ロックスター・ゲームスが放つ学園アクション『BULLY(ブリー)』の日本版発売バンザイ! ということで、今回は5回連続でブルワース・アカデミーを百倍楽しく遊べる三十路男のデビュー日記を書き飛ばします!

まずこの『BULLY』という聞き慣れない英語のタイトル。これはいうなれば「ガキ大将」的な意味で、別にジャイ○ンでもブタゴ○ラでも意味合いとしては同じと思っていい。ようは学園を支配する生徒を指すスラングのような言葉である。しかしこのゲームを開発したのは、最新作『グランド・セフト・オートIV』(以下、『GTAIV』)で売り上げ新記録更新中! 名実ともに世界一となったゲームメーカー、ロックスター・ゲームス! そうなると内容は大方の予想通り「学園版GTA」になるんだけど、これは正しくもあり間違ってもいる。『BULLY』に関しては、非常によく「学校で人が殺せるゲームなんでしょ?」なんて質問されるのだが、それは大いなる誤解である。
たしかに自由度は高いが、物語はあくまでも学園が中心。そこでプレイヤーができる最大の反抗は"いたずら"なのである。ゲームで自分をとっちめに来るのは主に風紀委員や先生であり、学園生活を知り尽くしていれば逃げおおせることだってできる。しかし夜になれば眠くなるし、補導ばかりされると私物を取り上げられる。度が過ぎれば奉仕労働までさせられるのだ。
まず目的が違う。『BULLY』は非合法な手段を中心としたピカレスクロマンではなく、誰もが経験したことのある学生時代の甘酸っぱいような塩っぱいような思い出を追体験させる、わんぱく小僧の青春ドラマなのである。
そのストーリーも非常に練り込まれており、エンディングには本当のドラマに参加していた錯覚さえ感じてしまう。いや本当に。
ゲームシステムの根幹は、あくまで箱庭系のアクションゲームだが、そこにはロックスター・ゲームスが過去にリリースした数々のアクションゲームの美味しい要素が、ほぼ全て盛り込まれている。ロックスター・ゲームスのタイトルはGTAシリーズ以外は、ほとんど日本版がリリースされてないのだが、実は様々なタイプのアクションゲームを産み出しているのだ。
まず世界一残酷なゲームとして知られる『MANHUNT』は、恐怖演出とスニーキングシステム、練り込まれた銃撃戦などホラーアクションゲームとしてもかなり完成度が高いが、過激さゆえに日本版はリリースされていない。
『BULLY』では、風紀委員や教員が学校内を巡回することで、プレイヤーの"いたずら"や校則違反行為を見張っている。このスキを突いてロッカー荒らしや便所にクラッカーなど、考えうる限りの悪事を働き、そして逃げる。ロッカーやゴミ箱に隠れて警戒モードをやり過ごす。これはまさに『MANHUNT』のスニーキングシステムを踏襲している! また喧嘩やボクシング、ドッジボールにレスリングといったアクションゲームは、『THE WARRIORS』に非常に近い。
『THE WARRIORS』は同名の映画を原作としたシネマゲームだが、映画の雰囲気を損なわず、しかも格闘メインのアクションゲームとして研ぎ澄まされた完成度を誇るのだが、こちらも過激なシーンが多く日本版はリリースされなかったのが残念。多人数と同時に喧嘩したり、持ち武器や投げ武器を使ったり、落書きしたり逃げ回ったりといったアクションは『THE WARRIORS』を基本に改良が加えられた感じだ。

また、スケボーを使って移動したりジャンプするアクションは、プレイステーションの懐かしいタイトル『スラッシャー SK8』('00年/日本版はウェッブシステムより発売)を思わせる。本当にこれは集大成なのである。ただしGTA以外のアクションゲームの集大成だ。『BULLY』のGTA的な部分といえば、自由行動の権利とマップの広さだろうが、それでもGTAに比べると全然小さい。しかもその行動範囲の狭さが実に学生らしい。自転車でマップの端まで行くと、朝一番に出ても戻るのに半日かかってしまうだろう。スクールバスを使えば速攻で学校に戻れるが、寄り道はできない。
学生の基本行動である寄り道も『BULLY』ではゲームを楽しむために必須の行動。町外れの遊園地には娯楽が待っているし、服屋やスーパーも開店している。学業以外にやることが本当に多すぎる! チンタラ遊んでいたら永遠にクリアできないのではないかと思うぐらい、密度がある。金を稼ぎたければ、学校をさぼってアルバイトをしてもいい。バイトには懐かしの海外アーケードゲーム『ペーパーボーイ』を彷彿とさせる新聞配達、芝刈りのミニゲームがあり、チルアウトしたい時には特定のポイントに設置されている、昔のアーケードゲームのパロディのようなミニゲーム筐体で遊んでもいい。

賞金狙いで白熱する自転車レースにゴーカート・レース、学校周辺で生活する人たちからも様々な依頼がやってくる。それをこなすのも無視するのも自分次第で、全てを破壊する手のつけられない悪ガキを演じることだって可能である。学校内で頻繁にみられる"かわいがり"行為を無視するか、助けるのか?
それとも"かわいがり"に加わるか? そんな状況だって自分で決められる。もちろん遊びや喧嘩がゲームの中心ではない。学生は、まず学業である。
次回は『BULLY』と勉強の大事な関係についても掘り下げたい。ゲームとはいえ、勉強しなければいけない局面が必ずあり、しかも勉強だって楽しくできるのが『BULLY』の面白さでもあるのだ。
GOOD NIGHT !!
(c)2006-2008 Rockstar Games, Inc.
・発売元:ベセスダ・ソフトワークス
・対応プラットフォーム: Xbox 360/プレイステーション2
・発売日:2008年7月24日
・価格:7140円[税込](Xbox 360版)/5040円[税込](プレイステーション2版)
・レーティング:CERO:D(17歳以上対象)
・『BULLY(ブリー)』のホームページ
・ファミ通.comの『BULLY(ブリー)』ニュース一覧