大塚角満の ゲームを“読む!”
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またまた我々3人の前に現れたティガレックス。今度は上位で、しかも2頭も討伐しなければならない。装備がへっぽこだったとはいえ、俺たち3人は下位の、しかも1頭討伐のクエストで4回も失敗している落ちこぼれ軍団だ。苦戦することは大いに予想される。しかしなぜか、俺たちは強気だった。フルフル亜種討伐では失敗したものの、その後は連戦連勝だったので気が大きくなったのかもしれない。
「かつては苦汁を飲まされたティガレックスだけど、じつはもう余裕でいけるんじゃないかね」
と俺は言った。その目は大志を抱く少年のように光り輝いていたことだろう。中目黒目黒が続く。
「そっすよ。俺たちは成長しましたから。それどころか早く討伐しすぎて、拍子抜けするかもしれませんね」
目黒、ギラリと眼鏡の奥の目を光らせる。完全に野心に満ちた革命家の目だ。調子に乗って、江野本ぎずもも追随する。
「あっしも自分がオチるイメージが浮かびません。やってやりましょう!」
江野本、早くもギズモからグレムリンに変身し、キシャーっと吊り上げた口の端からチロチロと炎を噴き出させる。3人とも気合十分である。こいつはもう、男子三日会わざれば刮目して見よという諺をティガレックスの身体中に刻み込んでやるしかないではないか。しかも今回は万全を期するために、前半からシビレ罠、落とし穴を全開で使い、大タル爆弾G、大タル爆弾も惜しげもなく投入して徹底的にダメージを与えるという作戦も決めた。まったく敗北する要素が見つからない。俺たちは「ひと狩りいこうぜ!」と鬨の声を上げて、勇躍ティガレックス2頭が待つ雪山へと赴いた。
しかしこのとき空に北斗七星があったなら、俺たちは間違いなく、その傍らで寄り添うように瞬く死兆星を見ていたことだろう。
まあとにかく狩猟開始だ。俺はふたりに「最初、エリア1に1匹いるからそこに集合してボコボコにしてやろう!」とベテランハンターらしい助言をする。とにかくこのクエストはティガレックスが2頭同時に同じエリアに現れることがいちばん恐ろしいので、立ち回りしやすいエリア1で、1頭目にできる限りのダメージを与えておくのが得策なのである。
俺たちは当初の作戦どおりにエリア1にシビレ罠を設置し、見事ティガレックスを誘導してビリビリと痺れさせることに成功する。これを合図に俺と目黒は、ティガレックスのまわりに大タル爆弾Gをズラズラと設置。並び終えたところで俺は叫んだ。
「よし! 起爆は派手に、俺の竜撃ほ……」
ボボボボボボンッッッ!!!!!
PSPの画面が真っ赤に染まるほどの爆風を浴びて、俺と目黒のキャラクターがヒラヒラと宙を舞う。顎が外れそうになるほど驚愕しながら体力ゲージを見ると、満タンだった体力が大タル爆弾Gの容赦ない洗礼により半分にまで激減しようとしていた。俺、何が起こったのかわからずに江野本のほうを見ると、(@_@;) ←こんな顔して呆然としている女性ガンナーと目が合う。俺の視線を受けて、江野本が弾けたように絶叫した。
「す、すんません!!! 弾を装填しようとしたんですけど、ナゼか撃っちゃいました!!! テヘ♪」
俺と目黒は江野本の弾丸に込められた殺意を敏感に感じ取り、全身の肌を粟立たせた。と同時に、このクエストにどす黒い暗雲が垂れ込めたことも確信した。
そして、ものの見事にクエスト失敗(苦笑)。しかも仲良く、3人それぞれが1回ずつオチての敗北である。俺たちは、連戦連勝で得た自信とプライドがそれはそれは儚いものだったことを知り、同時に緊張の糸がプツンと切れた音を確かに聞いた。
で。
3回連続クエスト失敗……。ホント俺たち、ティガレックスだめだわ……。相性どうこうではなく、どうやらティガレックスは俺たち3人共通のトラウマモンスターになってしまったようある。あのティガレックスの猛る眼光に射すくめられると、手は震え、汗は噴き出し、ついでに精神に恐慌を来たして笑いが止まらなくなる有様。こんな状態でまともな狩りができるわけもない。
まあでも、いまG級に上りつめた目黒の姿を見ると、どうにかしてこのクエストも3人でクリアーしたようではある。しかしいったいどんな必殺技を使ってこの恐ろしいモンスターを3人で退けたのか、記憶が封印されてしまっていてまったく覚えていません(苦笑)。目黒も江野本も無我夢中だったようで、そのときのことはほとんど覚えていないようだ。まあきっと、俺が修羅か仁王か正義の味方かっていう獅子奮迅の活躍をみせてひとりで倒して退けたのであろう。書き手の特権で、そう断言させていただく(笑)。
しかし長かったなアカムトルムに到達するまで……。一足飛びでいきなりアカムトルムとの壮絶なしばき合いのことを書いてもよかったのだが、やはりこいつは特別なモンスターだ。そこに至る過程もしっかりと書いておきたかったので、かなりの焦らし感はあったものの詳しく書かせてもらった。さあつぎはいよいよ、『2nd』の時代から書きたくて書きたくて仕方のなかったアカムトルム討伐の模様を書く!!
と思ったら、明日からモンスターハンターフェスタ`08が始まりますネ。となると、本職がニュース担当記者の俺はそっちのリポート記事に全精力を傾けることになるわけで、果たしてこのブログを更新できるかどうか……。もしかするとアカムトルムのことを書くのは遠い未来のことになるかもしれませんが、皆さん忘れずに待っててくださいね。……こんなことを言いつつ、ふつうに月曜日に更新しているかもしれないので油断しちゃダメだヨ(笑)。
大塚角満
週刊ファミ通副編集長にして、ファミ通グループのニュース担当責任者。群馬県出身。現在、週刊ファミ通誌上で“大塚角満のモンハン研究所”というコラムを連載中。そこら中に書き散らした『モンハン』がらみのエッセイをまとめた単行本『本日も逆鱗日和』シリーズ(4巻)が発売中。また、そこからのスピンオフとして別の視点から『モンハン』の魅力に迫る書き下ろし作品『別冊『逆鱗日和』 角満式モンハン学』シリーズも。このブログではさまざまなゲーム関連の話題を扱うつもり。一応、そのつもり。
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