羽生蛇村日報
羽生蛇村日報 第30報 - アーカイブ大全(No.37〜No.45)
こんばんは。時計じかけ豊田です。訪れていただき、ありがとうございます。
『SIREN: New Translation(サイレン ニュー・トランスレーション)』の魅力をお届けしていく当ブログ。本日はアーカイブ大全第5弾として、アーカイブNo.37からNo.45を取り上げていきます。
アーカイブNo.37【合石岳異記】

外山 宇理炎の説明が書かれたアーカイブですね。
豊田 今回、宇理炎で意識されたことってあるんですか?
外山 宇理炎は『SIREN』では土偶型だったんですね。で、本作は海外も視野に入れていたので、土偶型が必殺武器というのもピンとこないだろうなと思って。
豊田 ピンとこないでしょうね(笑)。
外山 映画『ヘルレイザー』でも箱型というのはおなじみでしたので、キューブ状にしたわけですが……。
豊田 わけですが?
外山 終盤にデザインが決まったので、箱状でのモーション撮影をしていなかったんです。だから、それを合わせるための修正がたいへんでしたね。あと、わかりにくいと思うんですけど、ハワードが宇理炎を放つときは箱型が変形して腕に巻きつき、血を吸っているというモーションになっているんですが……。
豊田 ええっ? これまたぜんぜん気づきませんでした……。
外山 構えると宇理炎から触手のようなものが3本出て腕に刺さりますので、ぜひ注意して見てください。
豊田 わかりました。ちなみに、これまたあえて伺いますが、宇理炎という名前の元ネタは……。
外山 天使の“ウリエル”から名づけています。字面がよかったので本作でも宇理炎という名前はそのままです。
アーカイブNo.38【バミューダ3のレコード】

豊田 「トゥララ〜、トゥララ〜、トライア〜ングル〜」ですね。
外山 “開発チームからこんばんは”でも書かせていただきましたが、あのアフロはCGディレクターの近藤氏がモデルです。
豊田 歌、長いですよね。
外山 予算的にはエンディングよりもかかっています(笑)。
豊田 だからやりすぎですって(笑)。そういえば、歌詞には深い意味が込められているんですか?
外山 聴いていただいたとおりですね。二丁目テイストあたりも佐藤のアイデアです。ちなみに、「恋の三角海域SOS」はアーカイブに書かれているとおり、歌っているのはふたりだけなんですが、気づきました?
豊田 もうひとりはタンバリン担当という設定ですよね?
外山 じつは、それは後づけなんです。収録時、歌手3人を雇う予算がなかったので(笑)。ちなみに、ラジカセを調べてレコードが手に入るのはおかしいという指摘もありますが、ラジオを聴いていたという設定になっていますので、レコードが入手できるというのは間違いではないんです。
アーカイブNo.39【リリアン】

外山 実物のリリアンを購入してきて、若干加工しています。海外にはリリアンがないので、説明文を英訳するのがたいへんでした。
豊田 このあとのふたつに大きく関わってくるアーカイブですもんね。
外山 複合的なアーカイブを入れることは早い段階から決めていたので、組み合わせがうまくいってくれて安心しています。
アーカイブNo.40【虫取りセット】

豊田 箱に書かれている“ひろし”は、お兄さんの名前なんですか? 伊東家の表札に書かれている名前の順番から察するに、お父さんのようにも思えるのですが……。
外山 よく見てますね(笑)。佐藤じゃないとわからない部分ですので、あとで佐藤に確認しておきます。
豊田 当時の雰囲気を感じるデザインですが、箱は実物を作成されたんですか?
外山 似たようなものを購入し、デザイン担当者が描いたイラストを表面に貼っています。この箱はエピソード0にも登場しているんですが、ナイトモードなのでまったくわからないという(笑)。
豊田 (笑)。
外山 このアーカイブもたいへんだったことがあって、アメリカには虫を採る習慣がないという突っ込みが入ったんです……。虫を採る習慣って日本独自のものなんですよね。変えようもないので、ベラは変わった子だから、と強引な設定で押し切るしかなく……。海外向けに「ペット?」みたいな説明的なセリフを入れてごまかしています(笑)。
アーカイブNo.41【ハニュウダカブト】

外山 最初、「ちょっと変わった特徴を」というお願いをしたら、ものすごく大きいカブトだとか、角が8本だとか(笑)。でも、それは勘弁してくれと言って、いまのおとなしい形に落ちついたわけです。
豊田 これは標本を撮影したのちに加工したんですか?
外山 そうですね。廃村に生えていた木に標本を置き、撮影をしています。
アーカイブNo.42【世界UMA大百科事典】

外山 このアーカイブにはこだわりがあって。左ページの下に写っている双子の写真は『SIREN2』のアーカイブで使用していたものなんですが、手抜きをして流用したわけではないんです。僕はよくUMA本を買うんですけど、眺めていると頻繁に写真を流用しているんですよね。「また同じ写真使ってるよ」と思うわけです。ですので、そのスタイルのオマージュとして『SIREN2』で使った写真をあえて流用しているんです(笑)。
豊田 ……『SIREN2』の写真と比較すると、微妙に傷が違いますよね?
外山 若干変えています。そこもこだわった部分ですね(笑)。
アーカイブNo.43【合石岳壁画】

外山 全アーカイブ中、唯一のCG画面です。エピソード中に登場するものをそのまま使っています。
豊田 ぜんぜんわかりませんでしたよ。
外山 同じような岩が見つからず、時間が足りなかったこと。そして、違った岩を使ってしまうと今度はエピソード中のグラフィックを変えなければならなくなるので、デザイン担当者が泣く泣くCGにしたんですよね。デザイン担当者は心残りだったと思います。
アーカイブNo.44【サム・モンローのボイスレコーダー】

豊田 ボイスレコーダーはリュックの上に置かれているんですよね。
外山 そうです。サムが背中にしょっているリュックの上にボイスレコーダーを置いたというシチュエーションです。内容的にはいたってまともなものなので、ほかに説明する要素はないかなぁ。
豊田 『SIREN2』に登場しているボイスレコーダーとは異なったデザインですよね?
外山 これも新たに作成したものですので、形はまったく違いますね。
アーカイブNo.45【カセットテープ】

外山 このアーカイブも意外と語ることがないなぁ(笑)。
豊田 ハニュウダカブトがカセットテープをつかんでくれたのは……。
外山 カセットテープにジャムがついているからです。まあ、はにゅうめんを食べて、そのときにイチゴジャムが床の穴に垂れて、そこにカセットテープが落ちるという、ありえない状況なんですけども(笑)。あ、音声の内容ですが、当初は襲ってくる相手の笑い声が入っているバージョンも収録したんですけど、声がないほうが怖いという結論に達して……。
豊田 あ〜、確かに無言のほうが怖いですね。
開発チームからこんばんは
撮影モデルの中には合成素材用なんてものもありまして、全身にくまなく傷やただれを施した写真を撮影して、それを後ほど屍人のアクセントとして適宜使用するわけですが、その撮影風景はなんだか物悲しいものがあります。(外山)
ブログ後記
5日間にわたってアーカイブの魅力に迫ってみましたが、いかがだったでしょうか? とにかく、どのアーカイブもこだわり抜いて作られているので、この機会にぜひもう一度見直してみてください。新たな発見があること、間違いなしですから。本当は、残り5つも取り上げたかったんですけども……。全部扱うことができず、すいませんでした。すべてのアーカイブ情報をお届けできる日が来ることを祈りつつ、今日はこの辺で。ではまた明日。
時計じかけ豊田
ファミ通プロジェクトマネジメント編集部デスク。長くてよくわからない部署名だが、週刊ファミ通および姉妹誌にて"ファミ通チョイス"というマークが入っているタイトルを専属で担当する遊撃隊的部署のことらしい。編集歴10年。頭のネジがちょっぴり抜けている『サイレン』シリーズが三度のメシより好きな編集者。
