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川島流ゲームの作り方(17) 「読ませる文章の作り方(3)」 【中級者編】

2008年02月26日

kawasihma.gifこんばんは、アーツ川島です。

みなさんはブログやSNSなどをやっていますか? 始めた当初は、これは日記だからと、特に読みやすさを意識せずに書くかもしれません。

自分の思いのままに書く、それも良いでしょう。ですがその先に読者がいることを意識し始めて、何となく上手に書きたいと思い立つ方もいます。読みやすく、理解しやすい文章を組み立てたい。このように意識する方は、少なからずクリエイティブ思考を持ち合わせている方だと私は思います。

ゲーム中の文章も同じで、その先に読み手がいます。そこを意識し始め、文章を上手く書けるようになりたいと思い立つ方もいることでしょう。クリエイティブ思考を持つ方の努力は、微力ながらできるだけ応援したいと思っています。
しかし文章力というのは、経験などで独学で身につけていく面が大きいため、技術を説明するのは難しいところです。

あえて説明するならば、どこをどのように意識すればいいのか。そこで、私自身が普段意識していることを参考に、文章作成のヒントを挙げていきます。
今日はその3回目。私の方法が全ての方に通ずるものではありませんが、参考として読んでいただければと思います。


◆文章に”波”を作る

文章にリズムを加え、波を作ることでテンポよく読んでもらえることになります。
もっと分かりやすく言えば、長い文章と短い文章を使って波を作ることに意識してみるということです。


例1)
「そんなことが言えるのはお前に天から授かった力があるからなんだ。俺もここにいるみんなもそんな力が無いことはわかっているだろう? だからこの先、全員が無事にいられるなんて保障はどこにもないんだ」


同様の内容で少し波を付けてみます。

「それはお前に力があるからだ。俺やここにいるみんなはお前のように天から授かった力なんて持ち合わせていない。わかるか? この先みんなが無事でいられることなんて保障はどこにもないんだよ」


上の文章は、長⇒長⇒長という流れ。
下の文章は、短⇒長⇒短⇒長と波を作った文章。

好みの分かれるところかもしれませんが、波を意識したほうが、特に会話文ではキャラクターの感情が多少なりとも伝えやすくなると思います。
淡々と語らせるのではなく、そのキャラクターが息づいていることを感じさせるために、リズムを意識してみるということなのです。



1つの文章で波を作りつつ、大きなくくりでも波を作ると、より理解しやすいものとなることでしょう。
特に説明的なシーンでは、すべての文章が長くなりがちです。そこに短い文章をポンと置くことで、瞬間ではあるものの読み手に対して一度休憩をさせることができるようになります。


例2)
「伝説の武器と呼ばれる剣が、北の神殿にあるらしいのよ。それさえあれば泉の魔物に勝てるかもしれない。ま、手に入ればだけどね。神殿には強い魔物がたくさんいてさ、私たちでは到底無理なんじゃないかって思うの。だから彼に手伝ってもらうのよ」

「俺はまだヤツを信用してないぞ。悪名高い進攻軍に在籍していただけあって腕が立つのはわかるが、本当にヤツに頼んでよいのか判断に迷う」

「かつての進攻軍は確かに我々人間に対しても傍若無人じゃった。だが”光より現れし者”によって人々の心が満ち足りたのじゃ。そのときから彼らはようやく人としての心を取り戻したのじゃよ。今なら我々の助けになってくれるじゃろう」


この文章、私なら2つ目と3つ目の間に、
「進攻軍はもう過去の話よ」
と、短い文章を1つポンと置きます。

あってもなくても言いたいことは通じますが、あえて長い文章の合間に短い文章を置いて、全体的に波を持たせようと考えます。
ポイントは、決して蛇足にならず、必要な情報にもなるうる事柄を置くことです。
配置することそのものは簡単ですが、意識して置けるかどうかだと思います。


以前お話した”息継ぎ”は読みやすさ、今回の”波”は読み手の読解力を助けるものだと思います。
難しく入り組んだ話になりそうだと感じたとき、”波”を意識し、あなたの伝えたい事をできるだけプレイヤーに伝えられるように心がけてみてはいかがでしょうか。



以上、これにて”川島流ゲームの作り方”は終了となります。

ここまで語ってきた”作り方”ですが、すでに自己流のゲーム作成法や文章作りの方法を構築されている方には、こうした形もあるという感じで読んでいただければと思います。

また、私の語る方法が必ず正解だとは言いません。作者によっては逆にその方の持ち味を消してしまうこともあるかもしれません。最初にも断りましたが、シナリオ派としての私の1つの方法論だと言っておきます。これがシステム派の方からすると、事柄によっては正反対な意見もあるからです。
私とは違う方向からの意見も必要だなと感じています。そこで今度はトシ重流の話でもしてもらおうかと思っているところです。



それでは、みなさんが作るゲームがより良いものになることを応援しています。


投稿者 ツクールスタッフ : 2008年02月26日 19:26

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