方を変えれば、その意見をくれた人は少なくとも自分の作品をプレイしてくれたのだ。しかも改善すべき点まで指摘してくれている。これほどありがたいことはない。

ストーリーがイマイチといわれたのなら、ストーリーに見直すべき点があったのかもしれない。ゲームとして単調といわれたのなら、ゲーム構成を見直せば、その原因がわかるかもしれない。

何事もプラス思考で考えれば、すべて自分の血となり肉となり骨となる。


ときに心無い人から悪意に満ちた言葉をいただくこともあるだろう。作品の評価ではなく「もうゲームを作るな」といった暴力的な言葉だ。

だが、そのような言葉は気にすることはない。

大勢の目に触れるのだから、運悪くそういったケースにぶち当たることもある。自転車に乗っていたら、思いがけず口の中に虫が入ってきてしまった程度のことだ。さっさと忘れてしまおう。


これがひとつ目の覚悟。プレイヤーからの意見を受け止める覚悟をもってほしい。

2008年04月11日

トシ重流ゲームの作り方(6)

shigetoshi.gifオッス! ツクールがあれば、炭酸の抜けた炭酸飲料でもへっちゃらなトシ重です。甘い色つき水に変化することを身をもって知りました。

そんなこんなで、トシ重流ゲームの作り方、第6回です。


トシ重流ゲームの作り方(6)

■デバッグ100回!!!
作品を完成させたら1秒でも早く公開したい! ゲームを作る人なら、誰でもそう思うことだろう。

しかし、ちょっと待ってほしい。デバッグは十分だろうか?

デバッグとは、ゲームの中で発生する不具合(バグ)を取り除く作業のこと。いちど入ったら二度と出られないハマりのマップや、条件を満たしてもキーアイテムを渡してくれないNPCなど、ゲーム進行に支障をきたす欠陥。それらが存在している危険性は常にある。自分ではカンペキに仕上げたつもりでも、ちょっとした設定ミスで不具合は発生してしまうものなのだ。

これを防ぐために行なうのがデバッグである。自分の作品を繰り返しテストプレイして、それぞれのイベントがちゃんと機能しているかをチェックする。非常に時間がかかるし、めんどうくさい作業だが、時間をかけた分だけキミの作品の完成度は高まる。


ここでトシ重流のデバッグ方法を紹介しておこう。


その1.ワンシーンごとに徹底的にデバッグする
トシ重流デバッグ術の真髄である。ゲーム内のイベントをひとつ作るごとにデバッグを完璧に行なう。不具合がなくなるまでは次のイベントを作らない。イベントをひとつ作る→即テストプレイの繰り返し作業だ。地味ながら、おそろしく有効である。

デバッグのやり方は十人十色。ひと通り作ってから一気にデバッグする方法もあるが、これだと見落としの危険性が高い。ひとつひとつのイベントをきっちり仕上げていけばバグの入り込む余地もなくなるはず。もちろん内容によっては、ほかのイベントと関連している場合もあるので、その場合はひとまとまりとして仕上げてしまおう。


その2.次善の策を考える
たとえば、あるイベントで、キャラクターが直進してきて途中でジャンプして再び直進するというイベントを作ったとする。ところがジャンプした直後にイベントが止まってしまった。可能性としていくつか考えられるけれど、時としていくら調整しても思い通りに直らないことだってある。そんなときどうするか? トシ重流の答えはシンプルである。ジャンプの動作を外してしまうのだ。もちろん見栄えは劣るが、動かないよりははるかにマシである。細かい演出よりも、まず遊べること。そこを重視する。

最初に描いたイメージを再現することが無理そうなら、その代替案を考えればよいのだ。原因を突き詰めてしっかりと調整するか、考えを切り替えて別の方法で構築するかは、そのときの気分と、そこにかける時間との折り合いだ。


その3.リスク対効果を考える
特定の操作を行なわない限り発生しない不具合というものもある。例としては、ツクールでオリジナルのシステムを作った場合が、これに当てはまることがある。修正しきれないと判断しても、その2のようにごっそり削りたくはないことだってある。その場合は、他に及ぼす影響を考えたうえで、敢えて不具合を残してしまうこともアリだ。

判断の基準は、不具合によるゲーム進行への影響、不具合の発生する確率のふたつである。不具合の及ぼす影響が大きいようであれば、残すことは極力避けたい。しかし、発生する確率がかなり低いのであれば思い切って残しておいてもよいということだ。リスクに対して得られる効果を見極めるべし。


そのほか、家族や友だちにテストプレイをしてもらうのもオススメだ。想定外の不具合を見つけてくれることもある。不具合はないに越したことはないが、こればかりは作り慣れた人でもゼロに抑えることは難しい。繰り返しテストプレイをしてバグをつぶし、極力ゼロに近づけよう。

より多くの人に遊んでもらうためにも、完成までに100回はテストプレイをするつもりで臨んでほしい。

2008年04月04日

トシ重流ゲームの作り方(5)

shigetoshi.gifオッス! ツクールがあれば、拾った\100を交番に届けるトシ重です。半年後にちゃんと受け取りにいきます。

トシ重流ゲームの作り方、第5回です。


トシ重流ゲームの作り方(5)

■RPGとトイレの関係
RPGにトイレを描く必要はあるだろうか?

普通に考えれば、町にある民家にトイレがあってもよいはずだ。しかし、実際にトイレまで描かれている作品は少ない。

多くの作品でトイレが描かれない理由、それは「ゲームを進める上で必要ないから」である。ゲームに関係のないものを置いておくことは容量的に無駄になるし、ときにプレイヤーを困惑させる原因にもなる。

プレイヤーはゲーム内の情報をすべて意味のあるものとして捉える傾向にある。たとえば、墓石を見ると何かヒントが得られるのではないかと調べてしまう、あの心理だ。

そこでいきなりトイレが置かれていたらどうだろう? 意味のない情報を意味ありげに与えてしまう可能性がある。

それならば、RPGでトイレを置いてはいけないのだろうか? 否、決してそんなことはない。

たとえばトイレがセーブポイントの機能を果たしているときはどうだろう。この場合、トイレは必要なはずだ。また、生活感をリアルに表現したいときに演出上トイレを置くことも考えられる。その効果は、現代物のRPGで学校にトイレを置いてみることで実感できる。

トイレに限らずゲーム内に配置するオブジェクトは、それがもたらす効果・役割を考えながら置いていくことが大切だ。よく考えた上で必要ならば置くべきだし、必要でなければ置くべきでない。

判断のポイントは、自分のこだわり次第ということになる。

……結論からすると当たり前のことなのだけれど、何事も自分になりに考えてみることが大切だと思う。

2008年03月27日

トシ重流ゲームの作り方(4)

shigetoshi.gifオッス! ツクールがあれば、突然の停電で予約録画がパーになっても泣かないトシ重です。スミマセン、ちょっとだけ涙が出ました。


トシ重流ゲームの作り方(4)
この「トシ重流ゲームの作り方」のカテゴリーでは、トシ重個人の独断と偏見による部分が多い。誰にでも当てはまるわけではないので、鵜呑みにせず「ふーん、こんなやり方もあるのね」程度に考えておいてほしい。

第1回でも述べたように、アーツ川島さんの作り方はシナリオ寄りなのに対してトシ重の作り方はシステム寄りになる。そのため、アプローチの方法が異なるところもあるが、どちらが正しいということはない。自分にプラスになりそうなところだけを参考にするのがポイントだ。


■アメとムチを使い分けるのだ
長編であろうと一発ネタであろうと、作り手は「最後まで遊んでほしい」と思って作っているはず。そこで、プレイヤーに途中で投げ出されてしまわないための工夫が必要となる。これは心理戦である。

今回のテーマは、ゲーム内でのモチベーション(やる気)のコントロールと言い換えてもいい。そこに大きく関わってくるのが、タイトルにある「アメとムチ」の要素だ。

ここでいう「アメとムチ」は、ご褒美とガマンの二面性をうまく使い分けようという意味で使っている。では、実際にRPGに置き換えた場合、どういうことになるか?

ダンジョンを例に「アメとムチ」の関係を解説しよう。

ダンジョンでは、モンスターとの戦闘を繰り返しながら迷路状のマップを攻略していかなければならない。準備が足りなかったり、運が悪ければゲームオーバーになることもある。このようにプレイヤーに苦労してもらう要素がムチ(ガマン)である。そんな中で、特別ボーナスとしての宝箱の存在は、プレイヤーのやる気を引き出すのに効果的である。つまり、これがアメ(ご褒美)である。

たとえばダンジョンで延々と歩き続けた末、行き止まりに突き当たったとしよう。プレイヤーの心理は「いま来た道を戻らなきゃいけないのか……」というガッカリ感でいっぱいだ。そこにもし宝箱があったとしたらどうだろうか? 「お! ラッキー!」と思うはずだ。宝箱の存在により、プレイヤーは自身のなかで自分の行動が無駄にならなかったという理由付けができる。ガッカリ感がプラスに転じる瞬間だ。当然やる気も出てくる。

RPGは、プレイヤーに楽しんでもらうことが第一の目的である。したがってプレイヤーのがんばりに対して必ずその見返りを用意してあげなければならない。その積み重ねが、作品を最後まで遊ぼうというやる気、クリアしたときの達成感にもつながる。

ちなみにアメとムチのバランスをとるコツは、アメの方を少し多めに入れておくことである。

2008年03月19日

トシ重流ゲームの作り方(3)

shigetoshi.gifオッス! ツクールがあれば、花粉症にも負けないトシ重です。
マスクつけてるからって、不審者扱いするのはやめてください。


トシ重流ゲームの作り方(3)

■おもしろくないRPGに学ぼう
キミは、これまでにおもしろくないRPGに出会ったことはあるだろうか? もしあるならばラッキーだ。
世の中にはツクール作品、市販ゲームに関わらず、残念ながら”おもしろくない”と評価されてしまう作品がある。

これらの作品に共通して言えるのは、最後まで遊んでもらえない可能性が高いということ。つまり裏を返せば、最後まで遊んでもらうためのヒントがそこに隠されているということになる。何がおもしろくなかったのかを分析することで、自らの作品作りに活かすのだ。

プレイヤーがおもしろさを感じる要素として、爽快感、達成感、一体感の3つがあるとトシ重は考えている。

・プレイヤーにストレスを与えないという意味での爽快感。
・謎を解いたり、ボスを倒したときの達成感。
・プレイヤーがストーリーに共感して、感情移入できる一体感。

一般的には、これらのバランスが取れているほど、おもしろいと評価される傾向にあるようだ。


トシ重がこれまでに出会ったキケンな例を挙げてみよう。

1.3歩歩くごとに敵に遭遇するRPG。
解説:プレイヤーはスカッとしたいのに、これでは真逆。
   イライラさせては意味がない。

2.最初のボスが強すぎて先に進めないRPG。
解説:ボスを倒す前にやる気をなくすプレイヤーの姿が目に浮かぶ。
   負け続けて楽しいことはない。

3.作者以外ストーリーが理解できないRPG。
解説:理解しようとする前に投げ出すプレイヤーの方が多いだろう。
   裏設定にばかりこだわっていると陥りやすい。

これらは極端な例だが、いずれもプレイヤーへの配慮に欠けていることが原因だ。1と2はゲームバランスに、3はストーリーテリングに関わっている。
もちろんマイナス面を逆手にとって、おもしろさにつなげるという神業もあるが、よほどの腕がないとつまらないままで終わってしまう。


おもしろくないと感じてしまう作品には必ず理由があるはず。
「おもしろくない」のひとことで片付けてしまうのは簡単だが、それらを分析して活かしてこそ、真のツクールマスターと言えるだろう。

同様に、おもしろい作品に出会えたときには、何がおもしろいのか分析することも忘れずに!
自分の作品をよくするためにできることは積極的にやっていこう。

2008年03月11日

トシ重流ゲームの作り方(2)

shigetoshi.gifオッス! ツクールがあれば、コンビニのおでんで大根しか残ってなくても泣かないトシ重です。本当はチクワも食べたいんです。

ワタクシがゲームつくりについて熱く語る、トシ重流RPGの作り方。
第2回目です。天羽くんのジャデス……すごいですね。


トシ重流ゲームの作り方(2)

■自分のアイデアに自信をもとう
キミが「これはイケル!」と確信できるナイスアイデアを思いついたとしよう。しかし、それがすでにほかの作品で使われていたとしたらどうするだろうか?

ここで多くの人は「ほかのアイデアを考える」と答えるかもしれない。
それは、ある意味正解であるが、トシ重としては「否!!」と叫びたい。
せっかく思いついたネタをあきらめるなんてもったいない!
むしろあきらめるな!

たしかに「パクリだ!」「二番煎じだ!」と言われるリスクは高い。だが、努力もしてみないうちにあきらめたのでは早すぎるのではないか?

たとえ似たようなアイデアになってしまっても、それを自分なりにアレンジしてみる。ココが重要だ。アレンジすることでアイデアを昇華し、我が物とするのだ。
語弊はあるかもしれないが、近年、家庭用ゲーム機で出されているRPGを分析してみると、どこかで見たようなアイデアが集まって新しい見せ方(システム)を構築していたりする。
自分が思いつきそうなことは、ほかの人も思いつく。その逆もまた然り、と考えよう。すべてはプラス思考より生まれる。うしろ向きでは光明は見えてこない。

ただし、注意点もある。
キャラクター名や設定をそのまま拝借したり、システム自体をそのままもってくることは避けた方がよい。キミのアイデアと既存のアイデアが100%合致するはないはずだ。それこそパクリと言われても仕方ない。
ギリギリの線を見極めよう。

例:回復魔法にホイミと命名
→ドラクエのパクりじゃん!

極端な例だが、最初のうちはやってしまいがちなパターンだ。
これはアウトである。

それでは、こんなのはどうだろう。

例:回復魔法にヒール(ヒーリング)と命名
→英訳で”回復”を意味する

この場合はアリである。一般的な言葉で、効果を連想しやすいという点も大きい。そのため各種ゲーム作品で使用されている。もちろん独自の世界観を表現するため、オリジナルの名前にこだわってもよいが、一般になじみのない言葉は受け入れられにくいことも覚えておこう。

まずは、己のアイデアに自信をもつこと。
そして、その実現のための努力を惜しんではいけない。

2008年03月05日

トシ重流ゲームの作り方(1)

shigetoshi.gifオッス! ツクールがあれば、山にこもって新必殺技を編み出せるトシ重です。たぶん何かをひねって投げたりするやつです。

アーツ川島さんからのご指名を受けて、トシ重流RPGの作り方を熱く語ってみます。


トシ重流ゲームの作り方(1)

ここでは基本からちょっと外れるけれど、トシ重が独自に開眼したRPG制作のポイントを紹介したい。
ただし、誰にでも当てはまるものではないので注意。「こんなやり方もあるんだな」程度に考えてもらえるとうれしい。

なお、アーツ川島さんはシナリオ寄りだが、トシ重は、どちらかというとシステム寄りになる。
そのため、アプローチの方法が異なるところもあるが、要はどちらを重視するかということ。自分に合った方法を選ぶつもりで読んでほしい。
ちなみにトシ重流はイキオイで作る人向けだったりもする。


■思いつきが肝心
オリジナルのRPGを制作するとき、まず必要なのが”思いつき”だ。
「これだ!」というワンアイデアさえあれば、作品は半分以上完成したも同然。ごめん、ちょっと言いすぎた。4分の1くらいとしておこう。
それでは、どういったことを思いつけばいいのか?
すなわち作品のテーマ、”自分がプレイヤーに見せたいこと”である。
作品をアピールするときに「ここがおもしろいんだ!」と胸を張って言える部分を思いつこう。
これがビシッと決まっていないと、作品自体がパッとしないものになるかもしれない。

この部分はシナリオを重視するのか、システムを重視するのか、作り手の好みで異なってくる。
具体例を挙げるならシナリオ重視であれば「悪人が世界を救う」、システム重視であれば「素材を集めて武器を強化する」といったことが考えられるだろう。

大事なのは作り手自身が「おもしろい!」と確信できること。
「おもしろいかも?」はギリギリオッケー。
あまり妥協してしまうと、あとでモチベーション(やる気)が維持できずにお蔵入り……となってしまうキケンもある。

思いつきは、作品の個性を左右するといっても過言ではない。
全身全霊を傾けるに値する要素なのだ。