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SOLDIER OF FORTUNE(その1)

2008/07/16 (水曜日)

 さて、先週までは日本人でもバッチリ楽しめる良作洋ゲーを紹介しましたが、今回はかなりハードコアな洋ゲー、もちろん日本未発売の壮絶なタイトルについて熱く語りまくりたいと思います。

 その洋ゲーのタイトルは『ソルジャー・オブ・フォーチュン』。世界のビデオゲーム市場に流通する膨大な量の戦争FPSシューティングゲームの中でも、その残虐度ではトップクラスに位置するタイトルであり、同時にリアルな描写と硬派なストーリーで海外では非常に評価の高い。現在までにナンバリングタイトル3作がリリースされているものの、コンシューマー版の日本版は発売されていないのだが、このゲームをプレイすれば確実に洋ゲーに対する認識が変わるほどの破壊力は保障できるのだ。それではさっそく本題に入ろう。

 『ソルジャー・オブ・フォーチュン』(以下、『SOF』)とは、そもそも何かというと雑誌のタイトルである。北米で出版されている世界屈指の傭兵マガジン『SOF』は、現役の傭兵や退役軍人の活躍や、兵士として戦場に赴く信念などが、全ページに渡って豊富な戦場写真や女兵士のグラビア写真と共に熱く印刷された、まさに軍事マニア御用達の神雑誌。この『SOF』マガジンが全面協力で作り上げたビデオゲームがリリースされたのは2000年。パブリッシャーはACTIVISIONで、デベロッパーはRaven Softwareという洋ゲーの真髄的なタッグがドロップした"究極のリアル戦場シューター"は、まずはPCゲームとして発売され、その凄まじいまでの残虐描写で一気に注目を集めることになる。

 このゲームで再現されたのは、兵器のリアルさや設定の緻密さのみならず、傭兵たちや元軍人の証言によって敵の死に様だった。敵の全身に細かく当たり判定があり、どこの部位を撃っても違うリアクションがある! 腹を撃てば内蔵を飛び出させて悶絶し、足を撃てば膝から下が吹き飛ぶが、しばらくケンケンしながらこちらを罵倒して果てる! ナイフを使えば敵の全身は切り傷だらけ、死体を切り刻み続けると最後はブシャッと弾けてミンチになってしまうというコダワリぶりは、正直いって異常だと思う。いや素人どん引きですよ! 死体損壊なんか別に行為としてはゲーム性には全く関係ない要素だと思う反面、その無駄すぎる情熱こそが洋ゲーの真髄である気もする。しかもハイスペック全盛の現在ならいざしらず、今から8年前にここまで細かいリアクションを作り上げたことが、『SOF』がゲームとして評価の高い理由でもある(実は'93年にS-NES(北米版スーパーファミコン)とジェネシス(北米版メガドライブ)からも同名のゲームがリリースされていたが、こちらは全然別のゲームだったりする)。

 そしてPC版のリリースから約1年後にドリームキャスト版がPCの残虐描写を完全移植でリリースされ、その狂暴なゲーム性が広く知られることとなる。ちなみにこの記念すべき第1作目の海外のゲームサイトにおける評価ポイントは7.7とかなりの高得点。FPSでありながら自由度も高めで、立体的な構造のマップや多岐に渡る戦場ステージも魅力的。コソボやイラクといった紛争地帯から東京の浅草に南極というブッ飛んだステージが用意されており、傭兵となったプレイヤーは過酷な戦場におけるサバイバルを実体験させられるのである。

sof1.jpg

 筆者もドリームキャスト北米版ソフトを発売直後に購入し、自宅でプレイしてその凄まじさに驚愕したものである。ついでにロード時間の長さと複雑な操作にも……。クリアまではそれなりに手こずったが、イラクの市街地でフセインのポスターをマシンガン乱射で穴だらけにして遊んだり、敵の死に様パターンを全て見極めようとして、わざと敵の多いルートを選んだりと本気になってプレイしていたのも事実。残虐だけでなく作り込まれた良作ゲームだとも本気で思っている。

 また、この二元論的な要素こそ洋ゲーらしさの象徴であり、このようなゲームを富国強兵目的で作ってしまうアメリカの病的な部分まで垣間見えてくるのだ。ドリームキャスト版リリースの後にプレイステーション2版も登場したが、こちらは残虐度はやや控えめに。しかし評価は高得点をキープして、2002年には早くも続編『SOF:ダブルへリックス』がリリースされる。

 PCとXBOXという最初からマニア向け一直線で登場した続編は、美しくなった画像と共にトラップやジャングルといった新たな戦場が追加され、敵の死に様も相変わらず見事な弾けっぷり! 評価も前作を上回る8.3ポイントをマークしたが、日本版は発売されなかった……。まぁ、しょうがないよね。

 『SOF』の残虐度の悪名は高く、昨年には海外サイトによる「世界の残虐ゲームTOP10(TOP10 MOST VIOLENT GAMES)」のランキングで堂々の5位を記録。ちなみに順位は下記の通り(英語表記のみは日本未発売)。

10位:『LORDED』(『ブラッドファクトリー』)
9位:『モータルコンバット』
8位:『グランド・セフト・オートIII』
7位:『THE PUNISHER』
6位:『キラー7』
5位:『SOF』
4位:『ギアーズ・オブ・ウォー』
3位:『ゴッド・オブ・ウォー』
2位:『THRILL KILL』(発売中止)
1位:『MANHUNT』

TOP10 MOST VIOLENT GAMES

 といった具合である。ちなみにこのうちの半分は月刊ファミ通Wave DVDの誌面連載「未確認洋ゲー基地AREA51」でレビュー済みで、しかも須田剛一兄貴の作品が日本製ゲームとして唯一ランクインしてるのも見逃せない。

 話を『SOF』に戻すと、傑作として高い評価を得たシリーズも『ダブルへリックス』の後しばらくリリースが途絶えてしまい、いつしかスッカリ忘れ去られてしまう。そして前作から5年後の2007年、PC、そしてXBOX360とプレイステーション3という二大次世代ハードから、ボンクラ洋ゲーファン待望の最新作『SOF:PAYBACK』がリリースされるのだった……。

 とりあえず今回はここまで。次回は最新グラフィックを手に入れて一体全体どうなっちゃったのか『SOF』について書きまくりたいと思います。  THANK YOU SIR !!

IMG_1961.jpg
アメリカのタワーレコードで買ったSOFマガジンの最新イラク事情特集。しかし一番すごいのは通販の広告で、いますぐ自宅の庭を戦場に変えられるようなグッズが大量に掲載されてるところだ。SOF特製Tシャツも売っている。眺めてるだけで強くなった気になる雑誌である。

投稿者 マスク・ド・UH : 2008年07月16日 12:00

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