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トシ重流ゲームの作り方(10)

2008年05月09日

shigetoshi.gifオッス! ツクールがあれば、ファミレスのつけ合わせのパセリも食べられるトシ重です。ハンバーグについてくるクレソンはちょっと苦手です。

今回でトシ重流ゲームの作り方は終了です。長い間、応援ありがとうございました。


トシ重流ゲームの作り方(10)


■トシ重作品の分析A
『Bite a Cat!』
RPGツクール95作品 ダウンロードはコチラから

第4回アスキーエンターテインメントソフトウェアコンテスト(※1)に応募するために作成されたRPGツクール95作品。あらすじを簡単に紹介すると、大学生と忍者を兼ねる主人公が活躍するRPG風アドベンチャーゲームである。

この作品は、いろんな意味でトシ重を成長させてくれた。一番大きかったのは、決められた期間の中で目的をもって制作するということ。要するに、第4回アスキーエンターテインメントソフトウェアコンテストに応募しようと思い立ち、締切1ヶ月前に制作を開始したわけである。

それでは、完成するまでの経緯を順を追ってお話していこう。


1.作品の方向性を決める
まずコンテスト応募用の作品を作るにあたって、トシ重なりにふたつの方向性を決めた。

・主人公に意外性をもたせること
・プレイヤーを選ばないこと(万人受けすること)

●主人公に意外性をもたせること
口でいうのは簡単だが、いざ考えてみると難しいものである。当時はとにかく時間がなかったので、その場のひらめきに賭けることにした。大学生なんだけど、実は忍者というのはどうだろう? いま思えばなんとも現実味に欠ける設定だったが、これを元にいろいろなアイデアを思いつくことができた。このとき、ゲームには多少の非現実性(ありえないような設定)もアリだなと実感した。

●プレイヤーを選ばないこと
これは前回紹介した『KNight-Blade』からの反省点でもあった。『KNight-Blade』は完全に趣味の世界をゲーム化したものなので、当然のごとく同じ趣味の人でないと楽しむことができない。またストーリーを重視した点が、さらに遊び手を選ぶことになってしまった。プレイヤーが話に共感できなければ、それまでなのだ。


2.ゲームの構成を考えて形にする
方向性を踏まえて熟考した結果、自分の趣味の部分を少し抑えた上でプレイヤーがのってきやすい内容にすることにした。

・作品の雰囲気をコミカルタッチにすること
・ゲームっぽくすること

●雰囲気をコミカルタッチにすること
雰囲気に関してはシナリオ面で工夫を加えた。主人公はちょっとトロい感じの男の子。しかし、忍者になったときはピシっとしめる! この二面性を使い分け、かつ彼の存在を強調するために、テロリストから同級生の女の子ふたりを守るという使命を与えた。

●ゲームっぽくすること
ゲームっぽくすることについては、かなり悩んだ。アイデアとしては、ひとつの謎解きに複数の正解を用意する、プレイヤーの行動を評価するというものであったが、そのアイデアをいかに料理するかまではまったく考えていなかった。しかし、これも迫る締切という逆境が解決してくれた。

とにかくストレートな処理にする……ずばりスコア制である。プレイヤーの選択できる行動をいくつか用意して、それぞれにスコアを割り当てておく。例を挙げてみよう。たとえば、目の前に罠があったとする。これを破壊して通るか、あるいは道具を使って無効化するか。どちらの方法でも罠を解除して先に進むことができる。破壊する方法を選んだ場合、手っ取り早く先へ進める反面、得られるスコアは低い。一方道具を使う場合、道具を探し出す手間がかかる分、スコアが高く設定されている。といった感じである。

スコアはチェックポイントで清算されるようにした。それに合わせてチェックポイントが必要になったので、シナリオの区切りごとにステージという形で分けることにした。また高いスコアを目指す動機付けとするため、スコアをゲーム中に使えるアイテムと交換できるようにした。無理にひねらず、わかりやすく、それでいて作りやすいようにまとめた結果である。プレイヤーが自発的に行動を起こせるよう心がけたおかげで、だいぶゲームっぽくなった。


3.完成後の反省点など
心残りだったのは、締切ギリギリとなってしまったために最終ステージ(4ステージ目)が作りきれなかったこと。プレイしてみれば一目瞭然なくらい、かなり強引にまとめている。

興味深かったのが、『Bite a Cat!』と『KNight-Blade』では感想をくれる人の層が異なっていたことである。『KNight-Blade』は10代後半〜20代前半の男性が中心で、『Bite a Cat!』は10代前半〜20後半までの男女が中心だった。プレイヤーを選ばないように心がけた努力は、多少成果を上げていたようだ。

最初にも述べたように、決められた期間の中で目的をもって制作することはプロ・アマ問わず重要なことである。トシ重のように最後の最後でまとめきれなかったのでは本末転倒だが、集中して一気に仕上げることで、アイデアが研ぎ澄まされるというメリットもある。計画性がないと、いつまでもだらだらと作ってしまって、ヘタをすれば完成しないといったことにもなりかねない。無理にコンテストを目指す必要はないが、自分の中での目標(自分のサイトで公開する、など)を決めておくだけで、取り組む際のモチベーションがだいぶ違ってくる。


以上、10回に渡って連載してきたのがトシ重流ゲームの作り方である。みなさんの心の中でもし共感できる部分があったら実践してみてほしい。


最後にひとこと。

思いついたら、突っ走れ!!


※1:通称Aコン。株式会社アスキーが主催したツクール作品を中心とするゲームコンテスト。最優秀賞(グランプリ)作品の賞金はなんと1000万円! 「めざせ賞金1000万円!」は当時のツクールユーザーの合言葉であり、最終目標であった。1995年より始まり第4回まで開催。


投稿者 ツクールスタッフ : 2008年05月09日 19:00

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