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【MHP 2nd G】第179回 武神の名のもとに、再び(その4)

 あまりにもバカバカしい話なので、今日は短めに……。

 屈強なモンスターが5頭も出てくる武神闘宴に挑むっつーのに、ライトボウガンを担いだ江野本ぎずもがなんと、撃てる弾をカラ骨【小】99個分とLV3 貫通弾60発しか持ってきていないことが判明。「どどど、どーすんだおまえ!!」、「どどど、どーしましょ!!」ってなやり取りを1分ほどしたのち、江野本が「そうだ!!」とナニかをひらめいたところまで昨日のブログで書いた。今日はその続きとなる。

 「そうだ!!」

 弾倉がからっぽになった金華朧銀の対弩を抱えてディアブロス亜種の突進からドタバタと逃げ回っていた江野本が、突然大声を上げた。「すばらしいことを思いつきましたよ!!」。

 ナンダナンダ。何を思いついたんだ? ディアブロス亜種に閃光玉を食らわせてちょっとだけホッとできる時間を作ってから、俺は江野本に言った。「なに? どうすんの?」と。すると江野本はデカい目をキラキラと輝かせながら、思いがけないことをのたまった。

支給品ボックスにボウガンの弾が入っているじゃないですか!! それを取ってくればいいんです!!」

 おお……。そんな手があったか!! 確かに支給品ボックスには、通常弾とか貫通弾とか、ボウガン用の弾が入っている。それを活用すれば、残るディアブロス亜種、激昂したラージャンが相手でも立派な戦力になってくれるだろう。俺も江野本に負けじと目を輝かせて元気に言った。

「すばらしい!! さっそくモドリ玉を使ってベースキャンプに戻り、支給品ボックスから弾丸を取ってきなさい!!」

 しかし、ここで再び江野本は、俺がまったく予期していなかった発言をする。

モドリ玉、持ってないッス」

 心からビックリして、俺はこう返した。

「ちょ……。じゃあなんで、そんな提案をしやがったんだ! ぬか喜びさせるんじゃねえ!! 言っとくけど、俺もモドリ玉なんて持ってないからな」

 ところが江野本はまったく落ち込んでるふうではなく、逆にニヤリと妖しく笑って、さらにさらに思いがけないセリフをぶっ放す。

モドリ玉がなくても、ベースキャンプに戻れる方法があるじゃないですかあ♪」

 「え?」と俺。なんだかイヤな予感がする。「ちょっと……。それってまさかおまえ……」と俺が言いかけたのを遮るように、江野本はトドメのひと言を発した。

「このクエスト、まだ1オチしかしてないでしょ? なのでウチはここでわざとディアにやられてキャンプに戻り、弾を取ってきます。じゃ、逝ってきまーす♪」

 そう言ったが早いか江野本は猛るディアブロス亜種に無防備に突っ込んでゆき、体当たりをモロに食らって瞬時に昇天した。完全なる自害だ。わざと1オチしてキャンプに戻るなんて、どんだけ余裕なんだこのクエスト。まったく、とんでもない方法を考えつく女がいたものである。

 それでも、この文字通りの捨て身の戦法が功を奏したのか、俺たちは危なげなくディアブロス亜種を料理してのけた。閃光玉をひたすら放って、ディアブロス亜種の動きを完全に封じてから攻撃しまくったのである。残り時間は、時計を確認しなかったのではっきりしたことは言えないが、余裕で20分以上は残っていたかと思う。残るは、激昂したラージャン1頭のみ。コーヒーを1杯ゆっくり飲んでからでも、問題なく討伐してのけるだけの時間が残されているわけだ。

「いける!! 余裕すぎる!!」

 俺と江野本は同時に叫んだ。

 ところが、やはり激昂したラージャンは並大抵の相手ではなかった。回復系のアイテムもたくさん残っていたというのに、「あ!!」と声を発したときには激昂突進をまともに食らって壁際に吹っ飛ばされ、「い?」と言葉が漏れたときにはバックステップに巻き込まれて、なんと俺が息の根を止められてしまったのである……。これで、3オチ。完全に俺たちが主導権を握った状態で事を進めていたというのに、けっきょくクエスト失敗である。そのショックはあまりにも大きく、いつもだったらここで言い合いが始まるところなのだが、このときばかりはふたりとも言葉が出てこず、「……」と三点リーダーを頭の上から飛び出させるだけで静かにPSPの電源を落とした。

 そして、その日の帰り道。

 単行本の作業が深夜に及んだため、ふたりでタクシーに乗り込んだ。武神闘宴失敗以降、俺たちは仕事の話しかしておらず、武神闘宴の“ぶ”の字も会話には出てきていなかった。しかしタクシーが走り出してしばらくしたあと俺たちは急に睨み合って、完全に同時にお互いのことを罵ったのである。

「えのっちが弾を忘れて無駄に1オチを使うから失敗した!!」
「大塚さんが油断してナルガなんかで落ちるから失敗した!!」

 ふつう、どちらかがしゃべり出したら一方は聞き役に回るところだが、俺たちはまったく口を止めることをせず、最後まで罵倒のセリフを言い切った。エフォクリも真っ青のシンクロプレイ(なのか?)を炸裂させた俺たちの泣き笑いが、いつまでも狭いタクシーの中に響き渡っていましたとさ……。

 それでも俺たちはめげずに、武神闘宴に再チャレンジし続けている。無事にクリアーできたら、またここで報告しよっかな。

 ……って、ちっとも短くなかったな、今回の記事も……。


★★★『逆鱗日和』シリーズ新刊情報!!★★★

 全国370万のハンターの皆様、お待たせいたしました! 以前ここで告知した『逆鱗日和』シリーズの最新刊の詳細情報を、ついにお知らせできることになりましたーーーー!!! いやあ、ここまで長かった!!

 ではさっそく、書籍の概要を発表しますね。それは、以下のとおりだっっ!!

■書籍名 別冊『逆鱗日和』 角満式モンハン学〜ハンター編〜
■発売日 2009年9月3日(木)
■価格 1260円[税込]

 夏発売、とかほざいていたくせに9月になっちまってゴメンナサイ!!

 さて本書の根幹を成しているのは、以前ここで集めた読者の皆さんからの“『モンハン』プレイ時の体験談”です。寄せられた約2700ものエピソードの中から、とくに光っていた約200作品をピックアップ。それに俺が手を加えて文章に起こしました。このほか、上の文章にちょっとありますが、有名芸能人ハンターと俺の対談(巻頭のカラーページで!)、特徴的なハンターの皆さんに取材して書き下ろしたルポルタージュなどがギッシリと詰まった1冊になっております。そのボリュームは、『逆鱗日和』史上最大! 読み応えはかなりのものになっておりますよ!

 ちなみに、本書のカバーはかなーーーーり目立つものとなっています。まだ本チャンのものは公開できないんですが、そのヒントとなるものをティザーってことで掲載しますね。それがこれだ!!

monhangakuhunterhen1com.jpg

 なんだか事件でも起こりそうなシチュエーションだと思わない? 近々、完成品も公開できると思うので、お楽しみに!

 そして!! じつはこの『ハンター編』は、まだすべてのコンテンツが揃っていないのです。まもなく『モンハン』新世界の扉を開く大作『モンスターハンター3(トライ)』が発売されますが、せっかくだからこの作品を遊んだファーストインプレッションも本書に掲載したいなと思ってしまったのでえす!! 『3(トライ)』が発売になる8月1日から3日間だけ、このゲームを遊んだ感想とか驚いたシーンなどを投稿してもらおうと思っております。詳細は追って発表しますが、『3(トライ)』を遊ぼうと計画しているハンターさんは、心の片隅に留めておいてくださいね!

投稿者 大塚角満 : 14:06

大塚角満

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週刊ファミ通副編集長にして、ファミ通グループのニュース担当責任者。群馬県出身。現在、週刊ファミ通誌上で“大塚角満のモンハン研究所”というコラムを連載中。そこら中に書き散らした『モンハン』がらみのエッセイをまとめた単行本『本日も逆鱗日和』シリーズ(4巻)が発売中。また、そこからのスピンオフとして別の視点から『モンハン』の魅力に迫る書き下ろし作品『別冊『逆鱗日和』 角満式モンハン学』シリーズも。このブログではさまざまなゲーム関連の話題を扱うつもり。一応、そのつもり。


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