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【MH3】第2回!? 『モンハン3』の中で、モンスターたちは確かに生きている

 今年のゲームショウ、ヤバい……。ニュースが多すぎる……。しかもぜんぜん関係ないけど、”ニュースの巣”となっているカプコンブースと、俺らファミ通ニュースチームがファミ通.com用のニュース記事を作っている作業エリアが離れすぎ……。30分ごとに新発表がなされるので、そのたびに200メートルくらいはあると思われる通路を猛ダッシュ。こりゃあ痩せるぜ!! と、ちょっとハイテンションで枕詞を書いたところで本題です。

 前回の記事で書いたとおり、東京ゲームショウ2008のカプコンブースにはWii用ソフト『モンスターハンター3(トライ)』の体験コーナーが展開されているが、これを補完するような形で辻本良三プロデューサー、藤岡要ディレクターによる『モンハン3』のプレゼンテーションも実施。世界観のより深い部分や、モンスターに関する新要素なども語られた。それらの言葉も引用しつつ、いまわかっている『モンハン3』の情報をつまびらかにしてしまおう。

 『モンハン3』のコンセプトについて藤岡ディレクターは、「このシリーズも5年目を迎え、ユーザー層もどんどん広がっていきました。そういったユーザーからたくさんの意見を頂戴し、それらをじっくりと見て、”『モンスターハンター』をもう一度作り直そう”と思ったんです。システムもすべて、イチから作り直しています。コンセプトは”もう一度、『モンスターハンター』を作ろう”です」と語る。実際、先の記事でお伝えしたとおり、グラフィックも操作系もこれまでの『モンハン』から一新。しかし俺は『モンハン3』でもっとも変わったもの……というか深まったのは”思想”の部分だと思った。

 もっともわかりやすいのが、モンスターの行動だ。クルペッコの、鳴きマネをして他のモンスターを狩場に呼び寄せる……という目立った部分だけではなく、本当に細かいところまで、制作陣の思想が貫かれているのだ。たとえば、アプトノスの行動。これまではひとつのエリアで草を食み、大型モンスターが現れると別のエリアに逃げてそのまま消えてしまったが、『3』のアプトノスは各エリアを”周回”している。現実世界の動物、魚などが自分のテリトリーを巡回するのと同じように。実際、アプトノスを蹴っ飛ばすと隣のエリアに逃げていくが、それを追いかけるとキチンと、アプトノスの群れが隣のエリアから現れる。草食竜たちもキチンとその世界観の中で”生きている”ってわけだ。それと『3』では新たに、モンスターにも”スタミナ”という値が設けられた。攻撃を受けたり、行動することでこの数値は減ってゆくらしく、たとえば大型モンスターがタックルをしてきたとき、スタミナがたっぷり残っているときはズザザーッと倒れこんだりしないが、スタミナが減っているとモンスターも足腰に来るのか、ズザッと倒れこむ。またスタミナが減ると罠にかかっている時間も長くなるので、ハンターにとっては新たに、モンスターのスタミナを減らすことを狙う立ち回りをするのも有効な手段となり得るらしい。

 ではスタミナは減り続けるだけで回復しないのか? じつはキチンと世界観に沿った約束事の上で、モンスターのスタミナも回復する。スタミナが減ると大型モンスターは飛び立ち、自分が捕食しているモンスターがいるところに直行してそのモンスターを捕らえ、食べるのだ。こうすることでスタミナは回復し、再び元気にハンターに襲い来るようになる。”モンスターがモンスターに複雑に絡む”という、いままで以上に深まった生態系の中でモンスターたちは生きているということだ。

 ともすればプレイヤーの行動とは関係なさそうな世界観の深まりだが、これこそが”ミスターモンハン”、藤岡要ディレクターが突き詰めたかったところなんだろうな、と素直に思う。なぜ素直になれるのかと言えば、実際にこの世界観の中に放り込まれたときに、モンスターたちが見せる本当に細かい一挙手一投足が”この世界で生きるために必要なこと”と手応えとして伝わってくるからだ。彼らは確実に、『モンスターハンター3』という”地球”の中で生きようとしている。そんな彼らと絡むことで、ハンターも「生きているんだ」と実感できる。『モンスターハンター3』の世界は、そういう場所なのである。ゲームがきちんと呼吸しているということを、東京ゲームショウの会場で『モンハン3』を遊んだ人にはきっと伝わるはずだ。

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投稿者 大塚角満 : 23:40

大塚角満

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週刊ファミ通副編集長にして、ファミ通グループのニュース担当責任者。群馬県出身。現在、週刊ファミ通誌上で“大塚角満のモンハン研究所”というコラムを連載中。そこら中に書き散らした『モンハン』がらみのエッセイをまとめた単行本『本日も逆鱗日和』シリーズ(4巻)が発売中。また、そこからのスピンオフとして別の視点から『モンハン』の魅力に迫る書き下ろし作品『別冊『逆鱗日和』 角満式モンハン学』シリーズも。このブログではさまざまなゲーム関連の話題を扱うつもり。一応、そのつもり。

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