大塚角満の ゲームを“読む!”
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『パタポン』は旋回する
パタ・パタ・パタ・ポン……。
ポン・ポン・パタ・ポン……。
昨日(2007年12月20日)から俺の頭の中で、真っ黒なパタポンどもが独特の旋律を奏でながらぴょんぴょんと飛び跳ねまくっている。ソニー・コンピュータエンタテインメントのPSP用ソフト『パタポン』を発売日に購入して以来、その独特なセンスにすっかりめろめろになってしまっている大塚角満です。……なんだか最近、PSP用のソフトばかりここで扱っている気がするが、本当にこの冬のPSPは良作が多くて、思わず、とんがった作品がたくさん登場した初代プレイステーションの発売当初のことを思い出してしまったよ。ちなみに、いまもっとも時間を割いて遊んでいるのは『みんなのGOLFポータブル2』。「だったら真っ先にそのことを書けや」と言われそうだが、『みんGOLポータブル2』については追々じっくりと語らせてもらう。続いて、『勇者のくせになまいきだ。』と『モンスターハンターポータブル 2nd』。この3本を指して密かに”PSPの俺的最強トリオ”と呼んでいたのだが、昨日これに『パタポン』が加入した。よって、最強トリオはあっさりと解散となり、新たに”PSPの俺的最強カルテット”が生まれたわけである。ついでに書くと、自宅に帰ると俺はWiiの『Wii Fit』ばかりやっている。これまたクセになる楽しさで、日夜自宅で「ヨガすげええ!!」、「筋トレくるわ!!!」と騒いでいる次第である。ゲーム漬けでシアワセです。
さて『パタポン』。まだ始めたばかりで序盤の序盤をウロウロしているだけなのだが、よくもまあ、こんな不思議なゲームを作ったものである。なんでだかよくわからないが、プレイを始めて画面を眺めているだけで、いつのまにか自分がニコニコと笑ってしまっているのだ。
このゲームは簡単に言ってしまえば、リズムに合わせて○ボタンや□ボタンをポンポンと叩くだけで進行する。十字ボタンもアナログスティックもほとんど使わない(いまのところ)。「それでおもしろいゲームになるの?」と思われるかもしれないが、これがとんでもなく極まった個性を纏ったゲームになっているのだから驚かされるのだ。抽象的な表現で恐縮だが、なんと言うかPSPの小さな本体に”センス”をぎゅうぎゅうに押し込んだ感じ。もしくは、”センスの塊”を握って遊んでいるような手応え。そういう、目には見えないけど確実にステキなものが、『パタポン』から滲み出ている感じなんです。
4拍子の耳慣れたリズムに合わせて、パタ(□)・パタ(□)・パタ(□)・ポン(○)とボタンを叩く俺。それに呼応して、ご機嫌な風情でコブシを突き上げ、前に前進するパタポンたち。そうこれ、”進め!”の調べなのだ。前に進みながら、チャリンチャリンとお金のようなもの(単位は”チャリン”)やアイテムを拾っていく。そして敵が現れたら、やはり4拍子のリズムでポン(○)・ポン(○)・パタ(□)・ポン(○)というメロディーに切り替える。これは”攻撃!”の調べ。音に敏感に反応し、パタポンたちは槍を投げたり、弓を放ったり、剣を振り上げたりする。なんて素直なんだろう! 俺の部下どもに見せてや(略)。しかしこちらのリズムが狂ってヘタな演奏になると、とたんにシュンとして言うことを効かなくなる姿も、なんとも言えず可愛い。超ラブリー。こちらの演奏に対してチャカチャカした声(どんな声だ?)で入れてくれる合の手も、「くぅぅぅぅ〜!!」と身をよじってしまいたくなるほどキュートである。もう、ホントにメロメロ。
こんな状態なので、ゲームをプレイしていないときでも俺の頭の中では「パタ・パタ・パタ・ポン♪」のメロディーが旋回している。とくに歩いているときがヒドくて、4拍子は歩きのテンポとまったくいっしょなため、ついつい「パタ・パタ・パタ・ポン♪」なんてつぶやいてしまったりしているのだ。36歳のおっさんが無意識のうちに「パタ・パタ・パタ・ポン♪」なんて口走っている姿は異様というほかないが、しばらくはパタポンの呪縛から逃れられそうもない。
そして今日。
俺はいつものようにJR市ヶ谷駅から靖国神社方面に向かって、「パタ・パタ・パタ・ポン♪」の調べとともに歩みを進めていた。(ゲームだったら、ぼちぼちチャリンが落ちていてもおかしくないなぁ^^)なんて思いながら。
ふと、何かの気配を感じて下を見る。すると……。
「あ」
1000円落ちてる……。
俺はそれをすばやく拾いあげ、「ポン・ポン・パタ・ポン♪」(戦いの調べ)の音色とともに派出所に突入。おまわりさんに1000円を手渡した。
そして、いくら「パタ・パタ・パタ・ポン!」と唱えようともスピードは上がらず、会社に遅刻した。(実話です)
大塚角満
週刊ファミ通副編集長にして、ファミ通グループのニュース担当責任者。群馬県出身。現在、週刊ファミ通誌上で“大塚角満のモンハン研究所”というコラムを連載中。そこら中に書き散らした『モンハン』がらみのエッセイをまとめた単行本『本日も逆鱗日和』シリーズ(4巻)が発売中。また、そこからのスピンオフとして別の視点から『モンハン』の魅力に迫る書き下ろし作品『別冊『逆鱗日和』 角満式モンハン学』シリーズも。このブログではさまざまなゲーム関連の話題を扱うつもり。一応、そのつもり。
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