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【MHP 2nd G】第151回 イノウエCUPの裏話

 いやぁ〜、やっとこれを書ける……。11月28日の深夜に行われた”イノウエCUP”のことですよ!! ファミ通.comを含め、すでにいろいろなサイトに詳細はアップされているので(次長課長の井上聡さんのブログにもね)、イベントの細かい内容をここに書くのはやめよう。せっかくここも、ある程度好きなことを書けるブログなので、俺からの視点で、俺だから書けることを書きたいと思います。

 28日午後10時、江野本ぎずもを伴ってイノウエCUPの開催場所であるヨシモト∞ホールに到着すると、すでにそこは多数のお笑いファンでごったがえしていた。7割くらいは、若い女性だろうか。イノウエCUPに出場するお笑い芸人さんたちの人気の高さをさっそく思い知らされた。そしてその中に、見知った顔がチラホラと……。お! Effort CristalのGod君とJack君ではないか! ……その横にはもうゲネポのMASAKI君! さらにさらに、モンハンフェスタ`08全国大会進出チームの”狩魂T”の姿も! すげえなこのメンツ。この場でモンハンフェスタ`08・秋が開けるぞ(笑)。見ると、『ニャンと! 逆鱗日和』に登場してもらったカップルハンターの純君&佳苗ちゃんの姿も。ほんの数日まえに『サヨナラ! 逆鱗日和』発売記念イベントに来てくれた人たちばかりだが、お互い再会を祝して挨拶を交し合った。こういうイベントが開かれると仲のいい人たちと再会できるきっかけになるので、もうそれだけでうれしいんだよねぇ^^

 そして始まったイノウエCUP。お笑い芸人さんたちのステージらしく、そこらじゅうに笑いの要素が散りばめられたじつに楽しい催しだった。『モンハン』を題材にした大喜利やモノマネはさすがプロのもので、俺と江野本は身体をよじって笑いっぱなし。真剣勝負である川ハンフェスタ(『2nd G』のタイムアタック)のときですら、解説席に座った芸人さんのボケやツッコミの応酬で笑わせてくれて、「ゲームと笑いのコラボレーションって、こんなにハマるんだ」と笑いを通り越して感心してしまったくらいだ。

 そんな中でステージイベントのひとつとして、来場者2名を抽選で選んで芸人さんとタイムアタック対決するという試みがあった。何組かの一般参加者がステージに上がって芸人さんと対決したわけだが、その中でひとり、ちょっと見過ごせない人物がステージに上った。前述した狩魂Tのひとり、M君だ。彼の名前が呼ばれたとき、俺と江野本は狂喜した。「つ、ついにあの天才のプレイがナマで見られるぞ!!」と。彼はエフォクリのGod君、もうゲネポの唯君という天才的プレイヤーをして、「本当の天才は、あの人です」と言わしめる伝説的なハンターなのだ。俺たちはこのとき初対面だったのだが、一般参加者がステージ上に上がるのを眺めながら「M君が選ばれたら最高なんだけどね」と話していたのである。ネットに上がっている動画じゃなく、ナマで彼のプレイを見ることができるぞ。ステージの目の前の席で、俺と江野本は大騒ぎしていた。

 そしてステージ裏で俺たちと同じく、M君の登場を見て狂喜乱舞していた男がいた。ほかでもない、次長課長の井上さんである。イベント終了後に井上さんと話したとき、「彼の名前が呼ばれた瞬間、練習する手を休めてモニターに齧りついてひとりで大騒ぎしてましたよ」と言って井上さんは笑った。井上さんも彼のプレイをナマで見ることを”夢”のひとつとしていたのである。しかし残念なことに、このときのタイムアタックの種目として選ばれたクエストは闘技場のドスファンゴ2頭討伐。こういうトリッキーなクエストだと実力者の真の力はなかなか見えてこない。実際、あっと言う間にドスファンゴ2頭は屠り去られてしまい、クエストは終了となってしまった。これには井上さんも「もっと強いモンスターを相手にしたときの立ち回りを見たかったですよ!」と悔しがっていたが、同じころ俺と江野本も客席で「ティガやラージャンを相手にしたときの立ち回りを見たかった!」とじだんだを踏んでおりました。

 さて。

 イノウエCUPのメインイベント、川ハンフェスタは、報道にあるとおり井上さんとコンマニセンチの堀内さんのペアが圧倒的な強さだった。それでも、1回戦のナルガクルガ討伐の立ち回りを見て、ほかのチームも忙しい合間を縫ってしっかりと練習を積んできたことがよくわかって、なんだかうれしくて仕方なかったよ(まあ「……」となるチームもありましたが(笑))。なかでも、2回戦に進出したニブンノゴ!・森本さん&ハローバイバイ・金成さんのチームと、決勝に進出したパンクブーブー・哲夫さん&大好物・須藤さんのチームはうまかった。アクションゲームの操作部分もそうだが、モンスターの動きやクエストの流れもしっかりと研究していて、見ていて小気味よかった。最近、俺や江野本は全国トップの超絶プレイばかり見ていたのでかなーり目が肥えていたのだが、そんなフィルターを通して見ても彼らの立ち回りは地に足が着いていたと思う。

 それでも、やはり井上チームは強かった。井上さんと堀内さんのチームは、かなり研究して立ち回りを詰めてきた芸人チームの中にあっても頭ひとつ抜きん出ていて、お世辞抜きにして全国のトッププレイヤーとタメがはれるくらい極まっていた。とくに決勝の武神闘宴は見事なもので、その立ち回りは『モンハン』のタイムアタックを突き詰めていくと到達する”詰め将棋”の領域に足を踏み入れていたと断言する。ダントツの強さでこのチームが優勝したのは「当然」と言い切りたくなる躍動っぷりであった。

 そんな井上さんと、イベントが終了した数時間後(井上さんはイノウエCUPが終了してすぐにロケに向かったのだ……)と電話で話をした。疲れを感じさせない明るい声で「来てくださってありがとうございました!」と言う井上さんに、せっかくなのでいくつか質問させてもらった。

 まず決勝の武神闘宴のときの井上さんの装備。このとき、井上さんのキャラクターはハンマー(スイ【凶】)を装備し、スキルとして見切り+2、斬れ味レベル+1、耳栓が発動していた。非常に実戦向きの優秀なスキルだが、先の『サヨナラ! 逆鱗日和』発売記念イベントのときにエフォクリのGod君やもうゲネポのMASAKI君は同じくハンマーを装備して、スキルとして見切り+3、斬れ味レベル+1、耳栓を発動させていたのである。井上さんくらいやり込んでいたらどんなスキルを発動させるのも朝飯まえのはずだが、なぜか見切りは+2。「なんで+3にしなかったんですか?」と水を向けると、井上さんは愉快そうに笑いながらこんなことを言った。

 「僕が使ってるキャラクター、女の子じゃないですか? ただでさえゴツい装備なのに、見切りを+3にしちゃうとさらに見た目がエラいことになっちゃうんですよ! 女の子なのにそんな格好させるのがかわいそうでかわいそうで……。なので見切りは+2にとどめて、僕が女の子の装備として許せる限界のところでまとめました(笑)」

 セカンドキャラで女の子を選んで遊び出してから、井上さんはキャラクターの見た目にことのほかこだわっているのだ。さらにゴツい格好をさせればより強いスキルが発動するとわかっていながら、「女の子なのにかわいそうや!」ってことでギリギリの線でとどまるところに、井上さんのコーディネーターとしての美学を見た(笑)。

 そして武神闘宴の2頭目で登場するティガレックスを相手にしているとき、井上さんはステージ上でひと言「失敗しました!!」と叫んだ。この発言の理由についてイベント中に言及されることはなかったのだが、ついでとばかりに「あのとき、何を失敗したんですか?」とたずねてみた。井上さんの答えは、立ち回りを突き詰めることのできない俺からみたら驚愕のものだった。

 「ティガがスタン(めまい)するまえに、2個目のシビレ罠にハマっちゃったんです。スタンを取ってからこの罠にハマれば、罠にかかっているうちに討伐できたんですよ。でもこれに失敗して、時間を食っちゃったんです」

 完全な詰め将棋! すげえレベルで立ち回ってたんだなやっぱり……。ちなみにエフォクリのGod君は井上さんチームがミスったとき、会場の片隅で「やっちゃった!!」と思って密かにドキドキしていたという。あのとき、会場にいた面々で井上さんたちがミスったことに、どれだけの人が気づいていたのだろうか……。

 そして武神闘宴の最大の壁、グラビモス亜種討伐。このとき、井上チームは落とし穴の連続設置という作戦を使って、早々にこのタフネスモンスターを屠り去っていた。この間、井上さんは『逆鱗日和』を媒介にしてエフォクリやゲネポといった全国のトッププレイヤーたちと交流を持つようになり、彼らからさまざまなものを吸収していた(『サヨナラ! 逆鱗日和』発売記念イベントにお忍びで来てくれた芸人さんとは、まさに井上さんなのです)。「エフォクリやゲネポと出会ったことが刺激になって、さらなる高みを目指せるようになりました」と井上さん。武神闘宴での立ち回りも、トッププレイヤーの立ち回りを研究し尽くし、そのタイミングを掴むまで必死になって練習した結果のものだったのである。『モンハン』タイムアタックに賭ける、井上さんの情熱と執念を感じずにはいられない瞬間だった。

 電話を切る間際、俺は井上さんに「また我々が集まれる機会を、ぜひ作ってくださいね」とお願いした。これに対して井上さんは「はい。またぜひやりたいですね!」と力強く答え、付け加えるように「大塚さんこそ、またイベントやってくださいね」と言って笑った。俺も同じように笑いながら、「お互い、がんばりましょう」と言い、再会を約束しあって電話を切った。

投稿者 大塚角満 : 16:22

大塚角満

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週刊ファミ通副編集長にして、ファミ通グループのニュース担当責任者。群馬県出身。現在、週刊ファミ通誌上で“大塚角満のモンハン研究所”というコラムを連載中。そこら中に書き散らした『モンハン』がらみのエッセイをまとめた単行本『本日も逆鱗日和』シリーズ(4巻)が発売中。また、そこからのスピンオフとして別の視点から『モンハン』の魅力に迫る書き下ろし作品『別冊『逆鱗日和』 角満式モンハン学』シリーズも。このブログではさまざまなゲーム関連の話題を扱うつもり。一応、そのつもり。


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