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大塚角満の ゲームを“読む!”

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【MHP 2nd】第59回 モンハンフェスタ地区大会を4人衆とともに振り返る

 モンハンフェスタ札幌大会リポートで予告したとおり、札幌大会のイベント終了間際に辻本良三プロデューサー、藤岡要ディレクター、一瀬泰範ディレクター、小嶋慎太郎プランナーの4人と話をしました。人気者の4人はファンに囲まれてサインをしたり、記念撮影したりと忙しかったのですが、その合い間を縫って立ち話。会議室でのインタビューではなく、熱気がこもったままの会場で聞いた、モンハン4人衆の本音です。本当に立ち話なので読みづらいかもしれませんが、ところどころに状況説明も加えて書かせてもらいますね。

※ひととおりのステージイベントが終了し、4人が舞台裏から出てくると、それを待っていたファンが色紙やPSPを持って殺到。その様子を、ちょっと離れて眺める。改めて、開発陣とユーザーの距離が近いイベントだったんだなぁ……と感慨にふける。そのうち、藤岡ディレクターと小嶋プランナーの手が空いたようだったので、ゆっくりと近づいていった。俺に気づいて、ふたりはにっこりと笑う。

藤岡・小嶋 お疲れ様でした〜。
大塚 お疲れ様でした! 小嶋さん最後、キテたでしょ。感極まって。涙声でしたよ。
小嶋 いやあヤバかったですよ。地区大会最後でしたし。でもまだ抽選会があるから(最後の舞台挨拶のあとにプレゼント抽選会が行われた)、ここではアカン! って思って耐えましたよね(苦笑)。
大塚 俺もあの小嶋さん見てたらウルって来ちゃって困りましたよ……。でもどうすか、モンハンフェスタをやってみて。すごくよかったんじゃないですか?
藤岡 うん、ホントによかったですよ〜。やっぱり地方の人たちにどのくらい受け入れられているのかって、僕らは直接わからないじゃないですか。首都圏だと東京ゲームショウがあるからわかりますけど、札幌でどうか、福岡でどうかってわからないから。でもフェスタをやってみて、彼らがどれくらい真剣に遊んでくれているのか、ってことが見えました。どこの土地でも、みんな目を輝かせて来てくれたじゃないですか。これが、すごくよくて。その土地土地でユーザーの特色というか、ゲームの捉えかたがあるんだな、って思いましたけど、でも間違いなくみんな、楽しそうに遊んでくれているのがうれしかったですね。
大塚 入場者数はどうですか? 予想以上、って感じ?
小嶋 予想よりぜんぜん上でしたねえ。予想よりは多かったですけれどもでも来てくれる、というか集まってくれるという確信はあったんです。ゲームの特性上、っていう意味で。そういう場を用意してあげれば来てくれる、って思ってはいました。あと、モンハンファンがニヤリとする要素をイベントに盛り込みましたしね。
藤岡 最初に大会の募集をかけるとき、"ふたりひと組で応募する"っていうのが壁になると思ったんです。ひとりだと気楽にできるけど、ふたり揃わないと応募できないから。なかなか北海道、福岡は応募数が増えなくて、会場の加減とか「どうかな?」って話していたんですよね。
小嶋 当日枠とかどれだけ取ればいいのかな、って。やっぱり前日にたくさん並んでもらうのも申しわけないし。
大塚 ああ〜。そうですよね。
小嶋 でも事前の応募数、東京、大阪はいいんですけど、福岡や北海道はなかなか見えてこなくて。これは応募以外の当日枠で対応するしかないかな、って話し合って。
藤岡 どっちにブレるかわからないじゃないですか、やっぱり。
小嶋 大会のレギュレーションも、いちばん最初は4人チャレンジにしようか、って話をしていたんです。4人パーティーで遊べるゲームなので。大会を行うまえに"大会するとしたら何人で参加するのがいい?"っていうアンケートを取ったら"4人"っていう答えが圧倒的に多かったですし。
大塚 へぇ〜。
小嶋 でも"ふだんは何人で遊んでいますか?"って聞くと結果が違うんです。4人集まるのは難しい、って。じゃあ『ポータブル』で気軽に遊べるとなったら何人? って話をし始めて、「とりあえずひとりを説得できれば参加できるからふたりじゃない?」って案が出たり、「いや4人だろう」、「あいだ取って3人じゃね?」、「いやそれ意味わかんないから」なんて言い合ったり(笑)。
藤岡 当日枠を用意することになったのも、ちょっとでも参加しやすいようにしたいね、ということが出発点でしたからね。

※ここでファンに藤岡ディレクター、小嶋プランナーが話しかけられる。「もうちょっとで予選通過だったんですよー!」とカップルと思しきおふたり。気さくに会話に応じる藤岡、小嶋の両氏。カップルさんは「すっごく年下の少年と友だちになりました!」ととてもうれしそう。じつに微笑ましい。

大塚 いまのカップルじゃないですけど、生の反応が見られるのがいいっすね。
小嶋 そうですねー。なんか『モンスターハンター』っていうゲーム、空気が厳しくないじゃないですか。間が抜けているというか、隙がある、のかな。四角四面じゃなくて、自分自身の判断でストイックにも、ヌルくも遊べる。だから、いろんな人が来てくれるのかな、と。おもしろいですよね。
大塚 そうそうそう。付け入る隙があるのがいいんですよ、『モンハン』って。でもまだ、決勝大会が残ってるんですよね。
藤岡 そうですね。これはもう、ショーになればいいな、って。ツワモノが集まってどうなるんだろう、っていうのが見たいです。
大塚 ですね! この選ばれた人たちがどんなパフォーマンスするのか、すげえ楽しみですもん。
小嶋 うんうん。早めに練習クエを配信してあげたいですね。でも予選にしても、練習クエを配信してあげてよかったですよね。だいぶ葛藤もありましたけど。
藤岡 やっぱり作戦を練ってこそだからね。
小嶋 見たいのって、うまいプレイ、共感できるプレイですもんね。サプライズじゃなく。
大塚 そっすねー。
小嶋 あと僕的には、「狩ってますかー!」を5都市で言い切れたので大満足です(笑)。(小嶋プランナーはイベントの最初に行われるステージ上からのあいさつでいきなり「狩ってますかー!!」と切り出していたのだ。それも、5都市すべてで)
大塚 ああ、言い切りましたね(笑)。
小嶋 途中で挫けそうになりながらも、もうここまで来たらやらないとダメだろうと思って。正直言うと、ふつうにあいさつするだけだったら緊張しないんですけど、アレをやったあとって必ずプルプル震えてるんですよ。「ああ〜……。キンチョーしたぁ!」って(笑)。
大塚 え、そうだったんですか?
小嶋 あれを言えば緊張がほぐれるだろうと思って言い始めたんですけど、でも言ったところでそのあとって盛り上がりもしなかったじゃないですか?(と言って筆者を見つめる小嶋さん)
大塚 え? ああ、うーんゴニョゴニョ。あはは(苦笑)。

※筆者が言葉に詰まってると、ステージにMCの宇佐美女史が最後のあいさつのために登場。そしていきなり、「皆さん、狩ってますか〜!!」とアナウンス(笑)。あまりのタイミングのよさに、小嶋、大塚のふたりは笑い転げる。

小嶋 まさかここで(笑)。
大塚 すげえタイミングだ(笑)。

※ここで再び藤岡、小嶋の両氏がファンからサインを求められたので筆者は移動。辻本プロデューサーを発見して話しかけた。

大塚 辻本さん、お疲れ様でした。
辻本 お! お疲れ様でした!
大塚 最後、ステージで感極まりませんでした?
辻本 感極まりましたよ〜。でもまだ、決勝大会が残ってるんで。
大塚 うん、そうっすね。
辻本 さっきステージでも言ったんですけど、今回のイベントって、来てくれた人たちのおかげで成功した、って部分がメチャクチャあったんですよ。参加してもらったおかげでイベントが盛り上がったと思うので、そこはもう、単純にみなさんにお礼が言いたいですね。
大塚 モンハンフェスタ、やってよかったっすね。
辻本 よかったですねぇ……(シミジミ)。ホンマ、どうなるかな……って思っていたんですけどね(苦笑)。でも、いいプレイが見られたのはもちろん、いい笑顔がたくさん見られたのがすごくうれしくて
大塚 うんうん……。
辻本 すごく熱心にステージ聞いてくれたりとか、設定画とか比較表とか、めっちゃ真剣に見てくれたり。そういうコたちを見られただけでも、ホンマにやってよかったな、って思います
大塚 彼らって、ゲームの表面が好きなだけじゃないんですよ。ホントに根っから、『モンスターハンター』っていうゲームの世界観が好きなんですよね。
辻本 そうなんですよ。なかなか伝えきれなかった部分もあったから、こういう場では世界観ってところまで行けないかもしれないけど、雰囲気だけでも味わってもらいたいな、って思っていたんです。100万っていう数字には行きましたけど、まだまだみんなに喜んでもらえることを考えて行きたいな、って。……なんかね、このモンハンフェスタをやって、ユーザーさんとの距離が近くなった気がするんですよ。すごくそう思う。
大塚 うん、わかる。なんかね、イベントそのものが近かったですもん。我々ユーザーと制作陣の距離が。
辻本 それがひとつのコンセプトでもあったんです。数字でデータが出てきても生の声ってわからないし、ホントに楽しそうにしているコたちを見る機会ってないんですよね。でもやってみて、「『モンスターハンター』そのものが好き!」って思ってくれている人が多いってことがわかってよかったですよ。
大塚 そうですねー。
辻本 でもね、最初は「通信プレイやったことない人はぜひこの場で!」って感じだったんですけど、意外なほど通信プレイやっている人が多くて驚いた(笑)。これ、本音です(笑)。
大塚 あはは。そりゃあやってる人、多いっすよ〜。
辻本 携帯ゲーム機のひとつの可能性っていうのを考えていたんです。携帯機って、地味になりがちじゃないですか。そこをどう盛り上げていけるかな、って。東京ゲームショウでブースを装飾することになったのも、この考えが発端。下を向いてゲームだけしているんじゃ楽しさは伝わらないから、雰囲気が楽しい中で遊んだらゲームはさらに楽しい、っていうのを表現したかったんですよね。
大塚 でも全会場を見せてもらって、すごく理想的なゲームのイベントだった気がしましたよ。
辻本 よかったです。スタッフとか、めっちゃたいへんだと思いますけど。
大塚 残すは、全国決勝大会ですね。
辻本 ですね。これはもう、うまい人が集まるのがわかっているところなので(笑)。
大塚 これぞまさに、ツワモノの祭典ですよねー。
辻本 そうですそうです。これはもう単純に、日本のトップレベルのプレイがそこにある! っていう場所ですね。なんたって、100万人の中から選ばれた人たちのプレイですから。
大塚 もう、寒気しちゃうわ。いまから(笑)。
辻本 あはは。そうでしょう(笑)。

※ここで藤岡、小嶋の両氏が再び合流。筆者も含めて、4人で話し始める。一瀬ディレクターは、一生懸命ファンにサインをしている。

藤岡 場所によって違うんですけど、僕らが会場にいるとユーザーのほうから来てくれるじゃないですか。そうすると彼らは、「ゲーム作っている人と接する機会がないのでうれしい」って言ってくれるんですね。サインを求めてくる人もいれば、そうやって話だけをしていく人もいて、僕らからすると直でいろんな話が聞けるので、それがすごくよかったんですよ。
大塚 辻本さんが言ってましたけど、ユーザーとの距離が近くなりましたね、このイベントを通じて。
藤岡 ですねー。……いいですよね。ゲームって、いいですね
大塚 うんうん。こうでなくっちゃ。
藤岡 わからないなりに「こんなのどう?」って感じでやってみましたけど、みんなが楽しんで帰ってくれたみたいなのでよかったです。『モンハン』シリーズも増えたので、1回ファンの人たちを集めてみるのもいいかな、ってやってみたイベントですけど、いまだからできることかもしれないですよね。
辻本 このタイミングでしかできなかったかもしれないね。
藤岡 うん、そうだね。もしも今年やらなくて、じゃあ来年に、ってことには絶対にならなかったと思うし。
小嶋 タイミングはホントに、いましかなかったですよね。

※ここで、ファンへのサインを終えた一瀬ディレクターが飄々と登場。冒頭、ここに書いても仕方ない、筆者と一瀬ディレクターの個人的なおマヌケ話となる。ほかの3人は「また始まった」という顔をしつつも、爆笑しながら聞いておりました(笑)。

大塚 (とりあえずおバカな話を打ち切って)……いや一瀬さん、じゃなくて(笑)。マジメな話してたんすから、いま。
一瀬 あ、そなんすか(笑)。
大塚 5会場まわってみて、どうでした?
一瀬 うん、よかったですよねぇ。
大塚 なんすかそのフニャフニャしたコメントは(苦笑)。
一瀬 (笑)。いやぁさっきも中学生くらいのコがすごく喜んで帰ってくれて。タイムアタックに出て、ダメだったらしいんですけど、「すごく楽しかった」って言うんです。で、「何がそんなに楽しかった?」って聞いたら、「リアル集会所で知らない人とも遊べたのがすごく楽しかった!」って……。モンハンフェスタってタイムアタック大会よりも、お祭り要素のほうを強く押し出しているイベントだったので、それを聞いてすごくよかったな、って思いましたね。
小嶋 本当に集まる場所、でしたからね、モンハンフェスタって。可能だったら全国各地に集会所みたいなものを作りたいな、とは思うんですけど、なかなかすぐには無理じゃないですか。
大塚 あ、そうか。このモンハンフェスタそのものが、リアル集会所みたいなものだったんだ!
辻本・藤岡・一瀬・小嶋 そうですそうです
小嶋 みんな会場の外とかで、パーティープレイして遊んでいましたもんね。
藤岡 みんなで遊ぶことを楽しんでほしい、と僕らも思ってましたから。
一瀬 あとうれしかったのが、モンハンフェスタのどの会場でも、会場が閉まるまでの長い時間、ユーザーが残って楽しんでいてくれたことです。
藤岡 最後のあいさつのときでも、しっかり人がおったもんね。
一瀬 そうそう。やってる側としたら、こんなにうれしいことはないですよね。
小嶋 小学校くらいの子供たちに「何がいちばんおもしろかった?」って聞いたら「ステージ」って(にっこり)。
藤岡 そっかー。おもしろかったかぁ。ありがたいね。
小嶋 (辻本)良三さんがおもしろかったって(笑)。
辻本 え、おもしろかったって?(ニヤリ)
藤岡 ご満悦や(笑)。
一瀬 みんながみんなそう思ったかは知らないですけどね(笑)。
一同 (笑)

 このあとも5人で大笑いしながら、モンスターハンターフェスタを振り返りました。それにしてもこの4人衆が揃うと、ホントに空気が漫才みたいになる(笑)。でもそんなところからも、ふだんからじつに仲良く、刺激しあいながらゲームを作っているんだろうなぁ……ってことが窺い知れました。その雰囲気が来場者に伝わったからこそ、来た人たちはみんな「楽しかった!」と言ってくれたに違いありません。何度も書きますが、このイベントのすべての会場に行くことができて、本当によかったなぁ。

 さて、残すイベントはただひとつ。6月10日に秋葉原で行われる全国決勝大会のみです。最終予選枠も用意されているので、腕に覚えのある人はラストチャンスに賭けるしかない! そしてこのイベントは来場者も招待制となっているので、「来場したい!」と思っている人は公式サイトで詳細を確認しましょう!

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投稿者 大塚角満 : 12:05
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大塚角満

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週刊ファミ通副編集長にして、ファミ通グループのニュース担当責任者。群馬県出身。現在、週刊ファミ通誌上で“大塚角満のモンハン研究所”というコラムを連載中。そこら中に書き散らした『モンハン』がらみのエッセイをまとめた単行本『本日も逆鱗日和』シリーズ(4巻)が発売中。また、そこからのスピンオフとして別の視点から『モンハン』の魅力に迫る書き下ろし作品『別冊『逆鱗日和』 角満式モンハン学』シリーズも。このブログではさまざまなゲーム関連の話題を扱うつもり。一応、そのつもり。

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