海外との倫理的な差異ということで面白いのは、
宗教に関連した表現では一転して欧米のほうが敏感だということでしょうか。
アサシンはイスラム教、キリスト教の宗教戦争でもあった
十字軍をテーマにした作品です。
さらに、イスラム教の中の一派としてアサシン教団を扱っています。
初期の台本には、かなり宗教的なセリフが多く登場していました。
コーランの一節をそのまま使っていたり、
預言者やムハンマドなどといった用語も頻発です。
開発チームは
「このゲームは様々な人種・宗教からなるチームによって作られたフィクション」
と注意を入れたり、初期から一応、気を使っていたのですが・・・。

実は開発後期になって表現自主規制が行われました。
それもかなり最終段階です。
海外の関係各所より、表現に問題があるという指摘があったそうで、
修正を余儀なくされたのです。
一方の日本は・・・
あまり宗教がらみでは問題が起きにくい文化のようです。
たぶんこのあたりの表現では一番オリジナル(自主規制前の)に
近い状態でリリースできたんじゃないかと思います。
<オマケコーナー:不適切な用語>
ちょっとアサシンから離れます。
レインボーシックスシリーズなど、
テロリスト対正義の味方系ゲームにつきものなのが、
テロリストの口から出る様々な不適切表現です。
英語でおなじみの
「貴方はお母さんと肉体関係を持ちましたね」
や
「貴方と性的交渉を持ってしまいますよ」
というような
罵り文句は、日本語だと完全な同義語はありませんし、
直接翻訳すると(上にしてみましたが)冗長になるので使えません。
用語の使い方にも、日本語での許容範囲的なものがありますので、
ローカライズする際には、「クソ!」、「チクショー!」、「やっちまえ!」
になるわけです。
日本語の罵り文句のデフォルトスタンダードといえば
「おまえのかーちゃん出べそ」(古っ)というのがあります。
英語の「貴方はお母さんと(以下略)」や
「素行不良な母親の息子」も同じコンセプトですね。
母親をさげすむとことで、相手にダメージを与えようとするのは世界共通。
それだけ、お母さんって重要な存在なんだなー、としみじみ思ってみたり。
追伸1:
英語の罵り文句の数々を私の口からは発することは憚られますので、
ジャム爺さんにおまかせします。
追伸2:
英語圏で男の子がお酒飲みながらしゃべっていると、
不適切な用語のオンパレードになりがちです。
以前実際に聞いた会話を、日本語に直訳するとこんな感じになりました。
「やあ、お母さんと不適切な肉体関係を持った君、
君の肉体関係的な1日はどうだったかい?
僕は肉体関係的な忙しさで、全く排泄物のようだったよ」
(Hey what's up motherfucker♪How's your fuckin' day, man?
Me? Shit man, fuckin' busy)

「やあ、君、素行不良な母親の息子よ!
僕の仕事だって、肉体関係的に狂っていたさ。それこそ排泄物さ!」
(Heeey you son of a bitch!My job was fuckin' crazy you know, like shit!)
つまりお互い忙しかったって言いたいだけじゃ・・・。

おあとがよろしいようで。
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