« 【MHP 2nd】第50回 1冊の本になりました | 大塚角満の ゲームを“読む!”のホーム | 【MHP 2nd】第52回 サイン »【MHP 2nd】第51回目 世紀のノーコンピッチャー現る2007年05月11日気まぐれ起こして、村★5の"しじまの向こう"のクエストを受注。これに出てくるボスモンスターは忍者古龍、オオナズチである。村に棲息しているオオナズチなんて、俺のようなベテランにかかればちょっとデカいサンショウウオのようなものだ。はっきり言って、10分もあれば簡単にのせるであろう。俺は余裕綽々&油断満載で、惨劇の舞台となる(はず)の沼地へと赴いた。 ところがどうしたことか、いっこうにオオナズチが見つからない。まあこのモンスターは"透明になる"というプレデター真っ青の必殺技を持っているので、基本的に見つけにくい存在ではある。クエスト開始から5分経っても見つけることができずジリジリと焦りだす……なんてことはよくあることだ。ところがこの日は5分どころではなかった。「おっかしいな……」なんてつぶやきながら、"絶対にここには来ない"と確信している場所まで隈なく捜索したが、どこにもヤツの姿がない。時間を見ると、恐ろしいことにクエスト開始からすでに15分が経過している。 もしかするとアポがあるのを忘れて、オオナズチはここに来るのを忘れてしまったのではないか? 映画『インビジブル』ではないが、透明状態から実体化する方法を忘れてしまって、さみしくどこかで震えているのではないか……? そんなありもしないことを半ば本気で考えてしまうくらい、俺は焦り始めていた。このまま一度もモンスターと接触することなく、呆然と佇んだままタイムアップを迎えた……なんて事態になったらエライことである。 さあてどうするか。どうやればオオナズチを見つけられるのであろうか。こういうときに限って、モンスターの居場所を教えてくれる気球は飛んでいないし、当然ながら千里眼の薬(飲むとモンスターの位置がわかる)なんてものを俺が所持しているわけもない。こうなったら……。 俺は使用アイテムの位置に"ペイントボール"を設置した。俺は初代『モンハン』の時代から、なぜかペイントボールをたくさん所持していることに格別の安心感を覚える男で、どんなクエストに行くときも、必ずありったけのペイントボールを持っていくことにしている。このときも俺は、じつに96個のペイントボールを所持していた。こいつを使って、コソコソと隠れているオオナズチを虚無の世界から引きずり出してやる……。 では具体的にどうするのかというと方法はじつに単純で、「ここだ!」と思った地点にめったやたらとペイントボールを放り投げる。これだけである。「ここだ!」の場所は、3年かけて培ったハンターとしての経験、嗅覚、直感、そして運が教えてくれるであろう。だいたい、オオナズチが隠れている場所なんてたかが知れているのだ。あーあ、もっと早くこの方法に気づいていりゃあよかったヨ。俺はすっかり安心して、まずは手始めにとエリア8の地点でペイントボールを投げまくった。すぐに"ペシャッ"という気の抜けた音とともに、オオナズチが姿を現すであろう。 ところが。 俺は8の地点でじつに11個のペイントボールを投球したのだが、まったくストライクが入らない。俺はこんなにノーコンだったのか……。遠くから「ピッチャーびびってるよ!」というオオナズチの声が聞こえた気がした。……でもまあ、まだこの作戦は始まったばかりだ。まだ俺は90球近く、球を持っているのだ。俺は「まだまだあ!」と気合も新たに、エリア6に移動した。 そしてエリア6で、俺は23球ものペイントボールを投球した。ストレートばかりじゃダメだろうと、投げると見せかけて前転する"フォーク"、ペイントボールと見せかけて捕獲用麻酔玉を投げる"チェンジアップ"などを駆使したが、まったくオオナズチに当たらない(そもそもなんで古龍のクエストに捕獲用麻酔玉を持って行っているのかがよくわからない)。しだいに客席から心ないブーイングも聞こえてきて、俺は本格的に焦り始める。しかもすでに、大好きなペイントボールを34個も投球してしまっているのだ。このとき、俺は思った。(もしかして首尾よくオオナズチに当たったところで、俺の損失のほうが遥かに大きいのでは……)と……。でもここまできたら後には引けぬ。せっかく立案したこの作戦。もうちょっと続けなければ!! 俺はエリア6に見切りをつけ、本気で汗を流しながらエリア5に移動。そこでもビーンボールを投げ続け、結果が得られぬままエリア4に……。 「もうここにいなかったら、いま沼地にオオナズチはいないってことで!!」 と誰に言ってるのかよくわからないが俺は泣きながら宣言し、最後の気力を振り絞ってペイントボールを投球し続けた。 そして。 俺は66球目を投じたところで完全にノックアウト。肩はあと30球ほど投げられるだけの余力を残してはいたが、あまりにも不毛な戦いに監督が(俺自身だが)ついに匙を投げた。 俺はどれだけ無駄なことをしていたのだろう……。 さめざめと泣きながらフラフラとエリア6に入っていくと、スタタタタ〜と軽やかに沼地を駆け抜けるオオナズチの姿が……。 俺は静かに、クエストリタイアを選択した。しばらくオオナズチは、俺のトラウマモンスターになりそうである……。 投稿者 otsuka-eb : 2007年05月11日 15:40 トラックバックこのエントリーのトラックバックURL: |





