大塚角満の ゲームを“読む!”
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いよいよ『モンスターハンターポータブル 2nd G』の発売週に突入!! えーっと、今日が3月24日だから……もうあと3日しかない!! 3日後には『2nd G』が手元にあって、オトモアイルーやらG級クエストやらナルガクルガやら、さらにはあんな要素やこんな要素も堪能できてしまうのよ!! いやあコーフンするなあはあはあはあ!! ……と、のっけから暑苦しいオヤジパワー全開の大塚角満です。でもさあ、俺が年甲斐もなく興奮しちまったとしても仕方ないと思いませんか? だって昨年9月の発表以来、半年間待ち続けた『2nd G』が、3日後には発売されちゃうんですよ? ここぞとばかりにハイテンションになって、いつもお地蔵さんのように無表情な新人記者、小竿キモ次郎に、「やあオハヨウ! オザオくん! 今日もテンション低いね!!」と、出社早々バンバン肩を叩いて挨拶したこともある種しようがないと思うでしょう。いやあホント、3日後が楽しみですなあ!
さて、なぜ俺はいきなり、フライングのようにここでコラムを書き始めたのでしょうか? 当初の予定では、『2nd G』が発売になる3月27日から正式スタートする予定だった”『モンスターハンターポータブル 2nd G』プレイ日記”なのですが、ちょっといまだに悩んでいることがあって、この想いを読者の皆様と共有したくなったのです。その悩みとは……、
データ引継ぎをするかどうか
これですよコレコレ。ちょっとまえに週刊ファミ通で連載している”大塚角満のモンハン研究所”というコーナーでまったく同じことをテーマにコラムを1本ぶちまけたわけだが、じつは『2nd G』の発売を3日後に控えたいまでも、「引き継ぐべきか、引き継がぬべきか」で悩んでいるのだ。ホント、どうしようかな……。データ引き継ぎを行えば、650時間を費やして集めた『2nd』時代の武具やあらゆる素材、アイテム類を初期から身につけることが出来、それはそれはセレブな状態で『2nd G』に向き合うことができる。俺もただ単にゲームで遊ぶだけなら、迷うことなく”引き継ぎ”を選ぶであろう。しかし、俺はここで『モンスターハンター』シリーズのプレイ日記を書くことを、かなり重要なライフワークとしている。そのスタンスを考えると、引き継ぎなどせずにイチからゲームを始めたほうが圧倒的に正しい気がするのだ。そのほうがオトモアイルーのありがたみをより強烈に味わうことができるだろうし。……うーん、困った困った。
ここでコラムを終わりにしてしまうと、週刊ファミ通で書いたものから1歩も前に進んでいない、”ただ字を書きたかったから”という理由で書いただけの、字を覚えたての幼児が書きなぐった意味のない文字の羅列にしかならない。あえて今日、ここで文章を書き始めたのにはそれなりに理由があるのだ。そう、”引き継ぐ”、”引き継がない”という二択ではない、”3つ目の選択肢”を見つけてしまったのである!! どちらかというとこの方法は”引き継ぐ”ほうにちょっと天秤が傾いているのだが、まあちょっと聞いてくださいな。
第3の選択肢とはズバリ、”もっている武器、防具、素材、アイテムをすべて『2nd』上で売っ払ってしまい、お金だけ『2nd G』に持っていく”という、コロンブスの卵的な方法なのだっ!! 所持金以外は、すべてまっさら。そうこれ、『モンスターハンターポータブル』から『モンスターハンターポータブル 2nd』にデータコンバートするときに、『ポータブル』での持ち物がすべてお金に換金された状態で『2nd』に移行されたのと同じ手法なわけです。金の余裕はあるものの武具はイチから作らなければいけないし、それを作るための素材もひとつもない。これなら、データ引き継ぎをせずに『2nd G』を最初から遊ぶハンターと、かなり近いところからゲームを始められるってわけだ。いやあ我ながら、よくぞこの方法を思いついたものだ……。
よーし、思い立ったが吉日。すべての思いを断ち切るために、さっそくいま俺が持っている武具を片っ端から売ってしまおう。まずは……そうだ、これを売ろう。大好きな炎のランス、ブループロミネンスを。このブループロミネンス、名前の響きが大好きで、どの作品でも必ず作ってきた武器だ。……そうそう、製作するためには蒼リオレウスの尻尾が10本も必要で、何回も何回もくり返し蒼リオレウス討伐に出向いては尻尾集めをしたっけ……。蒼火竜の尻尾ってそんなに出にくい素材じゃないのに、物欲センサー発動しまくりでぜんぜん集まらなかったんだよな……。それでもどうにかこうにかがんばって、10本目の尻尾をゲットしたときは「やったやった! 尻尾が出たでた!!」と会社の椅子の上で飛び跳ねたんだよなあ……。まさに、俺の努力と愛の結晶。なんて思い出深い武器なんだろう。こんなステキな武器、売り払えるわけがない。俺は青く光るブループロミネンスを武器庫の奥に大事に仕舞い直して、つぎの武器を物色した。そして、銀色に輝く1本のガンランスを手にとった。
ヨシ、コレを売っちゃうか。
ガンチャリオット。
俺がいちばん好きなガンランスだ。それまで、もっとも使用頻度が高いと言われる龍属性武器が存在しなかったガンランスに、初めてこの属性を導入してくれた記念碑的な武器。どんなモンスターにも立ち向かえる武器としての性能もさることながら、ガンチャリオットという名前の響き、そして銀リオレウスの素材から作られた鈍く光る銃身とデザインは、多くのガンランサーを魅了してやまない。間違いなく、俺が『2nd』でもっとも頻繁に使っている武器だ。強大な上位リオレウスを狩るときも、圧倒的な存在感を放つ古龍を相手にするときも、つねに俺の傍らにはガンチャリオットがいた。この相棒さえいてくれれば、どんなに強いモンスターが相手でも負ける気がしなかった。いまや俺とガンチャリオットは、一心同体と言ってもいいかもしれない。こいつを強引にオノレの身体から引き剥がして、売ることができるだろうか? いやできない。売れるわけがない。俺は手にしたガンチャリオットをキレイに磨いてから、武器庫のいちばん奥にうやうやしく設置しなおした。
……自分の好きなランス系にこだわるから売れないんだ。やっぱり最初は、違うカテゴリーの武器を片っ端から売っていくしかない。……よし、こいつだこいつだ。これなら高く売れる。俺は大剣のコーナーから、巨大な刀身に”咬剃”と不気味な刻印が施された禍々しい剣を取り出した。そう、毒の大剣”クロームデスレイザー”だ。
クロームデスレイザーという武器、じつは俺の中では”憧れの存在”だったりする。初代『モンハン』のころから毒属性武器が大好きで、その当時もっとも遠いところにあった武器がクロームデスレイザーの前身である”クロームレイザー”という大剣だったのだ。初代『モンハン』では最強の激レアアイテムだった火竜の逆鱗、雌火竜の逆鱗を両方使って生産するという、まさに選ばれし者だけが手にすることを許された武器として、多くのハンターから羨望のまなざしで見られていたものだ。なので俺は初代『モンハン』の時代から、必ずこの毒の大剣は生産するようにしていた。昔ほど生産するときの苦労はなくなったが、『2nd』でも武器を揃えるときのひとつの指針として、「大剣はまず、クロームデスレイザーを作ってから」という標語(?)が頭の中にあったくらいだ。いまでも俺は、ガンランスやランスではなく別の武器でクエストに行きたいなぁ……と思ったら、真っ先にクロームデスレイザーを手にする。抜群の攻撃力と凶悪な毒属性で、屈強な飛竜たちをポコポコの毒状態にして喜んでいるのだ。……こいつを売ってしまったら、間違いなく俺の心にポッカリと大きな穴が空く。例えるなら、初代『モンハン』のころからの憧れであるクロームデスレイザーは、初恋の人みたいなものなのだ。そんな甘酸っぱい武器を、このロマンチストの俺が手放せるわけがない!! 俺はなぜか怒り心頭に発し、「売ったりしないからね!」と涙ながらにクロームデスレイザーに訴えかけ、武器庫の中にそっと、禍々しい毒の大剣を立てかけた……。
こんな感じで、「じゃ、じゃあつぎは海王槍リヴァイアサンを……」、「え、えっと、まずはキングテスカブレイドから……」、「ももも、もうこうなったら大鬼槍ラージャンを……」てな具合にとっかえひっかえいろんな武器を手にしてみましたが、それぞれに必要以上の思い入れが詰まっていて何ひとつ売り飛ばすことができませんでしたとさ……。
あ、でも……。
確か『2nd G』では、『2nd G』のキャラクターを引き継いでゲームを新たに始めることができるはず。……記事によると、”性別や名前、容姿は新たに設定可能で、レア度が1〜3のアイテムはすべて引き継ぎができる。レア度が4以上のアイテムと装備品は換金され、その一部を初期所持金として引き継げる……”とある。つまりわざわざ『2nd』で装備品を売り飛ばしてからデータ引き継ぎを行わなくても、この方法を採れば万事解決ってことになるわけだ……。なるほどなるほどそうかそうか……。
まあでも。
この方法を採るかどうかも、いまの俺じゃ決められないけどネ……(優柔不断)。
大塚角満
週刊ファミ通副編集長にして、ファミ通グループのニュース担当責任者。群馬県出身。現在、週刊ファミ通誌上で“大塚角満のモンハン研究所”というコラムを連載中。そこら中に書き散らした『モンハン』がらみのエッセイをまとめた単行本『本日も逆鱗日和』シリーズ(4巻)が発売中。また、そこからのスピンオフとして別の視点から『モンハン』の魅力に迫る書き下ろし作品『別冊『逆鱗日和』 角満式モンハン学』シリーズも。このブログではさまざまなゲーム関連の話題を扱うつもり。一応、そのつもり。
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