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『ファイナルファンタジーXI』●気分はタブ変換D


2007年03月02日

5日間にわたって、コネクト!オンライター・田原誠司ことAlexander在住のBekunaiさんのコラムを掲載。5つのコラムの見出し冒頭の文字をつなげてみたら、コ・ネ・ク・ト・オンになりました! そんなギミックとともにお送りした、ヴァナ・ディールで感じたこと綴りも、今回で最終回です。じっくりと読んでください!

なお、コネクト!オンVol.04は先週の23日(金)に発売されました。まだまだ書店で購入できます!

紙PDF.jpg

今回の特集は、「ゲームのお金」。人気オンラインゲーム内の通貨をテーマに、金策の知恵や悲喜こもごもの面白エピソードなどが満載です。どうぞ、楽しんでください。

サイトもスタートしました。覗いてみてください!
http://www.enterbrain.co.jp/connect-on/

そして、3月27日発売のVol.05記事作成用のアンケートを募っています。
以下のURLにアクセスして、アンケートにお答えください。
今回のアンケートテーマは「LOVE&LIFE」です!
https://www.enterbrain.co.jp/cgi-bin/connecton/ffxi.cgi
よろしくお願いします!

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オン 【オンゾゾの迷路】


ヴァナ・ディールには2種類の冒険者がいる。【ノートリアスモンスター】(NM)を好んで狙う者と、それ以外だ。

わしは明らかに後者で、意識してNMを狙ったことは数えるほどしかない。とにかく「待つ」ことが苦手で、自分でも「人として問題あるんじゃないの?」と思うくらいなのだ。ディズニーランドに行って、行列を見ただけでうんざりしてしまい、アトラクションをひとつも楽しむことなく帰ってしまったことがある。また、電車に乗るときに切符の自販機の前で手間どっているおばちゃんに痺れを切らし、行列からはずれて3駅ぶんほど歩いて目的地に行ったこともある。とにかく待てないのである。

だから、ヴァナ・ディールで辛抱強くNMが出現するのを待ち続ける人を見ると、素直に尊敬してしまう。その忍耐力は、わしから見れば超人の域だ。何人かで【パーティ】を組んで与太話をしながら待つなら、わしにもできるかもしれない。しかし、たったひとりで、いつ現れるとも知れないNMを待つとなると、想像しただけで気が遠くなって3駅ぶん歩いて行きたくなってしまう。

そんなわけで、わしはNMとの縁が薄い。
初めてのNM体験は、【モンク】のレベルが20台中盤だったころに【ダングルフの涸れ谷】で出くわしたトカゲ型のGeyserLizardだったのだが、これにしても狙ったわけではなく、ソロでちまちま【経験値】を稼いでいるときに、殴りかかったトカゲが強いので調べてみたら【計り知れない強さです。】でした、というお粗末さである。なすすべもなく、8回殴られてわしは昇天したのだった。

意識してNMを狙ったのは、【バルクルム砂丘】のValkurm Emperorが最初だ。こいつがまだ【皇帝羽虫の髪飾り】をドロップしていたころのことで(いまはBFの戦利品となり、代わりにEx Rareの【姫帝羽虫の髪飾り】をドロップするようになっている)、毎日1時間ずつ、3日続けて砂丘に通った。なぜ1時間かといえば、待つことができないうえに他人と争うことも好きではないので、ライバルが来ると「あとは任せた」とばかりに退散していたからだ。出現即釣りの緊張感がたまらないという人もいるが、わしはあのチリチリした感じ、だめなんです。
3日目にバルクルムエンペラーと戦うことができたが、皇帝羽虫の髪飾りはドロップせず。自分としては「こんなに苦労したのに報われなかった」という思いが強く、砂丘通いは3日坊主で終わった。本当のNMハンターから見れば、わしの苦労なんて苦労の苦の字の草冠ほどのものでもないと思うが、わしにとっては苦行だったのだ。

忍耐力に大きな問題があり、他人と争うガッツもなく、知識も豊富とはいえず、【運】もたいしてよくないと自覚していて、おまけにすぐ3駅ぶん歩いてしまう。そんなわしにもNMを狙って結果を手にした経験がある。それが、【オンゾゾの迷路】で得た【モルダバイトピアス】である。

それは去年、2006年の5月のことだった。わしは4月の『アトルガンの秘宝』で登場した【コルセア】に心を奪われていた。それ以前はメイン【ジョブ】は【狩人】と自認していたのだが、やってみるとコルセアが楽しくてしかたがない。カードを使う【ファントムロール】という【アビリティー】に、まるで自分だけがレベル上げパーティのなかで違うミニゲームをやっているような喜びを見出して、夢中でレベルを上げていた。ミニゲームで遊んでいるだけでは申し訳ないので、すこしでもパーティに貢献できるよう、自分なりに装備にも気を使っていた。

そのときに知ったのがモルダバイトピアスというイヤリングの存在だ。【魔法攻撃力アップ】+5という性能を持つこの装備は、オンゾゾの迷路に出現するMysticmaker Profblixという長ったらしい名前の【ゴブリン】NMのドロップ品である。
コルセアがレベル40で修得するジョブアビリティー【クイックドロー】のダメージが魔法攻撃力アップ装備によって上昇する、という話を聞いて、わしはこのイヤリングがほしくなってしまったのだった。中のわしは、生まれてこのかたイヤリングなど一度もしたことがないのに。

レベル75のシーフにジョブチェンジして、オンゾゾの迷路へ。【ブブリム半島】の美しい海岸の隅っこに、この迷路への【入り口】が突然現れたときは驚いたもんだ。
お目当てのゴブリンNMは、周辺のゴブリンとの抽選ポップで、だいたい2〜4時間周期で現れるらしい。ライバルいないといいけどなあ、とはやくも弱気になりながら目的のポイントにつくと、すでに【忍者】がいた。【残念です。】争う気もないので踵を返しかけたところに、すかさずその忍者からテルが来て、「モルダバですか? こちらはもうすぐ次の出現だと思うので、それやったら帰りますね」とのこと。親切な人だ。
「わしは【トレジャーハンター】があるから、次のは手伝いますよ」と返事をし、しばし共闘することになった。本音を言えば、じっと待っているよりはマシと考えたのと、ゴブリンNMがどのくらい強いのかを知りたかっただけなんだけど。

周囲のゴブリンを倒し続けること約20分。お目当てのゴブリンNMはたいして手ごわい相手でもなく、ちゃんとモルダバイトピアスをドロップしてくれた。お礼を言う忍者に「暇つぶしですから」と本音の返事をして別れる。こういう、すれ違いのような出会いが、ヴァナ・ディールの冒険生活に潤いを与えてくれるんだよなあ、と実感。

その後は2時間ほどつっ立ったまま、つぎの出現予定時間を待つ。もちろん、ただじーっと待つことなどできないので、台所に行って米を研いだり書きかけの原稿の続きを書いたり、ダッシュでコンビに行って連載マンガをひとつだけ立ち読みしてきたりと、モニターのこちら側では落ち着きなく過ごしたんだけど。
予定時間が近づいてきたので、周囲のゴブリンの掃除を始める。彼らだってヴァナ・ディールに生を受けてきたのだから、掃除なんていうのは失礼だよなと思いながらも、「でもほんとに掃除なんだよなあ」。生まれた不幸を呪いたまえ。
そうこうするうちに、だんだん不安になってくる。ほんとにゴブリンNMはポップしてくれるんだろうか? ポップしたとしても、さっき出ちゃったからもうモルダバイトピアスは当分出ないんじゃないだろうか? こうして根拠もなくどんどん不安になっていくのも、わしの悪い癖である。さきに悪いことを想像しておけば、結果が本当に悪かったときのショックアブソーバーになるんじゃないか、という心理かもしれない。いい癖じゃないけど、治らないんだなあ。

しかし。不安は杞憂に終わり、ゴブリンNMはきっちり登場してくれた。そして、優しいことにモルダバイトピアスをプレゼントしてくれた。おまけに【バースト】の魔法スクロールまで。小鬼の形を借りた天使だったのかもしれない。
LSの人にチャットで伝えると、2連続ドロップとは運がいいね、と言ってくれた。そうか、わしは運がいいのか。これからは運のいいガルカとして生きていこう。

こうして入手したモルダバイトピアスだが、その効果による【クイックドロー】のダメージ増加分は、じつはそうたいしたものではない。でも、いいのだ。クイックドローを放つたびに、自分の数少ないNM討伐体験と、気のいい忍者のことを思い出せるのだから。

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●Bekunaiプロフィール
Alexanderワールドで活動するガルカ。所属国はバストゥーク。読みかたはそのまま「べくない」で、落語の『やかんなめ』の登場人物からの借用。「武士に仕える者」の意味だとか。ヴァナ・ディールでの冒険暦は古く、今年で5年目に入り、プレイ時間は400日を超えた。白魔道士、赤魔道士、シーフ、ナイト、狩人、コルセアの6ジョブがレベル75。メインジョブはコルセアだと言い張っているが、白魔道士か赤魔道士でいる時間が全体の8割を占める。鍛冶スキル100。ヴァナ・ディールでの趣味は通りすがりの辻ケアル・辻プロテスで、辻ケアル隊の隊長を自認するものの隊員は自分だけ。このごろは「ふとした出会い」を求めてヴァナ・ディールをぶらついていることが多い。本名の田原誠司で週刊ファミ通のクロスレビューに時々登場する。

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投稿者 online_editorial_dept : 2007年03月02日 19:19

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