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【MHP 2nd G】第100回 モンスターハンター 〜こんなはずじゃなかったのに……〜

 記念すべきコラム100回目を目前にしてなんでブログを更新しないんだ? とお思いの読者の方々がかなりいるかと思います。「”モンスターハンターをクリアーしました!”と書けるようになるまで更新しないつもりなのでは?」とお思いの方もいるでしょう。そう、そのとおりでございます。ようやく到達した100回目は絶対に、「モンスターハンター、クリアーじだぞぉぉおお!!」という絶叫でスタートしたかったのです。それまでは意地でもブログを更新するつもりはなかったのですが本日、編集担当の江野本ぎずもに言われてしまいました。「そんなこと言ってると永遠にブログが更新されなくなるので、いいかげん書きなさい」と。続けて江野本は言いました。「前回のコラムでは挑戦8回目のことまで綴られていますけど、いったいいま現在、何回失敗しているんですか?」。俺は目に本気涙を浮かべながら言いました。

 「15回デス……

 そう……。15回連続でモンスターハンターに弾き返されているんだよぉぉおおぉおお!!!! もうホントに泣くぞ!! いいのか泣いても!! いいか!? 泣くぞ!? わーんわーん!!  と、いい歳こいてゲームをクリアーできなくて本気で泣くのもどうかと思うが、これほど心から「クリアーしたい!」と強く思い、時間と手間をかけて戦略を練ってから挑んでも、こうも見事に弾き返してくれるクエストが存在したとは……。じつは初めてモンスターハンターに挑むまで、俺はこのクエストは「まあ1発でクリアーできるだろうな」と高を括っていた。それが、この体たらくだ。もうぶっちゃけ、万策尽きたよ……。

 でもせっかくだから、モンスターハンターに挑戦するたびにこまめにメモってきたノートをもとに、この間のモンスターハンター挑戦の模様を振り返ってみたい。

■モンスターハンター:9回目

 最初のリオレウス、2頭目のティガレックスともに、なぜか異常に焦って1回ずつ捕獲失敗(苦笑)。さらに1オチずつ計上してしまったため、記憶を封印する決意をする(リタイアした、ってこと)。

■モンスターハンター:10回目

 このあたりから俺の立ち回りが極まってきて、非常にいい感じでクエストが回るようになる。とくに、この10回目はよかった!!

 最初のリオレウスを7分で捕獲。このころから「閃光玉はレウスとティガで使いきろう!」という方針を戦略に組み込んだのだが、これがじつにうまく機能する。なんと続くティガレックスは、31分残しで討伐成功! 突進で壁にぶつかると動きが一定時間封じられるティガレックスのウィークポイントを利用して、強走薬グレートを飲んで壁際に陣取り、ティガが壁に突き刺さるたびにその頭に徹底的に攻撃を加えたのだ。ランス、ガンランスの最大のセールスポイントであるガード性能の高さをフル活用したこの作戦は、無駄なダメージを食らうことを極限まで減らしてくれるので、つぎのナルガクルガには回復薬グレート9個、回復薬9個、シビレ罠2個、落とし穴1個、強走薬グレート3個とアイテム的にもほぼ万全の状態で挑めることになった。しかも今回は、1オチもしていない!!

 しかしこういう”絶対有利”の状況になると、とたんにキンチョーするのが大塚角満という男なのです。瞬間的に自分が何をやっているのかわからなくなり、ナルガが登場するまえに回復薬を1個ゴキュゴキュゴキュ……。なんで体力満タンなのに回復薬飲むんだ俺!! しかも混乱はまだ続き、「ま、また回復薬飲んじゃったらどうしよう!」と思たばっかりに手がワニワニと震えだし、なぜか誰もいない虚空に向かってボコンと1発無駄な砲撃。俺、あまりと言えばあまりの錯乱ぶりに本気で赤面し、「……落ち着け36歳」と自分に言い聞かせてなんとか平常心を取り戻したのであった。

 平常心になった俺は強かった。ナルガが登場する着地点に陣取って、竜撃砲でド派手なお出迎え。30分針で”尻尾ビターン!”を食らって1オチするも、残り14分34秒を残して討伐することに成功する!! しかも残ったアイテムは、回復薬グレート8個、薬草9個、シビレ罠3個(大闘技場の隅っこで携帯用シビレ罠を1個拾った)、落とし穴1個、強走薬グレート2個、鬼人薬グレート3個(こんなにいらない)と、いまだ万全の状態。これだけのアイテムと14分もの時間があれば、ふつうに立ち回りさえすればラージャンも撃破できるのではなかろうか!!

 というわけで始まったラージャン討伐も、序盤はハンターサイドに女神が微笑んだ状態で推移する。残り時間10分を切ったところでラージャンは最初の怒り状態に突入し、これを見た俺は迷わず落とし穴を設置する。ラージャン、ものの見事にこれにハマり、それと同時にガンランスの切っ先からは竜撃砲がドッカン!! ボワンという巨大な焔に顔面を焼かれ、さすがのラージャンも心が折れた様子である(希望的観測)。勢いに乗る俺は残り時間7分44秒で最初のシビレ罠を設置。まんまとこれに捕まるラージャンを見て、2発目の竜激砲を発射。もう、順調すぎ!! 負ける要素が見つからないわっ!!

 ところが残り時間4分を切ったところですっかり油断し、怒り状態のローリングアタックをまともに食らって1発昇天。あまりにも不用意&ラージャンをナメきったオノレの行動に、本気で腹を立てる。しかもこの無駄な昇天で”ガンランサーのリーサルウエポン”と言われる(誰にだ)強走薬グレートが底をつく。うーん……。徹底したガード戦法がこれで使えなくなったわけだ……。でもまだ時間はある! 一気呵成に攻め込まなければ!

 そして残り時間1分30秒。もう間違いなく捕獲することができるだろう! と確信できるくらい、ラージャンに多大なダメージを与えた手応えを得る。ででででももう、時間がないヨ!! は、早くシビレ罠を設置してとっ捕まえないとっ!!! ヨシ、いまの俺の体力、半分くらいに減っちゃってることに加えてオトモアイルーが離脱状態、しかもラージャンは怒髪天を衝いて怒りまくってるけど、深く考えないでシビレ罠作っちゃえ。ゴソゴソゴソ……。何を思ったのか我が分身、怒りラージャンの直線状に並んだ状態にあったというのにシビレ罠の設置作業を開始。当然ながらこんなのをラージャンが見逃すわけもなく、「当社比1.5倍増!!」ってくらい強烈な電光を口から照射し、オロカすぎるガンランサーの息の根を止めた……。

 その瞬間、きっかり3秒は心臓が止まってしまった俺は真っ青な顔で立ち上がり、小さく小さくつぶやいた。

 「またあの3頭を相手にしなきゃなんねえのか……(泣)」

 あまりにも長くなるので、続きは明日ってことで……。

 しっかし、締まりのない100回目になったなぁ……(苦笑)。

投稿者 大塚角満 : 20:48

大塚角満

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週刊ファミ通副編集長にして、ファミ通グループのニュース担当責任者。群馬県出身。現在、週刊ファミ通誌上で“大塚角満のモンハン研究所”というコラムを連載中。そこら中に書き散らした『モンハン』がらみのエッセイをまとめた単行本『本日も逆鱗日和』シリーズ(4巻)が発売中。また、そこからのスピンオフとして別の視点から『モンハン』の魅力に迫る書き下ろし作品『別冊『逆鱗日和』 角満式モンハン学』シリーズも。このブログではさまざまなゲーム関連の話題を扱うつもり。一応、そのつもり。


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