おひさしぶり! ここんとこ、ずぅ〜っと『フォールアウト 3』のプレイ日記を心血注いで執筆&凶悪プレイしまくっていたおかげで、スッカリ本家のブログ更新してなかったけど、ようやくそっちが一段落着いたので復帰ですわ。
今回は、洋ゲーといえばROCKSTAR GAMES! つうわけで『GTAIV』に続く新作タイトル『ミッドナイトクラブ:ロサンゼルス』(以下『MCLA』)について色々感想とか雑感とか書き飛ばしてみたい。

まず最初に触れておきたいのは、『ミッドナイトクラブ』シリーズの日本版が発売されること自体、かなり久しぶりというコト。ロックスターのゲームだから過激なイメージを持つ人も多いかもしれないが、実際のところは純然たるレースゲーム。たしかに自由度は高いけど人を跳ねたりするような内容ではない。作品に込められているのは、日本の“走り屋”に対するリスペクトと、オープンワールドで作り込まれた“街”への愛着、そして“クルマ”に賭ける情熱である。
この『MCLA』は、ナンバリングタイトルではないものの、シリーズとしては5本目にあたる作品。第1作目は2000年にプレイステーション2で北米リリース(その後ゲームボーイ・アドバンスにも移植)され、2002年にはシスコンエンタテイメントから日本版も発売されたものの、当時は洋ゲーというジャンルの敷居が非常に高かった時代(何しろ『GTAIII』日本版ですら発売されてない)。歴史の狭間に埋もれてしまった感があり残念だが、今ではマニア筋から「隠れた傑作レースゲーム」として高い評価を得ていて安心した。
その後、パート2、パート3がプレイステーション1&Xboxからリリースされたものの、日本版は未発売。パート3では北米のクルマ雑誌『DUB』とコラボレートした『ミッドナイトクラブ3:DUB EDITON』という番外編も登場したが、これまた日本未発売(ちなみに『DUB EDITION』はプレイステーション・ポータブルにも移植されている)。以上の経緯から『MCLA』の日本版発売は前作から実に7年ぶりとなるワケだが、さすが『GTAIV』を経て開発された初のハイデフ仕様とあって、その進化っぷりは凄まじい。

前作までは『ミッドナイト〜』のタイトル通り“夜の市街地で繰り広げられる違法公道レース”がゲームデザインの中核となっていたが、今作から全天候型になり昼夜晴曇雨の時間軸をゲームに導入。登場車種も増え、チューニングからバイナルのカスタムまで自由自在。街の作り込みもハンパじゃなく、毎年カルフォルニアにプチ亡命する筆者にとっては、思わずデジャブを感じる瞬間があったほど。なにしろロサンゼルス市内の主要幹線道路が全て実名で登場するうえに、マップの位置関係も再現。
「お、ここはフィゲロア通りだから、右に曲がればE3の会場だな」
とハンドルを切るとホントにコンベンションセンターがある。ダウンタウンには筆者が投宿してたホテルも建ってたり、買い物した覚えのあるショッピングモールや、屋台でピザを喰ったサンタモニカのビーチ、ハリウッドにはチャイニーズ・シアターとコダック・シアターに加えてドーム型映画館として有名なアークライトシアターまで発見した時には唸ったね。
アークライトシアター

E3会場ことロサンゼルス・コンベンションセンター

このようなオープンワールドなので、レースをしないでドライブに徹して風景を眺めてるだけでも楽しいのだが、その道中でストリートレーサーを発見したらパッシング(ケンカを売る)せずにはいられない。そして、いざレースが始まると公道は無法地帯と化し、およそクルマが走れそうな場所なら全てのポイントに突撃できる自由度の高さで思わず無謀運転にも気合いが入る。
しかし、あんまり飛ばし過ぎたり、ショートカットを狙って遊歩道とか建造物にクルマごと突っ込んでいくと即、通報。レース中なのにLAPDが容赦なく追跡してきて、気分はもう『バニシング in 60”』!! レースが終わっても警察との鬼ごっこは果てしなく続く。


今作が、これまでのシリーズと違うポイントは、まさにココなのだ。日本の走り屋へのリスペクトから、より映画的な進化を遂げた。そんな感じがする。実際、片輪走行や大ジャンプ、バイクでウィリー走行といったスタント行為が可能なのだが、これはレース中に繰り出すと確実に事故るという、かなり意味なしのパフォーマンス(笑)。車高の低いクルマ(カウンタックとか)なら、カー・アクション映画でお馴染みの“トレーラーの荷台の下を並走しながらくぐり抜ける”という荒技も可能! もちろんこれもレース中にやったら確実に最下位になる。でも、やるんだよ!
そんな反骨精神溢れるゲームデザインこそ、ロックスターの真骨頂!

更にマシンをカスタムすれば没入感は倍増する。筆者はプレイ開始後、すぐにカマロをゲットしてグラインドハウス映画『デスプルーフ』のスタントマンマイク仕様にカスタマイズ! バイナル編集にはコツがいるけど、慣れてくれば大抵のクルマは好み通り作れるので、2台目にはダッチ・チャレンジャーをゲットして『バニシング in 60”』仕様にカスタマイズ! 筆者は基本この2台でロスを日夜爆走しているが、乗ってるクルマがクルマなので、思わずジャンプや正面衝突を繰り返すデスでプルーフなプレイに没頭中。おかげでいつまでたっても上位ランクのレースに勝てない有り様。でも、やるんだよ!



そして『ターミネーター2』でお馴染みの「乾いた河川敷」を突っ走り、下水からフリーウェイに突入。そのままショッピングモールに突っ込んで通報されて、警官に停車を命じられたら、素直に停まるフリして猛ダッシュで逃走!
「YEAH! F**K DA POLICE!!」
なんて言ってるのも束の間。仏恥義理の瞬間こそ楽しいけど、LAPDはしつこく追跡してくるので、あっちこっちにぶつけながら逃げ続けるも、最後はクルマがブッ壊れて御用。ショットガンで武装したポリスメンに囲まれ、超高額な罰金をもぎ取られて稼いだ賞金もパーに……。でも、やるんだよ!
この不良性感度の高さと自由度は、まさに『GTA』シリーズの系譜ならではの要素で、非常にロックスターらしいレースゲームに仕上がっている。

しかし(あくまで筆者個人の感想だが)完璧な傑作として手放しで賞賛できるほどの完成度ではないのも事実。以下、グッドな部分とバッドな部分を挙げてみた。
<良>
・渋滞と時間帯がリンクしており、早朝と夕方は道路が超混雑するという変化は相当リアル。ホントにロスで渋滞に巻き込まれた感じがする。
・バイクがチョー速い!
・スリップストリーム(先頭車の後ろに張り付いて風の抵抗を軽減してスピードアップ。一定時間でニトロが溜まる)やニトロを連発すれば、ドライブゲームが不得意な人でも比較的簡単にレースに勝てる(もちろん練習は必要)。
・事故るとクルマがどんどんボロボロになっていく。
<悪>
・マップの再現度は確かに高いけど、全体的に縮尺がかけられているので、実際のロスと比較すると不自然な箇所もそれなりにある。
・クルマ自体の挙動もリアルというよりゲームっぽく大げさに表現されてる。(人によりけりだが)
マップに関しては、あくまでも雰囲気を楽しむドライブ&レースゲームなのだから、ムチャクチャ細部まで再現する必要はないとは思う。しかし現実ではハリウッドからダウンタウンまでは、フリーウェイを使っても30分は余裕でかかるのに、ゲームだと一般道を使っても1〜2分で到着してしまう。いくらなんでも速すぎでしょ! 4〜5分かかっても良かったんじゃないかな。

比較対象としては、ハワイを舞台にした同じオープンワールドのレースゲーム『テストドライブ・アンリミテッド』がある。こちらはマップのデザイン自体は“なんちゃってオアフ島”な感じで結構いい加減だったが、レースゲームとしては痒いところに手が届くゲームデザインになっており、不動産購入などもできるなど、レース以外のやり込み要素が多かったのが印象深い。筆者も相当やり込んだッス!
そういえば『バーンアウト・パラダイス』も舞台が似たようなゲームだが、目的が全然違うので一概にどっちがいいとは断言できない。でも、『MCLA』の場合は、もうちっと作り込んでも良かったのでは、という思いが素直な感想(現時点での不満なので、今後アップデートで解消されるかもしれない)。
いくらロックスターのゲームだからといって毎度毎度、無条件に褒めちぎるワケにはいかない。ネガティブな部分にもキッチリ触れなければ、原稿を書く意味がない。だからといって誤解してほしくないのは、出来が悪いと言ってるのではなく、洋ゲーのレースゲームの完成度としては非常に高水準であるのは間違いないということ。

以上の感想を踏まえたオススメのプレイスタイルは、基本はクルージングで街を流し、気が向いたらレースをチクチク攻める。オンラインでもドライブできるので設定で一般車やパトカーをOFFにすれば快適なL.A.カーライフが楽しめる(この設定変更オプションはオフラインにも欲しかった)。
もちろん発売後はダウンロードコンテンツも配信されると思うので、そこから新たな楽しみが見出せるのは確実。そういえば日本未発売の『Midnight Club II』には、ボーナスとして東京コースが存在したっけ。銀座や渋谷や東京駅が適度に再現され、マップ中央にはドーンと"Imperial Palace"が……。
そんなお遊びもロックスターならでは! 妙にディティールがリアルなんだよなぁ。でも日本語の看板に「酒池肉林」とか書いてあって、洋ゲーのテキトーな雰囲気も見事に炸裂していた(笑)。

色々書き飛ばしたけど、他のレースゲームとは一線を画す不良な雰囲気はズバ抜けているので、クルマ好き、洋ゲー好き、ロックスター・ゲームズ好きはマストバイなタイトル。もちろん、そうでない人にもオススメできる完成度であり、バーチャルな西海岸観光を楽しめるので、プレイすれば渡米への思いがこみ上げてくる。実際、筆者もプレイしてロスに行きたくなった。ああ! 今すぐ行きたい! でも旅費がないから、とりあえず『MCLA』だぜ!
カスタムサウンドトラックのBGMでDave Dee, Dozy,Beaky,Mick & Tichの『HOLD TIGHT』を大音量で聞きながら、俺は今日もマルホランドを時速200キロでカッ飛ばすのだった。


愛車のカマロと『デス・プルーフ』のサントラLPと一緒にファミ通.com編集部にて記念撮影をパチリ。革手袋は雰囲気で装着してみました。
『ミッドナイトクラブ:ロサンゼルス』(C) 2006-2008 Rockstar Games, Inc. Rockstar Games, the Rockstar logo, Midnight Club, and the Midnight Club Los Angeles logo are trademarks and/or registered trademarks of Take-Two Interactive Software, Inc. “PlayStation,” “PLAYSTATION,” “PS” Family logo and “PSP” are registered trademarks of Sony Computer Entertainment Inc. PSP(R) system -- Memory Stick Duo(TM) may be required (sold separately). Microsoft, Xbox, Xbox 360, Xbox LIVE, and the Xbox logos are trademarks of the Microsoft group of companies and are used under license from Microsoft. All rights reserved. ※画面は開発中のものです。 『Midnight Club II』(c) 2002 TAKE2 INTERACTIVE ALL RIGHTS RESERVED.