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【MHP 2nd】第62回目 死神に魅せられたパートナー

2007年05月28日

 最近はもっぱら、同僚の女尻笠井といっしょに集会所上位クエストの消化に勤しんでいる。まあふたりともとっくの昔にひととおりのモンスターとの対戦を済ませているので、出撃する名目は欲しい素材の調達のためか、ひとりだと「メンドクセ」となるやっかいなクエストをこなさないといけなくなったときになる。

 しかしこのふたりのパーティーだと、どんなモンスターが相手でもまず間違いなく苦戦するから気が抜けない。すんなり余裕で5分で決着つけました……なんてことにはなかなかならないのです。俺も週刊ファミ通の人間なのでその気になれば、天才・スレイヴ間々田とかゲームの職人・佐治キクオ、そして優しき悪鬼・ブンブン丸など、はっきり言ってオマエらどうかしてるだろ的にゲームがうまい同僚がいくらでもいる。そういう人間に協力を仰げば、上位の黒ディアブロスや黒グラビモスといった明らかに常軌を逸したモンスターが相手でも、「ルンルルルン♪」と鼻歌交じりでピクニックに行く感じでクエストに赴くことができる(言いすぎかナ)。なので楽をしたけりゃ彼らに協力を仰ぐのがいちばん手っ取り早いのだが、でもこういった達人とゲームをするときって、なんかキンチョーしませんか? 俺はするんですよ緊張。しかも彼らは、会社においては一応俺は"上司"ということになっているのだが、「なに死んでンすか大塚さん!(怒)」、「大塚さん、閃光当たってないっすよ!!(怒)」、「外しましたね角満砲(竜撃砲のこと)!!!(怒)」と平気で言える人間である。つまりゲームをしている限り、俺に主導権がまわってくることはいっさいない!!!(悲) というわけで俺は間々田、佐治、ブンブンという3枚のカードは「最後に使うジョーカー」と位置づけ、なかなか切ろうとしないのであった。

 そこへ行くと、この女尻笠井という男はじつに御しやすい。俺の直属の部下ということもあるが、"死神に魅せられた男"という異名のとおり、ことごとく簡単にモンスターに屠り去られてくれるので、とてもとても気楽に、いっしょにクエストに行くことができるのである。俺もしょっちゅうモンスターに地獄送りにされているので俺・笠井コンビのクエスト遂行率は極めて低いのだが、「なんてとこでやられてんだよ!!(笑)」、「大塚さんこそつまんないところで1オチしてるじゃないっすか!!(笑)」ってことになっておもしろくて仕方がない。

 先日も、なかなかおもしろいことがあった。

 いつものように笠井とクエストに行くことになったのだが、相手に選んだのは一撃くらっただけでほぼ即死してしまうような凶悪な攻撃を備えたとあるモンスター。べつにモンスターの名前はどうでもいいので書かないが、なぜかふたりして「ガンナーで行こう」ということになった。

 戦前の予想どおり、俺たちは苦戦した。

 俺は『2(ドス)』の時代から何度もこのモンスターと戦っているので勝手は知っていたのだが、笠井はほとんど経験がないという。ところがどうしたことか、経験豊かなはずの俺がクエストスタート直後に極悪な攻撃をまともに浴びて即死。復帰後も「ま、ダイジョブだろ」と何の根拠もない余裕に包まれてプレイしていたもんだから操作が甘くなり、逃げ場のないところに追い詰められて再び恐怖の一撃を浴びて2オチ。俺のせいで、あっという間に追い詰められてしまった。そして俺は考えた。(あんまり弾も撃ってないからどっちでもいいんだけど、秘薬を飲んじまったし、もったいないからリタイアしようかな)と。本当に一瞬の思考であった。時間にして0.5秒ほど。人間の反射がついていけないってくらいの、刹那の逡巡であった。俺は笠井に言った。

 「弾もったいないんで、リタすんね。お先に」

 すると笠井は近くの席で「りょーかいしました!! 俺も落ちます!」と元気に応答。しかしつぎの瞬間、

 「あ”あ”あ”!!」

 という、野獣の断末魔を思わせる絶叫をあげて泣きそうな顔で俺を仰ぎ見、つぎのように慟哭した。

 「大塚さんがリタイアしたメッセージを眺めてたら空から攻撃が降ってきて、即死しちゃいましたよ!!! た、弾が無駄に!!」

 俺はゲラゲラと笑いながら、「イヤな予感したんだよなぁ……」と言って泣いている笠井を見た。まあでも、そのままセーブしないでリセットすれば弾は無駄にはならないんだけどナ、と思ったが、声をかけるのも憚られたので黙っていることにした

 こんな感じでかなり究極のへっぽこコンビだが、今日も仲よくクエストに出撃してはモンスターに返り討ちに合っている。「これは相当燃費が悪いな……」とふたりして思っているフシはあるのだが、楽しければそれでいいのである。

投稿者 otsuka-eb : 2007年05月28日 16:15

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