大塚角満の ゲームを“読む!”
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久々に訪れたミナガルデの街(オンラインの拠点ですな)をうろちょろしてから、俺はおもむろにひとつのクエストを受注した。クエスト名は”ジャングルの女王”。G級★8の最上級クエストだ。このクエストにこそ、今回の『G』再チャレンジの目的であるリオレイア希少種が登場するのである。
この『G』でリオレイア希少種に初めて遭遇したときのことは、いまでも鮮明に覚えている。
あるとき、俺のまわりにいたハンターの中ではダントツの達人だった女性ハンター・Wちゃんにいきなり、「ミドさん(俺のハンドルネーム)に出ているはずの”ジャングルの女王”に連れてってほしいんだけど」と言われた。Wちゃんは俺の遥か先を走り続けていたハンターだったので、わざわざ俺がクエストを貼らなくてもいつでも好きなときにどんなクエストにも出向くことができるはず。あえて俺がクエストを貼る必要性を感じなかった。なので俺は当然のように「それは俺が貼る必要があるの? Wちゃんだったら、何でも貼れるでしょうに」と言ってみたが、Wちゃんは笑いながら「いまのミドさんじゃなきゃダメなのよ」と言うばかり。俺は不思議に思いながらも素直にうなずき、「そこまで言うなら、わかったよ」と言いながらジャングルを舞台にしたリオレイア討伐クエストを受注した。そして「達人のWちゃんがいるならG級レイアでも安心だな」と気軽な気持ちで出向いた先で、キンキラキンに輝くド派手なリオレイア嬢に遭遇したのである。当然のように、俺は肝を潰した。リオレイア希少種の存在なんて見たことも聞いたこともなかったので、いくら俺がビビったところで責められるものではあるまい。俺は恥も外聞もなく泣き喚いた。
「な、なんだこのモンスターは!!! 金色だよキンイロ!!! これ、レイアなのーーー!?」
これを聞いたWちゃん、してやったりの表情ながらも少々驚いた様子で、「金だよ金。金レイア。リオレイア希少種。……って、ミドさんホントに知らないの?」と呆れ声で笑っている。一般ユーザーからみれば、ゲーム雑誌編集者の俺がリオレイア希少種の存在を知らないという事実は、驚くよりも呆れてしまうようなことなのだろう。でも知らないものは知らないし、ド派手に輝く金ピカボディーに圧倒されてしまった手前、俺には驚く以外にやることがない。なので俺はクルクルと回るリオレイア希少種を眺めながらいつまでも「金だ金だ!! 金ピカレイアだっ!!」とわめき続けたのだった。
そんな思い出があるリオレイア希少種に会いに、俺はG級のジャングルへと足を踏み入れた。記憶によるとジャングルに登場するリオレイアは最初、エリア4にいるはず。俺はわき目も振らずに木々が生い茂るジャングルを駆け抜け、飛竜の巣とも言うべきエリア4に突入した。見ると……いた!! リオレイアだ!! やっぱり最初はエリア4でよかったんだ!! しかし残念なことに、そこにいたリオレイアは緑色のノーマルタイプで、俺が求める金色の希少種ではなかった。ま、そうそう簡単に希少種が登場するわけもないんだけどネ。
さて、今回の企画の主目的を考えれば、リオレイアが希少種ではないことを確認したら間髪入れずにリタイアを選択し、再度同じクエストを受注して”希少種チャレンジ”をすればよさそうなもの。でも久しぶりの『G』だし、据え置き機版の『モンハン』の操作はいまだに危なっかしかったので、リハビリも兼ねて「このレイア、狩ってしまおう」と思い立った。いまエリア4にいるのは、件のリオレイアと数匹のイーオスだけ。いいいいける!! 余裕で狩って退けられる!! 俺はそう、確信した。
しかし。
リオレイアは、まあいい。取り立てて言うことはない。俺がここで特筆したいのは、雑魚モンスターであるはずのイーオスだ。こ、こいつらこんなにも好戦的で強かったっけ……?
俺の感覚的な話になってしまうが、この『G』に登場するイーオス、明らかに『2nd G』に登場するそれとは狩場でのスタンスが違う。例えて言うなら、『2nd G』のイーオスがのんびりと「あー……。ハンターが来たねえ」とつぶやいているような場面でも、この『G』のイーオスは「ああああ!!! いたぁ!! ハンターだハンターだ!! じゃれろじゃれろ!! 嫌がらせだ嫌がらせだ!!!」とわめき散らしながら襲い掛かってくるような印象なのだ。距離をとってもビョンビョンと跳びはねてドロップキックをお見舞いしてくるし、近くにいたらいたでガブガブと噛みついてくる。もちろん『2nd G』のイーオスも同じことをしてくるのだが、ハンターにちょっかいを出してくる度合い、つまり積極性が『G』のほうが圧倒的に上のような気がするのだ(あくまでも俺の感覚値ではあるがね)。屈強なG級リオレイアと渡り合っているときに、このイーオスの執拗なアタックはこの上なくキツい。ていうか、ウザい!! どう考えてもこのエリアには、イーオスが50匹以上はいるぞ。俺はまともに立っていることもままならないほどイーオスに狼藉の限りを尽くされ、ほうほうの体でエリア4から逃げ出した……。
こんなやりとりが、5回ほどくり返された。いまだリオレイア希少種は現れてくれず、俺はエリア4に50匹いる(と、勝手に思い込んでいる)イーオスと、エリア3に30匹いる(と、勝手に思い込んでいる)ブルファンゴに翻弄されて、完全に心が折れかかっていた。ひとりプレイでも遊びやすいように調整された『2nd』や『2nd G』と比べて、圧倒的に容赦なく襲い掛かってくる小型モンスターの波状攻撃。この、黎明期の『モンハン』のなんて歯ごたえのあることか。でも当時は、これが当たり前だったんだよな。イーオスにしてもブルファンゴにしても特別強いとも思わず、「こういう世界にいるんだから、これが当然だ」と理解して渡り合っていたんだよな、きっと……。
俺は、6回目となる”ジャングルの女王”を受注した。生半可ではない『G』のフィールドはピクニック気分でやってくるお気軽ハンターなど簡単に弾き返してくれる。腹を括ろう。『2nd G』で”モンスターハンター”や”武神闘宴”をボロボロになりながらもクリアーしたときの自分に戻って、本気でリオレイア希少種を追いかけようじゃないか。俺はそう、心に誓った。
そして、エリア4。そこでは神々しい黄金色の光を放つリオレイア希少種が、いまにも「待たせたわね」と言葉を発しそうな顔をして佇んでいた。
ああ……。ようやく会えたよ……。どんなにおまえに、会いたかったことか……。俺は恋焦がれながらも会うことが叶わず、長い月日を経たすえにようやくひと時の逢瀬が許された悲恋物語の主人公になったような気分でリオレイア希少種に対峙した。
そして−−。
出会いから5分足らずで、ロマンも悲恋もへったくれもない猛女の怒涛の攻撃にさらされて、気がついたら3オチ(苦笑)。「!!!」とも「……」とも思う間もないうちに、俺の『G』再プレイは終わりを告げたのだった(笑)。
■■■『角満式モンハン学』最新情報■■■
●オビ付きカバーを初公開!

▲4月1日に発売される『別冊『逆鱗日和』 角満式モンハン学〜モンスター編〜』は、この状態で書店に並びます! 大きく踊っている”ギアノスの不幸な(!?)生い立ち、知っていましたか−−?”というのは、本書を象徴するキャッチコピー。俺の妄想含みの研究によると、ギアノスはとても不幸な境遇のもとに生まれ、育ってきたモンスターだということが判明したのですッ! 本書は、こういったエピソードに満たされているんですねぇ。このほか、オビの裏側にも、 ”意外! かわゆさNO.1は”あの”モンスター!”、”「あら、ちゃんと帰ってくるわよ」とクイーンランゴスタは妖しく笑った”、”メラルーとアイルーはどちらが強いのか?”、”ダイミョウザザミはどれくらいウマイのかを考えてみた”などなど、『角満式モンハン学』で書き下ろしたエッセイの数々を象徴するキャッチコピーが踊っております! ……「おまえはいったい、何が言いたいんだ!?」と気になった方は、ぜひ本書を買ってチェックしてみてください!(笑)
●『角満式モンハン学』発売記念イベントも開催決定!!!
『逆鱗日和』シリーズの新刊発売時にはすっかりおなじみとなりましたが、今回もファン感謝イベントを開催しちゃいます! 開催日は4月19日で、会場はエンターブレイン本社のイベントスペース”WinPa”。具体的なイベント内容は現在詰めている真っ最中ですが、『逆鱗日和』シリーズのイベントではおなじみの”タイムアタック”を行うことだけは決定済みであります! 2009年夏に『モンハン3(トライ)』が発売されるまえにもう一度、『2nd G』の最速ハンターを決めたいなぁ……と思って立てた企画です。モンハンフェスタのようなオフィシャルなタイムアタック大会ではないのですが、ぜひぜひこの時期に開催したかったんだよねぇ。でだ! 「この男たちこそ最速にもっとも近いだろう!」と大塚角満が独断で選んだ4チームが”シード”として参加することが決まっています。その4チームとは……!
・もうゲネポ(モンハンフェスタ`08優勝チーム)
・Effort Cristal(モンハンフェスタ`08準優勝チーム)
・Jast25`s(モンハンフェスタ`07優勝チーム)
・狩魂T(モンハンフェスタ`08名古屋地区代表チーム)
そしてここからが注目です。今回のタイムアタック大会は上記の4チームだけで競うものではありません。イベント当日に”一般予選”を行い、タイムが速かった2チームに本戦に進出してもらいたいのです! つまり本戦は、シードの4チームと当日枠の2チームを加えた6チームで競ってもらうってこと。あ、べつに書かなくてもいいんですけど、僕と江野本ぎずものチームも当日予選に参加させてもらいますのでよろしくネ……(消え入るような声で)。イベントの詳しい内容は後日、このブログや週刊ファミ通の”モンハン研究所”で告知していこうと思っておりますので、「我こそ最速!」と思っているプレイヤーは発表をお楽しみにー!
大塚角満
週刊ファミ通副編集長にして、ファミ通グループのニュース担当責任者。群馬県出身。現在、週刊ファミ通誌上で“大塚角満のモンハン研究所”というコラムを連載中。そこら中に書き散らした『モンハン』がらみのエッセイをまとめた単行本『本日も逆鱗日和』シリーズ(4巻)が発売中。また、そこからのスピンオフとして別の視点から『モンハン』の魅力に迫る書き下ろし作品『別冊『逆鱗日和』 角満式モンハン学』シリーズも。このブログではさまざまなゲーム関連の話題を扱うつもり。一応、そのつもり。
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