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大塚角満の ゲームを“読む!”

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【MHP 2nd G】第31回 ガードの美学

 はぁ……。なんか抜け殻状態……。1年以上まえからずっと書きたかったアカムトルムのことを文字にして、なんだかひと区切りついてしまった感じです。しかも昨日書いたコラムを読み返してみると肝心のアカムトルムのことがほとんど書かれておらず、でも本人的にはとても満足のいく内容になっていて、「我が生涯に一片の悔いなし!」っていう心理状況になっているのであります。コラムの回数も区切りのいい30回目だったことだし、ここは思い切って連載終了……なんてことを冗談とも本気ともつかない口調で書いていると、大阪方面からピュンピュンピュンと強撃ビンがくっついた弓矢が飛んできそうなので戯言はこのへんでやめますネ。まだまだシツコク書き続けますよ! てなわけで、今後ともよろしくお願いいたします。

 さて。

 先日このブログで、初めてナルガクルガと対峙したときの模様を綴らせてもらった(参考記事 その1その2)。ふだんおバカなことばかり書いている俺にしては珍しく緊迫した内容で(自分で言うな)、書いているこっちが手に汗を握ってしまったよ。

 で、記事の中でも書いているが、このとき俺は本当にガードに徹していた。徹しまくっていた。「攻撃するヒマがあったらガードする><」なんてわけのわからないことを口走りながら、Rボタンを押し続けていたのである。ナルガクルガの風のような動きと、いきなり視界から消えて死角から攻撃してくるというトリッキーな躍動に目を回して、ガードを解くことができなくなってしまったのだ。

 しかし、これが楽しかった。”守り続ければやられることはない”というハンティングの真理を実践しているような気がして、傍から見たらチキンと言われるかもしれないが”オノレを守り続けること”に俺は恍惚となった。

 そしてそのときふいに、ガキンガキンとナルガクルガの攻撃を受け続けるオノレの分身を見て、遠い日の記憶を呼び覚まされるような強烈な既視感にさいなまれてしまった。あれ……? これ、何かに似てる。なんだろう……。いまやナルガクルガは猛り狂い、尻尾から鋭い棘をビュンビュンと飛ばしてくる。それを余裕の体(てい)で受け止める俺の分身。脇をかすめるように襲い来る尻尾の鞭も、鉄壁のガードで跳ね返す。そんな姿を眺めながら、懸命に記憶の糸を辿る。なんだっけな、この姿。この様子……。俺の記憶の底から、かすかな土埃の匂いと、照りつける真夏の太陽の暑さが掘り起こされてくる。唸りをあげてゴールに襲い来る硬いボールと、それを受け止めてできた体中の痛み。そして試合後に身体に残る真っ赤なボールの刻印……。そうか。やっとわかったよ。俺は深夜の編集部でこっそりと苦笑いをした。必死になって守り続けようとするハンターは、ハンドボールのゴールキーパーに似てるんだ……。

 拙著『本日ももっと! 逆鱗日和』で書き下ろしたが、俺は中学、高校時代に本気になってハンドボールをやっていた。ポジションは、ゴールキーパー。オリンピック予選にからんでハンドボールが話題になったのでご存じの人も多いかと思うが、ハンドボールは本当に目まぐるしくてスピーディーなスポーツだ。ずば抜けた身体能力を持ったフィールドプレーヤーが思いっきりジャンプしてゴールに迫り、猛烈な勢いでシュートを放つ。その破壊力はとんでもないもので、顔やみぞおちなどの急所に当たりでもしたら数時間は悶絶してのた打ち回ること請け合いなのである。でもゴールキーパーは、このような恐ろしい弾丸をオノレの身ひとつで防がなければならない。ゴールキーパーのミスや怯みは即、自分のチームの失点につながるからね。モンスターのような選手が放つバズーカ砲なみのシュートにも、怯まず、恐れず、立ち塞がる。それがゴールキーパーの美学ってもんだ。

 いま俺は、ガード性能+1とガード強化のスキルが発動した防具を身にまとって、中目黒目黒、女尻笠井、江野本ぎずもといういつものメンバーといっしょにリオレウス希少種を狩猟している。狩りは凄絶を極め、4人が4人とも体力はどん底。それでもシビレ罠を仕掛けて抵抗を試みる。罠を中心に対峙する銀レウスと逆鱗日和ファミリー。しかしそのとき、怒り狂う銀レウスが猛烈な火球を俺たち4人に向かって放とうとした。俺を除く3人が同時に叫ぶ。

 「わー! 大塚さんの後ろに隠れろ隠れろ!!」

 3人の期待に応え、破壊の火の玉を「なんの!」と受け止めるガンランサー。嗚呼……。至福の時……。ガードを極めたハンターは、こんなにもかっこいいのだ(自己陶酔)

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投稿者 大塚角満 : 13:56

大塚角満

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週刊ファミ通副編集長にして、ファミ通グループのニュース担当責任者。群馬県出身。現在、週刊ファミ通誌上で“大塚角満のモンハン研究所”というコラムを連載中。そこら中に書き散らした『モンハン』がらみのエッセイをまとめた単行本『本日も逆鱗日和』シリーズ(4巻)が発売中。また、そこからのスピンオフとして別の視点から『モンハン』の魅力に迫る書き下ろし作品『別冊『逆鱗日和』 角満式モンハン学』シリーズも。このブログではさまざまなゲーム関連の話題を扱うつもり。一応、そのつもり。

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