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ケイン&リンチ:デッドメン(その4)

2008/07/11 (金曜日)

 "フラジール・アライアンス"へようこそ! 『ケイン&リンチ』第4回目は、権謀術策が渦巻くオンラインモードについて語り倒します。最大8人まで同時対戦可能なこのマルチプレイヤー・モードは、参加者全員が強盗団を結成して金品を奪いまくるという、本編とは全く別のゲームが楽しめるのです。しかし楽しいだけでは済まないのが"フラジール・アライアンス"の恐ろしいところ。このタイトルを直訳するなら"ガラス同盟"。つまりガラスのように脆い関係のメンバーで構成された強盗チームなので、いつどこで誰が裏切るかわからないハラハラドキドキ感が最大の特徴なんです。本来、プレイヤー同士の裏切り行為や同士討ちはオンライン対戦では、常日頃から"アリ"か"ナシ"か議論されてますが、このゲームの場合は最初から"アリ"。もっとハッキリ書くと"裏切らなければ勝てない"んです。そんなんアリか? と思う読者諸兄も多いでしょうが、ルールはいたって単純なので、駆け引き程度の要素だと割り切って考えれば楽しくてしょうがないシステムなんです。

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 ゲームルールは最も金品を強奪したプレイヤーが勝利するので、とにかく盗みまくって荒稼ぎします。レジの中身は当然奪い、金庫を破り、ショーケースを破壊し、もう宝石でも時計でも何でもかんでも奪いまくります。そのままその金品を持って待機している逃走車に乗り込めば脱出したことになってクリアなんですが、そうは問屋がおろさない。出遅れたり、警備員との銃撃戦に忙しくて、あんまり奪えなかった連中たちがこちらを見ています。

「あいつの金を奪えば俺が1位!」。よこしまな考えを持ったメンバーが逃走車を破壊したり、こっちに向かって攻撃してきたら危険信号。今度は仲間割れが始まって醜い争いを展開するハメになるんです。裏切るタイミングも非常に重要で、「一緒に逃げようぜ!」なんて素振りの仲間と逃走車を待っていたら、乗り込む寸前にグレネードが足下にコロコロ……そのまま爆殺されて、苦労して奪った現金や貴金属が横取りされてしまうなんて、このゲームでは日常茶飯事なんですよ。ど〜ですかお客さん!

 ようは参加者全員が敵だと思って挑むのが正しいプレイスタイルなんですが、「だったら開始直後に全員ブッ殺してしまえば1人じめじゃん!」と考える勤勉な読者諸兄もいることでしょう。しかしそれで済んだら警察はいらない。強盗メンバーが死ぬと、今度は警官隊や警備員、SWAT部隊となって復活し、強盗グループを鎮圧する側として襲いかかってきます。つまりどっちにしろ逃げるしかないワケですよ。生き残ることも大事ですが、裏切られて死んでもチャンスがあるのが、このゲームのイイところ。たとえ鎮圧する側に生まれ変わっても報酬は貰える(少ないけど)ので、悪い子ちゃんたちをガンガン射殺してやりましょう!

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 金品の奪い方は、$マークが表示されているオブジェクト、もしくは仲間の死体の上で一定時間とどまっていれば、所持金にどんどん加算されていきます。また、しゃがみ体勢で移動すると頭上に表示されているプレイヤーネームを消すことができるので、気配を消しながらダブルクロスの機会をジッと伺うのも立派なプレイスタイル。なんかメンバーの数が足りないな? と思った時にはもう遅くって、車の影からハチの巣にされたり、またも足元にグレネードが転がってきたり……はっきりいって気の休まるヒマもありません。落とした金を拾うのにも一定の時間がかかるので、あさましく金集めをしてる後ろからズドンッと殺られるコトもしばしば。欲深い奴は畳の上では死ねませんね。

 ステージも数多く用意されており、ハイウェイ沿いのコーヒーショップ(開始直後に道路を横断すると、爆走してくるトラックに跳ねられて死ぬので注意しよう!)や、ショッピングモール内の宝石店など合計4つのステージで、様々なシチュエーションの強盗作戦が堪能できます。個人的にはショッピングモール・ステージがオススメ。宝石店よりも、その向かいにあるゲームショップを襲撃したかったけど、閉まっていて無理でしたわ。

 ステージで裏切り行為を働いたメンバーは、プレイヤーネームがオレンジ色で表示されるので、マークしておけます。この裏切り者を倒せば報酬にボーナスがプラスされるので、逃さない手はありません。攻撃されてる側はダメージを受ける度に奪った金品を落としてしまうので、撃たれて逃げ回っていると無一文になってしまう可能性もあるから、こっちだって必死に抵抗しなきゃいけない。無事に脱出できたら、獲得した報酬から武器や装備を購入してグレードアップさせ、さらに強者となって次のステージに参戦することも可能です。こうなるともう乱戦必至ですが、ある意味『レザボア・ドッグス』的な状況でもあるので、これはもう最強の強盗を目指して楽しむしかないでしょう。

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 なぜこんな極悪なルールのマルチプレイヤー・モードが生まれたかというと、アメリカには"強盗"が一種の文化として根付いている側面があるからです。文化と言い切ってしまうと語弊がありますが、ハリウッド映画には"HEIST(ハイスト)ムービー"と呼ばれるジャンルがあり、これこそがアクション映画で最も盛り上がるシークエンスとして確立されているんです。世界初の長編映画と呼ばれる『大列車強盗』は1903年にアメリカで製作された12分の無声映画ですが、ロケーション撮影やスタント、西部を舞台にしたアクション要素満載の内容に世界中が衝撃を受け、以降アクション映画の始祖として認知されています。

 "ハイスト"とは銀行など特定の資金源を強盗する時に使用される俗語であり、その言葉はハリウッド製アクション映画の歴史と共に定着したといえるでしょう。ラスベガスのカジノを襲う『オーシャンズ11』や、アル・パチーノが緊迫感満点の銀行強盗を熱演する『狼たちの午後』、そしてもちろん『ヒート』など、ハイストをテーマにした名作は数え出したらキリがないほど作られてます。ちなに俺がイチ押しするハイスト映画は、日本が世界に誇る深作欣二監督による強奪アクション『いつかギラギラする日』('92年/松竹)! 萩原健一に千葉真一、そして木村一八が入り乱れて銃撃戦を展開するのがサイコーです。"フラジール・アライアンス"をプレイする時は、俺もショーケンになったつもりで頑張ってます。あとビデオ化されてないけど深作監督、北大路欣也主演の『資金源強奪』も日本製ハイスト映画の傑作です。知らない人は覚えておいてください! ビデオレンタル屋に行って借りるなら前述の作品以外にも、サム・ペキンパーの『ワイルドバンチ』や、クェンティン・タランティーノも『レザボア・ドッグス』の他にも『キリング・ゾーイ』なんてハイスト映画を作ってますので、ゲームをプレイする前に観賞すればゲームへの没入感アップ間違いなし! プレイスタイルの参考にもなるので、ボイスチャットで汚い言葉を連発しながら、楽しく激しくハイストしてください! それが強盗の世界というものですから。

 さて次回は『ケイン&リンチ』のやり込み要素について語り倒したいと思います。Xbox360版の実績アンロックなどネタは盛り沢山。元傭兵としての心構えを指南するのでよろしくです! SEE YOU SOON !!

(C) 2007 IO Interactive A/S. Developed by IO Interactive. Published by Eidos, Inc. Kane and Lynch: Dead Men, Eidos and the Eidos logo are trademarks of Eidos Interactive Ltd. IO and the IO logo are trademarks of IO Interactive A/S. All rights reserved. Marketed and Distributed in Japan by SPIKE.

・発売元:スパイク
・対応プラットフォーム: Xbox 360/プレイステーション 3
・発売日:2008年7月10日
・価格:7140円[税込]
・レーティング:CERO:D(17歳以上対象)

『ケイン&リンチ:デッドメン』のホームページ
ファミ通.comの『ケイン&リンチ:デッドメン』ニュース一覧

投稿者 マスク・ド・UH : 2008年07月11日 00:00

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