« 【MHP 2nd G】第74回 パラレルワールドの狩人たち | 大塚角満の ゲームを“読む!”のホーム | 【MHP 2nd G】第76回 『ニャンと!』のイヴに »【MHP 2nd G】第75回 ”痺れ状態”について考える2008年07月22日以前、”毒状態について考える”というじつにくだらないコラムを書いた。くだらない、と言いつつ、じつは数ある自分のコラムの中でも"お気に入り度"はかなり高く、"好きなコラムランキング"なんてものをつけた日にはTOP5に入るかもしれない。……いや、じつはもっとすごいかも。……堂々の第20位くらいに入るかも! って下がってんのかよ!! と、なぜかハイテンションで自らツッコミをしてみました。なんたってこのコラム、ロサンゼルスから日本へ向かう飛行機の中で書いているからね(だからどうした)。 まあいい。とにかくかつて、"毒状態について考える"というコラムを書いたわけよ。内容は何のことはない、毒を食らったモンスターがどういう気分でいるのか、ということを妄想含みに分析しただけのものなんだけどね。詳しくは拙著『本日も逆鱗日和』に収録されているのでそちらをぜひ、読んでみてくださいな。 んでね。 このコラムを書いてから幾星霜。あるときふと思ったのです。「"毒"については書いたけど、"痺れ"については書いてねえな」と。じつは『本日も逆鱗日和』を読んでくれた読者の方からも、「痺れ状態になったモンスターはどんな感じになっているのですか?」という、かなりマジメに痺れ状態のモンスターを憂うお手紙をもらったりしていたのだ。ヨシ、ここは久々に"プロフェッサー大塚"となり、痺れ状態になったモンスターが何を思っているのか、じっくりと考えてみたい。 『モンスターハンター』の世界における"痺れ"、つまり"麻痺"の地位はかなり高い。ほかの状態異常攻撃と比べてもその威力のほどは絶大で、麻痺武器軍団もそれがわかっているもんだから明らかにほかの状態異常武器を見下している感がある。同じ片手剣のデスパライズとポイズンタバルジンが会話をしているのを聞けたとしたら、絶対にデスパライズは、「アレ(失笑)。おたく、まだ毒とか言ってんの(冷笑)。ぷぷ」なんて上から目線でポインズンタバルジンに接しているに違いない。なんとなく、そんな感じがしませんか? ……イヤここはひとつ、「んなことは一瞬たりとも思ったことはない」なんて言わずに、わかった気になって読み進めてください。 このように地位も影響力も大きい、政治の世界における派閥の領袖のような痺れ状態なわけですが、これを我々のリアル日常生活に当てはめるのはなかなか難しい作業ではある。あるとき突然、全身がビリビリと痺れて動けなくなり、数秒後に「うっはあ!!! ナンだったんだいまのは!!! ビビったビビった!!」って具合に開放されるわけでしょ? そんなこと、俺たちの日常に起こりうることなのかね? って、じつはあるんですよコレが。『モンハン』世界の痺れ状態に酷似した現象が、我々の身にも起こるんです。何を隠そうそれは……、 "金縛り" これですコレ。この現象はマジで、痺れ状態そのものなんです。 俺が初めて金縛りにあったのは中学生のころだ。夜、布団で寝ていたら突然とてつもない轟音が頭の中で鳴り響いて、ナンダナンダ!! と思った瞬間には身体がピクリとも動かなくなっていた。俺は小学校低学年のころからオカルト話が大好きなどうしようもないガキだったので、身体が動かなくなった刹那に「かかか、金縛りになったっ!! 金縛りだ金ばしりだ!!」と確信したものである。声を出そうにも自分が呼吸しているのかどうかもわからず、いくらあがいてもアウアウとも言えない。もしかしたら目を開けることくらいはできたのかもしれないが、「いま目を開けたら絶対に魑魅魍魎を目撃してしまう!」と勝手に確信していたので、とてもじゃないけど恐ろしくて薄目すら開けることはできない。そうこうするうちに頭の中の轟音は遠ざかり、身体から力も抜けて、恐ろしい金縛り初体験は終わりを告げた。どれくらい自分が動けずにいたのかさっぱりわからないが、起き上がったときには全身が冷や汗でびしょ濡れで、そのときのパジャマの冷たさをいまでも鮮明に覚えている。本当に恐ろしい体験であった。 それから俺は、比較的頻繁に金縛りに合うようになった。自室で友だちとゲームを遊んでいるうちに眠くなってコタツで寝てしまい、まんまと金縛り状態に突入して、「うわああああっ!!」ととんでもない大音量の悲鳴をあげて飛び起きて友だちの肝を潰したこともある。そのくらい、金縛りは恐ろしい現象なのです。 このように金縛りのキーワードは、"あるとき突然"、"身体が動かなくなり"、"声も出ず"、"何秒後かに開放される"ってなところだが、これ完全に『モンハン』世界の麻痺状態と同じなわけです。つまり麻痺属性の武器で殴られたり、シビレ罠にハマったモンスターたちはおしなべて、 「……!!! うっは!! 金縛りだ金ばしりだ!!! 声も出ねえ!! 身体も動かねえ!! おっかねえおっかねえ!!!」 と、心の中でわめいているに違いないのである。あんな怖い顔をしたテオ・テスカトルやデカい図体で我々を威圧するアカムトルムですら、金縛りの呪縛からは逃れられない。彼らも麻痺状態になったとたんに、「ひぃぃぃぃ!! かかか、金縛りだ!!」とビビりまくり、冷や汗でびしょ濡れになったパジャマを恨めしく眺めているに違いない。 さてこの金縛りという現象だが、一説によると"寝ているときに全身が攣ってしまった状態(つまり筋肉痙攣ですな)を指す"なんて言われることもある。確かに言われてみると、俺は寝ているときにときたま、「……ぐはあああ!!! こ、腰が攣った!! 首も攣った!!」てなことになって飛び起きることがある(病院行ったほうがいいですか?)。もしも"痺れ=全身痙攣"となるとモンスターたちは……。 「……ぐはあああ!! う、腕が攣った!! 脚が攣った!! 腹が攣った!! 背中も攣った!! ついでに尻尾も攣った!! トドメに顔も攣ったあああ!!」 てな感じで痛々しいったらありゃしない。 ……ってまあ、ここまで書いておいてこう言うのもナンですが。 「だからどうした」って感じのコラムですねコレ……。 投稿者 otsuka-eb : 2008年07月22日 13:03 |






