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『FABLE II』第1回:夜、暗殺者の夜

2008/12/12 (金曜日)

 洋ゲー冒険家ブログ、ひさびさの更新はマイクロソフトが放ったRPG『Fable II』に決定! 本作は鬼才ピーター・モリニューが手掛けた、圧倒的な自由度の高さを誇るファンタジーRPG。今回から5回連チャンで、このプレイの幅が広スギるRPGの世界にドップリと漬かろうって寸法なのだが、大作すぎてプレイ時間がいくらあっても全く全然何にも足りないという状況には非常に困った。
 この『Fable II』というゲーム、前作から周知の通り、何かゲーム内で個人的な目的ないし目標を設定してしまったら、それを達成するまでプレイを止めることができないというキョーレツな中毒性を秘めている。英雄になるも魔人になるも、それはプレイヤーの気分次第だが、実際プレイすると英雄になるのはそんなに苦労しないものの、悪人に徹するのは非常に難しいという絶妙なバランスで成り立っている。

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 バランスといっても、敵の強さや成長システムといったゲームバランスではなく、プレイヤー側の精神的なバランスのことだ。『Fable II』の世界においての筆者の分身である“SUKEBANREVENGER”は、今日も悪評を高めるために、他人の家屋を見つければドアを蹴破り、泥棒に出会ったら協力し、衛兵を見たら喧嘩を売る毎日を過ごしている。
 もちろん街の雰囲気をドープ&アンダーグラウンドな、筆者にとって理想的な環境に作り替えるための立派な活動、と思ってはいるが、命ごいをされるとココロが痛み、つい手加減したくなってしまうぐらい、このゲームに登場する NPCキャラクターたちは人間味に溢れているから始末が悪い。
 ただ街で暴れては衛兵にボコられるだけで、公務執行妨害による罰金は早くも数百ゴールドに到達。こんなことを繰り返していたら着替えや食料も買えないので、時折真面目に働いて真人間のフリをする必要がある。そこで鍛冶屋、木こりなどの派遣労働を転々としながら小銭を稼いではいたが、このままでは“夢のマイホーム”がドンドン遠のいてしまう。

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 結局数時間プレイしてから、高給が保障される仕事を探すしかないと思い直した。ただでさえ他の住民から「この人殺し!」、「次は誰を殺す気なのさ!」なんて罵詈雑言を浴びせられている筆者である(そもそも街のド真ん中で魔法をぶっ放して衛兵を殺したのが悪いんだけど)。なんとかゲーム内で合法的に殺れる仕事を見つけなければいけない。
 そこで筆者が選んだのが"暗殺組織"への加入。決して楽な仕事ではないが、オーブも集められて現金も稼げるんだから、ゲーム序盤では重宝する仕事である。もちろんそこで凄みを見せるために、わざと全身傷だらけになるようバカ強い衛兵に喧嘩を売りまくっていたというワケで、別に無目的に暴れていたのではない。

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 この傷システム、そしてタトゥーという不良性感度バツグンのイメージ戦略によって、筆者の評判はゲーム内でガタ落ち。罰金払い過ぎで金もないから、盗賊から奪った服に身を包み、回復アイテムをケチって死んだところで、それはスカーフェイスになる大事なステップだから、たとえ経験値が減ろうとも死を選ぶ(バカか?)。
 傷がほどよく増えたら、今度はタトゥーである。
『Fable II』の世界では全身に"トライバル"と呼ばれるデザインを基本に、種族によって様々な図案が用意されているので、自分の悪行に似合ったデザインを探すのもまた楽しい。タトゥー、傷、タトゥー、また傷というサイクルを繰り返して、東映ヤクザ映画真っ青の姉御に育てようというのが目的だ。Oi Oi メインクエストも進めろよって感じだが、もちろんそれをやらないとマップが広がらないので、メインはメインとしてマイペースに進めている。でも、実はここが『Fable II』の自由度の高さの象徴でもある。

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 高い自由度は、洋ゲー全般に共通する自己責任プレイの基本だ。誤解を恐れずに書くと、本作は『オブリビオン』や『Fallout 3』、そしてRPGでこそないが『GTAIV』などにも共通する高次元箱庭ゲームのひとつ、それも上から数えて3位以内に入る傑作と言えるだろう。海外では初代Xboxのキラータイトルとしてリリースされた前作でも、自由度の高さと成長要素の新しさの合体が果たされていたが、本作のボリュームはさすが4年もかけて開発されただけあって、前作を軽く超えている。
 第1作目の『Fable』もXboxクラシックスでダウンロード販売されているので、続編を遊ぶ前に是非触ってみてほしい……と推薦文章を書いている途中に気づいたが、それをやっていたら来年夏になっても、まだ新作に触れられない可能性があるので危険。それほどハマるRPGなのである(好みの問題もあるが、洋ゲーのRPGの中ではマッチョ感も少なくて日本人にも遊びやすいハズ)。

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 成長要素や自由度の高さも重要だけど、やはり群を抜いて凄いのがグラフィック。淡雪の表現や光の差し込み具合、コミック風のキャラクターでありながらも、よくよく見るとデザインに毒があり、他のRPGとは一線を画した独自の世界観には、洋ゲー好きならノックアウト間違いない。「こんなRPGが作られてしまう時代になったのか」と正直呆れてしまうぐらい、細かいところまで作り込まれたゲームなのである。

 ちなみに筆者は、RPG(ほぼ洋ゲーしか遊んだことないけど)では常に男キャラで挑んでいたのだが、今回『Fable II』で人生初の女キャラを選択。これで非道プレイに徹したら、いったいどんな容姿に成長するのかを期待しての選択である。
 キャラクター・カスタマイズなんて生易しいものではなく、まさしくゲーム内にいる己の分身に人生を学ばせて容姿に反映させるという教育プレイでもあるのだ。ファンタジックで愛くるしいデザインのゲームなのに、その内容は大人のゲーマーに向けて作られた非常に硬派なものである。プレイヤーもそれに答えて、この世界で何ができるか、あらゆる方法、手段、そして人生を考える必要があるのだ。

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 前作も筆者はゲームを開始するなり、不法侵入と窃盗を繰り返して衛兵にぶっ殺されてばかりいたが、今回は復活時に傷という特典が付くので、さらに無鉄砲プレイに走りやすいのがなお危険だ(もちろんホメ言葉よ)。膨大な量のアイテム、衣装、そして不動産売買のシステムなど、ハマり要素も倍増しており、いつまでも暗殺者稼業だけに固執してもいられない。とにかく何でもいいから仕事して金を稼がなくちゃいけない衝動にかられる、本当に危ないゲームだ。
 はたしてマスク・ド・UHの分身は、この先どんな英雄に成長していくのか? その経過を逐一このブログで報告していくので、なま温かい眼差しで見守ってほしい。


公式サイトはこちら

『Fable II』© 2008 Microsoft Corporation. All Rights Reserved. Microsoft, Fable, the Microsoft Game Studios logo, Lionhead, the Lionhead logo, Xbox, Xbox 360, Xbox LIVE, and the Xbox logos are trademarks of the Microsoft group of companies.
『Fable』© 2004-2005 Lionhead Studios Limited. Lionhead, the Lionhead logo, the Big Blue Box Studios logo and Fable are registered trademarks owned by Lionhead Studios Limited. All rights reserved. Game designed by Lionhead Studios Limited in conjunction with Big Blue Box Studios Limited. © 2005 Microsoft Corporation. All rights reserved. Microsoft, Xbox, the Xbox logos, Xbox Live, and the Xbox Live logo are either registered trademarks or trademarks of Microsoft Corporation in the U.S. and/or other countries.

投稿者 マスク・ド・UH : 2008年12月12日 11:35

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