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【MH3】第4回!? 辻本プロデューサーと『3(トライ)』を語る

2008年10月12日

 10月11日、ついに始まった東京ゲームショウ2008の一般デー。すでにファミ通.comでもニュースになっているが、本当に大勢の人が大挙して詰め掛けたブースがある。彼らが入場ゲートをくぐって、足早に殺到したのは、何を隠そうカプコンブース。そして、『モンスターハンター3(トライ)』だ。今年のゲームショウで最大の話題作と断言できるこのソフトを、多くのハンターが”討伐目標”としていたわけだ。

 そんな『モンハン3(トライ)』のステージイベントが始まる直前、同ソフトのプロデューサー、辻本良三さんとメシを食いながら話をした。一般デー初日のもっとも忙しい時間に体を開けてくれて、本当にありがたいありがたい。いつものようにちょっとおバカなやりとりもあるが、そのへんは「ハイハイ、毎度のことね」と笑い流してください(笑)。

●触ってみたい!!

辻本 せっかくなんで、メシでも食いながら話しません? そこにレストランあるし。
大塚 いいですけど、俺、財布持ってないよ。……おごって(笑)。
萩原(カプコンパブリシティーチームのボス。通称・ほろ酔いのハギー) あ! 俺も財布持ってない! おごって(笑)。
辻本 ええですよ……って、なんで「貸して」やなくて最初から「おごって」なのよ(苦笑)。ご馳走する気もなくなるわ(笑)。
大塚 ご馳走様です(笑)。それにしても今回、取材要請がめっちゃ多いんじゃないですか?
辻本 そうなんですよ。とくに海外のメディアから問い合わせが殺到して。いままでじゃ考えられないですねえ。
大塚 何でなんですかね? やっぱり、これだけ日本のファンに注目されていると放っておくわけにいかない、ってことになるんですかね。
辻本 うん、そうだと思いますよ。
大塚 ……いったい海外のメディアに、何を聞かれるんですか?
辻本 「どんなゲームなんだコレは」から(笑)。
大塚 そこからか!!(笑)
萩原 基本から教えなきゃいけないんですよ。
大塚 なんでこんなに人気があるんだ? ってことも?
辻本 そうそう。でも『モンハン3(トライ)』はネットワーク対応ってことで、海外のメディアにもフックしたみたいですね。「どんな仕様になるのか?」って聞かれるのは海外のメディアのほうが多いです。
大塚 それにしても、『モンハン3(トライ)』のブースはエラいことになってますね。すでに個人のブログなんかにもプレイした感想とかバンバン書かれているし。そういう評判みたいなものは、もう耳に入ってきてます?
辻本 まだですね。……逆に、どんな感じですか?
大塚 いろいろ見ましたけど、皆興奮して書いている感じ。あと、ファミ通.comもそうですけど、プレイ動画をアップしてるじゃないですか? それを見て「めっちゃやりたい!」っていう書き込みが多いかな。
辻本 よかった! 今回、多くの人がヤキモキしていた操作方法を公開したじゃないですか? それが心配だったんですよ。雑誌の記事とかで「このボタンはこうで」みたいなのを書いてもらってもなかなか伝わらないけど、実際に遊んでもらったうえで体験記を書いてもらえればダイレクトに届くと思っていたので。
大塚 僕もビジネスデーの初日に遊ばせてもらって、真っ先に操作系のことを書きましたよ。やっぱりみーんな気になっていたらしく、ファミ通.comが重くなるくらい、アクセスが殺到しました。
辻本 へぇ〜(感心)。
大塚 2日目に、例の逆鱗日和ファミリーを引き連れて4人で体験プレイしたんですね。でもね、正直心配だったんですよ。彼らがどういう反応をするのか。まあ蓋を開けてみたら、「これおもしろい!!」っていう絶賛の嵐だったけど(笑)。
辻本 あはは(笑)。よかったぁ〜。
大塚 クラシックコントローラーに対応することも発表されましたけど、俺はWiiリモコンで遊ぶだろうなあ。
辻本 Wiiリモコンとヌンチャクって、自分の体勢的な自由度が高いじゃないですか? だからこーんな姿勢(椅子にふんぞり返って足を組み、ヌンチャクを持つ手を椅子の背に引っ掛けるようなポーズ)でも楽に遊べる。従来のコントローラーだとひとつの姿勢に固まって遊びますけど、Wiiリモコンとヌンチャクは自由な体勢で遊べる。これも魅力のひとつだろうなあって思ってます。気楽にできる。
大塚 でもこの操作系を知った当初は、その自由な体勢が心配だったんですよ。左右の手が離れるじゃないですか? そうすると脳からの命令伝達にタイムラグができてやりにくいんじゃないかなって(笑)。
辻本 あはは!
大塚 まあ、ぜんぜんそんなことはなかったわけだが(笑)。3回やりゃ慣れるね(笑)。
辻本 うんうん(笑)。
大塚 でもその3回目にライトボウガンを持ったら、まったくダメでしたけどね(苦笑)。
辻本 あはは! ライトボウガンを3回使わにゃダメですよ(ニヤリ)。
大塚 そっかあ(笑)。でも、話戻りますけど、一般デー初日の今日、ものすごい人が殺到しましたね。
萩原 もう、ビジネスデーでの反応で、こうなることは予想できましたけど、もうどうにも……。
辻本 「触りたい!」って思ってくれてた人が本当に多かったんだなぁ……って実感できました。文字や写真の情報だけじゃなく、やっぱり触ってみたい、って思ってくれる人が多いんだなぁ……って。入場規制で入れない人には、本当に申し訳ないんですけど……。
大塚 確かに……。

●据え置き機の”アナログ感”

萩原 今回いろんな人に言われてすごく印象に残っているのが、「大きい画面で見るとぜんぜん違いますね!」という意見。
大塚 PSPの『ポータブル』シリーズしか遊んでいないってことか。
萩原 そう。
辻本 据え置き機は、いまそういう立場にいるんですよ。これには危機感を感じているんです。
大塚 そうかあ。俺らくらいの世代だと、ゲーム機といえば据え置きだったけど……。いまはまったく逆になってるんですよねえ。
萩原 PSP版をまったくやっていない、っていう人もいるんですよね。そういう人は喜んでくれるんじゃないかな、と。
大塚 どういう位置づけなんですか? 携帯機の『モンハン』と据え置き機の『モンハン』は。
辻本 『2nd』を作っているときに言いましたけど、『ポータブル』シリーズは”携帯機としての『モンスターハンター』を追及する”なんです。で、今度は”据え置き機としての『モンスターハンター』を追求する”
大塚 うん、わかる。昨日、ラギアクルス(『モンハン3』を象徴するモンスター。通称”海竜”)と初めて対峙したとき、怖かったですもん。PSPでも、ラージャンやアカムトルムに出会ったらそりゃ怖いですけど、怖さの質が違うんですよね。なんていうんだろう。PSP版は瞬発力的な怖さで、『モンハン3(トライ)』はジワってくる怖さと言うか……って、何言ってるかわかります?(苦笑)
辻本 うんうん(笑)。携帯機は携帯機としてのゲームのサイクル……テンポがあるじゃないですか? サクサク進む、っていう。言ってみれば”デジタル”な感じ。それはそれですごくよくて、顔をつき合わせてワイワイ遊ぶという独特なプレイスタイルを生み出しましたよね。それに対して据え置き機の場合は「どっしり構えてやりたい」って思えるジャンルなので、”アナログ感”を追求できるんです。
大塚 実際にラギアクルスと出会ったあとだから、その言葉の意味がすごくよくわかるわ。昨日も、海に潜ったら遠くのほうでラギアクルスがウネウネとうねっていたんです。それを岩陰からじーっと見ていたんですけど、怖くて近寄れないんですよ。すごく「生きてる!」って感じがして。
辻本 それが”アナログ感”ですね。ゆったりと流れる時間の中で表現していると言うか……。
大塚 PSP版の最大の特徴であり、魅力である”テンポのよさ”というものが、据え置き機だとそれほど感じない。でもそれが、なんだろう……余裕に繋がっている、って言うのかな?
辻本 南の島に来たときのような感じじゃないですか? 時間がゆっくり流れているような。
大塚 そうそう! そんな感じ! 改めて、携帯機版と据え置き機版の『モンハン』って違うんだなあって思った。
辻本 コンセプトはいっしょなんですけどね(にっこり)。感覚が違うんです。
大塚 あんなに違うものなんですねえ。
辻本 両方のハードの特性を活かす。それをやらなきゃいけないんです。とくに、同じシリーズのゲームを出すときはね。

●「こいつ、何をしよるの?」

大塚 そういえばクラシックコントローラーへの対応が発表されましたけど、あれはかなりの決断が必要だったんじゃないですか?
辻本 いや、そこに意地になる必要はないんです。幅を広げたあとは、ユーザーのチョイスじゃないですか。やっぱりクラシックコントローラーのほうがいい、って人はそれで遊んでもらえばいいし、新しいのに触れたいっていう人はWiiリモコンで遊んでもらえればいい。個人個人の感覚でいいと思います。
大塚 幅が広くなったと言えば、世界観も幅が……っていうか、深くなりましたね。
辻本 ずっとやりたかったことが、ゲーム中でできるようになってきたんですよね。いままでって、「モンスターを見てくださいね」、「行動を見てくださいね」って言ってきましたけど、全部攻撃に対する行動だったんですよ。どういう攻撃をしてくるのか、とか、どの時間がチャンスだ、とか。”攻撃に対する観察”ですね。『モンハン3(トライ)』でもそれは見ないといけないんですけど、それに加えて今回は”生態”にも色々な要素が仕込まれているんです。「こいつはこういう生態をしているから、つぎの行動はこれかな?」っていう具合に。これがゲーム性にも絡んでいるんで、より観察眼をしっかり持つと、さらに楽しくなりますよ。
大塚 もう、学問の世界だなあ。これだけ生態系がしっかりしてると、”『モンハン』生態学者”なんてのが出てくるんじゃないかな(笑)。
辻本 あはは! こっちが教えを請いに行ったりね(笑)。
大塚 でも、よくあそこまで深まりましたねえ。まえから聞いてたじゃないですか? 良三さんや藤岡さんに。もっと世界観を深めて、それこそ生態系を作りたいって。
辻本 イチから作れたからこそ、ですね。いままでのシステムで作っていたら、これは実現不可能でしたから。
大塚 俺が知らないってだけで、まだまだ奥が深そうですね。
辻本 まだまだ(ニヤリ)。大塚さんが知らないことは山のようにありますよ。
大塚 アクションの部分も楽しみなんですけど、俺くらいのマニアになると生態系の深まりこそ楽しみですよ。
辻本 それが、ワクワク感、なんですよね。「こいつ、何をしよるの?」っていう。攻撃だけじゃなく、急にいなくなったと思ったら、ハンターがいないところで食事してたりね(笑)。
大塚 昔から、本当にリアルに描かれた世界観があって、プレイヤーはあくまでもその一部にすぎず……っていうゲームを夢想していたんですけど、それがたぶん、『モンハン3(トライ)』なんだろうな……。
辻本 うん、そうかもしれない。
大塚 ホントに、優秀な人たちが集まっているんだなぁ、『モンハン』のチームって……。
辻本 そうですね。……いい意味で、ややこしいヤツばっかですけど(笑)。
大塚 柔軟、なんでしょうね。
辻本 柔軟だけど、こだわれる。そういう人間の集まりです。
大塚 いまファンに言いたいことってなんですか?
辻本 一部の情報しか出していないってことは、まだまだたくさん、みんなに驚いてもらえるものを用意していますよ、ってこと。初代『モンハン』のときと同じように、あれを見ても驚く、これを見ても驚く、というのを感じてほしいんです。そして、そういうふうに作っているつもりです。早く情報出して、っていう意見もあるでしょうけど、もうちょっと待っててください。まあ今回、情報を出せたのでホっとしています。いまがスタートラインですね。
大塚 いつまでも待ちますよ。『2nd G』を遊びながらね(笑)。もうホント、一生遊べるわコレ(笑)。
辻本 あははは! よろしくお願いします(笑)。

投稿者 otsuka-eb : 2008年10月12日 20:58